加藤千恵のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
加藤さんが17歳で詠んだ短歌に短編小説を加えたもの。
5編の小説はすべて高校生が主人公。
大人じゃないけれど、子ども扱いもされたくない…
それが高校生だと個人的には思ってるんだけど
あたしが高校生だった時も、こんなこと思ってたなーとか感じていたなーという気持ちがちりばめられていて、共感できます。
加藤さんの短歌は、わかりやすいフレーズとリズム、
リアルな言葉で、まっすぐに突き刺さる感じ。
『不幸な場所』は、まさに高校生っぽいなと思いました。
自分が主役で一番不幸とか身の程知らずにも思ってしまうけど、視野を広げれば、もちろんそんなことはなくて。
友達が苦しんでいたことに遅ればせながら
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Posted by ブクログ
ショートショートって書く方も読む方も難しいなぁと感じた。作者は少ない文字数で相手に伝えなければならないし、読み手も想像力を他の長い小説を読むときよりも働かせて読まなければならない。だけど同じ作者の書く
短い文章が続くと、いくら好きな作家さんの作品でも飽きがくるというか、お腹いっぱい!となるのは仕方のないことなのかなぁ。大好きな作家さんなのに、後半飽きてきたので。短くて想像次第ではいくらでも膨らむ作品ばかりなので、朗読の練習で使おうと思っています。
表紙の絵が凄く好きです。元々好きな作家さんだから違う表紙でも買ったんだろうけど、これに限ってはジャケ買いした感じがする。 -
Posted by ブクログ
ルームシェアの相手と自分の共通点は、同じ男性の愛人であること。
と設定だけ見るとどれほどの修羅場を想像するかというところですが、実際は静かすぎるくらいに静かな物語。
けどその静かさは穏やかさを装っていながらもとてもぴりりとしたものだと感じました。
主人公たちひとりひとりの感情や行動の理由がすべて語られるわけではないけど、それにもどかしさを感じるひともいるかもしれないけど、そのもやっと感がリアルですきでした。
女の子は自分の感情を説明しないのでなく、できないのです。そのくせ目の前にいる女の子が同じことをしてると苛つくわがままな生き物なんです。 -
Posted by ブクログ
食べることは、生きることだとわたしは思っている。
実際、誰かが家に一緒にいるときは三食の心配をするけど、ひとりだと何かを作ったり支度をしたり、あまりしない。
だからひとり暮らしは向かないと、心底思っている。
この小説は、ひとりの男性が付き合っているふたりの「愛人」という立場の女の子がメインだ。
男性が生活費を払ってくれる高級マンションに、ふたりは同居している。
色白で二重で目がぱっちりとしていて読者モデルの経験もあるというまひると、まひるよりひとつ年下のホームセンターでバイトをしている奏絵。
奏絵の目線で、日々は語られる。
愛人同士が同じマンションに同居し、男性は定期的にそこに来て3人で食