高橋源一郎のレビュー一覧

  • 今夜はひとりぼっちかい? 日本文学盛衰史 戦後文学篇

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    日本文学を巡る破天荒な長篇小説として話題を集め、伊藤整文学賞を受賞した「日本文学盛衰史」の続篇。
    前作で度肝を抜かれ(こんなのアリ? という意味で)、本作も面白く読みました。
    内田裕也が登場するわ、ラップやパンクが出て来るわ、ツイッターで小林秀雄や大岡昇平、石川啄木、中原中也が出てきてつぶやき出すわ、終盤は東日本大震災についての論考、さらに震災と原発事故に材を取った短編と、相変わらず自由奔放。
    次は何が飛び出すかのかとワクワクしながら読みました。
    ところで、ぼくは著者の文学観が好きです。
    本作には、こんな記述があります。
    □□□
    なになに? 
    文学者はそんなつまらないことはしないって?
    その代

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    2019年01月10日
  • ぼくたちはこの国をこんなふうに愛することに決めた

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    高橋源一郎さんの小説。相変わらず不思議な小説。こどもたちが主人公で、ある学校にいる生徒たちが、不思議な先生たちとインタラクションをして夏休みの宿題で『くに』を作っていくお話。『くに』だって作ることができるのだと。小説によって、『くに』というものの形をゆるめて、そして、たぶん民主主義というものについて、なにかを湧き出させようとしている。『くに』については明白に意識的だけれども、ひらがなが多いのもあきらかに意識的で、それはこの小説のもつ特性のひとつになっている。本がすきなにんげんは、もっている本をぜんぶ読むようなことはしない、というおとうさんは、自分が書いている小説を『くに』だ、という。『くに』も

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    2019年01月01日
  • ぼくらの民主主義なんだぜ

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    2011年から2015年にかけて、『朝日新聞』の「論壇時評」に掲載されたエッセイ
    久しぶりに「核」のある本を読んだかな
    民主主義、なんか空気みたいになってしまって
    これではダメじゃん
    でもでもあまりにもいろんな問題が次々に
    自分の立ち位置がゆらゆらするの

    ≪ 耳すませ 小さな声に 目をひらけ ≫

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    2018年11月25日
  • 枕草子/方丈記/徒然草

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    古典の代表的な作品の3作品。
    これをこのようにならべてみると、日本の古典で
    誰もが知る作品。特に冒頭の部分はだれでも
    知っているけれど、内容として全部読んだのは
    あまりいないのではないかと思われる随筆。
    清少納言の枕草子”春はあけぼの・・”
    鴨長明の方丈記”行く川のながれは絶えずして・・”
    吉田兼好の徒然草”つれづれなるままにひぐらし・・”
    現代語訳を酒井順子氏・高橋源一郎氏・内田樹氏が
    行っているという非常にわくわくするような内容です。

    読みましたが。
    枕草子は、ちょっと正直難しくよくわからない部分が多く
    ありました。当時の風情や風習がきっちりわかっていないと
    くすっと笑えないというか感情

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    2018年11月24日
  • 小説の読み方、書き方、訳し方

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    柴田元幸と高橋源一郎が小説について対談している一冊。
    柴田元幸の名に惹かれてこの本を買ったワタシのような人間からすると、喋りたくて仕方がない高橋が柴田という最高の聞き手を迎えて思う存分喋っているという印象。もう少し柴田に語らせて欲しいところだ。翻訳という行為を視覚化すると「ここに壁があってそこに一人しか乗れない踏み台がある。壁の向こうの庭で何か面白いことが起きていて、一人が登って下の子どもたちに向かって壁の向こうで何が起きているかを報告する」というイメージだ、という柴田の名言も飛び出しているのだから、もっと引き出してくれたらさらに面白い対談になったと思う。とは言え、対談の中身はなかなか濃い。日

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    2018年11月18日
  • 読んじゃいなよ! 明治学院大学国際学部高橋源一郎ゼミで岩波新書をよむ

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    ・覆る新書の概念
    「新書って固くて難しくて眠いもの」と思いつつも、ふらりと立ち寄った新書棚。たまたま見つけて読んでみたら……なんと面白いこと!!新書が一気に好きになった。

    ・どんな分野もわかりやすい
    登場する先生は 哲学・憲法・文学(詩歌)と、異なる分野かつ取っつきにくい(と思われる)分野。だがこねくり回された完璧な言葉ではなく、先生の生の言葉が綴られているこの本は、そんな取っつきにくさが解消され、楽にそれぞれの世界に没入できる。

    ・知りたいこと の幅が広がる
    高橋ゼミの学生が書いた新書の紹介文が載っていることも、本書の大きな特徴の一つ。ここでも色々な新書に出会うことができる。いくつか読ん

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    2018年07月29日
  • 転換期を生きるきみたちへ

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    このレベルの本が一番わかりやすい。厭世的な世の中で、誰も意思決定をしない状態が続いている。日本を正常な形に戻すべきだね。その方法論は今国会で審議されている改憲論ではないことだけはわかってる。頑張れるかな、戦争も安保も知らない世代が。問われてるね。この世代の役割が。

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    2018年07月25日
  • お釈迦さま以外はみんなバカ(インターナショナル新書)

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    エッセイというか、ゆるいブックガイド。ならではの紹介が満載で、本書自体は楽しく読めたんだけど、反面、あまり読みたくなった本が見つからなかったのは不思議。そもそも、作者の思考に触れたくて入手したものだから、そういう意味では満足のいく一冊でした。

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    2018年06月21日
  • ぼくたちはこの国をこんなふうに愛することに決めた

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    この本を読んだ事は決して忘れないだろうと思う。
    小さな子供が作ろうと思ったのは
    プラモデルでも遊具でもなく、国だった。
    実に分かりやすく丁寧に書かれていて
    人の心の根幹を問われている気がしてならない。
    くにを作るということは単に独立ではなく自立であって自律。自分もこの国の一員でありたい。

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    2018年05月07日
  • 男性作家が選ぶ太宰治

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    女性作家が選んだものとはまた違う感覚の作品も多く、未読作品が多かったのでとても楽しめた。餐応夫人がすき。この作家さんはこういう作品を選ぶんだなぁ…って部分でも楽しめてなんだかお得。

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    2018年03月16日
  • ジョン・レノン対火星人

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    「性の深淵について君と語り合いたいのだが」
    「ええ。七十分で二万円頂くことになっているわ」
    「もちろん、語り合うだけではすまないかも知れない。それが深淵の深淵たるゆえんなのだが」
    「その場合には三万円頂きます」

    『「ねえ、ヘンゼル」
    グレーテルはお兄ちゃんのベンゼンの躰の上に乗っかって、フェラチオをしながら言いました。』

    『わたしのママは日本で一番古い私立女子校フェリス女学院を戦争中に卒業し、現在は「エホバの証人」のパンフレット販売人、つまり、例の「魂のヤクルトおばさん」なのだ。』

    『わたしたちの手の中で勃起した陰茎は、志村けんがずっこけ、わたしたちが吹きだす度にしぼんでしまうのだ。おそ

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    2018年02月24日
  • ぼくたちはこの国をこんなふうに愛することに決めた

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    なかなか面白い内容でした。
    少し、子供であることを出汁にして
    不自然な言い分を展開しているところもあるような
    気がしますが。本質的な内容や国家とは・天皇制とは
    とい部分がきっちり展開されていると思います。
    南方熊楠と昭和天皇のこと。本との出会い。
    いろいろおもしろいと思いました。

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    2018年01月30日
  • 恋する原発

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     うーん。
     すごく「良くわかる(良くわかる気になる)」箇所と、極端に「なんかどうでもいいじゃん」箇所の差が激しい。
     そもそも僕にとってこの著者の作品って「とんでもなく面白い」と「死にたいほどにつまらない」の差が激しい。
     そんな両極端が一つの作品の中に混在している感じ。
     玉石混交ってところか。
     決して不謹慎だとも思わないし、連発されるいわゆる「放送禁止用語」にも特に嫌悪感は覚えなかったが、電車の中では少々読みづらいか。
     いずれにしても読む人を選ぶ作品……あ、それっていつものことか。

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    2018年01月08日
  • 優雅で感傷的な日本野球

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    2009年3月28日~29日。
     この人の作品には常に寂しさが付きまとっていると思う。
     すべてを読んだ訳ではないが、殆どの作品にそんなテイストがあったように思う。
     この作品にもその寂しさはあった。
     悲しみ、といってもいいのかも知れない。

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    2018年01月06日
  • 日本文学盛衰史

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     2010年02月03日~15日

     面白かった。
     面白かったのだが、もっと面白い高橋源一郎氏の作品が何冊もあることを知っている。

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    2018年01月06日
  • さよならクリストファー・ロビン

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     なんか久しぶりに著者らしい作風の作品を読んだような印象。
    「けいほう」や「アトム」からはあの震災も連想される(ちょうど震災を挟んだ前後に「新潮」に掲載されている)。
     6篇の短編集のようにみえるが、全短編で一つの作品ととらえた方がわかりやすいかと思う。
     ラストの汽車(あるいは汽車の中らしき状況)あたりの状況設定や物語の構成は「ゴーストバスターズ」を思い出させもした。
     五つ星を付けるには、もう少しググっと圧倒されるものが欲しい。
     そう思えるのは、僕の中に「高橋源一郎ってこんなもんじゃないだろう!」という確信があるから。

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    2018年01月06日
  • ぼくたちはこの国をこんなふうに愛することに決めた

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    高橋源一郎さんの昨年12月に発売された本です。
    この本の前に、期せずして「君たちはどう生きるか」(吉野源三郎)を久しぶりに読んだのですが、この本を読み進める中で内容がシンクロしてきて、いろいろと考えることができたように思います。

    「国」について、昨年から根源的に考えさせられるような流れが強まっていますが、そのことを「一人一人が考えよう」と呼びかけているのかも知れません。平易な言葉で呼びかけることの大切さも教えてくれているようです。

    おすすめの一冊です。

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    2018年01月03日
  • 読んじゃいなよ! 明治学院大学国際学部高橋源一郎ゼミで岩波新書をよむ

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    高橋源一郎が、「岩波新書に関する岩波新書を作る」というテーマで岩波新書に持ち込んだ企画本。
    実際には、明示大学院大学の高橋ゼミで企画を練った結果、一冊の本を読み込み、その著者を招いて白熱教室をやるというものになった。
    その三冊は次の通り。

    鷲田清一 哲学教室 『哲学の使い方』
    長谷部恭男 憲法教室『憲法とは何か』
    伊藤比呂美 人生相談教室 『女の一生』

    鷲田さんは、哲学は全部わからないところがいいと。当人がわかってなくて、読者もわからない中で読者が先に気付くくらいがちょうどよいとまで。そして学ぶとは何かを失うことだと。村上春樹の小説や、最近はやりの千葉雅也の『勉強の哲学』を思い出す。

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    2018年01月01日
  • ぼくたちはこの国をこんなふうに愛することに決めた

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    国ではなく「くに」を作るプロジェクトをたちあげたランちゃんたち。高橋家がそのままモデルなのだろうなぁと思いながら読んだ。

    「憲法は使わないと」とか領土がなければ領土争いなんておきないとか柔らかい思考の大切さを感じつつ、面白かったけれど、不思議なモヤモヤも残った。そのモヤモヤの正体はまだわからない。

    アイちゃん一家が出て来て、小さな人が出て来て、小さな人が出てきたからイギリスが登場したのかなぁ。小さな人が出てきたことの意味は何なのだろうなぁ。

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    2017年12月31日
  • 官能小説家

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    主人公は、本を書く才能に苦悩するご本人?高橋源一郎。
    彼が憧れる明治時代からタイムスリップしてきた夏目漱石や森鴎外との語りを通して、文学とはなんぞや、そしてタイトル通り文学史についても学べる。誰もが知っている明治時代の文壇のスキャンダルで本当のところが謎の樋口一葉とその師の半井桃水の不倫関係についても、パラレルワールドの様に話が展開する。

    鴎外がとっても自由すぎて、髪を金髪にして、終いにはAV男優にもなってしまうというはっちゃけぶり。それでも、結局、鴎外は鴎外で現代に復活しても本業は作家だし、文学には真摯に向かっている。作品がどれほどの苦労でこの世に生み出されるのかということに、自然と思いを

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    2017年10月15日