高橋源一郎のレビュー一覧

  • 「書く」って、どんなこと?

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    自分の考えを正確に伝えるための文章術とかかな、と思って読み始めたけど、自己表現のための「書く」に関する話だった。面白かった。
    神蔵美子さんの写真集「たまもの」を見てみたくなった。お相手の末井昭さんのことは、西原理恵子の漫画にちらっと出てきて気になっていたけど、そういうことになってたのかと初めて知った。
    夜になると、色々なものに縛られてないもう一人の自分が出てくるというところ、すごく腑に落ちる感覚だった。だから夜更かしは楽しいし、夜中に書いた文章は感情が迸りすぎて、朝読むと恥ずかしくなったりするんだな。

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    2025年02月15日
  • 「書く」って、どんなこと?

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    【目次】
    1時間目「わたし」が書く
    2時間目「考えずに」書く
    3時間目「書けないこと」を書く
    生徒のみなさんへ「4時間目」について

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    2025年01月28日
  • 非常時のことば 震災の後で

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    震災後、社会は変わった。社会というか、著作に書かれているように空気が変わった。
    震災といえば、まだ311である。
    あの衝撃は、以後の地震災害を未だ凌駕している。

    音に出すのを慎重になった言葉、単語自体もいっぱいあった。言葉にならない、言葉が出てこない、まさに絶句した時間も長かった。
    それは、死者やその身近にいる人びと、渦中にいる人の立場、心情を想像してだったと思う。

    電力の大消費地である東京に住んでいる罪悪感も大きかった。加害者のような気持ちだった。

    読後、この著作の内容を私は受け止められてない、ざわついた気持ちで、再度、ランダムに開いては読んでみた。

    非常時、まずは自分を見つめる。足

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    2025年01月13日
  • 日本文学盛衰史

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     『DJヒロヒト』から遡って手に取る。『DJヒロヒト』は帝国日本の戦争の時代だったが、こちらは明治の「近代文学」誕生から大逆事件までを取り扱う。石川啄木が援助交際をしていたり、田山花袋がアダルトビデオの製作に参加していたりと奔放なパロディが反復されているようでいて、二葉亭四迷、島崎藤村、尾崎紅葉、夏目漱石、森鷗外らの「文学」に対する真摯さ、ことばと現実の距離をめぐる苦闘に対するリスペクトは一貫している。横瀬夜雨や北村三啞、川上眉山ら、「文学」に憧れ、「文学」の夢に破れたマイナー/ポエットたちの真剣さに対しても。

     初出は『群像』1997年5月号~2000年11月号だから、ちょうどすが秀実が『

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    2024年12月25日
  • 優雅で感傷的な日本野球

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    『優雅で感傷的な日本野球』読んで感じたのは高橋源一郎作品にある寂しさってライプニッツの量子論で投球を説明しようとする投手みたいに何かを一生懸命考えててそれを語ってくれるんだけどそれが全然こっちに理解できないというところにあるんじゃないかな

    その前に出てきたサンダンス・キッドが自分のことを考えてくれる順番をひたすらに待ってやっと順番が来たのに全然自分の預かり知らない夢の中の話をされたエッタ・プレイスのシーンは結構象徴的なところなのかも

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    2024年12月23日
  • 「悪」と戦う

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    きのもと秋の本まつりで高橋源一郎さんが登壇というので、探して読んでみた。
    異形なものをつい排除しようとしてしまう心に、ちょっとそれ違うかもと投げかけてくれた本。
    ご本人の講演ともリンクするところあった

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    2024年10月14日
  • 「不適切」ってなんだっけ

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    読みながら、去年の出来事を思い出す良いきっかけになりました。

    去年もいろいろありましたが、今年もいろいろありそうですね。

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    2024年09月03日
  • 「書く」って、どんなこと?

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    同シリーズの高橋本第二弾。今度は書くことについて。実は何も考えず書いているっていう、突拍子もなさそうな論が提示されるんだけど、その後の展開で、なるほどと思わされる流れはいつも通り。確かに、突き詰めるとそうなのかもと思えてくる。

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    2024年08月29日
  • 一億三千万人のための『歎異抄』

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    凄く深くて、簡単に感想なんか書けないな…
    でも、無人島に持って行くならこの一冊とされる歎異抄、原文で読むことはまず無理だろうなと思うから、この高橋さんの意訳でまずは読めて、良かったなと思う。

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    2024年08月02日
  • 「不適切」ってなんだっけ

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    私も、この人のようにいろんなジャンルの本、まんが、音楽、映画、ドラマ…たくさんのものを読んで、見て行きたい

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    2024年07月29日
  • 一億三千万人のための『歎異抄』

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    法然展がきっかけで「法然の編集力」を読み、次は親鸞の歎異抄へ。高橋源一郎さんによる現代語訳(きわめて平易な言葉で)。もともとが貧困や飢饉にあえぐ庶民に向けた歎異抄だから、こういう語り口調は合うと思う。とにもかくにも、歎異抄全体に触れることはできた。

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    2024年07月08日
  • この30年の小説、ぜんぶ 読んでしゃべって社会が見えた

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    30年間の間に発表された小説、主に10年間の間に発表された小説を中心に本読みのプロである2人が対談形式で徹底的に語った一冊。世相や日本のみならず世界で起きた出来事と絡めて、日本の文学について語られるが、凡人とは見る視点が違いすぎて、終始驚かされた。
    文学から日本の社会の動向がここまで分かってしまうとは、小説がフィクションだと軽視できない存在であると改めて思い知らされた。この30年で、イラク戦争や9.11、東日本大震災などの日本だけでなく世界をも変えるような出来事が文学にも大きく反映されていて、いかに私たちの生活にもこれらの出来事が影響を及ぼしているのか知ることができた。
    しかし、自分が読んだこ

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    2024年06月20日
  • 嘘みたいな本当の話 [日本版]ナショナル・ストーリー・プロジェクト

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    2011年刊。アメリカでの「ナショナル・ストーリー・プロジェクト」の日本版、という事で企画されたもの。撰者・公募の立ち上げ者が違えば、もっと違った物になったかも…と、良くも悪くも感じさせる。内容は確かに面白いのだが、撰者が言う「日本らしさ」って……。日本版の特徴は、「応募する」という行動への日本人の非選択バイアスじゃないのか?と。「公募ってのは、こういう内容を出すものだ」で、応募するという行動を採れる人間の、属性傾向が限られて来る。「こんな事は人に言えない」が強いのが日本人。その分、個人的にはアメリカ版より薄い気がする。

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    2024年06月20日
  • 「不適切」ってなんだっけ

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    このエッセイ好き。年1冊ペースで出てくるのもちょうど良い感じ。今回も楽しかった。気になったのは以下。

    時間のかかる読書
    つげ義春日記
    しらふで生きる ◯

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    2024年06月13日
  • 一億三千万人のための小説教室

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    こういう風に書ける人が小説家なんだな、と思った。

    整理されたノウハウ本やハウツー本とはまったくちがう、余白がある一冊。

    咀嚼するのに時間が必要でこの時間こそ大事なのだろうか。

    本当に本当に小説家になりたいひとには一読の価値が大いにある一冊。

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    2024年06月11日
  • これは、アレだな

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    まさにタイトルどおり!
    これは、アレだなっていう例が納得のものばかりでした。これまでたくさんの事を見聞きしてきた方だからこそ気づく、独自の視点は凄いです。
    使っている言葉も若々しくて面白かったです。

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    2024年05月11日
  • 一億三千万人のための小説教室

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    なんと言っても本書は、小説が書きたくなる本。
    小説を書くためのネタ探しの方法とか、文章の書き方とかいう技術論には触れずに、小説をはじめるまえにすることは何か、小説を「つかまえる」ために何をするのかにページを割いています。

    著者は作家の高橋源一郎さん。本書は小学生に小説を書かせるシーンで始まりますが、つかみが良く、ほぼ一気に読めました。

    基礎篇・実践篇と段階を踏んでいく本書では、20個の「鍵」が示されます。
    例えば「何にもはじまっていないこと、小説がまだ書かれていないことをじっくり楽しもう」という鍵。
    そして、著者は『エミールと探偵たち』(ケストナー)の「話はまだぜんぜんはじまらない」という

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    2024年04月30日
  • 居場所がないのがつらいです みんなのなやみ ぼくのこたえ

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    高橋源一郎さんの文章を初めて読んだ。
    へええ、こういう方なのか。
    なんと面白いこと!見ず知らずの人の悩みも、回答も。

    思わず吹き出してしまう回答あり、人生経験豊富なんだなあと思わせる回答あり、自分の人生を自分のために生きるぞ!自分を取り戻せ!と悩みと無関係の私が応援されている気になる回答あり。

    小中学生のとき、読売新聞の人生相談のコーナーが好きで毎日読んでいたことを思い出した。

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    2024年04月20日
  • 一億三千万人のための『歎異抄』

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     藤井さん。将棋界の藤井聡太さんではない。法然と親鸞の罪人名は藤井善信と藤井元彦。なぜ藤井姓なのかは謎である。そんな元彦さん(親鸞)の教えを唯円が書き残した「歎異抄」をわかりやすく解説した高橋源一郎さんの『一億三千万人のための「歎異抄」』。「南無阿弥陀仏…」と唱えるだけで何人も浄土に往生できるという安易さに個人的に疑問を抱いていたところ、著者は「ことばとこころの関係ではいつでもことばが先行する」と述べ、納得。確かに思いもしないことが口に出たりする。ことばが先行、まずは唱えよう!

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    2024年04月06日
  • これは、アレだな

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    この人の、毎日新聞人生相談の回答が大好き。
    時折聞くラジオも好き。

    これを読みつつ、たくさんの本・映画・YouTubeチャンネルをメモした。
    楽しみ増えた。

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    2024年03月08日