高橋源一郎のレビュー一覧

  • ジョン・レノン対火星人

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    はっきりと意味が分かったわけでないけどものすごいグルーヴ感で読むの止まらなくなる。パワフルなのに物哀しい。

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    2019年04月20日
  • お釈迦さま以外はみんなバカ(インターナショナル新書)

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    タカハシさんは、2012年から「源ちゃんのゲンダイ国語」というラジオのコーナーを担当し、十五分程度の枠で本を紹介し続けていた。本書はそこで紹介された本をまとめたものになる。タカハシさんは、紹介すべき本を見つけた後はぶっつけ本番でしゃべっていたと書いている。本当にそうなのかどうかはわからないけれど(周到に頭の中で準備をしているのかもしれないし、そうでもないかもしれない)、結果として比較的力の抜けた本になっている。それぞれのエピソードの質に少しムラがあるのも、ラジオのぶっつけ本番(らしい)コーナーであるということになるのかもしれない。

    偶然短歌や大阪のおばちゃん語訳日本国憲法あたりは面白く、ここ

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    2019年03月24日
  • ぼくたちはこの国をこんなふうに愛することに決めた

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    民主主義、象徴天皇制、憲法9条…平易でわかりやすい文章だから、押し付けがましいとまでは感じないけど、やはり小説として読むにはメッセージ性が強過ぎる気がする。あとがきで『君たちはどう生きるか』に触れ、その時代ゆえに『君たち』は物語の形式を”とらざるを得なかった”ときちんと書かれているだけに、よけいにモヤモヤする。

    小説なんだから国のために人がいるのではなく、人が望み選び集い、互いに関わる事で生まれるのがくにであると、シンプルにそれだけでよかったのでは。

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    2019年03月09日
  • 日本文学盛衰史

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     平田オリザの「青年団」がお芝居にしているそうで、見たいのだけれど、東京は遠い。町田康は読めないけど、高橋源一郎にはハマったという若い人の意見を聞いて、首を傾げたりしている。まあ、町田と高橋は違うけど。でも、そういう人は初めの頃の高橋君も読んでみるといいと思う。ひょっとしたら・・・・。
    考えていたら、なんか気分が変になってきた。この小説を面白く読みながら、つくづく、高橋君も年をとったんだと、ぼくは思ったけど。
     どこまで行っても、彼が書こうとしている「小説」とやらの正体がわからないのは、つづくのかな。そんなふうにも感じたりした。そりゃあ、胃潰瘍にもなるよな。

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    2019年02月15日
  • 枕草子/方丈記/徒然草

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    高橋源一郎の「方丈記」改め、「モバイル・ハウス・ダイアリーズ」に全て持って行かれた。やっぱり源一郎はすごい人だった。

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    2019年02月03日
  • 一億三千万人のための小説教室

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    著者の小説へのアプローチは、その作家の作品全てを読破することなんだろう。だから、その作家の文体を真似ることができるはず。できる自負もあるはずだ。その背景を知ると彼の真似をするのは大変困難に思われる。でも、自分の好きな作者ではなく、作品を真似てみようと思えば気が楽になるかなぁと思った。やってみるかなぁ、

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    2019年02月02日
  • 今夜はひとりぼっちかい? 日本文学盛衰史 戦後文学篇

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    日本文学を巡る破天荒な長篇小説として話題を集め、伊藤整文学賞を受賞した「日本文学盛衰史」の続篇。
    前作で度肝を抜かれ(こんなのアリ? という意味で)、本作も面白く読みました。
    内田裕也が登場するわ、ラップやパンクが出て来るわ、ツイッターで小林秀雄や大岡昇平、石川啄木、中原中也が出てきてつぶやき出すわ、終盤は東日本大震災についての論考、さらに震災と原発事故に材を取った短編と、相変わらず自由奔放。
    次は何が飛び出すかのかとワクワクしながら読みました。
    ところで、ぼくは著者の文学観が好きです。
    本作には、こんな記述があります。
    □□□
    なになに? 
    文学者はそんなつまらないことはしないって?
    その代

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    2019年01月10日
  • ぼくたちはこの国をこんなふうに愛することに決めた

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    高橋源一郎さんの小説。相変わらず不思議な小説。こどもたちが主人公で、ある学校にいる生徒たちが、不思議な先生たちとインタラクションをして夏休みの宿題で『くに』を作っていくお話。『くに』だって作ることができるのだと。小説によって、『くに』というものの形をゆるめて、そして、たぶん民主主義というものについて、なにかを湧き出させようとしている。『くに』については明白に意識的だけれども、ひらがなが多いのもあきらかに意識的で、それはこの小説のもつ特性のひとつになっている。本がすきなにんげんは、もっている本をぜんぶ読むようなことはしない、というおとうさんは、自分が書いている小説を『くに』だ、という。『くに』も

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    2019年01月01日
  • ぼくらの民主主義なんだぜ

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    2011年から2015年にかけて、『朝日新聞』の「論壇時評」に掲載されたエッセイ
    久しぶりに「核」のある本を読んだかな
    民主主義、なんか空気みたいになってしまって
    これではダメじゃん
    でもでもあまりにもいろんな問題が次々に
    自分の立ち位置がゆらゆらするの

    ≪ 耳すませ 小さな声に 目をひらけ ≫

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    2018年11月25日
  • 枕草子/方丈記/徒然草

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    古典の代表的な作品の3作品。
    これをこのようにならべてみると、日本の古典で
    誰もが知る作品。特に冒頭の部分はだれでも
    知っているけれど、内容として全部読んだのは
    あまりいないのではないかと思われる随筆。
    清少納言の枕草子”春はあけぼの・・”
    鴨長明の方丈記”行く川のながれは絶えずして・・”
    吉田兼好の徒然草”つれづれなるままにひぐらし・・”
    現代語訳を酒井順子氏・高橋源一郎氏・内田樹氏が
    行っているという非常にわくわくするような内容です。

    読みましたが。
    枕草子は、ちょっと正直難しくよくわからない部分が多く
    ありました。当時の風情や風習がきっちりわかっていないと
    くすっと笑えないというか感情

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    2018年11月24日
  • 小説の読み方、書き方、訳し方

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    柴田元幸と高橋源一郎が小説について対談している一冊。
    柴田元幸の名に惹かれてこの本を買ったワタシのような人間からすると、喋りたくて仕方がない高橋が柴田という最高の聞き手を迎えて思う存分喋っているという印象。もう少し柴田に語らせて欲しいところだ。翻訳という行為を視覚化すると「ここに壁があってそこに一人しか乗れない踏み台がある。壁の向こうの庭で何か面白いことが起きていて、一人が登って下の子どもたちに向かって壁の向こうで何が起きているかを報告する」というイメージだ、という柴田の名言も飛び出しているのだから、もっと引き出してくれたらさらに面白い対談になったと思う。とは言え、対談の中身はなかなか濃い。日

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    2018年11月18日
  • ゆっくりおやすみ、樹の下で

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    毎日新聞の人生相談欄のコメントで、著者の人柄に惹かれていた
    初の児童文学
    角野栄子さんも薦めておられるし

    「さるすべりの館」
    ミレイちゃんの今とひいおばあさんの時代が交錯する
    美しい風景
    テディベアに導かれて

    語りかける口調も挿画も優しい

    ≪ ゆっくりと 歩いてみよう なつやすみ ≫

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    2018年10月30日
  • ゆっくりおやすみ、樹の下で

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    ミレイちゃんという11才の女の子が、初めて出会った祖母の館で過ごす夏休みの不思議な出来事。夜中に時計が動き出すのがミサトちゃんに出会うきっかけになる。クマのぬいぐるみのビーちゃんをともにして時代を超えることが、なんとも自然な感じで書かれている。挿絵も章ごとにあってとても柔らかいタッチで素敵だ。

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    2018年10月29日
  • 読んじゃいなよ! 明治学院大学国際学部高橋源一郎ゼミで岩波新書をよむ

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    ・覆る新書の概念
    「新書って固くて難しくて眠いもの」と思いつつも、ふらりと立ち寄った新書棚。たまたま見つけて読んでみたら……なんと面白いこと!!新書が一気に好きになった。

    ・どんな分野もわかりやすい
    登場する先生は 哲学・憲法・文学(詩歌)と、異なる分野かつ取っつきにくい(と思われる)分野。だがこねくり回された完璧な言葉ではなく、先生の生の言葉が綴られているこの本は、そんな取っつきにくさが解消され、楽にそれぞれの世界に没入できる。

    ・知りたいこと の幅が広がる
    高橋ゼミの学生が書いた新書の紹介文が載っていることも、本書の大きな特徴の一つ。ここでも色々な新書に出会うことができる。いくつか読ん

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    2018年07月29日
  • 転換期を生きるきみたちへ

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    このレベルの本が一番わかりやすい。厭世的な世の中で、誰も意思決定をしない状態が続いている。日本を正常な形に戻すべきだね。その方法論は今国会で審議されている改憲論ではないことだけはわかってる。頑張れるかな、戦争も安保も知らない世代が。問われてるね。この世代の役割が。

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    2018年07月25日
  • お釈迦さま以外はみんなバカ(インターナショナル新書)

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    エッセイというか、ゆるいブックガイド。ならではの紹介が満載で、本書自体は楽しく読めたんだけど、反面、あまり読みたくなった本が見つからなかったのは不思議。そもそも、作者の思考に触れたくて入手したものだから、そういう意味では満足のいく一冊でした。

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    2018年06月21日
  • ぼくたちはこの国をこんなふうに愛することに決めた

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    この本を読んだ事は決して忘れないだろうと思う。
    小さな子供が作ろうと思ったのは
    プラモデルでも遊具でもなく、国だった。
    実に分かりやすく丁寧に書かれていて
    人の心の根幹を問われている気がしてならない。
    くにを作るということは単に独立ではなく自立であって自律。自分もこの国の一員でありたい。

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    2018年05月07日
  • 男性作家が選ぶ太宰治

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    女性作家が選んだものとはまた違う感覚の作品も多く、未読作品が多かったのでとても楽しめた。餐応夫人がすき。この作家さんはこういう作品を選ぶんだなぁ…って部分でも楽しめてなんだかお得。

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    2018年03月16日
  • ジョン・レノン対火星人

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    「性の深淵について君と語り合いたいのだが」
    「ええ。七十分で二万円頂くことになっているわ」
    「もちろん、語り合うだけではすまないかも知れない。それが深淵の深淵たるゆえんなのだが」
    「その場合には三万円頂きます」

    『「ねえ、ヘンゼル」
    グレーテルはお兄ちゃんのベンゼンの躰の上に乗っかって、フェラチオをしながら言いました。』

    『わたしのママは日本で一番古い私立女子校フェリス女学院を戦争中に卒業し、現在は「エホバの証人」のパンフレット販売人、つまり、例の「魂のヤクルトおばさん」なのだ。』

    『わたしたちの手の中で勃起した陰茎は、志村けんがずっこけ、わたしたちが吹きだす度にしぼんでしまうのだ。おそ

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    2018年02月24日
  • ぼくたちはこの国をこんなふうに愛することに決めた

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    なかなか面白い内容でした。
    少し、子供であることを出汁にして
    不自然な言い分を展開しているところもあるような
    気がしますが。本質的な内容や国家とは・天皇制とは
    とい部分がきっちり展開されていると思います。
    南方熊楠と昭和天皇のこと。本との出会い。
    いろいろおもしろいと思いました。

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    2018年01月30日