高橋源一郎のレビュー一覧

  • 民主主義ってなんだ?

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    [「僕らの」言い分]小説家としても活躍する高橋源一郎と、反安保法案のデモで一躍注目を集めた「SEALDs(注:自由と民主主義のための学生緊急行動)」に所属する学生たちによる対談を記録した作品。「SEALDs」の結成とその歩み、そしてメンバーが考える民主主義について熱い議論を交わしています。


    ニュースでその名称だけはよく目にしていたのですが、実際にその思うところを目にすることで、この運動がどういったものかの一端を確認することができました。いくつかのレビューでは、メッセージに「中身がない」とか「空虚」という批判が散見されるのですが、これほどまでにぼんやりとして、かつ様々なところで矛盾の綻びを抱

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    2015年10月30日
  • 一億三千万人のための小説教室

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    小説と遊ぶ
    ははおやをみつける...などなど、この方向でいいんだという自信をくれた本。
    はじめて高橋源一郎氏の文章を読んだのだけれど、読みやすくておもしろい。

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    2015年10月10日
  • 一億三千万人のための小説教室

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    小説とは書くものではない、つかまえるものだと高橋さんはいう。つかまえるためには、世界が今までとは違って見えるようになるまで、ただ待つ。なるほど、ここに小説家が小説家たる所以、価値があるのだろう。

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    2015年10月03日
  • さようなら、ギャングたち

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    最初はなかなか入り込めなかったけど、読み進めて行くうちにどんどん世界観に引き込まれていった。読み終わった後も何度も好きなページを読み返す。

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    2015年07月12日
  • 一億三千万人のための小説教室

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    先生と対話しながら小説のキモ、について教えてもらえます。基本的で当たり前すぎて顧みることのなかったことが、実はとても大切なことだと気付かされました。
    これを読んだ後は、もっと小説と「遊んで」みたくなります。

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    2015年04月16日
  • 男性作家が選ぶ太宰治

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    さすがは並みいる男性作家が選んだ作品集である。全部面白い。
    「ちょっとちょっと…」と傍で話しかけられるような親しげな語り口と
    抜群のリズム感が心地いい。特に気に入ったものを少し…。

    「道化の華」
    ラスト3行でいきなり視界がぱあっと広がり、ぞくっと怖くなる。
    視点のトリックで読者を驚かせるのが上手い。
    「彼は昔の彼ならず」
    心の本質が似通った人間が近くにいると、お互いに感応してしまうのだろう。
    口先三寸のペテン師のような男を非難している主人公の男もまた、
    親の遺産で遊び暮らす怠け者。
    才能ある芸術家のパトロンになりたいという、
    彼の下心を見透かしたペテン師の作戦勝ち。

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    2015年06月05日
  • 吉本隆明がぼくたちに遺したもの

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    よかった。今まで恥ずかしながら吉本隆明氏の著作を
    読んだことがなかったのですが。
    彼の言葉、詩、思想のかっこよさを初めて感じた
    気がします。深くまでは理解できていないのでしょうが
    かっこいいと思える言葉や思想だと思いました。
    彼の著作を今後読む機会があれば、読んでいきたいと
    思います。
    ”世界と自分との両端性”
    ”先端と始原への同時的かつ両方向的な追尋の姿勢”
    ”みんなが言っていることは正しいが腑に落ちない感覚”
    ”無限性と有限性”
    ”ヨブ記においての解釈とキリスト教の誕生”
    ”西洋社会とキリスト教・アフリカ的段階”
    ”原生的疎外感”
    ”指示表出と自己表出・無意識内臓系と意識感覚系”
    ”歴史は

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    2015年02月04日
  • 一億三千万人のための小説教室

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    小説はこれでいいんだと思う。というか、むしろ、今までどうして出てこなかったのか、というか、おれが知らなかっただけなんだけど。沈む日本を愛せますか、の高橋源一郎にひかれて、購入した3冊のうちのひとつ。こうだよね、これだよね、そう、忘れてた、おれはこういうのがやりたかったんだ、っていうのを明確に言語化してくれた。ありがとう、高橋源一郎。小説っていうのは、世界にたいして自分を投げ出す作業で、(読むのも書くのも)そこで好きにすればいいだけ。そうそう、そういうことなんだよ。それが一番大事で、それさえあればよくて、それ以外に大したことなんかないんだった。愛だよ。怨念とか執念とかじゃないんだよ、怒りや憎しみ

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    2015年01月10日
  • 非常時のことば 震災の後で

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    まだ途中ですが、とてもいい本。
    文章の悪い見本として、政治家の言葉が上げられているのが、何とも言えない。なんていうか、彼らの言葉には本当がないんだなあ。。

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    2014年11月22日
  • 一億三千万人のための小説教室

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    小説を深く知っている人々にうけるのための「ハウツー」だと僕は思いました。独特の世界観で勝負するのか、それともシンプルさなのか?

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    2014年10月17日
  • 国民のコトバ

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    面白い本です。ページを繰るごとに、黒い笑いが口角を引き上げました。そして、ところどころでほろりとさせられ、気持ちの振幅がけっこう大きかったです。全体の構成、並び方も工夫されたものだなあと感心。
    これは自分の興味の対象のせいなのか、「VERY」なことばと「ゼクシイ」なことばはチンプンカンプンでしたけれども。
    「棒立ち」「ケセン」「こども」に感動しました。

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    2014年08月20日
  • 沈む日本を愛せますか?

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    とにかく言いたい放題じゃねーか、と切り捨てるのは早計にすぎる。

    少しばかり前の政治談義だが、ほとんどの事象は「言葉」の問題に収斂される。
    言葉の(日本語の)構造の問題でもあるし、言葉をどう扱うかの問題でもある。
    こういうことを押さえていないと、政治でも仕事でも失敗の要因を表層的なものにしか求めなくなり、ますます学習性無力感に陥るはめになる。
    最近「空気」をどう作って人を動かすかってビジネス書を読んだが、感覚的に近いものがある。


    沈む日本を、シュリンクする市場を、ダウンサイジングしていく社会を直視した上で、ビジョンが描けるリアリスト。少なくとも政治の場に求められるのはそんなリーダーっちゅう

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    2014年06月02日
  • 吉本隆明がぼくたちに遺したもの

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    新しく刊行されたものばっかり読むんじゃなく、ここで言及されているような「古典」も読まねばと心新たにしました。

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    2014年04月13日
  • ジョン・レノン対火星人

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    ネタバレ

    面白い。とても面白い。たまには脳の別の部分で読書したくなるときは特にお薦め。
    あらすじを求める作品ではない。

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    2014年03月03日
  • さようなら、ギャングたち

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    ネタバレ

    流れゆく、誌のような文体。
    でも、ちゃんとストーリーは有るんです。

    不可解な点は多いです。
    世界観は非常に独特で、
    そもそも、物語の舞台がどこの国なのかもわからない。

    今読んでも、斬新すぎる。
    突きつけられる、余りあるイメージ。その鮮やかさに、ただただ感服するばかりです。

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    2014年02月06日
  • さようなら、ギャングたち

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    詩のような小説。言葉が自由に跳ね回っていて、今まで読んだ小説と全く違う、不思議な体験をした。異世界に住む人々(+動物、その他)をユーモラスな文体で描いていて、コメディと思って読んでいると、思いがけない角度から寂しさや悲しさを引き出される。不思議で魅力的な作品。

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    2014年10月18日
  • 国民のコトバ

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    今年最初に読んだ本だが、最初から大当たりとは幸先がいい。さすが天才詩人だと思う。正月から笑わせてもらった。とても幸せな気分になった。
    言葉にに対する「感度」がとても高いのだ。これはどういうことなんだろうと自分なりに考えてみたのだが、どうやら「書いた人の気持ちを考える」という、およそ小学校の国語の時間がら教えられていることなのだろうという結論に至った。そして、如何に自分はそれができていないか思い知るのである。
    コミュニケーションが何故難しいのか。それはお互いの思いが伝えられないからだと思う。その対策として、言葉にどれだけ向き合えるか、が重要なのだろうと改めて感じた。

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    2014年01月01日
  • さようなら、ギャングたち

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    言葉で言い表すことが難しい作品。
    言葉を与えることで、何かに分類されてしまうのは、何かもったいない気がする。
    この作品がいいと思える人には、わかってもらえると思う。
    あえて言うなら、「チェストーッ!」くらいか。
    この作品が、チンプンカンプン、なんじゃこりゃ?という人も多いと思う。
    高橋源一郎が言葉の裏側に見えるよい作品と思う。

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    2013年11月30日
  • 国民のコトバ

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    コトバも、その使われかたがグループ分けできる!として、いろいろな場面に見かけるコトバの数々から、、、いたい何が見えるのか?
    非常に興味深くもあり、思わず声に出して笑ってしまうユーモアたっぷりの文章。本を読んで、真木蔵人に注目したり、キリスト教の教義よりも、こころにぐっとくる相田みつをに再びカンドウしたり。はたまた心の病を持つ人々の妄想的コトバ。シュールなコトバ達は、文字に起こして読んでみると面白い。人気のある一冊、納得!

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    2013年10月03日
  • ぼくらの文章教室

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    高橋源一郎の文章教室。といっても美しい文章を書くための教室ではない。高橋サンの文芸評論ではいつも取上げられた文章が全然別のものに見えてくる。

    例えば、この本で取上げられている印象的な文章は、小島信夫のボケ老人小説や木村センという遺書を書くためだけに文章を習って初めて書かれた文章。
    どちらも高橋さんに取り上げられなけが出会ったとしても何じゃこれで終わる文章だ。

    特に小島信夫の小説に対してはある種の希少性に対するレスペクトがある。「直し」が入っていない文章。これを「直接的」、子どもの言葉のように「直接的」だと言う。

    高橋サンは死者およびいまだ生まれていない者への視線について言葉を重ねてきた。

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    2013年09月23日