高橋源一郎のレビュー一覧
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ネタバレ印象的とこメモ。
◆家族に不幸が続き怖い
『事故に巻き込まれ、妻子を失った知人がいます。彼に過失は一切ありませんでした。病院のベッドですべてを知った彼は、生きる気力を失いかけていました。そんな彼に医者はとどめを刺すように、「お気の毒ですが、大きな障害が残るでしょう」と宣言したのです。その時彼がどう感じたと思われますか。あまりに悲惨な運命を呪い、希望を完全になくしたと?
自分でも驚いたことに、彼にやって来たのは、凄まじい怒りでした。彼は、自分を奈落に突き落とした「運命」に向かって、こう叫んだそうです。
「人間というものが、そんなことでダメになると思ってるのか?なめてんじゃねえぞ。俺をひざま -
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さよならクリストファー・ロビン
(和書)2012年09月06日 19:34
高橋 源一郎 新潮社 2012年4月27日
むかし高橋源一郎のファンだったことがある。かれのファンであったことで得たものと言えば柄谷行人を知ることができたことだろう。しかし柄谷行人を知ったことで高橋源一郎がなんだか嫌になった。
こんかい谷崎潤一郎賞を受賞したと聞いて久しぶりにこの小説を読んだのです。谷崎潤一郎賞がどういった賞か良くはしらない。村上春樹の『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』のイメージが強い。他では大西巨人が受賞の打診があったが拒否したという話を聞いたことがある。
イノセントな世界観など -
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世論調査に関わっていたこともあり、「世論」、「空気の研究」は読んだことがあったが、表現が難解で最後まで読み切ることができなかった。
今回、大澤真幸さんらの解説を通じて、ようやく内容を理解することができ、爽快であった。
それと同時に、国単位での集団心理の特性は、今も昔も大きくは変わらないのだなと改めて感じた。
昔と比べると我々が接するメディアの種類は増え、かつ、メインに接するメディアも新聞TVから移り変わり始めている。
そのため、皆が同じメディアから情報を得て、同じように意見を形成していく形ではなく、それぞれがそれぞれのメディアから情報を得て、それぞれの意見を形成していくようになってきたと思 -
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「そこには常にそれ以上のことがある」このスーザン・ソンタグのことばに集約されているように思う。右だ左だリベラルだ保守ださらには善と悪、愛と憎しみなど、およそすべての単純な二元論で結論してはいけないということだ。かといってニヒリズムや相対主義、その他思考停止は、決して許さないという立場。
一見飄々とした高踏に見えるかもしれないが、実は静かにここまでできての知性主義と迫ってくるのを随所に感じる。どこまでも広げる想像力と深い思考、これらに瞬時の行動とコミットメントを要求されているのだ。あとがきを読めばそれは著者自身があえて踏み込んでいった姿勢というのがわかる。
知的であること、肝要であることのこれほ -
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なかなか骨太の内容の本なんだが、とても読みやすい。
4名の論客が、マスコミとメディアと世論の関係について、実に刺激的に論理を進めてくれている。しかも、その論理を進める際に引用しているのが、ちょいと昔の本なのだから、おもしろい。
・ハルバースタム著『メディアの権力』
・トクヴィル著『アメリカのデモクラシー』
・ベネディクト・アンダーソン著『想像の共同体』
・ブラッドベリ『華氏451』
それぞれの方の文章の後には、その内容に関する座談会の様子も収録されていて、これもまた私たちの理解を助けてくれる。
ここにあげられている本も読みたくなったなあ。
まったく本書の内容の紹介にはなっていないな -
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一昨年(2017年)7月から9月にかけてちょうど三ヶ月、90回の連載として朝日小学生新聞に掲載された。その夏休み中のNHKラジオ第一「すっぴん」(著者の高橋源一郎がパーソナリティーをつとめるある月曜日の放送)で、毎日はなしの続きをとても楽しみにしている、という小学校四年生の女の子の投稿が読まれたのを聴いた。去年6月に単行本が出て、ぼくはその夏にゆっくりと読んだ。読んでいる間はずっと、連載の載っている朝日小学生新聞が配達されるのを心待ちにしていただろう小4女子の気持ちを考えていた。
先行作品として、『トムは真夜中の庭で』(フィリパ・ピアス)があります。この『トムは真夜中の庭で』は大江が、小説