高橋源一郎のレビュー一覧

  • NHK「100分de名著」ブックス 太宰治 斜陽 名もなき「声」の物語

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    書き下ろしの「15年戦争」も良かった。
    太宰は何度も読んでいる作家で、分かったようになっている自分の浅はかさに気づけた。違う視点でもう一度太宰を読んでみようと思った。

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    2022年08月18日
  • 誰にも相談できません

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    高橋源一郎さんって難しそうだなあ、って
    もじもじしちゃう方もいらっしゃるかと思うのですが、
    コレ、とってもオススメです。

    源ちゃんが毎日新聞で向き合っている人生相談の一問一答。
    グサグサとほっこりが、程よく織り混ざっています。

    源ちゃんも、吉本隆明さんも、ひとは「孤独」と言い切られるところに
    ある種の救いを感じます。


    【本文より】

    ・家族は永遠に続くものでも、何があっても守られるべきものではないと思います。
    それに参加する者が、互いに誠実であるときだけ持続できるものです。

    ・わたしは、コンプレックスを抱くことは、傷でも闇でもなく、「常に謙虚であるように」と神様が贈ってくれた能力だと

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    2022年08月16日
  • 別冊NHK100分de名著 パンデミックを超えて

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    この本の内容や感想・意見を、自分なりにどうにか要領よくまとめてみようと試みたが、諦めた。あまりに重く大きい投げかけだから。

    ただ、冷笑主義に陥らず、目を瞑らず、口を閉じず、自身を含む「悪」に向き合って、生きていきたい。生きていけるだろうか。

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    2022年06月07日
  • この30年の小説、ぜんぶ 読んでしゃべって社会が見えた

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    どちらも好きな作家、評論家でそれぞれの書く文章も好きなのだが、対談となるとまた違った趣を呈する。「この30年」というのは平成の総括であり、最後に現在のコロナ禍の状況についても述べられている。元々は「SIGHT」に掲載されていたものだそうだが、休刊したらしい。これは私自身が高校時代に読み耽った「ロッキング・オン」の雑誌らしい。「SIGHT」を読んだこともないが休刊は残念である。本題に戻ると、共に職業柄か多読の著者で、しかも読み込みが深いというか、好みである。掲載された小説はほとんど読んでないが、このような物を読む事で読んだ気になるのは本当はいけないのだろうが。ただ、ここでも書かれているように小説

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    2022年05月01日
  • 恋する原発

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    決して万人ウケする作品ではないし、一部の人には不快な可能性もある作品。
    著者があとがきで述べているとおり、この小説は酷いんだけれど、酷いのにも関わらずマジメにみえてしまうという、それほどまでに現実の方も酷い時代なんだと思う。
    途中の震災文学論はナウシカを中心にマジメに核戦争、震災、水俣病といった悲劇を通じてみえてきた我々の世界の隠していた負の側面に言及しながら、負の側面が我々の世界を支えてもいる構図を示していて、本書の基本的な考え方になっているのだけれど、震災文学論だけではただのマジメな文学論になってしまって正統性を競う争いに巻き込まれてしまう。それを避けるために震災復興支援のためのAV撮影を

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    2022年05月01日
  • 読んじゃいなよ! 明治学院大学国際学部高橋源一郎ゼミで岩波新書をよむ

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    内容はライトな感じでとても読みやすい。明治学院大の生徒さんが羨ましい。こんな先生と出逢いたかったが本書で出逢えて良かった。

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    2022年04月10日
  • たのしい知識 ぼくらの天皇(憲法)・汝の隣人・コロナの時代

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    先生は左翼文化人とのレッテルを貼られがちだが、単に政治の愚昧を嘆いているだけだ。憲法すらも一種文芸批評の方法を持って提示してくれているため、むしろ一切の偏りがない。その上で憲法論議が引っかかっているトゲをクローズアップして見せてくれた。自ずと天皇論も、先生が誰もに向ける人間への慈しみを注ぐ点においてよりヒューマニズムを感じることができた。この視点と立ち位置は続く韓国朝鮮関連の章においても、コロナの章に至るまで貫かれている。
    かといって高踏派だとか相対主義などとは全く違う主張があり、納得してしまう。どうやらシリーズになりそうなので、タイムリーに発刊していってほしい。「年刊 高橋源一郎」ならばもち

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    2022年02月09日
  • 転換期を生きるきみたちへ

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    数年前に1度読んだが、内容を忘れてしまったので再読。
    様々な立場の方々が、先の見えない転換期にあたり、中高生に向けて「根元的に物事を考える」ために書かれた本。

    刺さるメッセージはたくさんあったが、特に刺さったのは「13歳のハードワーク」だった。
    たしかに「夢=職業」にしてる人が圧倒的だなー、と思った。

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    2021年12月11日
  • 日本文学盛衰史

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    (単行本版)
    おもしろい!
    おもしろいんだが、なかなか読み進められなかった。

    「注および謝辞」に本文中の島崎藤村の詩と石川啄木の短歌の多くは谷川俊太郎と穂村弘が本作品のために書き下ろしたとある。
    そう!啄木の短歌は穂村さんっぽいと思った。

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    2021年11月01日
  • こんな日もある 競馬徒然草

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    30年以上にわたる「優駿」誌上での連載からのセレクション。競馬好きとはどこかで聞いた気もするが、この連載のことは知らなかった。まったく期待を裏切らない内容だった。

    この本の概ね前半は私がリアルタイムでは知らない競馬、グラスワンダーあたりからが実際に見ていた競馬になる。思い出の馬、忘れかけていた馬の名前が次々と現れると、自分がいつどこで何をしていたのかも思い出される。毎年々々おなじような競馬が繰り返されるかにも見えるが、そのあいだにも時は着々と進んでいる。ここ7,8年は競馬から離れていたのだが、戻るきっかけをもらったような気がする。

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    2021年07月04日
  • ジョン・レノン対火星人

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    2021/06/17
    これを読んだのは2回目。初めて読んだ時には文章のキレの良さにページをめくる手が止まらなかった。こんなに自由な小説があってもいいのか、と感動していた。しかし、それより先には進めず、この本で著者が言わんとしていることはまったくわからなかった。内田樹による解説を読んでも、あまりピンと来なかった。この小説の魅力に取り憑かれはしたが、それは言葉とか形式の面でだけであって、内容に関してはわからずじまいだった。
    今日、改めて読むと、それが少し見えてきたような気がする。が、なんというか、やっぱりまだ距離があるような気もする。内田樹の解説によれば、この小説の主題の一つは「暴力的なもの=邪悪

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    2021年06月17日
  • 「ことば」に殺される前に

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    もう10年も前にtweetされたものだけど、なるほど、ヘイト溢れる昨今のSNS界隈にこそ、その風潮に対する疑問として機能する。ならではの読書論もふんだんに盛り込まれていて、小説は苦手だったけど、エッセイについては、今回も変わらず堪能させて頂きました。

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    2021年06月07日
  • 誰にも相談できません

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    ネタバレ

    毎日新聞にて連載中の、高橋源一郎の人生相談が書籍化された一冊。

    「正しく」ではなく、「善く」生きること、他者に対して何らかの感情を持つこと(または持たないこと)を押しつけないこと、孤独を自覚しその豊かさと自由とを知ること…。
    実存を見つめた真摯な生き方について、力強く、しかし軽妙な語り口から伝えられる文章が心地良い。

    人生相談としては、これらの回答は、心に強さを持つ人々にしか理解できない、変わったものなのかもしれないとも思いつつ、今の時代に、これが新聞に連載されているというのは良いことだな、としみじみ感じる。

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    2021年05月29日
  • 誰にも相談できません

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    多様性が重要視され、個人を尊重する風潮が高まっている昨今。しかしながら私たちはその中で正解を求めて日々窮屈な思いをしている。

    本書は正解を求める相談者に対して、著者が独自の視点で答えていった新聞での「人生相談」をまとめたものである。

    何か明確な正解があるわけではない。
    著者も「正解はないのですから」と述べている。
    その言葉がとても深く、そして安心できる一言のように感じる。

    自分という人間が間違っているのではないか、他人に非難されてしまうのではないか。
    心のどこかで溢れる不安に対して、「自分であることを認める」ことの大切さを教えてくれるる一冊。

    落ち込んでも、間違えても、立ち止まってもい

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    2021年04月29日
  • 一億三千万人のための小説教室

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    これは、なんというか、「小説」の書き方がわかる本ではあるけれど、(括弧付きではない、一般で言われている、そしてこの本の中では「狭い意味での」と言われている)小説の書き方の参考には、あんまりならないと思う。自分の中に何か燻っているもの、煮えたぎるもの、不穏な気配とか、抑えがたい欲求とか、そういうものがあって、それのやり場に困っている、という人にはおすすめできると思う。

    それと、この本を通して、高橋源一郎が小説というものにどのように向き合っているのかが少しわかる。なので、彼の書いた小説が、嫌い、というわけではないけれど、ちょっとよくわかんないよな、と思っている人にとっては、この本がひとつの高橋源

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    2021年04月23日
  • さようなら、ギャングたち

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    大学2年の時に友人宅で薦められて読み、冒頭数ページで心をガッツリ持って行かれ、帰り道に書店に寄り「文庫なのに高いなぁ…」と思いながら購入した記憶がある。
    とにかく勢いのある小説なので読み進めるスピードのコントロールが不可能。特に授業シーンのスピード感リズム感はハイフェッツの演奏並。逆に立ち止まると内容が頭に入ってこない。そんな小説。どんな内容かと問われると説明が難しい。
    愛についての小説でもあるし、死についての小説でもあるし、読み手によってどんな小説にもなり得るというまるで変幻自在なスライム状のように存在している作品。そろそろ再読してみようと思う。

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    2021年02月14日
  • たのしい知識 ぼくらの天皇(憲法)・汝の隣人・コロナの時代

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    「知識が必要だ」に共感する。
    日本国憲法の前文から天皇、9条の戦争放棄までが国の基本的な考え方、思想を書いた「前文」にあたるという指摘にはなるほどと頷いた。そうだよね。
    茨木のり子さんと尹東柱さんの詩を読みたいし、「金子文子と朴烈」のDVDも探したい。
    コロナについては「すべてが終わった時、本当に僕たちは以前とまったく同じ世界を再現したいのだろうか」「今からもう、よく考えておくべきだ。いったい何に元どおりになってほしくないのかを」という言葉にクラクラした。

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    2020年11月15日
  • 一億三千万人のための『論語』教室

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    「論語読みの論語知らず」ならぬ、全巻の「論語読み」すらしていない者には、「論語知らず」も何もないのである。
    今回、全巻の通読ができたのは、偏に訳者に負うところが全てである。
    通読してみると、孔子が伝えたかったことが多少なりとも理解できたように思う。これも、偏に訳者・高橋源一郎に負うところが全てである。

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    2020年11月15日
  • 一億三千万人のための『論語』教室

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    2020.11.1
    やっと読み終わった、、
    長らく論語の全訳が読みたいと思っていた中、本屋で発見。積読状態が長かったが、ようやく読み切ることができた。
    時代背景の理解も必要な論語を、現代風にわかりやすく訳された内容で大変素晴らしい。何より孔子への愛が伝わる文章で、とても気持ちよく読めた。あとで調べたら筆者の経歴も中々のもので、「よくぞ書いてくれた」といった感想を抱きます。
    論語は年1は必ず読んでいますが、読むたびに自分の悩んでいることの答えが見つかり、自分の定点観測的な立ち位置になってます。たくさんの解説本を読みましたが、その中でも今回の本はバイブル入り間違いなし。
    今回もまた、孔子に学ばせて

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    2020年11月01日
  • 丘の上のバカ ぼくらの民主主義なんだぜ(2)

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    圧倒的な「正しさ」を前にして、「でも、ひょっとしたら」と、ちょっと立ち止まって、自分の心の中の声に耳を傾けてみること。そして、必要ならばそのことに関する資料なり文献などを読みながら、徹底的に自分の頭で考えてみること。「知性」とは、そんな地道な行いの中から立ち上がってくるものなのである。

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    2020年10月16日