高橋源一郎のレビュー一覧
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初高橋源一郎作品。読み始めは、なんやこれとりとめがなさすぎるって思ってたけど、読んでいくうちに、なんかちゃんと小説としてつながってるなと思えて(そらそう)、言語論にも通ずるものを感じ取った(特に第1章)。感じ取ったとは言いつつ言葉の概念ぶっこわされたような感じ。名付けることでその人やモノを認識するわけやけど、その名前の一つが「中島みゆきソング・ブック」で、人名のなかに「中島みゆき」っていう別の人名が入り込んでて「!?」ってなって、なんか急に概念揺さぶりに揺さぶられて、名前の中に他の人の名前が入ってたらそれはその人の名前とは言われへんのかな、いや言えるか、いやいや言える?みたいな、反語に反語を重
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作品紹介・あらすじ
「滝沢カレンは谷崎潤一郎だった!」─故きを温ねて、新しきを知れば世界が違って見えてくる。話題作の「ツボ」がわかる痛快エッセイ!
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週刊誌「サンデー毎日」に連載されている高橋源一郎のエッセーをまとめた本で「これは、アレだな」「だいたい夫が先に死ぬ これも、アレだな」「『不適切』ってなんだっけ これは、アレじゃない」と今までに三巻出版されている。最新作の「『不適切』ってなんだっけ これは、アレじゃない」は既に読んでおり、今回第一弾の「これは、アレだな」を読む、という順番度外視の読み方をしているけれど、支障はまったくなし(だと思う)。
「サンデー毎日」の2020 -
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『13歳のハードワーク』がいちばん興味深くわかりやすい内容。これを最初の章に持ってくるべきでした。本当に中学生に読んでほしいと思うなら、まず読みやすい文章から載せるのがいいと思います。「こんな難しいこと書いてるオレってすごいでしょ、みんなついてこれる?」って思ってる大人の文章から始められると読もうとする気持ちがなくなります。
中学生は小説以外の文章を読む機会が少ないし、意外とまじめなので本は常に最初から読もうとします。興味のあるところから読もうとは思いません。
そしてこれを書いているおじさんたち、子どもがいるなら精一杯育児に関わったでしょうか?中学生、高校生の息子、娘にしっかり向き合ったとい -
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ネタバレ小説書きに行き詰まったので拝読。
まず、ずっと高橋源一郎先生の語り口が柔らかくて、かわいらしい。読んでいて、ここまで暖かさがある文章は初めてかもしれない。面白さもあり、楽しみながら読んでいたが、これも最後まで読んで振り返ると、小説(広い意味で)を先生自身楽しく遊んだ結果なのではないかと思う。その楽しさがこちらにも伝わってきたように感じられ、面白い。
飛んできたボールを楽しみながらキャッチするのはなかなか難しい。それを面白いと言っていいのかわからないこともあり、抵抗してしまったところもあった。素直に楽しみ、遊んでいきたい。
自分が書く小説も同じように、楽しみながら遊びながら書いてみたい。読 -
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作品紹介・あらすじ
あたりまえを疑ってみると、知らない世界が見えてくる。
「ぼくは、先生の役割って、一つの狭い常識のなかで生きている人に、そうじゃないよと教えてくれて、でも、その答えは自分で見つけなさいよ、といってくれることだと思います。」(本書より)
〈目次より〉
1日目・たぶん、読んじゃいなよ!
カリキュラムにはのらない授業/ソクラテスはなぜ自分で書かなかったのか/想像力を生む場所/「絶対にありえないこと」を疑ってみる/自分で探さなければ、先生には出会えない/「自殺をしてもいいのか?」―鶴見俊輔さんの答え/正解が見つからない問いに、どう答えるか/「外側」から考える/常識ってなんですか? -
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作品紹介・あらすじ
なんだかどんどん「ヤバく」なる
「AI文学者」「ジャニーズ問題と玉音放送」「ひとしとたけし」「不適切にもいろいろあるが」など、話題に本質に迫るコラム満載!「サンデー毎日」人気連載「これは、アレだな」書籍化第3弾!
「毎回、そのとき話題になった事件や本を「これ」としてピックアップし、その問題をさらに深め、考えるために、どこかの時代、どこかの場所にある、「これ」と相棒の「アレ」を見つけ、それぞれを比較、検討してゆく。その作業をひたすら進めてきた。」(「本文」より)
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週刊誌「サンデー毎日」に連載されている高橋源一郎のエッセーをまとめた本で「これは、アレだな」「だ -
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ラジオ番組「飛ぶ教室」のことは
開始当初から存じ上げている。
一番最初に、こんなテーマ曲(?)ができました、
のピアノの不協和音の音楽を聴いた時から、
なんだか変な番組だなあ、
でもこれは面白そうな番組だなあ、
と思ったこともよく覚えている。
金曜日の夜の放送と言うことなので
初めは聴いていたのですが、夜のその時間には
すでに床に就いてしまう暮らしのリズムなので、
なかなか聴くことが出来ないことが多い。
でも、このオープニング・トーク集を読んでいる時には高橋源一郎さんの声がよみがえることがうれしい。
よし!いま一度、
「飛ぶ教室」LIVEの視聴者の一人になろう
と思っている。
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NHKラジオ金曜夜の「飛ぶ教室」のオープニングトーク集、
なのだそうだ。
印象に残るのは、著者の友人が逝去された際の語り。
思い出話になる。
それが何人もいる。
そういうお年頃。74歳。
それとどうしても印象に残るのが、
ルワンダの虐殺をラジオが煽動した、という語り。
元は仲の良い人たちが、どうしてあんな残虐なことができるのか。
日本人の朝鮮人虐殺も同じ。
いや欧米列強も似たようなことをしてきた。
なんで人は狂うのかなあ。正義の名のもとに。
ま、あとは、与太話、と言っては失礼だが、
徒然に語っている、という印象。
教養はあるのかもしれないが、
あえて読むほどでは、、
ラジオの、光 -
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著者が深夜ラジオ番組で語った最初の言葉の記録から。著者の実に個性的な人生が語られている部分が多く、簡潔な2頁ごとのエッセイになっており楽しく読むことができた。それぞれの文章に余韻が残る、印象的な終わり方が心地よい。この人は私の1年先輩のようであり、時代が重なっている分が私自身と照し合わせて理解し易かった。高校2年の時に初めてベトナム反戦デモに引きずられて参加したときの一線を越えたスリルある感覚というのは肌間隔として共鳴できる。3回の離婚歴や幼少期からの度々の引っ越しの経験(夜逃げも含む)、母親のさまざまな職種経験など面白い話が満載である。1967年4月10日の大阪国際フェスティバルで「トリスタ