高橋源一郎のレビュー一覧

  • さようなら、ギャングたち

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    何年振りだろう、実家にあったのを再読。20代の頃に(複雑でもないのに)全然ストーリーが掴めなくて、なんだこりゃとなってた(なぜか驚くほど文章は覚えてたけど)。再読して、すごく面白かった。ここ数年、作者の他の著作や、勧められてる作品、あるいはラジオ番組をよく聞くようになって、この作品がようやく楽しめるようになった気がする。

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    2022年01月04日
  • この30年の小説、ぜんぶ 読んでしゃべって社会が見えた

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    高橋源一郎さんと斎藤美奈子さんが、平成からの約30年間に読んだ本について、その年の時事に絡めての対談をまとめたもの。面白かった。
    「あー、こういう時相だとこのような文学が生まれるんだ」と興味深く読みました。読みたい本が増え、読書の幅が広がりそうです。

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    2022年01月02日
  • この30年の小説、ぜんぶ 読んでしゃべって社会が見えた

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    紹介した本を褒めていないのが面白い。
    欠点のある作品も含めて
    時代の産物であり、大量に、
    かつ、“考えながら”読むことで
    時代が見えてくる、ということが
    感じられる本

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    2021年12月30日
  • 支配の構造 国家とメディア――世論はいかに操られるか

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    メディアの功罪がいくつか語られているが、最も罪深いのが「単純化」だ。ネットの世界も同じだが、単純化しないと新聞が売れないし視聴率も取れない。「わかりやすくお伝えします」というのは紙面リニューアルやニュースの新番組で聞かれる決まり文句だが、それが良いことだという共通理解がある。とんでもない。わかりやすく伝えるという事は、細部を意図的に切り捨てていくことだ。世の中そんなにわかりやすくはできていない。こうして大多数の国民から、どんどん複雑なことを理解する能力や耐性が失われていく。メディアが単純化しているのは彼らに事実を伝える情熱が欠けている事のほかに、それが求められていないからでもある。一方的にメデ

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    2021年11月15日
  • 枕草子/方丈記/徒然草

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    「古典は、まず原文に当たるべし」などという原理主義的な考えにとらわれていた自分を恥じた。どんな作品なのかを知ろうと思ったら、「まずは口語訳から当たる」べきである。そうして、興味を惹かれた文章があれば、そのとき初めて原文に当たればよいのだ。もっと早くこのことに気づけばよかった。

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    2021年09月12日
  • 誰にも相談できません

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    よく新聞の人生相談のコーナーとか好きで読むのは多種多様な悩みに私ならどう思うか、この人ならどう答えるかなど考える機会が与えられるからなのかな。高橋さんの人生遍歴の方が気になってしまったのは気のせいにしとく

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    2021年09月09日
  • 「ことば」に殺される前に

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    Twitterの連続ツイートが本に。
    Twitterでリアルタイムには読んでいないが、やはり本になったほうがなんだか重みがある(この考え方がそもそも古いのかも)
    著者のゼミを受けた学生が羨ましい。
    卒業に贈る言葉、愛を感じます。

    いろいろな考え方があるなか、一方通行にならないそれぞれの主張が交わるとき、SNSのメリットが発揮できるのだけれど・・・
    なかなか思いを文字に起こすことはもどかしく、言葉の力は大きいけれどそれを表現するのは難しいこともしかり。

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    2021年08月30日
  • 一億三千万人のための小説教室

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    「小説を書くためのポイント」が書かれているhow-toものではない。小説を書くための思考とか考えがメインの一冊。色々な小説家による作品の一節が引用されているので、多くのことばに触れることができる。文体が気になる人がいるかもしれないけど個人的には好き。読み物として面白いのでサクサク読み進められる。自分も何かを真似して文章を書きたくなる。

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    2021年08月27日
  • 支配の構造 国家とメディア――世論はいかに操られるか

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    4人の論客がそれぞれ一冊ずつ名著を引用しながら議論を展開する。内容はメディアと社会の関係性、その歴史、そして今後のメディアの展望。個人的には近代小説が近代国家の解説に加担したという部分が興味深い。文語から口語へ移ると同時に、文字が知識人階級から大衆へと解放されていく。魯迅の白話運動はその典型だろうか。そういう意味で近代国家は知識人階級と大衆を同等に扱うことによって成立している仕組みとも考えられる。メディアに影響されやすい性質を内在する大衆が中心を担っている社会であるからこそ、メディアによる煽動や忖度など、社会の中に存在する危険性には注視する必要がある。

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    2021年08月25日
  • 誰にも相談できません

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    よくラジオで声をお聞きするからか、とても親しみを感じてしまいます。
    でも源一郎さんの本は読んだ事がなかった。
    難しそうで。
    まずはこれをと手に取った本。
    1人1人悩みって必ずあると思う。だから悩み相談っていろんな紙面で見かけますね。

    源一郎さんのアドバイスはとてもわかり易い。
    寄り添ってくれる時もあれば、ちょっと突き放す感じもあって。
    そしてその中に源一郎さん自身のお話も織り交ぜてあって。
    うん、なんか面白かった。

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    2021年08月14日
  • 誰にも相談できません

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    Twitterで流れてきた新聞の書評の辛辣さが面白く、興味を持って読んでみた。
    基本的には優しい文調でほっこり。時々グサッとくるものもあり面白い。

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    2021年08月14日
  • 嘘みたいな本当の話 [日本版]ナショナル・ストーリー・プロジェクト

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    読みやすさ★★★★★
    学べる★
    紹介したい★★★★
    一気読み★★★★★
    読み返したい★

    日常に起こるささいなこと、でも何か特別なこと。誰もが持っている奇妙で記憶から離れない話。それらを集めた本。

    単純に面白かったし、読書を楽しめました。選者の内田樹さんも仰ってましたが、心が静まります。
    続巻も読みます。

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    2021年07月23日
  • ぼくらの民主主義なんだぜ

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    げんいちろー!

    流石の一言、高橋源一郎てある
    民主主義をオカタク説明ではない。彼本来のべらんめいでバシバシ切るのは爽快

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    2021年07月04日
  • ぼくらの民主主義なんだぜ

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    『恋する原発』を読んだ時は
    よく分からなかったけど。

    現代の社会が直面する多種多様な問題を、
    具体的な人名やその人物の発言を挙げながら
    独自の視点で紐解いていく。

    そして、それぞれの問題の間にある繋がりや
    関係性、根底にあるもの。
    それらについて読者に分かりやすいように、
    著者自身の考えを語りかけている。

    そうだ、私たちの民主主義なんだ。
    もっと関心を持って、もっと知って、
    自分の民主主義に参加しなければ。
    「知らない」ことにも希望はある。

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    2021年06月19日
  • 101年目の孤独 希望の場所を求めて

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    高橋源一郎氏による初のルポルタージュ。
    ダウン症の子供たちのためのアトリエや、身体障害者が集まってできた劇団、死ぬ運命にある子供たちのためのホスピスなど、「弱者」とは一体何なのか、を問いかけている。
    高橋氏が抱えている問題意識には十分に共感できるし、ある意味理想的な場が作られているなぁ、という印象も受ける。
    あとは読み物として面白いのかどうか、なのだけれど、この手の本にそのような問いかけをしてもいいのだろうか、という自問を強く感じてしまった。

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    2021年12月19日
  • 間違いだらけの文章教室

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    高橋さんの小説は読んだことがない。
    ラジオやエッセイで紡がれる言葉は、優しい語り口でとっつきやすく、いつも文章について考える機会を与えてくれると思う。
    ときどき、鋭く本質をついていていてまるで刃のようであると思える時もあるが、その刃は「虚」に対するものであり、人間のそのままが素直に出ているもの、嘘のないものを尊重する高橋さんのお人柄が言葉に出ていると感じる。

    わたしの身の回りにあるものを見つめよう。
    言葉を投げ続けよう。
    時には捨てていこう。
    書こうとする文章の方向を見定めよう。
    そこにある文章(行動)について考えてみよう。

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    2021年03月23日
  • たのしい知識 ぼくらの天皇(憲法)・汝の隣人・コロナの時代

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    高橋さんの教科書、次もお願いします。こんな教科書なら読みたい、そう思いました。「文学」って、これまでなんとなくボワッとしたもののイメージでしたが、もしかしたらとんでもない凄いもの、アプローチの仕方がこれまでの私の次元より数段上の次元かもしれないと思いました。「汝の隣人」については自分の勉強の足りなさを痛感させて頂きました。第3章のコロナについては、人間は「忘れる」ということ、これについて考えされられました。

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    2021年02月05日
  • 別冊NHK100分de名著 メディアと私たち

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    このシリーズは有名な著作を分かりやすく解説してくれるのでお気に入り。
    アメリカ大統領選やコロナによる社会情勢の不安もあって、メディアに対する不信感が高まっている現在では非常に参考になる内容だった。
    特に山本七平の『空気の研究』を解説していた部分は興味深いものだった。日本人独特の「空気を読む」という特性に関して、クリスチャンとしての山本が宗教観を交えながら分析するもので、今度改めて読んでみようと思った。

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    2021年01月25日
  • たのしい知識 ぼくらの天皇(憲法)・汝の隣人・コロナの時代

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    こんな薄い新書にいっぱい教えてもらいました。
    盛りだくさんで消化しきれていませんが

    天皇(憲法)・韓国朝鮮・コロナ
    とても具体的で実際に生きた人の著作も引用して
    読んでみたい!と思わせてくれました。
    文句を言って嘆くより知らなければ!と強く思いました。
    知らないことばかりだと改めて思わせてくれました。
    生き延びるために、自由になるために知らなけれぼ!

    ≪ この時代 書き留めるんだ その言葉 ≫

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    2021年01月17日
  • たのしい知識 ぼくらの天皇(憲法)・汝の隣人・コロナの時代

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    何かについて意見を持つならば、まずはそれについてよく知らねばならない
    発信するためのアイテムを沢山手にいれ過ぎ、受信することを疎かにしてしまった
    また直接役に立つ(ように見える)情報に気をとられすぎ、本質は周辺やあいだにあることを忘れてしまった
    そういう当たり前のことに気づかされる本

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    2020年09月27日