高橋源一郎のレビュー一覧

  • 「不適切」ってなんだっけ

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    エッセイとされているが、書評としての印象が強い。たまに映画や漫画も取り上げられているが、だいたいは書籍について。高橋源一郎の書評エッセイは、むかしからだいたいこんな感じの作りである。

    小説家だからといって本をたくさん読むとは限らないが、高橋源一郎はよく読んでいる。これもむかしから。そして、批評眼に関しては衰えが見られない。

    申し訳ないけれども、高橋源一郎の小説に関しては、一時的にすこし盛り返すことはあれど、初期作以降はずっと低空飛行だと思う。最初の2冊、「ジョンレノン対火星人」と「さようなら、ギャングたち」は、とても良い小説だったけれども、それ以降はちょっと。

    ただ、くりかえしになるけど

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    2024年11月25日
  • お釈迦さま以外はみんなバカ(インターナショナル新書)

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    予期せず、ぶっ!と噴き出してしまうから、人前では読めない。

    最初の「三十一文字のラヴレター」で、しんみりしたかと思えば、そこからは、くすりとか、ぷっとか、ぶっ!って笑っちゃう話題ばかり。
    言葉って面白い。奥深さを感じる話ももちろんあるけれど、言葉って、きちんと捉え考えると、こんなに唯一で面白いんだと思えた。

    毎日湯船に浸かりながら数話ずつ読んで、心もほぐれる、そんな本。

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    2024年11月20日
  • この30年の小説、ぜんぶ 読んでしゃべって社会が見えた

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    作品紹介・あらすじ

    2011年から令和まで、計6回おこなわれた本をめぐる対話から、日本社会が浮かび上がる。思いもよらない解釈や、意外な作品との繋がりなど、驚きと発見に満ちた、白熱の対談集!

    *****

    雑誌「SIGHT」の年末に掲載されていた「ブック・オブ・ザ・イヤー」という高橋源一郎と齋藤美奈子の対談を集めた本。タイトルには「この30年」とあるが、実際の「ブック・オブ・ザ・イヤー」は2011年から2014年、及び2019年と2021年の計6年分が掲載されている。「30年」というのは平成~令和を総括したような形で記述されていることを指しているのだと思われる。

    それにしても高橋源一郎も齋

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    2024年11月15日
  • この30年の小説、ぜんぶ 読んでしゃべって社会が見えた

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    この30年、私だってそれなりに本を読んできたつもりだけど、2人の読書量と読解力にはまるでかなわない。ああ、読むべき本がまだまだたくさんあるなあ。

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    2024年10月27日
  • 「書く」って、どんなこと?

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    あっという間に読めたけど、実行するのは難しい(汗)

    確かにそうだと思うけれど、書けないですよ。
    書いてないけど(笑)

    もう少し心にゆとりがあるときに読んでみます。

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    2024年09月25日
  • 「不適切」ってなんだっけ

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    「これは、アレだな」第3弾

    ラジオで聞いた話も多く、更に深まる。

    若者ネタは勉強になる。
    著者は果敢に挑戦して楽しんでいるところが凄い。確かにアレと比べたら興味が湧いてくるのかもしれない。
    とはいえ、アレが見つからない(笑)

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    2024年09月17日
  • 一億三千万人のための『論語』教室

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    高橋源一郎先生が20年かけて翻訳した論語の解説本。なかなかのクセつよ翻訳だが、そのクセがゆえに、何が通説から漏れていた情報なのかが分かりやすい。

    高橋先生がはじめて論語を翻訳した時、意味はわかるのだが、孔子が何を言いたいのかは分からなかったそうだ。そして、「孔子先生がいうことがわかるまで決してこの人のもとを離れまい」と決めたのだそうだ。だからこの本は、「孔子先生の教室に20年通っている間に、ぼくがとったノート」なのだと。
    このエピソードは、内田樹先生がエマニュエル・レヴィナスに(勝手に)弟子入りした時のことを思い出させる。賢い人は、師をみつけるセンサーが敏感で、師から勝手に学んで、そうしてま

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    2024年09月16日
  • 「書く」って、どんなこと?

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    高橋源一郎がラジオ「飛ぶ教室」で、自著であるこの本には書くことの秘密が暴かれているという紹介していたので、どんなことが書いてあるのか、ワクワクしながら読んでみた。

    「書く」という現場で起こっていること二つ。
    「考えずに」「書く」ということ。
    「なにか」について「考える」ことを「書く」ということ。

    なるほど、考えるより先にペンが動くということ。それが書くことの醍醐味。
    そして、考えていることを表現することは、それとは矛盾しない。

    いずれにしても、多くの時間を書くことに費やしている人の行き着く境地。
    そんな感覚を感じてみたいものだな。

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    2024年09月10日
  • 「書く」って、どんなこと?

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    え、もう何言ってんのかわかんないよ、それイタコなの?
    要するに書くとは「降りてくる」ってことでFA?
    この論理だと書く前に自分との対話が必須かもね。
    そういうの嫌いじゃない。

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    2024年09月12日
  • 「書く」って、どんなこと?

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    感想
    体が勝手にペンを動かす。頭で考えるより先にインクが滲んでいる。自分が考えたこと思っていることを紙にぶつけてみる。自分を知る一歩。

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    2024年07月31日
  • たのしい知識 ぼくらの天皇(憲法)・汝の隣人・コロナの時代

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    天皇と憲法、韓国・朝鮮、新型コロナ・ウイルスという三つのテーマについて、著者自身が学び、考えてきたことが書き記されている本です。

    「ぼくたちが生きてゆくとき、なにか困難なことが生じたら、自分の「考え」で対処したい」と著者はいい、そのためには「知識が必要だ」と主張します。とはいえ、どんな事柄であれ「完全な知識」に到達することは不可能であり、だからこそ学びつつ考え、考えつつ学ぶことがたいせつだというのが、本書における著者の立場なのだと思います。

    たとえば著者は、天皇や憲法についてみずからの考えを開陳したあと、つぎのように述べています。「この「考え」には、いいところも、むちゃくちゃなところもある

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    2024年06月19日
  • 「不適切」ってなんだっけ

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    感想
    誰が決めるのか。自分ではない。目に見えない社会がそれを決める。誰が言ったかはもはや関係ない。だからこそ。自分たちは常に中立で。

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    2024年06月05日
  • ぼくらの民主主義なんだぜ

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    活動家・吉田清治は自らの戦時体験として「済州島で戦時中、女性を慰安婦にするため暴力を使って無理やり連れ出した」と証言、朝日新聞はそれを記事にした。しかし朝日新聞は彼の証言の信憑性を再調査した結果、証言は虚偽だったと結論づけた。朝日新聞は関連記事16本を取り消した上で謝罪した。

    朝日新聞がこうした誤報(虚偽)記事を書いてしまったのは、自分たちの「正義」を絶対視してしまったからだ。p.217

    社会をつくる。p.89
    現実の何かではなく、もっと先にある理想の何か。p.231

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    2024年05月05日
  • こどものころにみた夢

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    評価が低いのは、帯の文言がまったくの羊頭狗肉だったからです。「5分で読めて、暖かい気持ちに」って。全然暖かい気持ちになんかなりませんよ。作家陣も抗議していいんじゃないか。まあそこを期待して購入した訳じゃないんだけど。

    内容はよかったです。不条理さ、うっすらと漂う気持ち悪さ(あるいは気持ちよさ)、尻切れとんぼの読後感、などなどいかにも夢の話だという気がして、一編読んだあとよく眠れる気がしました。お話と自分の夢の境目が曖昧になるようで。

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    2024年02月27日
  • 君が代は千代に八千代に

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    新書で高橋源一郎の小説として紹介していた本である。タイトルの君が代は千代に八千代にが唯一まともである小説で、あとは子供に聞かせられない小説ばかりである。自分のあとがきで、講読会に来た親子が子どもの耳を押さえていたというのはわかる気がする。

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    2024年02月07日
  • 一億三千万人のための『歎異抄』

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    高橋源一郎氏による歎異抄の現代語訳とその解説。
    とても分かりやすい口語で翻訳していたため、歎異抄の内容がよく理解できました。
    この本を読むまでは、歴史の授業などで登場する『歎異抄』という書物の名前と「他力本願」、「悪人正機」という用語を何となく知ってるだけでした。
    何となくの理解から何となく抜け出したいと思い、この本を手にしました。
    無宗教な私ですが、今よりも生きることがはるかに厳しい時代に、人地を超えた何かに救済を求めた当時の人たちの想いの一端を感じ取ることができました。

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    2024年01月22日
  • 一億三千万人のための『歎異抄』

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    『歎異抄』本文訳は簡潔な文章で、小学生にも読めそう。
    だが、その分だけ大人には難しくなってしまっているかもしれない。
    後書きが面白かった。

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    2024年01月19日
  • 一億三千万人のための小説教室

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    高橋源一郎による、小説とは何か?を解説した本


    以下、公式の概要
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    世の中には小説の書き方に関する本があふれている。そういった本の読者の大半は、小説を書きたい、あわよくば小説家になりたい人だろう。しかし、本書の「少し長いまえがき」の中で、高橋源一郎は早々に断言する。「わたしの知っている限り、『小説教室』や「小説の書き方」を読んで小説家になった人はひとりもいません」。なぜか。「小説家は、小説の書き方を、ひとりで見つけるしかない」からだそうだ。
    しかし、著者は小説家志望者の夢を打ち砕こうとしているわけではない。この本は、標題どおり「1億3000万人のため

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    2023年12月07日
  • さよならクリストファー・ロビン

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    読んでるとこ。

    高橋源一郎さんって、NHKの読書番組とかで見てたけど、こんな本かくのかー。

    「峠の我が家」、、作り出された想像のお友達(イマジナリー・フレンド)のその後。うんうん、じーん。

    後半は、難しいなぁ

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    2023年12月11日
  • 一億三千万人のための『歎異抄』

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    浄土真宗の宗祖とされる親鸞聖人のことばを正しく伝えたいと弟子である唯円が書いた『歎異抄』を著者がわかりやすく翻訳されたもの。とても易しい言葉で書かれていて、文字面だけを読むならそんなに時間はかからない。でも、ひとつひとつの言葉が奥深く、自分なりに内容を咀嚼して読むのには時間がかかった。行く着く本質は同じでも、そこに辿り着くまでの考えや思いは人それぞれなのではと思った。

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    2023年11月19日