高橋源一郎のレビュー一覧

  • だいたい夫が先に死ぬ これも、アレだな

    Posted by ブクログ

    今回も高橋源一郎さんに楽しませてもらいました。マンガものあり、時事ものあり、ありとあらゆるものを餌食にする腕のさえ。
    中にある〝schoolgirl〟と〝女生徒〟の読み比べはトライしておりました。

    0
    2026年01月05日
  • ジェイムス・ジョイスを読んだ猫

    Posted by ブクログ

    『さようなら、ギャングたち』を読んだのは、三年前の年末。その時は、何だかわからない衝撃を受けた。それから、著者の作品を何度か読もうとしたけど、続かなかった。
    それから源一郎さんとは、疎遠な日々が続いていたが、吉祥寺の古書店で、この本をパラパラとめくっていた時、中上健次がタバコを咥えながら、野球帽をかぶってバットをかまえている写真が見えた。
    「源一郎さんらしそうな本やな」と思って読まずに置いておくかもしれないのに、懲りずに買ってしまった。
    内容はエッセイだが、今回は最後まで読めた、と言うよりやっぱり面白かった。80年代半ばの作品なので、懐古的な楽しさもあったが、この人は、当時の軽薄さを、今の人と同じように捉えていてちゃんと読み物に仕上げていた。
    何だか元気づけられたような気もするのだ。

    0
    2025年12月30日
  • 嘘みたいな本当の話 [日本版]ナショナル・ストーリー・プロジェクト

    Posted by ブクログ

    投稿者からのエピソードを集めたもので、これはこれで面白いが内田樹の対談後書きによる考察がとても興味深い。
    物語に求める日本人の国民性は納得。

    0
    2025年12月23日
  • これは、アレだな

    Posted by ブクログ

    ラジオを聴いているので
    読んでいて
    そのままその声が再生される気がした
    ラジオ同様紹介される本が面白そうで
    いくつかメモした
    実生活ではなかなか手に取らない
    もしくは知る機会のないタイプの本もあり
    ありがたい出会い

    著者の本自体は
    若い頃読んで
    そんなに好きではなかったけど
    この方自体は割と好き

    おじさんながらに
    アップデートしたり
    頭を柔軟にしておきたいと思っているおじさんだと思う

    マンガや聴く音楽も決して懐古趣味ではなく
    新しかろうが若かろうが
    好きなものは紹介するし
    面白がる
    というスタンスは
    とてもいい


    (余談だけどこの方の声?しゃべり方
    山田五郎さんにちょっと似てると思います)

    0
    2025年11月05日
  • ぼくらの戦争なんだぜ

    Posted by ブクログ

    『僕らの◯◯なんだぜ』が高橋氏のトレードマークになっているようで、この本では戦争にまつわる文学作品を取り上げて紹介し、様々思索したことを書き連ねている。その引用がものすごく多くて長く、旧仮名遣いや詩文など、普段読み慣れていない様式の引用文に苦労しながら読んだ。筆者の思索も哲学的かつとりとめのない印象で、もう少し整理してメリハリのあるを編集してくれるとよかったのに、と思った。
     引用文の中で印象に残ったのは、ドイツの高校生用教科書で、ナチスが合法的に政権を取り独裁体制を敷いてファシズムに取り込まれる加害の歴史をきっちり記述していることだ。一度あったことは二度三度起こり得る、現在の問題であることを教えている。政府が検閲して加害の事実を隠蔽する国との相違は著しい。また、太宰治が戦時中世に傑作を出し続けた特異性、天才性も強く印象に残った。今まで戦争という視点で読んだことがなかったので、目から鱗だった。

    0
    2025年10月18日
  • ゴヂラ

    Posted by ブクログ

    著者の作品は初めて読んだので、他の著書がどのようなものか分からないが、この石神井公園を舞台とした連作小説は、これまで出会ったことのない初めてのかなり独特な文体で、エスプリに富んでいながらナンセンス、読む上で一定の教養を求めてくる。ストーリー展開も奇想天外だが、何故か不思議と読み進めて行くにつれ心地よくなってくる。コンセプトワードは「閃き」のよう。

    0
    2025年10月14日
  • 誰にも相談できません

    Posted by ブクログ

    読売新聞の人生相談ほどに親身では無い気がするので、好みが分かれそうですが、問題は相手じゃなく自分自身だよと教えてもらった気がします。
    高橋さんの遍歴を知って読むと、説得力があるのか無いのか分からない回答もあるけど、それ含めて面白かったです。

    0
    2025年10月14日
  • 誰でも、みんな知っている

    Posted by ブクログ

    サンデー毎日「これは、アレだな」連載
    なんとシリーズ第4弾なんだ。
    ネタ切れなんて物ともせず、パワーアップしているのだ。

    今まで知らなかった凄い人を紹介し、わかりやすく紐解き、興味を持ってしまうというタイプのコラムが好きだ。

    0
    2025年10月10日
  • 「不適切」ってなんだっけ

    Posted by ブクログ

    さすが源一郎さん、どれもこれも秀逸、ほぼうなづきどおし。読んでみたい本がたくさん。リカちゃん、バービーとの対談は笑った!

    0
    2025年09月04日
  • これは、アレだな

    Posted by ブクログ

    この世界は「これ」か「アレ」で分けられるものなのだろうか?本当は同じようなことがあったのではあいだろうか?
    サンデー毎日に連載中の46回分をまとめたエッセイ。

    見出しが軽い調子だし、しょっぱなが「滝沢カレンは谷崎潤一郎だった」だし、?となりながらも軽い読み物と想定して読み始めたのだが…。海外の文学作品やら結構真面目なテーマが多く、意外とボリューミー。そして年代がちょっぴり上の話題などはわからないものも多く、後半にいくにしたがって、「これはアレ」というテーマからは遠のいていったような気がします。

    0
    2025年07月01日
  • この30年の小説、ぜんぶ 読んでしゃべって社会が見えた

    Posted by ブクログ

    なんリベポストモダン vs なんリベフェミニズム
     高橋源一郎のことはポストモダン小説を評する、どこかすっとぼけたひとだと思ってゐる。読巧者とはまったく思ってゐない。むしろズレてゐる。
     池澤全集の新訳古典のときも、町田康の「宇治拾遺」訳と自分の「方丈記」訳とを比べて、なるほどそのやり方があったかと町田訳に感心してゐた。それぐらゐズレてゐる。

     だいたいが、純文学で社会を知らうとするのが無理やりなのだ。純文学は、文壇村とその周辺でしか通用しない通貨みたいなもんだ。木を見て森を見ず、群盲象を評す、である。

     『アンクル・トムの小屋』が、奴隷解放に貢献した偉大な通俗小説なのはまちがひない。
     したがって世に膾炙したコロナ・震災小説といふのも、どこまで純かは疑はしい。エンタメ小説こそ社会を反映してゐるかもしれないのに、それは取り上げない。

     本来なら、身分差別で、共和・自由主義者が批判すべき天皇制。天皇小説である『東京プリズン』でも『JR東京駅上野公園口』でも触れてゐないのは不自然だ。
     池澤夏樹の『アトミック・ボックス』のやうな、日本の原爆開発計画が北朝鮮に流れたといふ、荒唐無稽なおバカ原発原爆批判小説についても、特になにも感じないらしい。
     社会問題を先取りしたら高評価といふのも、SF小説みたいだ。

     しかし、村上春樹と大江健三郎が共に無意識を共有した、共通の作家といふ点を見逃してゐないのは、勘が冴えてゐる(柴田元幸との対談でも同じことを言ってゐる)。

    0
    2025年06月02日
  • だいたい夫が先に死ぬ これも、アレだな

    Posted by ブクログ

    高橋源一郎のくだけた、さばけた話しぶりが面白い読書案内本。いろいろ意見も言っているのには、全ては同意はできないが、こちらが考えるきっかけにはなるね。たくさん紹介されているが、強く引っ掛かった本を書いてみる。
    ・川内有緒「目の見えない白鳥さんとアートを見にいく」白鳥さんに芸術作品を言葉で説明する人が二人いるというのが肝だな。人の観点の違いに気づくわけだ。
    ・ジャック・ウェザーフォード「チンギス・ハンとモンゴル帝国の歩み」チンギス・ハンは次のようだったという。拷問を禁じる。幅広く人材を求めた。地方では直接民主主義を導入した協議会を作った。歴史上初めて公立学校を作った。信教の自由を保障した。流血や暴力を嫌悪した。モンゴル文化を被征服民に押し付けなかった。エジプトのラメセス二世も平和主義者でいい王様だったようだ。ここではマンガ「王家の紋章」が挙げられている。
    ・栗原裕一郎・大谷能生「ニッポンの音楽批評150年100冊」ペリー艦隊の軍楽隊の演奏やミュージカルにノリノリになった薩摩藩士や浦賀与力がいたのが面白い。
    ・伊藤比呂実「いつか死ぬ、それまで生きるわたしのお経」お経の現代訳がうわーすげえと思わせる詩になっている。中原中也の詩みたい?仏陀の説教も詩になるし、ボブ・マーリーの歌詞「雨を感じられる 人もいるし  ただ濡れる だけの人もいる」 も仏陀の言葉みたいとか。確かに。
    ・逢坂冬馬「同志少女よ、敵を撃て」主人公はロシアの少女だが、射撃手仲間のウクライナの少女から語られる昔から続くロシアのウクライナへの搾取と迫害を聞かされる。日本人の戦闘美少女好きについて語られているのも面白い。「近代(男性性)が救えなかった世界は、反近代(女性性)によって救われるのではないか、という勘違い」と斉藤美奈子「紅一点論」で述べている。そうそう、ゴーゴリ(ウクライナではホーホリ)はウクライナの作家で、後半生はロシア語を使っているとのことで、ロシアはゴーゴリをロシアの作家と主張しているそうだ。
    ・ショーレ・ゴルパリアン「映画の旅びと イランから日本へ」イランはひどく日本に似ている国とか。世界で一番「おしん」が見られた国だそうだ。
    ・魚豊「チ。ー地球の運動についてー」このアニメを見たんだけどねえ、主人公というべき人々が次々と処刑されていくし、画面も無茶苦茶暗い。著者は夢中になってマンガを読んだそうだけどね。
    ・九段理江「Schoolgirl」太宰治の「女生徒」にインスパイアされて書かれた小説だそうだが、頭がよくてグレダ・トゥンベリみたいになっていって、母親を批判し反抗しまくる娘が、太宰治の「女生徒」をたまたま読んで変調をきたしてしまう。がんじがらめになっていたのが自由になったんかいな。
    ・三島由紀夫「美しい星」なんとも奇天烈な小説を書いたものだ。主人公は自分たち家族は火星から飛来した宇宙人だと信じ、白鳥座あたりの惑星からやってきたという3人組と地球の存続を巡って議論を交わすというもの。ウルトラセブンとメトロン星人とがちゃぶ台を挟んで議論を交わすのとそっくだというので、ウルトラマンは三島由紀夫が作ったなんて言う輩がいるそうな。
    こんな感じで、なかなか面白い書籍が紹介されている。結構マンガも多い。

    0
    2025年05月24日
  • 嘘みたいな本当の話 [日本版]ナショナル・ストーリー・プロジェクト

    Posted by ブクログ

    日本版『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』。
    一般の方から寄稿してもらった嘘みたいな本当の話を集めた短編集。


    都内某所のイベントで、古本のくじを引いた際に当たった本。
    アメリカの普通の人たちに寄稿してもらったショート・ストーリーの中から佳作をラジオ番組で朗読する『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』。
    それの日本版です。

    すべて誰かの身に起きた実話、とのことですが、本当に嘘みたいに不思議な話、奇跡のような話がたくさん集められています。実話かどうかはちょっと疑いつつも、「友人から聞くスベらない話」っぽくて面白い。

    読み心地としては、新聞とか雑誌に載っている読者からのお便り紹介。あれが延々続く感じと言ったら近いかも。

    0
    2025年05月10日
  • 「書く」って、どんなこと?

    Posted by ブクログ

    「書く」とは「考えないこと」で生まれる文章が多い、と言う。小説家など夏目漱石の1日24枚以上書き上げる思考はそこにある、と言う。言葉はどんな世界でも描き出せる どれだけ想像力を持って「考えない」で書けるか。「仮面の私」となり、思った事を書き続づける癖を持つ事だともいう。「好奇心」「直感」「創造力」「発想力」さらに「子供の目・大人の目」など目の付け所などでの変化で言葉・文章は生まれる。生成AIを利用した小説、付随したイラストなどは今後多く出回ることになると感じる。

    0
    2025年04月21日
  • 居場所がないのがつらいです みんなのなやみ ぼくのこたえ

    Posted by ブクログ

    100以上のお悩みとそれに対する回答が記されています。
    「え?こんなことある!?」とびっくりするような内容だったり、「うちと一緒だ…」と共感できるような内容まで様々で、読んでいて興味深いです。

    高橋さんの回答は基本的に優しさを帯びているけれど、時々スパッと鋭く相談者を斬る回答をすることもあり、秀逸で、その潔さは気持ちよく思えることがあります。

    0
    2025年04月14日
  • 嘘みたいな本当の話 [日本版]ナショナル・ストーリー・プロジェクト

    Posted by ブクログ

    一般の方から募った短編集。一つ一つが1,000文字以内ということなので、さらさら読める。短いのは一行だったり。
    アメリカのナショナルストーリープロジェクトの日本版ということだそう。
    私は最初から通して読んだけど、手元に置いて、好きなとこだけ読むのもありかもしれない。
    新聞の読者投稿の小話みたいなのを読むのが好きだったけど、そんな感じのもあり、ブフォッと笑ってしまうのもあったりする。
    元の?アメリカのものとは違うタイプのに仕上がってるとのことで、そちらと読み比べてみたくなった。
    たまにオチというか、ポイントがわからないのがあって、選者の内田先生に聞いてみたい気にもなった。

    0
    2025年04月02日
  • ぼくらの戦争なんだぜ

    Posted by ブクログ

    センセーショナルなタイトルに惹かれて、手に取った。高橋源一郎 氏のことは、その昔、日テレの「スポーツうるぐす」で顔と発言内容は知ってだけれど、著作は読んだことが無かった。

    戦争は他人事ではない、というタイトル通りと言えばタイトル通りのような、期待外れのような、微妙な読後感。(戦中の自分の態度を指して)「あのときはどうかしてたんだ」と安易に言うような人は、また別の時にも、簡単にどうかしてしまう可能性が高い、と自戒しないと、いつのまにか戦争状態となってしまうかもしれない、という指摘はその通りかもしれない、と思った。

    少なくとも、筆者が戦争のことをとことん考え尽くしながら書いたことはよく分かった。

    この本の白眉は、最終章(第五章)の太宰治に関する考察だろう。太宰治と言えば、女と心中を失敗ばかりしている、自堕落でどうしょうもない男、という印象だが(人間失格という自伝的作品のせいだろう)、実際には、活動期間の大半は戦争中で、厳しい言論統制・出版統制の中、嘘はつかず、ギリギリのテクニックを駆使しながら、自分の本心を発信し続けた、攻めた作家、と見るのが事実に近いようだ。例として挙げているのが、「十二月八日」、「散華」という小品二作品。前者は、奥さんの日記の体をとり、百年後(の皇紀二千七百年)に開戦当時を振り返った際に、一市民(一作家)がなにを考えていたかを残したい、という動機で書かれており、国家への(学のない役人が読む分には気が付かない程度の)あからさまで無い不信が滲み出ている。

    P358
    (三田君から太宰治への四通目の手紙)

    御元気ですか。
    遠い空から御伺いします。
    無事、任地に着きました。
    大いなる文学のために、
    死んで下さい。
    自分も死にます、
    この戦争のために

    0
    2025年03月23日
  • 「書く」って、どんなこと?

    Posted by ブクログ

    思ったことをバーッと書き散らしてみると、(へー、私こんなこと思ってたっけー?)と考え始めることがあります。書いてから考える…その感じを説明してくれている気がしました。
    でも最後まで読むと、結局書くってどんなことなんだろう?と最初に戻ってまた考えさせられました(笑)

    0
    2025年02月05日
  • ゴヂラ

    Posted by ブクログ

    書いている内容は意味不明だが、文体が良く、最後まで読ませる力があった。

    小説に於いてストーリーは重要な要素だと思うが、同時に文体も非常に重要な要素であると再認識させられた。どれだけ意味不明な内容の小説でも、文章が良ければ最後まで読めてしまうのだ。

    解説での著書自身の言葉を信用するなら、書いた本人ですら意味がわからないこの小説が小説としてなりっているのは、ひとえに、著者の筆力によるものだと思う。

    0
    2025年01月15日
  • 「不適切」ってなんだっけ

    Posted by ブクログ

    エッセイとされているが、書評としての印象が強い。たまに映画や漫画も取り上げられているが、だいたいは書籍について。高橋源一郎の書評エッセイは、むかしからだいたいこんな感じの作りである。

    小説家だからといって本をたくさん読むとは限らないが、高橋源一郎はよく読んでいる。これもむかしから。そして、批評眼に関しては衰えが見られない。

    申し訳ないけれども、高橋源一郎の小説に関しては、一時的にすこし盛り返すことはあれど、初期作以降はずっと低空飛行だと思う。最初の2冊、「ジョンレノン対火星人」と「さようなら、ギャングたち」は、とても良い小説だったけれども、それ以降はちょっと。

    ただ、くりかえしになるけど、書評に関してはずっと安定している。古希を迎えても見る目は落ちないものなのかと思う。

    0
    2024年11月25日