高橋源一郎のレビュー一覧

  • さようなら、ギャングたち

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    固有名詞と引用の羅列は物語を紡ぐという行為を否定し組み立てない文章の強みを信じる著者の即効性と感性のみで時代と物語を語り、さらにポエティックな情緒と繊細さをも内包する。ポストモダン的といえばあまりに短絡的批評だが1つ言えるとすれば時代が生みし傑作だ!

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    2019年08月23日
  • ぼくたち日本の味方です

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    『沈む日本を愛せますか?』(文春文庫)の続編で、東日本大震災を挟む2010年9月から2012年3月までの日本の政治状況について、内田樹と高橋源一郎が論じあっています。

    内田の身体性に根ざした他者論にもとづいて、民主党政権を担った政治家たちのことばの軽さとそれを許しつづけてきた日本の政治的風土が小気味よく批判されています。一方、橋下徹については、その背景に彼の身体性と骨がらみになっているルサンチマンが存在することを指摘し、とくに高橋は興味をそそられているようですが、橋下の推し進めようとしている政治のありかたに対しては厳しい批判をおこなっています。こちらは、内田の著作である『呪いの時代』(新潮文

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    2019年06月18日
  • 嘘みたいな本当の話 [日本版]ナショナル・ストーリー・プロジェクト

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    子猫を台風から守ってやろうと砂を掘って入れたのに、翌日埋められて死んでいた、という話が一番心に残った。
    というのも私も子供ながらに優しさの気持ちから、金魚に餌をたくさんあげて一気に殺してしまったという似たようなことがあるから。
    作者は、実は殺そうと思ってやったんじゃなくて優しさのつもりだったの!と誰かに伝えたい気持ちもあるんだろうなぁ、と思った。

    ぶっとんで不思議な話はなかったけど、楽しく読めた。
    アメリカのオリジナルの方にも興味が沸いた。

    日本人の書く文章に格差(個も)がないっていうのには、面白い考察だなぁと思いました。いいことなんでしょうね。

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    2019年05月15日
  • お釈迦さま以外はみんなバカ(インターナショナル新書)

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    変わった本を紹介している。気楽に読めるけど、ためになるわけではない。だが、たまにはこのような力の抜けた本を読むのもいいかも。

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    2019年04月15日
  • ぼくらの民主主義なんだぜ

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    雑誌連載のエッセイをまとめたもの。強い主張があるわけではない。東日本大震災、原発事故に関する内容が多い。

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    2019年03月26日
  • お釈迦さま以外はみんなバカ(インターナショナル新書)

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    ふだん何気なく使っている言葉も、その語源を知ることで、その言葉のまた違った側面が見えてきたり、あまりにトリビアなため、まともに関心を寄せたり取り上げようとはしない事柄にも、人間の人間たる所以が表出していることに気づかされたり、高橋源一郎のアンテナの感度は抜群である。

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    2019年03月15日
  • 「悪」と戦う

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    3.5ぐらい。高橋源一郎だから文学なのだろうと思って読むけれどもポップな童話のような前衛的な感じが、どうにも掴めない。さようならギャングたちよりも話に流れと着地点はあったと思うけど。「悪と戦う」すごく深いことを言っているようで、実は抽象的すぎて、抽象的なアクと概念的にタタカウので、くるくる変わる世界に翻弄された。
    姿を変えてやってくるミアちゃん、ランちゃんはガッコの教室で、天才殺し屋でも、ゴミ置場でも戦うのです。世界の隙間に落ちたキィちゃんを救うために、悪と戦う。悪ってなんだ。世界ってなんだ。結局愛は世界を救うのか。
    行間の☆☆☆や雪のような✳︎✳︎✳︎を、ごく自然に文章に織り交ぜてくるところ

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    2018年11月12日
  • さよならクリストファー・ロビン

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    眠りにつく前に語られる曖昧な世界
    たくさんの童話がちりばめられているけれど
    ぼくたちはだれかがかいたおはなしのなかにすんでいてそんざいしない
    ふわふわとした言葉たち
    虚無?
    眠くなったよ
    よくわからないよ
    さようなら高橋源一郎
    ≪ 続いてく お話の中 きみとぼく ≫

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    2018年11月11日
  • ぼくたちはこの国をこんなふうに愛することに決めた

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    含蓄があって深いのかもしれないけれど、それを読み解く力は僕にはなかった。もっとシンプルでいいんじゃないか?
    優しさの中で語られる「くに」は優しく好ましく感じられるが、そういう「くに」ばかりでもないのも現実。そういう意味で、あくまでも「ぼくたちはこの国を」に限定したお話であった。そこが少し物足りなかった印象です。

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    2018年11月02日
  • お釈迦さま以外はみんなバカ(インターナショナル新書)

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    何このタイトル?ひねった宗教もの?と思って「まえがき」を見たら、NHKラジオ「すっぴん!」金曜日「源ちゃんの現代国語」コーナーの書籍化だった。「すっぴん!」はよく聴く好きな番組で、このコーナーもお気に入りの一つ。面白そうな本がよく紹介されているし、自分も読んで良かった本が登場すると何だか嬉しい。

    放送は、アンカーの藤井アナウンサーとの掛け合いで進むが(これが絶妙。藤井アナ大好き)、この本では高橋さんが一人で語るスタイルになっている。読みやすく楽しい紹介で、これは読みたい!と思う本がいくつもあった。
    「ラブホの上野さん」
    全然知らなかったマンガ。スピンオフ本「ラブホの上野さんの恋愛相談」と共に

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    2018年10月30日
  • ゆっくりおやすみ、樹の下で

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    子ども向けに書かれたもの。
    夏休みに子どもに読ませたい本として今後選ばれそう。
    大人になりきっているので、子どもに読んでもらって感想を聞きたい。

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    2018年10月05日
  • ぼくらの民主主義なんだぜ

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    私が主権者なら彼もまた主権者であり、大切なのは絶望せず対話を求め続ける事だ。自分たちでより良い社会を作る仕事を楽しもう。

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    2018年09月09日
  • お釈迦さま以外はみんなバカ(インターナショナル新書)

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    引用とはいえ本のタイトルが秀逸。
    いわゆるブックガイド。
    「偶然短歌」や「へんな論文」あたりがそそられる。

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    2018年09月01日
  • お釈迦さま以外はみんなバカ(インターナショナル新書)

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    著者がラジオ番組の中で面白い本を紹介するコーナーを持っておられるのだが、それを書籍化したような本。
    どこから読んでも面白い。そして、時にはタメになる内容も…。
    表紙裏に書かれているものを列挙すると…
    震災の時も酒のことしか頭にない落語家/ラブホスタッフによる文章指南/大阪おばちゃん語で憲法を表現すると/名作を2秒で読めるか?/偶然57577になった文章、等々。

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    2018年08月25日
  • ぼくたちはこの国をこんなふうに愛することに決めた

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    領土問題のこと、象徴天皇制のこと、憲法のこと…いろいろなことが遠回りに、小説形式で書かれている。
    子どもたちが発するみずみずしい疑問や表現によって、なるほど、と思ったり面白い見方だな、と感じる部分もあったけど、理解力に乏しいのかよくわからない部分もあったり、読みづらく感じる箇所も。
    『ぼくらの民主主義なんだぜ』のほうが、個人的には良かった。

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    2018年07月30日
  • 「悪」と戦う

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    小説家の”わたし”には子供が二人いて、一人は言葉の発達が早く、一人は遅い、、、なんだか実体験を交えた話なのかなぁ、と思いつつ読み進めていくと、途中から急に精神世界というか、仮想現実的な話になり、、、これが所謂、”「悪」と戦う”ってことなのですかい? これが所謂、文学ってやつなのですかい?と度胆を抜かれました。

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    2018年06月04日
  • さようなら、ギャングたち

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    p.246「私たちは、ギャングであることは相対的なものだと考えました。」

    耳にすることがある題名だけど、全くどんなジャンルの本なのかわからなくて読んでみた。読んだけれども内容はわからなかった(笑)

    チョムスキーではないけれども、文法も文のつながりも規則に従っているのに、今までこんな言葉の組み合わせはなかっただろうというか脈絡がわからないというか。

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    2018年05月14日
  • 恋する原発

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    シマウマ!思い出すと思うのは私だけか?  書きたい本当の事が書かれないのならそうするしかないかと、 福島第2のキノコ雲(広島を髣髴する表紙よりリアルな)の写真も、原発の雨に打たれた随分と後の事、多分米軍からか、飛び上がって引き上げてしまった時の米軍のだろう。後、とどまって原発事故を止めた作業員の人々、日本は太平洋側に移動しています。 今、動く大地に原発動かすバカの気持ちがわからない。

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    2018年03月21日
  • さようなら、ギャングたち

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    かっこいい文章が出てくるとオッとなるが、どうもそれ以外は断片的でわからない、とにかくわからないのひと言に尽きる。

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    2017年12月14日
  • 銀河鉄道の彼方に

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    宮沢賢治の銀河鉄道の夜をモチーフに、ジョバンニが銀河鉄道に乗って色々な世界や人生を体験する。

    かなりカオスな世界で何の話なのか全く理解出来ませんでしたが、絶望的な世界観ばかりな話のせいか気分的に滅入る部分もありました。
    宇宙の果てを目指す宇宙飛行士の話や、人も土地も世界も全て流動的な世界の話は印象的でした。

    世界はある規則に従って動いている。今そこにある世界や平和は当然のものと言う価値観が、幸せなことなんだなと思ったり。
    世界の果てを目指す宇宙飛行士は最後どうなったか気にはなりますが。

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    2017年10月25日