出版されて、もう一ヶ月くらいになるのに、レビューが書かれていないことが意外。
内田樹も高橋源一郎も、それぞれ著作を読ませてもらっているので手を伸ばしてみた。
なんというか、ちょっと世の中を振り返ってみたいなあと思うとき、何に手を出せばいいだろう?誰の言葉から始めればいいだろう?って悩みませんか。
そういう時に、ああ、この人の言葉ならまず読んでみようかな、という安心感はあると思う。
まあ、良くも悪くも、はあるけれど。
そうして、結局アレは何だったんだろう?って考えるのは必要なことのように思う。
例えば、今作では尖閣諸島の話や、3.11の話が語られているけれど、今のテレビではそのこと自身にゆっくり触れられるって、例えばその日一日だけのイベントになりつつある。
でも、振り返って考えることは、大きな流れの中心にいてはなかなか出来ない。
面白いなあと思ったのは「ハイパーアクティヴ」のくだり。
「アクティヴィティそのものには政治的な価値はないんだよ。声がでかいとか、態度が大きいとか、合意形成に興味がないとかいうこと、それ自体には政治的になんの意味もない。そういう人間が権力を持てば確かにいろいろな変化は起きるけれど、その政策的な適否と異常にアクティヴであるという人格特性の間には、全然相関ないでしょ。」
「ゆっくりことを進めよう」とする政治家が良くないレッテルを貼られることでもある、と。
橋下さん自身が、ただのハイパーアクティヴであったか私には判断出来ない。けれど、権利だけを主張する、その実何も主張する根拠を持ち合わせてはいないハイパーアクティヴなる人間は、割とたくさんいるのではないかと思う。
そういう人にスポットが当てられると、そういう人を真似したがる人たちがいるとも言えるけれど。
もう一つは父性否定の完成。
リーダーがどんどん若くなっていっている。
でも、そこで父性を求めている気持ちもあるんじゃないか、って、なんとなく……分かる。
父性否定は追い求めるべきテーマであって、完全な否定なんて、はて、出来るのだろうか。