高橋源一郎のレビュー一覧

  • 嘘みたいな本当の話みどり 日本版ナショナル・ストーリー・プロジェクト

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    前作より、今作の方が面白いと思いました。
    前作のその後の話、「戻ってくるはずがないのに戻ってきたものの話」に出てきたかたが「今年一番嘘みたいだった話」に出てきてたり。。
    人生って続いているなーwと思いました。。
    今後もぜひ続いていってほしい。

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    2013年09月18日
  • 嘘みたいな本当の話 [日本版]ナショナル・ストーリー・プロジェクト

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    ネタバレ

    短い話が多いのですらすら読み進められました。
    でもあんまり心に響くものはなかったかな・・・。
    友人が亡くなって彼のお葬式に彼が出席してる・・・ってのが
    怖くて覚えてる。。

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    2013年09月13日
  • 「悪」と戦う

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     マイノリティは同情を得やすい。マイノリティを責めることは批判されやすい。「イジメられる方にも責任がある」と、声高に叫ぶことは憚られるが、それだってマイノリティを責める結果になってしまうからだろう。「イジメられっ子」は同情されているわけだ。

     「悪」とはなにか。本書の中には明確な答えは書かれていない。「解説」の中で中森さんも述べているが、本書で語られているのは「悪」であって、悪ではない。「そもそも」のところで、「悪」とは何なのか、答えは明確ではないのである。その答えは読者それぞれが出すことを求められている。

     考えてみると、「悪」とはマイノリティではないか。たとえば『アンパンマン』という作

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    2013年07月21日
  • ぼくらの文章教室

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    「等身大の」自分が書く文章を心がけても、「二倍になった(粉飾された)」自分を書いてしまうように、就職活動をはじめ、作文を書くとき、それが正しいことだと教わってきました。読書感想文とか。しかしながら、ありのまま、そのままの文章を書くこともまた難しいことだなと思うのでした。

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    2013年06月17日
  • さよならクリストファー・ロビン

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    ネタバレ

    私が本を開いたとき、物語の登場人物たちは息を吹き返したように動き始める。
    童話、冒険小説、漫画…無限に広がる想像の海を泳ぐ自我。
    彼らの世界は彼らのものだ。私は見守るだけ。
    でも、私が物語を読み終えパタリと本を閉じたとき、あるいは本棚の奥深くしまいこんだとき、本の中の住人たちはどうなるのだろうか。
    誰かに読まれるために生まれ落ちた彼らが必要とされなくなり、物語の楔から解き放たれたとき、そこにあるのは虚無にも似た途方もない「自由」なのかもしれない。
    戸惑いつつ歩き出す彼らの背中を私は見送る。
    「さよなら、ありがとう」

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    2013年06月03日
  • 小説の読み方、書き方、訳し方

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    予想していた以上に、高橋源一郎が「実のあること」を言っている。かなり勉強になる。
    また日本文学はかなり「進んでいる」。
    復習必。

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    2013年05月29日
  • 吉本隆明がぼくたちに遺したもの

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    吉本隆明は『言語にとって美とは何か』と『共同幻想論』を読んで、それで終わってしまった。あまり熱心な読者であったわけではない。『言語にとって~』の方はさっぱり分からなかった印象がある。
    この本は、高橋源一郎が語っているということで購入。タカハシさんが吉本隆明にそれほど心酔していたとは知らなかった。どちらかというと批判的かと思っていたのだが。

    この本は、共著で講演を文字に起こしたもの+対談をまとめた形になっているが、やはりこの点のテーマでは対談ものは避けた方がいい。自分が吉本のことをあまり知らないこともあるが、何かの意図が成功しているようにもやはり思えなかった。

    タカハシさんは吉本を語るにして

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    2013年05月20日
  • ゴーストバスターズ 冒険小説

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    こういうのこそ、高橋源一郎の真骨頂ですね!
    でももっと、登場人物の内面に迫った血肉に満ちた話が読みたいです。
    さらりとしたファンタジーな印象。

    13.04.05

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    2013年05月08日
  • 国民のコトバ

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    都築響一さんの夜露死苦現代詩を思い出しました。ことばをクローズアップ。面白がるが勝ち、という気がしました。ケセンなことばは源一郎さんのすっぴんでも取り上げられて気になっていました。源一郎ゼミ楽しそうです。

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    2013年05月03日
  • ぼくらの文章教室

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    よい文章とは何かという問いに、この本ははじめから答えを言っている。綺語を弄した文章ではなくて、誰かに伝えたいと思って腹の底から出た言葉だ。

    技術論というよりも心構えの書。「文章教室」と銘打っているが文章読本にありがちな必読リストは無く、あまり美文という訳ではない文章が範として引かれる。文字を知らなかった老婆が必死に学んで残した文章であったり、はちゃめちゃなパロディ小説であったり、労働の中で書く文章であったり、ぼけつつある人が書き残した文章であったり、美しいと言うよりも、どちらかといえば重点が置かれているのはもの凄い文章の方だ。中にはジョブスのスピーチもある。
    書き口は語り口調で馴染みやすく、

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    2013年04月17日
  • ぼくらの文章教室

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    これを読んでも、名文は書けないだろうなあ。
    というか、そもそも「名文」を書く必要があるのか?とすら思えてくる。
    無学なおばあちゃんが生涯でただ一度書いた手紙(遺書)、「自由」な文章、「素人」の書いた文章。
    それらを賛美するなら、なにも文章教室なんて必要ない。みんな好きなように書けばいいのだ。
    ただ、それが「他人が読むに耐えるものかどうか」という基準だけは、やっぱり忘れないでほしいなあと思う。

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    2013年04月13日
  • さよならクリストファー・ロビン

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    ひらがなほどなんかいで、ちっともあたまにはいってこない…
    そんな体験をした。
    不思議だけれど、「お伽草紙」のようなことを、子どもの頃考えていた。
    布団の中でただただ天井の節目を凝視しながら、考えもて決して答えの見つからない疑問がぐるぐると私の体を廻っていた。成長とともに、煙のように消えていったあの感覚を久しぶりに思い出しぶるっと震えた。
    ちゃんと読んだのに、すでに題名を見てもぼんやりとしか浮かんでこない…でも突然襲いかかってきたりする。魔法にかかった気分だ。

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    2013年01月07日
  • 虹の彼方に

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    この小説は どのような成り立ちでできているのか
    よくわからないが ふしぎに味がある。

    個人の名前が 記号として うまく使われる。
    記号から その人が 見えてくる・・・
    カールマルクスなる人物が 主人公のようにも見えるが
    その周りにいる 女も娘も 口を出しながら 話が進む。

    アメリカ大陸を発見する方法
    谷川俊太郎を 年利73%で貸してくれる アコム元町店。

    奇想天外な 物語の運びに ただただ 苦笑するしかない。
    苦笑小説というジャンルがあった。

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    2012年10月28日
  • 非常時のことば 震災の後で

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    苦海浄土が祈祷・朗誦・音楽に似た…神様と神様2011の重ねて読んでみて…ことばのない赤ん坊なずなの味わい…読んで感じたことをなかなかことばにすることは難しいのですが、源一郎さんは、そうだそうだそうだった、そういうことだと、みんなが共感できる文章を書くことに、とてもすぐれていると感じます。

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    2012年09月27日
  • さよならクリストファー・ロビン

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    前半すごく引き込まれ,この人の本をもっと読んでみたいと思った。後半やっぱり私には難しかった。でも読んでみたいというのは変わらないかも。表題先はてっきり震災後に書かれた話だと思った。

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    2012年09月12日
  • 非常時のことば 震災の後で

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    書店でみかけて、その場で買った本はひさしぶりだ。あの災害のあとにのぞいたものを、圧倒的な新しい日常の力に流されてしまう前に、考えておきたという気持ちが私にもあったからだ。
     その意味ではたしかに役にたった。加藤典洋の「死神に突き飛ばされる」や、ジュネの「シャティーラの4時間」など、貴重なテキストを知ることができたし、それらをつなぐ著者の言葉が、読者にいろんな脱線を許す感じなのもいい。
     しかし、最後まで読み終えて、何かが足りないという感じがする。最後の章で著者が語っていること、「自分」から出発しないこと、言葉をもたない存在を起点において語ることは、とても大事なことだと私も思う。しかしこの結論に

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    2012年09月05日
  • さよならクリストファー・ロビン

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     「虚無」と戦うものたちの物語、と帯にあるが、そのとおり物語を紡ぐことで虚無に抗おうとするプーさんたちを描いた表題作の読後感がじんわりと哀しくて好いなぁ。
     しかしまぁ、児童文学風に軽易な文体に反し、世界観が重くって読みにくいなぁ。
     読んでいると虚無に打ちひしがれそうになるのがまた好いのだけど、ラストに近付くにつれて失速していく感がやや残念。

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    2012年08月12日
  • さよならクリストファー・ロビン

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    初めて読んだ高橋源一郎。
    いろんな喪失の話。
    と思ったけど、どうなんだろう。
    あたまぐーるぐーる。
    これなら読めそうかなぁと思ったのだけど。
    読み切りはしたけども。
    とりあえず、アトムが読みたくなった。

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    2012年07月12日
  • 嘘みたいな本当の話 [日本版]ナショナル・ストーリー・プロジェクト

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    1000字規定のショートストーリーならば誰でも書けそうだ。

    でも聞き手の心を掴むような体験が簡単にできるとは限らないね。
    だから生きるっておもしろいんだよと、そう囁かれてさわやかな気持ちになれる一冊。


    もともとアメリカで行われた「ナショナル・ストーリー・プロジェクト」の日本版だそう。

    日本人に作品の応募をかけると、没個性で平均的な情景描写が多いんだって。


    本は厚めだけど、見かけ倒し。
    30分くらいでざざざーっとおいしいところを頂いて満足としましょ。

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    2012年06月27日
  • さよならクリストファー・ロビン

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    読んでいて心地の良いものではない、でも心に残る作品だった。「星降る夜に」に出てくる、飛ぶ教室の引用にしびれた。

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    2012年06月17日