高橋源一郎のレビュー一覧

  • さよならクリストファー・ロビン

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     なんか久しぶりに著者らしい作風の作品を読んだような印象。
    「けいほう」や「アトム」からはあの震災も連想される(ちょうど震災を挟んだ前後に「新潮」に掲載されている)。
     6篇の短編集のようにみえるが、全短編で一つの作品ととらえた方がわかりやすいかと思う。
     ラストの汽車(あるいは汽車の中らしき状況)あたりの状況設定や物語の構成は「ゴーストバスターズ」を思い出させもした。
     五つ星を付けるには、もう少しググっと圧倒されるものが欲しい。
     そう思えるのは、僕の中に「高橋源一郎ってこんなもんじゃないだろう!」という確信があるから。

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    2018年01月06日
  • ぼくたちはこの国をこんなふうに愛することに決めた

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    高橋源一郎さんの昨年12月に発売された本です。
    この本の前に、期せずして「君たちはどう生きるか」(吉野源三郎)を久しぶりに読んだのですが、この本を読み進める中で内容がシンクロしてきて、いろいろと考えることができたように思います。

    「国」について、昨年から根源的に考えさせられるような流れが強まっていますが、そのことを「一人一人が考えよう」と呼びかけているのかも知れません。平易な言葉で呼びかけることの大切さも教えてくれているようです。

    おすすめの一冊です。

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    2018年01月03日
  • 読んじゃいなよ! 明治学院大学国際学部高橋源一郎ゼミで岩波新書をよむ

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    高橋源一郎が、「岩波新書に関する岩波新書を作る」というテーマで岩波新書に持ち込んだ企画本。
    実際には、明示大学院大学の高橋ゼミで企画を練った結果、一冊の本を読み込み、その著者を招いて白熱教室をやるというものになった。
    その三冊は次の通り。

    鷲田清一 哲学教室 『哲学の使い方』
    長谷部恭男 憲法教室『憲法とは何か』
    伊藤比呂美 人生相談教室 『女の一生』

    鷲田さんは、哲学は全部わからないところがいいと。当人がわかってなくて、読者もわからない中で読者が先に気付くくらいがちょうどよいとまで。そして学ぶとは何かを失うことだと。村上春樹の小説や、最近はやりの千葉雅也の『勉強の哲学』を思い出す。

    長谷部さんは、憲法と憲法典の違い。社会契約という概念とのつながり。憲法も結局は手段ですから、と。また、カントの永遠平和論が出てくるのは驚いた。柄谷行人の問題意識も憲法学者の問題意識も一致するところがあるのだと。

    伊藤比呂美さんは「カノコ殺し」という詩に驚き。ああ、詩だと。

    どうだろう。ゼミとしてはとても成功したんだと思う。

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    2018年01月01日
  • ぼくたちはこの国をこんなふうに愛することに決めた

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    国ではなく「くに」を作るプロジェクトをたちあげたランちゃんたち。高橋家がそのままモデルなのだろうなぁと思いながら読んだ。

    「憲法は使わないと」とか領土がなければ領土争いなんておきないとか柔らかい思考の大切さを感じつつ、面白かったけれど、不思議なモヤモヤも残った。そのモヤモヤの正体はまだわからない。

    アイちゃん一家が出て来て、小さな人が出て来て、小さな人が出てきたからイギリスが登場したのかなぁ。小さな人が出てきたことの意味は何なのだろうなぁ。

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    2017年12月31日
  • 官能小説家

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    主人公は、本を書く才能に苦悩するご本人?高橋源一郎。
    彼が憧れる明治時代からタイムスリップしてきた夏目漱石や森鴎外との語りを通して、文学とはなんぞや、そしてタイトル通り文学史についても学べる。誰もが知っている明治時代の文壇のスキャンダルで本当のところが謎の樋口一葉とその師の半井桃水の不倫関係についても、パラレルワールドの様に話が展開する。

    鴎外がとっても自由すぎて、髪を金髪にして、終いにはAV男優にもなってしまうというはっちゃけぶり。それでも、結局、鴎外は鴎外で現代に復活しても本業は作家だし、文学には真摯に向かっている。作品がどれほどの苦労でこの世に生み出されるのかということに、自然と思いを馳せてしまう。

    高橋さんは彼の妻に偏見を持っており、避けてきたが、どうしてなかなかおもしろかった。
    樋口一葉と半井桃水だけが主人公と同じ時代なのか、過去に存在するのかがグレーゾーン。高橋さんの物語の中?樋口一葉がホスト上がりで、あけすけな文を書き、浮気を繰り返す。元妻で、同じく水商売上りの室井をモデルにしているのではないかとどうしても想像してします。作中の高橋さんにも、よく元妻から電話がかかってくるしね。

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    2017年10月15日
  • 読んじゃいなよ! 明治学院大学国際学部高橋源一郎ゼミで岩波新書をよむ

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    タイトルのつけ方は個人的には気持ち悪い感じはしますが。
    内容的にはとても面白い内容だったと思います。
    明治学院大の著者のゼミで実施された、岩波新書を読み込み
    その著者(鷲田清一氏・長谷部恭男氏・伊藤ひろみ氏
    の3人)とQAを実施するという内容。
    大学生は書籍を読まないという話があって、それが個人的な
    課題にも関連しているのですが、本当に大学生が本を読まないということが一般化されているのか?
    確かに読む人が少なくなっているのは、そうなのだろうと
    思いますが。もっと、この本のように、本を読むことの
    楽しさや、満足感などが、他の人にも伝わるような
    取り組みがほかの人たちにも影響して、本を読む人が
    増えていくような気がしました。

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    2017年05月27日
  • ぼくらの民主主義なんだぜ

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    2011年から2015年にかけて、『朝日新聞』の「論壇時評」に掲載されたエッセイをまとめた本です。

    本書で展開される議論には大きな感銘を受けたのですが、それは必ずしも個々のテーマについての著者の「主張」に賛同するという意味ではありません。むしろ、冷静でいることが困難な時代に正気を保つための著者の「スタイル」に感銘を受けたと言ってよいと思います。「ぼくらの民主主義なんだぜ」というタイトルは、まさにそうした「スタイル」を端的に言い表わしています。著者がここでおこなっているのは、「制度としての民主主義」を学んだり批判したりすることではありません。著者が本書を通じて読者に示しているのは、自己の想像力を超えた他者の声を聴き取ろうとする「スタイル」としての、「ぼくらの民主主義」なのではないでしょうか。

    「論壇時評」という性格のため、本書には数多くの文献が参照されていますが、それらは著者の意見を補強するために担ぎ出されているのではないはずです。著者は、そうしたさまざまな声に耳をそばだてているのであり、読者に感銘を与えるのも、そうした著者の振る舞いなのではないかという気がします。

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    2017年04月18日
  • ジョン・レノン対火星人

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    読みながら主題がわからないとずっと思っていた.フットワークの軽くテンポのいい文章は読んでいて面白いが,巻末の内田樹の解説を読むまで正直言ってさっぱりわからなかった.
    主題を容易に理解できなかったのは(読解力不足はもちろんだけれど)過激派の時代とあまりにかけ離れていた日々を過ごしてきたからかもしれない.解説を読むまでこうしたことをほとんど理解できないかったことに怖さを覚えた.みんなそうなら,これから危ないのかもしれない.

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    2017年04月07日
  • 転換期を生きるきみたちへ

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    2016年夏は執筆活動に大忙しだったらしいウチダ先生が解き放つ憂国のオムニバス。『街場の憂国会議』『日本の反知性主義』に続く第三弾。中でも、岡田憲治の「空気」に関する一筆は必読。あるのにない、とはこういうことか。

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    2017年03月21日
  • ぼくらの民主主義なんだぜ

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    ますます偏狭に・攻撃的に・他人にやさしくなく・敵か味方か二者択一的に・物事を深く考えなくなってきている日本の在り方に警鐘をならしている。
    時期的に原発やデモなどが中心になっているが、著者が本当に言いたいことはそんな表層的なことではない。たとえ主義主張に共感できずとも、真摯に読み込みたい1冊だった。

    美智子皇后の言葉は、知性というものの在り方について、胸に突き刺さる。

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    2017年03月04日
  • 転換期を生きるきみたちへ

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    中高生ではないが読んだ。
    白井聡さんが書かれていたが、もう今の私たち大人はダメなので、若い人たちに頑張って欲しい。
    この本をどれだけの中高生が読んでくれるのか、自分の中高時代を考えると疑問だが、私たちが読んで、若い人にできるだけ伝えるということはできるかも。

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    2017年02月28日
  • 枕草子/方丈記/徒然草

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    離れに引き蘢ってギターかき鳴らす高校生みたいなもんとも言われてきた?鴨長明の「方丈記」なので、ポップな訳も違和感ないような気がする。
    天災に苦しめられたり遷都がうまくいかなかったり、現代と変わらないよね。

    「枕草子」も、「まさか人が読みはすまいと思って(略)書きためたもの」と言いながら、好きなものや好きじゃないものを並べてるわけだけれど、それが着眼点も理由もうまい文章で、今の素人ブログの比じゃない。ただ者じゃない筆の運び。

    古びとたちとその暮らしが近く感じられる。

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    2017年02月11日
  • さよならクリストファー・ロビン

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    【星降る夜に】
    『二十五年…わたしは、自分の口から出たことばに驚いた。二十五年も書きつづけていたのだ。誰も読まない小説を! その間に、もっとなにかできることがあったのではないだろうか? 山に登るとか、動物園に行って熊を写生するとか。もう少し、有益なことが。』

    【お伽草子】
    「『せっくす』というのは、人がわかりあうためにすることの中で、もっともいいもののひとつだ、同時に、もっとも、むずかしいもののひとつなんだ」
    「どうして?」
    「ことばをつかわないからだよ。ことばは、わかりあうために、人が使うものの中で、いちばん簡単なものだからね」

    「簡単ないみのことばはないのかい?」
    「あるよ。『アルランス』とか」
    「どういういみなんだね」
    「『一時間目の授業の時、先生に、頭が痛くて、熱があるみたいなので保健室に行っていいですか、ってきいて、保健室に行って熱をはかったら、三十六度ちょっとしかなくて、すぐ教室に戻りなさいって保健の先生にいわれること』だよ」
    「そのことばのいみが、簡単なのかどうか、わたしには、わからんが、熱がないのに、すぐに保健室に行くのは、パパは感心しないね」
    「わかった。ねえ、こういうことばって、使ってはいけないの?」
    「きみは、どうして、そういうことばを作ったのかね。『ティーズィッテ・ナン!』とか」
    「決まってるじゃないの。他に、ぴったりしたことばがなかったんだもの」
    「オーケイ。『コネタキイ・イカンマクヤヒ』だと思うんだが、パパは」
    「なに、それ?」
    「『自分でことばを作るのは、おおいにけっこうだが、寝る前に、明日、学校に持っていくものを、ランドセルに、自分で入れてからにしてもらいたい』といういみだよ。それに、『フルエノウヨチ・ダシアタカ』でもあるしね」
    「わかったよ。そういうことばを作ると、質問ばかりしなきゃならないから、めんどうくさいってことだね」
    「その通りだ。でも、わたしがいったことばのいみは、『そろそろ、お昼ごはんにしようじゃないか』ってことさ」

    『手で髪の毛を触る。それから、顔。目、鼻、唇を触る。ずっと触っていって、足の爪に、到着する。ぼくは、寝る前に、必ず、それをやるんだ。おまじない。
    確かに、そこに、ぼくがいる、というおまじないだ。』

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    2017年01月28日
  • 転換期を生きるきみたちへ

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    今後の参考に。

    「職に就くことは自己実現のためでも夢をかなえるためのものでもない。」

    という一言には、なるほど。とちょっとカタルシスでした。

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    2017年01月14日
  • 丘の上のバカ ぼくらの民主主義なんだぜ(2)

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    昨年発売された「ぼくらの民主主義なんだぜ」の続編、朝日新聞の論壇時評で書かれたものとその他雑誌などで発表された文章に加筆・修正されたものがまとめられています。

    前作に続けて、たくさんのメッセージが読者に投げかけられていました。
    中でも僕が印象に残ったのは、「オバマさんのことば」。昨年、5月ヒロシマを訪れた際のオバマ演説を聞いてひっかりを感じた高橋さんが、演説の中で使われた「私」という言葉の回数を数えた(私たち…75個、私…4個)ところから内容に関する分析をおこなったところ(「私(オバマ氏)は思う」と触れられたのはたった1か所だけ)。政治で使われる「私たち」は、抽象的な囁きで「私」を見失わせていくという指摘はとても考えさせられました。「私たち」といった瞬間にそこに入らないと感じる人たちをつくり、また無意識の内に作り分けてしまう面があることは、社会運動においてもきちんと考えておかないといけないですね。

    障害者運動は、権利条約の策定過程で使われた「Nothing About Us Without Us」(私たちぬきに私たちのことを決めないで)ということをこの間の運動のスローガンにしてきましたが、そのことの意味を深く考えたいと思いました。

    「オバマさんのことば」と対比する形で、本では「美智子妃のことば」が取り上げられています。ほとんど触れたことのなかった僕としては、その内容もとても印象的でした。

    ぜひたくさんの人に読んでほしい一冊です。

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    2017年01月09日
  • 読んじゃいなよ! 明治学院大学国際学部高橋源一郎ゼミで岩波新書をよむ

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    高橋ゼミに集まった生徒さんたちは、良くも悪くも型にはまらず、日頃のゼミの雰囲気がよく伝わってくる。
    のらりくらりしつつ切れ味抜群のコメントをする高橋先生が生徒さんたちの本気を引き出すスパイスとなることで、緊張感のある良い授業が成立していると思う。
    他の岩波新書にはない先生たちの人間性、生身の声を読める稀有な一冊。

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    2017年01月06日
  • 枕草子/方丈記/徒然草

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    訳すということは、普段、ただ文法通りに当てはめていくといった直訳から始まる。
    けれど、人が書いたものである以上、その人が抱いたイメージをどう「解釈」するか。
    また、その解釈をどの言葉を選んで表現するかという所に、訳者と作者の憑依なくしては得られないものがある。ように思う。

    そう考えると、池澤夏樹が、この三人に憑依を頼んだことがまず、面白いではないか。

    特に私が触れることの多い、高橋源一郎と内田樹に至っては、こりゃあ買わないと、と思わせるグッドチョイス。

    日本古典三大随筆が、一つの巻に揃って、尚且つ面白い憑依が見られるなんて、お買い得すぎます。

    青色大好き清少納言は、自分の自慢話を隠しきれない女性と評されているけれど、そうかなぁ。
    この時代において日記ではなく、これほど詳細に身の回りを描き、またその感情を温めていた女性を愛おしく思う。

    内田樹の『徒然草』は、テンポが良い。
    それが兼好法師のシンプルさにつきづきしい読み心地に仕上げてくれている。
    人から離れきれなかった兼好法師の愛着を見る人もいるが、それでも平安期の男女の想いとはまた違った、つれなさ?をこの文章からは感じる。

    高橋源一郎の『方丈記』は、どう読まれるか。
    一口では異色。だけど、鴨長明の偏屈さがそこにあるような気がして、楽しい。
    一体、どれほどの人が方丈の庵を作っていたのか。
    この人だけのことだったのか。
    けれど、心身共にストイックな生活において、鴨長明が思い及ぶ世界は広大無辺である。

    古典に学ぶ思いは必要である。
    けれど、古典を楽しむことが出来ると尚素敵だ。
    この時に、こんな人がいたんだな、と身近に感じさせる憑依の達人たちの一冊。
    面白かった。

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    2016年12月30日
  • 転換期を生きるきみたちへ

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    副題「中高生に伝えておきたいたいせつなこと」とあるように、中高生へのメッセージとして書かれた本。
    難しい内容でも平易な文章で書かれていて、著者が読者に伝えようという真摯な姿勢を感じた。
    高校生ごろに出会うととてもいい本のように思う。
    未来の日本を憂いて、どうにかしたいと真面目に思っている大人もいるんだよ。

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    2016年12月28日
  • 転換期を生きるきみたちへ

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    高校生が文章を読むに当たり、基本的な考え方をあたえてくれる、良本。
    平川克美「人口減少社会について根源的に考えてみる」ではグラフの見方とともに、当たり前のようにように言われている言説について批判的な見方を示唆する。
    仲野徹「科学者の考え方-生命科学からの私見」ではパラダイムシフト、疑う、シンプルに考えるなど科学を発展させている考えが書かれている。
    白井聡「消費社会とは何か-『お買い物』の論理を超えて」ではボードリヤールの考えを援用し、いわゆる「消費」的な感覚が政治や教育にも適用させようとする現在の社会のゆがみと弊害を述べる。
    山崎雅弘「『国を愛する』ってなんだろう」では、政治的無関心が生む危険と愛国の意味の多義性について分かりやすく述べている。

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    2016年12月15日
  • 枕草子/方丈記/徒然草

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    知人のおすすめ。

    冲方丁の「はなとゆめ」を読んだら、枕草子が読みたくなった。
    酒井順子ぴったりだなぁ。違和感なく読める。
    なんだか、ブログみたいですね。長さも内容もまちまちで。面白い。
    わかる!とか、言うねぇ、とか、にやにやしてしまう。
    教養。

    方丈記は、あとがきにもあったように自分たちの時代の言葉になっているのですごくわかりやすいし、それによって書かれた時代に読んだ人たちと同じような体験ができているのかなと思った。
    当時こういう発想や行動は、センセーショナルで、変人扱いされたんじゃなかろうか。
    横文字が出てくるような、一見ぶっとんだ訳が面白い。
    それにしても鴨長明さん、苦労人だったのですね…だからこそのこの文章なのだなぁ。

    徒然草は、渋いな〜という印象。
    あと、枕草子ぽい、と思ったら解説でも直系の子孫と書かれていてですよねってなるなど。こうやって3作続けて読めたのがよかった。
    作品の個性を感じられるのは現代語訳してくれたからこそだよなぁ。
    物に触れると心が発動するとか、世の中を変えないと盗人はなくならないとか、現代にも通じるところあり、おじいちゃんの説教みたいな感じで反発したくなるところありで、面白く読みました。

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    2016年12月26日