高橋源一郎のレビュー一覧

  • 嘘みたいな本当の話みどり 日本版ナショナル・ストーリー・プロジェクト

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    一気読み
    ところどころはっとする話がある
    不倫しようとしたまさにそのとき
    奥さんから涙がでると電話がかかるはなし

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    2014年11月03日
  • 還暦からの電脳事始

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    おもしろかった!
    この本は、現在の私たちを取り巻くネットを巡る事情を、日常の何気ない一こまからから切り取って見せた、たいへんに読みやすい文化論である。

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    2014年10月20日
  • ゴーストバスターズ 冒険小説

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    完璧なまでに美しい冒頭から続く二人のギャングの冒険譚は、高橋源一郎らしからぬストーリーテリングでぐいぐい読ませる。途中で挿入される(お馴染みの)ペンギン村のパロディにしても、一個のSFミステリーとして抜群に面白い。

    ただ、如何せん批評意識が強すぎる。それが一般読者を遠ざけている。
    僕個人としても、「松尾芭蕉」と「売れない作家のタカハシさん」のパートがなければ星5つだったかも。

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    2014年10月17日
  • 小説の読み方、書き方、訳し方

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    対談形式なので、とても読みやすい。
    小説の書き方の指南書かと思ったが、そうではなく両者が思う小説のことについて書かれている。
    著名な作家、翻訳家のお二人の対談で、やはり高度な内容なんだけれども、もっと読んでいたかった。
    本書で紹介されている本は、ほとんど読んだことがないものばかりだったので、興味をそそられるとともに、それらの本を読んでから本書に出会っていたら、もっと違ったんだろうなと思った。

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    2014年07月18日
  • 沈む日本を愛せますか?

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    歴史的大敗となった自民党→民主党の政権交代について。渋谷陽一さんの雑誌SIGHTでの内田樹と高橋源一郎の対談。自民党について語ってくださいから始まり小沢一郎はナロードニキだとか「金で買えないものはない」とかいう絶頂期に出てきた言葉は田吾作だとか。政治について自分はどちらよりだからどちらが正しいと思うとかいうありきたりな対談ではなく(そんなもの苦痛で300ページも読めない)日本の政治、システムについてを「言葉」の側面から口語的に語られた対談。
    いや、かなり笑いました。笑い事じゃないんだろうけど。最初は笑い事でいいのかな。
    これ、ちょうど2011年の3月11日の直前までの対談。あの大地震で、それま

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    2014年05月19日
  • ゴーストバスターズ 冒険小説

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    異世界。夢と現実、時間、生と死といった、物事の前提になる概念も固まっていないため、何が起こるかわからない。予測不能な文章を読んでいると、徐々に高橋源一郎ワールドにはまりこみ、抜けだせなくなる。異世界を読ませてしまう文章力。すごい。

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    2016年08月15日
  • さようなら、ギャングたち

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    弟に勧められて読んだ。確か一年位前、熱海へ向かう東海道線の中一人黙々と読んでいたのだが、この本を読むのにその環境は異常にマッチしていた。

    私にとってははじめての高橋源一郎作品。もうちょっと小難しい文章を書く人だと勝手にイメージしていたのでこんなにとっつき易いと意外だった。しかし、内容は決してとっつき易いというものではない。難しい。
    斬新で奇妙な。
    斬新な小説なんて滅多にないからうれしい。
    今もう一度読みたいと思うし、何度読んでも分からないんだろうという気もする。

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    2014年03月25日
  • さよならクリストファー・ロビン

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    3.11に対する回答としての小説。
    旨く言えないが、死者の思い出、とは何かを考えているのだと思う。

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    2014年03月06日
  • ぼくらの文章教室

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    文章を書くノウハウ本というより、こういうのも文章だ、という見本市のような本だった。おばあさんが生まれて初めてかいた、誤字だらけの文章が強烈に胸に残った。文章はテクニックじゃないと教えてくれる。

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    2014年02月08日
  • 「悪」と戦う

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    初の高橋源一郎。
    もっと読みにくいかと思ったが、すごく読みやすく、面白かった。
    悪とは何か、というテーマを読みやすい文体で重苦しく感じさせずに提起していて、教科書などに取り入れても良いんじゃないかな、と思った。

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    2014年01月29日
  • さようなら、ギャングたち

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     1982年、高橋 源一郎著。「わたし」を取り巻く超現実的な世界が、1ページに数文しか載っていなかったり、頻繁に行替えがあったりする独特な文体で語られる。「わたし」と家族の関係を描く第一部、詩の学校で「わたし」が様々な人の話を聞く第二部、ギャング達が本格的に動き出し「わたし」に接触してくる第三部。
     非常に不思議な小説だった。いや、これは小説というより詩なのだろうか。ただ、それだけだったら、意図してそのような構成にしたとも考えられ、似たような小説は他にもあるのかもしれない。おそらく、この小説がすごいのは、文章自体が含んでいる独特の「間」だろう。前の一文を書いた後、思考を一時中断し、時間を空けて

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    2013年10月21日
  • 非常時のことば 震災の後で

    購入済み

    答えが無いことを考え続ける

    自主規制。空気を読む。考えることを放棄する。それが楽。でも。

    イスラエルの戦闘地域で、ジュネが夥しい数の死体を、艶めかしく書いた。その意味。

    考え続けること。答えは出ないけど。

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    2013年10月16日
  • さよならクリストファー・ロビン

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    何が確かで何が不確かなのか
    今見ているものは本当なのか嘘なのか
    わたしはいったい誰なのか
    この世界っていったいなんなのか

    足元がぐらぐらと揺らぐような本。

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    2013年10月06日
  • 国民のコトバ

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    すごく面白かった。
    大爆笑。
    そして、あぁ、その通りだな…と思うところもあって。
    とにかく心底楽しかった。

    同じ日本語でも、自分が普段使っている言葉とは背景にある文化が違うのではないか?と思うことがある。
    読めるけどちんぷんかんぷんなのだ。
    この本で取り上げられている「ことば」の中にもそういうものがあった。
    でも、分からないことが面白い。
    こういう世界があるのねと驚いて、高橋源一郎さんのツッコミに心地よく笑えました。

    この本の素晴らしいところは、テーマと著者のバランス感覚だと思う。
    引用されている文章に私が引いている時には一緒に引いてくれて、面白がっている時にはさらにのってくれている。

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    2013年08月20日
  • 「悪」と戦う

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    3歳児ランちゃんが「悪」と戦い「世界」を救う。
    童話めいた語り口で、結構深い作品。

    解説にあるように「悪」とは何か、最後まで明示されることはないが、作中で表現される「悪」は案外分かりやすい。

    「悪」に(仲間とみなされて)引き込まれるのは、パーツは完璧なのに畸形の顔立ちに生まれた「ミアちゃん」。言葉の発達が遅い「キイちゃん」。そして、生まれてこなかった子供「マホちゃん」。
    また、ランちゃんが見る「悪」のイメージは、極端ないじめられっ子であったり、性的虐待に遭い障害を持った子供であったり、完璧すぎる美人であるがゆえに自分の内面を誰にも見てもらえない(と思い込んでいる)少女であったりする。

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    2015年07月21日
  • 「悪」と戦う

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     今日(7/25)の朝日新聞の論壇時評を見て、最近読み終わったこの小説のことに思いが至った。
    「悪」とは何か?ミアちゃんの母親が冒頭に発する「わたしは「悪」と戦っているのです」という高らかな宣言。

    「風立ちぬ」と「チェルノブイリ・ダークツーリズム」に共通して描かれる、技術の「善悪二面性」。零戦と原子力発電。新しい技術を産み出すことは、同時に新たな事故の可能性を生む。そういう危うい技術革新によって、今の我々の生活は「便利」を手に入れている。

     人間は「善きものと悪しきもの」が混じり合った存在である。小説の主人公ランちゃんは、無邪気な子供という存在にも関わらず、さまざまな「悪」と対峙することに

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    2013年07月26日
  • 吉本隆明がぼくたちに遺したもの

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     吉本隆明が亡くなった後、新聞雑誌に数多くの追悼の言葉が溢れたが、その中で最も心に響く追悼文は、朝日新聞に掲載された高橋源一郎氏のものだった(この追悼文は、冒頭に再掲されている)。また、加藤典洋氏は、吉本の思想を世界の思想の中でどう位置付けるかを考え続けているのも見ていた。この二人は、吉本の思想から何を受け取ったのか。
     高橋は、戦争中に愛国青年だった吉本が、「みんなで神社へ必勝祈願に行こう」と誘われたが、「なにか浮かない感じ」がしたという体験に注目している。「善いことばっかりいっぱいいるでしょう。それに対してやっぱり浮かない感じがする時には、<浮かないよ、それは>と言うべきであると思います。

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    2013年06月05日
  • 日本文学盛衰史

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    ネタバレ

    まじめにフマジメに描く明治大正文学史。物語の時間軸が現代と錯綜しているのでメタ的に読まないと分からないところもあり、結構複雑かもしれない。「私小説」による「告白」が(自然主義の)代表的な表現形式ならば、この小説はどうなのか?とか考えてみると面白と思う。

    しかし、僕達は「平成文学」を持ち得ているのだろうか?「ゼロ年代」など、10年間で廃れるようなしょーもない時代わけではなく、「平成」を代表するような文学はあるのか。平成元年世代の僕は村上春樹ではない気がするのだが。

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    2013年05月14日
  • 吉本隆明がぼくたちに遺したもの

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    「自分はずっと、この本を待っていたのかもしれない」と思うような読書というのがある。それが錯覚や、あるいは後になって、そこまでのことじゃなかったなあ、と考え直すようなことになったとしても、その最初の感想を忘れないでおこうと思う。いましているのは、そういう読書です。

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    2013年05月14日
  • さよならクリストファー・ロビン

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    心の中にしかないものは、「無い」のか。かつてあったけれど今はないものは、「無い」のか。
    ここに「在る」とは?

    私には言葉で説明できなくて、ここにある大切なものや、もう戻らないなくしたものを抱きしめたくなるような、抱きしめて欲しいような気持ちになりました。

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    2013年05月08日