高橋源一郎のレビュー一覧

  • 誰にも相談できません

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    どんな関係でも、更新し続けなければ、根元から枯れ果ててしまうのです。

    不安の中にいる限り、現実と直面しないですむのです。

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    2020年08月03日
  • 日本文学盛衰史

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    当たり前に読んでいる今の口語の文体への挑戦。表現への挑戦。バトンを渡しながら確立されていく過程と明治という時代のおもしろさ。

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    2020年07月13日
  • 誰にも相談できません

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    いろんな悩みがあるもんだなあ。大体人間関係かしら。人それぞれと割り切れれば悩まなくてすむのだろうけど。

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    2020年06月30日
  • 誰にも相談できません

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    2015年4月27日~2019年12月22日に朝日新聞に掲載された「人生相談」から抜粋、加筆、再編集したもの。
    なんか高橋源一郎と人生相談ってあまり結びつかなかったけど、読んでみると意外に面白い。
    相談する人は必死なのだろうから「面白い」なんて表現は失礼かもしれないけれど。
    時にユーモラスに、時に辛辣に相談にのっている
    「あらあら、ここまで書いちゃったらケンカになるんじゃない?」と思わせるような厳しい言葉も随所に現れてきて、著者自身「真剣に相談にのった」とあるように、その真剣さが伝わってくる。
    まぁ、人様の相談事なのだから、野次馬的に読み進めればいいのだけれど、時として「ああ、僕に言われている

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    2020年06月11日
  • 一億三千万人のための『論語』教室

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    後で後悔する、という日本語が何度か出てきたことは気になってしまった。

    論語というとっつきにくい内容を現代の話題に置き換えながら分かりやすく翻訳してあり、かつ高橋さんのユーモアあふれるコメントも多く、あっという間に読めるものであった。
    誰にとっても響く論語が必ずあるが、特に組織のマネジャーやリーダーを担当されている方が読むと学びや自らの振り返りになり良いと思う。

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    2020年06月08日
  • 一億三千万人のための『論語』教室

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    二十年、インテリ源ちゃんこと、高橋センセイは、論語に向き合ってきた。
    その成果が本書だとのこと。
    過去の注釈類を踏まえつつ、現代人に通じる表現に訳したのが本書だ。

    例えば。こんな具合。
    89 子曰く、約を以て之を失う者は鮮し。
    「不思議なことに、人間っていうものは絶体絶命ってところまで追い詰められると、意外に失敗しないんですね。冷静になる、っていうより、アドレナリンが出て、脳がフル回転するからじゃないでしょうか。あなたたちも、たまには、そういう境遇になった方がいいのかもしれませんね。フフフッ」

    こんな風なので、読み通せる。
    というか、論語についていろいろ読んできたけれど、本文を最初から最後

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    2020年05月31日
  • ぼくたちはこの国をこんなふうに愛することに決めた

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    理想先生はルソーさん
    肝太先生はカントさん
    もう ここからして
    ぐっと 引き込まれてしまう
    いいタイミングでひげもじゃの熊楠さんも
    出現してこられる

    むずかしいことをやさしく
    やさしいことをおもしろく
    おもしろいことを興味深く
    興味深いことをまじめに
    ー井上ひさし さん
    の言葉を そのまんま
    当てはめたような
    物語のような
    評論のような
    哲学のような

    最後まで
    おもしろく
    興味深く
    まじめに
    読ませてもらえました

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    2020年05月18日
  • 転換期を生きるきみたちへ

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    中高生にとって必読の書であるのはもちろん、私たち大人も読んでおくべき1冊。
    以下、印象に残ったフレーズを。

    「この世に『最低の学校』というのがあるとすれば、それは教員全員が同じ教育理念を信じ、同じ教育方法で、同じ教育目標のために授業をしている学校だと思います(独裁者が支配している国の学校はたぶんそういうものになるでしょう)。でも、そういう学校からは『よきもの』は何も生まれません。これは断言できます。」(p10:内田樹)

    「疑うというのは『排除する』とか『無視する』ということとは違います。『頭から信じる』でもなく、『頭から信じない』でもなく、信憑性をとりあえず『かっこに入れて』、ひとつひとつ

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    2020年05月14日
  • ぼくたちはこの国をこんなふうに愛することに決めた

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    小説として読むには少しごちゃごちゃしすぎているので、評論として読むといいです。
    著者の考えに少し偏りがある気がします。今の日本の世論とは少しズレているかも。
    不思議な世界観だがとても面白く、私は読みやすいと感じました。
    何度も読まないと少し理解が難しいところもありますが、きちんと読み終えた後にちゃんと頭の中で内容を整理して3回くらい読めば理解できるのではないかと思います。
    個人的にはおすすめの「評論」です。

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    2020年04月15日
  • さようなら、ギャングたち

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    ネタバレ

    著者のデビュー作らしい。30歳ごろに書かれたということになる。
    著者の経てきた経験、見てきたものについて全く何も知らずに読んだので、何を書いているのか、理解を深められていない部分も多々あって、開設でいろいろ知ることもあった。

    所感としては言葉の世界、秩序ある世界が、一度バラバラになってそれを作り上げているみたいな場面場面であった。
    何かを話そうとしていて相手は何を話そうとしているのか、想像する力、聴く姿勢、みたいなものを求められているようにも思った。
    また読もうと思う。

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    2020年04月04日
  • 銀河鉄道の彼方に

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    ネタバレ

    帯と巻末エッセイで最果タヒが全て代弁してくれているような気もするが
    「宇宙の果てには何があるのか?」
    「言葉ってなに?」
    「自分は本当は存在してないんじゃないか?」
    「この世界は全部誰かの見てる夢なのかも」
    「パラレルワールドがすぐ近くにある」
    「自分と全く同じ記憶を移植された自分のクローンは、自分なのか?」
    「小説のキャラクターは、本当に作者が操っているだけなの?」
    宇宙から身の周りのことまで、こういう誰もがした覚えのあるような想像が全て詰めこまれている。第二章までの種播き感、小道具のチョイス、文章全てに対して、こんなにワクワクしたの小学校以来では?というくらいワクワクした

    「あまのがわの

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    2020年03月28日
  • 誰にも相談できません

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    人生相談を読むのが好きだ。
    回答者の回答にいつも感心する。自分と比較するのもおかしな話だが、こんな素晴らしい回答、私は人に相談されてもできないと。回答の素晴らしさに感動してファンになることが多い。高橋さんは元からファンだけど。
    1章の「恋をしたことがありません」から感動しっぱなし。自分と全く関係のない相談の回答にまで、いちいち感動。もうなんで泣くのかわからないが、泣きながら一気に最後まで読んだ。大丈夫か、私。

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    2020年03月07日
  • 非常時のことば 震災の後で

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    誰が書いていたのか
    思い出せないけれど
    2001年のアメリカでの同時多発テロ事件の
    後では「言葉」と「世界の見方」が
    変わったと書いていた文章を思い出していた

    まして
    髙橋源一郎さんがこの一冊のタイトルになっている
    2011年の3/11の時は
    この日本という国で起きた出来事
    まさしく「非常時のことば」である

    この一冊の中で
    紹介されていく
    石牟礼道子さん
    ジャン・ジュネさん
    加藤典洋さん
    川上弘美さん
    内田裕也さん
    ナオミ・クラインさん
    太宰治さん
    山之口獏さん
    リンカーンさん
    堀江敏幸さん
    鶴見俊介さん
    まどみちおさん


    その言葉、文章の数々が
    「絶句」してしまった人の心に
    波紋が広

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    2020年02月02日
  • 一億三千万人のための『論語』教室

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    「学んで時に之を習う。亦た悦ばしからずや。朋あり、遠方より来る。亦た楽しからずや。人知らずして憤らず。亦た君子ならずや」、「巧言令色には、鮮いかな仁」、「十有五にして額に志し、三十にして立ち、四十にして惑わず」など有名な言葉はあるが、全体を読んだことがある人は少ないだろう。

    高橋源一郎が『論語』に出会うきっかけは、二十年ほど前に世界の古典を色々な人に翻訳してもらおうという企画があり、『聖書』や『コーラン』に並び選択された『論語』の担当として割り当てられたというものだという。その企画は立ち消えになったそうだが、それ以来『論語』についての翻訳作業を続けていたという。

    翻訳とはいうものの、かなり

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    2019年12月09日
  • 枕草子/方丈記/徒然草

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    現在活躍している作家による現代語訳。
    正誤についてはわからないが
    読み物として親近感を持って、大いに楽しめた。
    古典文学を楽しいと感じられたのは初めてで
    貴重な体験になった。

    清少納言はインフルエンサーで
    フォロワーが何万人もいそう
    鴨長明はみうらじゅんみたいだし
    吉田兼好は筑紫哲也のイメージ。
    それぞれの人柄、教養の深さ、観察眼
    考察力が魅力的であり
    その時代の紀行文のような趣もあった。

    冗長な文章は読みづらくもあったが
    訳書感を味わえた。

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    2019年09月05日
  • 転換期を生きるきみたちへ

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    結構難しい本。これを読む中高生はすごい。
    いじめはあるけど、いじめはない。
    本当に何でもそうなんだ。ちゃんと見ないと、
    何にも見えない。

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    2019年07月19日
  • ジョン・レノン対火星人

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    最初のとっつきにくさを呑み込んでしまえば、ある瞬間に強烈なドライブがかかる。
    エグさやグロさ、良識や善悪も越えて描かれる世界。
    クセになる。

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    2019年06月23日
  • 今夜はひとりぼっちかい? 日本文学盛衰史 戦後文学篇

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    著者の身辺の出来事、中でもそれらのものから自らの感性の琴線に触れるものを抽出しつつ「文学の現在」を問うおもしろさ。
    宮崎駿監督と会った際の「サイタマの光る海④」での「音」の下りには、行間から立ち上ってくるイメージに、えも言われぬ懐かしさを覚えた。
    「タカハシさん戦災に遭う」では、東日本大震災に際して、どう言葉を紡いでいけばいいのかと煩悶する著者の真摯な姿に、心を打たれる。

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    2019年05月22日
  • 間違いだらけの文章教室

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    ネタバレ

    目からうろこがはらはらと。
    吉里吉里国憲法前文が特に良かった。
    それにしてもインテリゲンちゃん、保坂和志をまさか読んでないことない?

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    2019年05月19日
  • 転換期を生きるきみたちへ

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     中学生、あるいは高校生ぐらいの読者を対象にしているシリーズの一冊。ほかの出版社の、ぼくは気に入っている「よりみちパンセ」のシリーズより少し年上の読者が想定読者か?
     内容は、あれこれあるのだけれど、高橋源一郎の、アメリカの大統領だった、オバマの広島訪問演説に対する解説(?)が俊逸、さすが「ゲンちゃん」という内容で、記憶に残った。
     内田樹の編集方針も悪くない。学校の先生方も通勤電車で、一つずつお読みになればいいのではないでしょうか。ここで、さまざまに指摘されている社会の変化の中で、教育が、それはあかんやろ、という方向を支えていることに、ギョッとなさるかもしれない。

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    2019年04月22日