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ダウン症の子どもたちのアトリエ.身体障害者だけの劇団.クラスも試験も宿題もない学校.認知症の老人たちと共に暮らし最後まで看取ろうとする人々.死にゆく子どもたちのためのホスピス…….弱さとは何か.生きるという営みの中には何が起きているのか.著者初のルポルタージュ.文庫版のための長いあとがきを新たに収録.
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Posted by ブクログ
朝日新聞に、作家・高橋源一郎さんによるルポルタージュの大きなコラムが定期的に掲載されていました。個人の幸福と富の追求ばかりが無前提に信じられている時代に、そうではない視点を示してくれる、数少ない文章でした。そもそも、作家という職業の人たちが、必ずしもみんな現代という時代にコミットしているわけではない...続きを読むでしょう。現代に自ら関わる作家である彼の、「著者初のルポルタージュ」として世に出た、この本をぜひ読んでほしいです。表紙裏の紹介文を引用します。 「作家は、さまざまな場所を訪ね歩いた。ダウン症の子どもたちのアトリエ。身体障害者だけの劇団。愛の対象となる人形を作る工房。なるべく電気を使わない生活のために発明をする人、クラスも試験も宿題もない学校。すっかりさま変わりした故郷。死にゆく子どもたちのためのホスピス。足を運び、話を聞き、作家は考える。『弱さ』とは何か。生きるという営みの中に何が起きているのか。文学と社会、ことばと行動の関わりを深く考え続けてきた著者による、はじめてのルポルタージュ」。 ハンディを負った人々、社会的に「弱者」と言われる人たちが暮らす生活の中に、「強者」を目指すよう「マインドセット」された私たちが見失ったものがあります。そのことを教えてくれるこの本で報告されるいくつかの事実は、私たちが気づかないふりをしていられるほど、軽いものではないと思います。(K) 「紫雲国語塾通信〈紫のゆかり〉」2014年8月号より。
高橋源一郎氏による初のルポルタージュ。 ダウン症の子供たちのためのアトリエや、身体障害者が集まってできた劇団、死ぬ運命にある子供たちのためのホスピスなど、「弱者」とは一体何なのか、を問いかけている。 高橋氏が抱えている問題意識には十分に共感できるし、ある意味理想的な場が作られているなぁ、という印象も...続きを読む受ける。 あとは読み物として面白いのかどうか、なのだけれど、この手の本にそのような問いかけをしてもいいのだろうか、という自問を強く感じてしまった。
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