無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
NHKラジオ番組の「飛ぶ教室」は時々聴いている。興味深い本が紹介されたり、ゲストの話がとても良かったり(伊藤比呂美さんのお話は本当に面白かった)、落ち着いて聴ける番組だと思う。本書は、その放送の最初のおしゃべりをまとめたもの。やはりあれは、ちゃんとしっかり考えた原稿だったのだ。短くてもの足りない時もあるけれど、味わい深いものが多い。
・指揮者ベンジャミン・ザンダーがTEDカンファランスで行った講演で、アウシュビッツ収容所の生き残りの女性の言葉を伝えていた。彼女は15歳の時アウシュビッツに連れてこられた。その時一緒に来た8歳の弟が靴をなくしたのを見て「なんてバカなの!」と言ったが、これが彼女が弟に最後に言ったことばになった。弟は生きて戻れなかったのだ。彼女は誓いを立てた。「生きて戻れるなら、それが最後のことばになるとしたら、耐えられないようなことばを二度といわない」と。高橋さんは「ことばを大切にしてくださいという、ザンダーのメッセージです」と結んでいる。
・高橋さんは、自らの父を「最低の父親だった」と思ってきたが(これにはそれなりの事情がある)、ある日自分の幼い息子さんに歯磨きをさせていた時、自分がその父と同じ顔つきになっていたことに気づいて、ひどく動揺したそうだ。
「父もまた、いまのぼくが子どもに注ぐような愛情を隠しもっていたのではないか」「ぼくはすっかり父を忘れていたのに、父はぼくのことを忘れていなかった、そんな気がしたのです」
「親と子はいちばん近くにいる他人だと思います。親は子どもを理解しようとしてできず、子は親を理解しようともしません。なぜなら、子どもはいつも、親ではなく未来を見ているからです。そして、親はその後ろから、子の背中を黙って見つめるだけなのかもしれません。そして、子どもは、自分が親になって初めて、自分がそうやって見られていたことに気づくのです」
自分は子どものことを考えない日はないが、おそらく独り立ちしていった子どもたちは親のことなどほとんど考えないと思う。そう思うと寂しくなるけれど、自分だって若いころは親のことなど考えなかったわけで、それでいいんだろう。
・今回いちばん心に残ったのは、パンクロックバンド銀杏BOYZの峯田和伸さんのインタビューから紹介された言葉だった。ずっと心にモヤモヤしていたことがズバリ言葉になっている。胸を打たれた。
誰かが何かしでかすと、みんなが「謝罪しろ」という風潮。有名人が亡くなると、みんなが一斉に「ご冥福を」と声をあげること。どうして、みんな「関係ないね」といわないのか。
「世の中で何かが起こった。さっぱり関係ないはずなのに、『私はこう思う』とか、世界とすごくくっついちゃってさ。本来、自分と世界なんて違うじゃん。別に関係ないんだもん。世界と一個になろうとしてるんだよね。世界と一個になんかなれないよ。そんなの」
「ネットってさ、最初のころはすごい楽しみで『あっ、世界が近くなる』『もっとわからない世界が知れるようになる』ってワクワクしたんだけど、今はそんなにワクワクしない。広がると思ったのに、どんどん狭くなっちゃって」
その通りだとしみじみ思った。
Posted by ブクログ
ラジオを聴いていて、楽しみにしているので買いました。文章はそんなに上手いと思わないが経験に基づく内容がとても面白い。途中まで読みましたが、病院の待合で読もうとあえてとってあります。まあ、何度も読んでも楽しいと思いますが。私には作家だった伯父(地方でささやかな創作活動をしていた)がいましたが、面白い本や、子供の知らないふしぎな世界を教えてもらった気がします。子供には、親以外にも人生の楽しみや滋味のようなものを教えてくれる大人が必要だと思います。源一郎さんはまさにそんな感じの大人。こんなおじさんがいたら楽しかったなぁという気持ちで読んでます。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
ビジネス・実用
ビジネス・実用
ビジネス・実用
ビジネス・実用
ビジネス・実用