津田大介のレビュー一覧
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この本をどんな本だと紹介すればよいか?
帯には「情報メンテに役立つ〈最強の羅針盤〉」とある。要約すれば、氾濫する情報とどう付き合っていけばよいかのHow to本ということか。。
しかし、私はいわゆるHow to本が大嫌いだ。何かを上手くやりたいという自分の野心を達成するために誰かの真似をするというのは好きではないからだ。How to本は横着をするための本だ。私は昔からゲームの攻略本が嫌いだった。
その意味でこの作品はHow to本ではない。私はそういう風には受け取らなかった。従って、先な挙げた帯の要約は違う。
内容はメルマガやSNSに関するQ&Aだ。とても勉強になる。しかし、勉 -
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ルポから思想まで豪華布陣だが、宮台さんの激憤しながらの筆致が鮮やか。『「ファストフードからスローフードへ」と同じく「原子力から自然エネルギーへ」も日本的に勘違いされるでしょう。〈食の共同体自治〉の問題が、食材選択の問題に短絡したように、〈エネルギーの共同体自治〉の問題が、電源選択の問題に短絡するでしょう。(略)原発災害からの学びがその程度で終わってしまうのですか。』pp.384-385. まさにそこなのだ。設計の悪い世論調査と内閣支持率に翻弄されて愚昧な二択に落とし込んではいけない。そこで一般意志2.0の登場なんだろうな。東さんと宮台さんと津田さんは全く方法論が違うけど、震災をきっかけに議論が
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少しジェンダーを齧った気でいたが、ポリタスTVの視聴者同様、知らないことばかりの内容で衝撃だった。怒りを感じながら読まずにはいられなかった。
しっかり勉強して、情報をキャッチアップして、その情報を精査して、かつ「報道されない」事実にも心を向けないと、一部の人だけが進めたいとんでもない方向に、この国が進んでいることに気づけない。
伝統的な家族・家父長制礼賛、夫婦別姓を選択する」ことさえ叶わない、頓珍漢な少子化対策…。
未来の子どもたちに「あの令和の時代に生まれなくて良かった」と言ってもらえるように変えていかないといけないのでは、と感じる。 -
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ようやく読んだけど、今まで宗教右派がやってきたことがあまりにもひどいというか、女性のことは子どもを産む肉袋としか思ってないんだろうし、性的マイノリティの人たちのことはとことん透明化してこの社会に存在することを無視しようとしているということだけがひたすらに伝わったし、先の戦争に関する歴史を都合よく修正して海外に触れてまわっていたりと、本当になんてことをしていたんだ…と具合が悪くなった
日本国籍の成人男性以外を人間として扱う気がまるでない
文章自体は淡々と事実を述べているけど、それだけにひどさが際立つ。ここ30年弱で日本の男女平等や子どもたちへの教育が後退していったかを流れも含めて知ることができる -
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独身未婚中年男性の自分が読んでみました。
非常に優れた内容だと思いました。
一方で、タイトルがややミスリードな印象でした。「宗教右派」の話があまり前面に出ていなかったような気がするので、もう少し宗教団体にフォーカスした話も読んでみたいです。
どちらかというと、「伝統的家族観」を信奉する宗教団体が自らの団体を票田として右派政治勢力に食い込んできた、政治とジェンダー政策状況の日本戦後史(現在までを含む)、という感じでした。
以下、ちょっと思ったことを。
p61 ジェンダーフリーになると売春が肯定されてしまうからよろしくない、という主張について。もし、ジェンダーフリーになると売春を肯定するという -
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ネタバレ今から3年前2019年、当時の首相による日本学術会議の会員任命拒否問題は、政府による自由・学術・教育に対する介入であると大変な危機感をつのらせることになった出来事でしたが、自分の周りでこの件について同じようなことを考えていたり意見を交換したりということがあったのは、小学校教員である友人ただ一人との間でした。
そこにあるものの不穏さを感じ取った人が自分の周りにはあまりにも少なかった、と思います。
それから現在までを振り返ってみるとたった3年の間に自由というものがとても堅苦しく緊張の伴うものになってしまっており今なお進行形であると感じます。
気づいたら周りから固められてて自分は奇特な意見を述べる -
Posted by ブクログ
一部ネットで嫌われてそうな論客たちからのメッセージ集。みなさん、日本から少しずつ自由が奪われていると危惧している。
ある一面の行動・発言が切り取られて批判されることが多い方々だが、その考えに直に触れると、国の在り方や自由について真剣に考えているのが分かる。
例えば表現の不自由展に携わった津田大介氏。近年、アートの世界では政権の意向に沿った展示しかできなくなってきたと言う。意向に反せば、補助金が下りないなど不自由を強いられるそうだ。
詳しく知らないが、おそらく、この展示は慰安婦像などを展示するのが目的ではなく、賛否両論のものを公の場で示すこと自体が目的だったのではないか。こうした国の動きに対 -
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