津田大介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
“もし、この本が夢見る未来が実現したら、世代間格差も、地域間格差も消え、市民の声がまんべんなく政治に反映される世界が到来する。インターネットの発達がわれわれに見せてくれたのは、そんな「新しい民主主義」という夢だ。” いきなり冒頭でそんな大風呂敷を広げてくれるので、いったいどんな誇大妄想が展開されるのだろうかと想像したが、まずは冷静な現実認識、現状分析から入る。ウェブが政治を左右するような影響力を持っているとは言えないような現状を突きつけられ、冒頭の大風呂敷ははったりかのようにトーンダウンするが、徐々に政治家の言葉やアメリカでの現状を紐解き、ソーシャル論やウェブで政治が動くことのメリットと共に、
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Posted by ブクログ
ソーシャルメディアにより人が行動しやすくなった。これによってこの先どういう時代になっていくのだろう、ということをわかりやすく解説した本。
対談に割かれているページ数が多く、雰囲気とともに作者の気持ちがありありと伝わってくる。
ただ、内容をそのまま納得できるかというとそこは疑問だった。基本的にはジャスミン革命とアラブの春を例に挙げてソーシャルメディアの凄さ、動員の容易さを伝えているのだが、日本にいるとそこがピンとこない。
twitterもfacebookもリアルタイムさ、気楽さが今までにないほど特徴的であり、ゆるく祭りに参加したり識者に対して気軽にリプライが送れたりする面は強く感じる。
でも、 -
Posted by ブクログ
・情報発信しなければリターンはない。
・ソーシャルメディアがリアルを拡張したことで、かつてない勢いで人を動員できるようになった。
・得手に帆を上げる。
・速報はソーシャルメディアで、一次検証をプロが担当しマスメディアで報道を行う。そこからはソーシャルメディアが再びいろいろな視点を与え、埋もれるニュースを拾い上げ、重要度に応じてニュースを伝播させていく。
・コンシューマライゼーション
☞消費者のためのサービスが技術の最先端で、その後に企業向けに移行していく。今までとは逆。
・コミュニケーション手段の変換に伴う変化を必然的なものとして受け入れ、いい面も悪い面も、両面認識した上で、現実と折り合いを付 -
Posted by ブクログ
筆者の、『ソーシャルメディアの革命とは「動員」の革命だ』という指摘は、まさしく要点を一言で言い表していると思う。
facebookやtwitterのようなツールの登場で、世の中の色々な部分が変わっては来ているけれど、それによって一番変わってくるのは、使いようによって、個人の「動員力」が飛躍的に増加するという圧倒的なポテンシャルだ。
このことを理解して意識的にソーシャルメディアを活用している人と、単にブームに乗ってソーシャルメディアを受動的に使っている人とでは、今後、埋めようのないほどの能力の格差が発生してくるだろうと思う。
この本は、対談部分と、モノローグ的な解説の部分とに分かれているけれど -
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Posted by ブクログ
【ポイント】
7/はじめに:「情報」を活かして何か物事を実現するには、情報のインプットと
アウトプットのバランスをとることが重要だ。
8/本書は、「情報を行動に移す」ということに主眼を置き、自分が今まで経験したことを
解説した。
11/クラウド化で大きな変化がおきるだろうが、変化をおそれるのではなく、
変化を楽しみ、情報との付き合い方をまなぶことが重要。
45/昔は、「情報選び」は「媒体選び」だった、(新聞は朝日か読売か)
しかし、ソーシャルメディアの時代になり、それは「人選び」に大きく変わった。
56/リアルタイム性が大きな特徴のソーシャルメディアの時代になって、 -
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Posted by ブクログ
1970年代以降の音楽の歴史と、これからの音楽について考察した本。
音楽はこれまで技術的な変化の影響を受け続けてきた。
そもそも音楽とは、演奏の一瞬にだけ出現し、一瞬後には消える「瞬間芸術」であり、人の記憶に残るだけだった。
それを保存可能にしたのは「楽譜」である。
それ以降、レコード、CD、デジタル技術などにより、音楽は「保存」と「複製」の性能がどんどん高まり、現在に至る。
本書でも論じられているように、音楽も美術も文学も医学も工作も、それらは元々は1つの「技=ラテン語でars(アルス)」であった。
「ars」は英語の「art(芸術)」の語源でもある。
例えば、レオナルド・ダ・ヴィン