津田大介のレビュー一覧
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ネタバレカバー見返しにある「政治は,もはや遠い世界の出来事ではない。きみがウェブを駆使しt社会を動かせる時代は,もうそこまで来ている!」ということを説いた本
私にとって新しい知見はあまりなかったし,著者は楽観的すぎるような気がする。
日本の若者(?高齢者以外?)の多くが政治に興味がないのは現在の日本政治が「政策より政局」で動いているからだという前提で書かれている。この問題認識は世間で広く言われるところだが,本当にそうなのだろうか?
一番有益だったのは,デモについての國分功一郎氏の意見を知ることができたこと。
デモの意義は,掲げているテーマだけでなく,大群衆が出現することにより「いつまでも従ってい -
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ネタバレネットカルチャーが専門の言論人、津田大輔氏によるネット選挙に関する本(出版は2012年で、2013年7月参院選のネット選挙解禁の前)。
この本の主張の通り、ネット選挙にしたからといって、すぐに政治は変わらない。ネット選挙は、若者の政治参加意識を向上するための手段・道具に過ぎず、その道具をどう使うかが大事なのだ。
今の時代、一つの政党内でもエネルギー政策・TPP参加など、政治家各人で意見が異なり、保守・リベラルという軸だけでは投票先を決められない。
だからこそ、選挙期間だけでなく普段から、政治家は自分の意見を発信し続けて、個人の政策・人となりをアピールする必要があるし、ブログやSNSは今後、 -
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楽天的すぎるんじゃないか、と首をかしげるところもある。
いろんな人が証明しているように、あるいは実感として抱いているように、まだまだウェブは世論を形成することについて、大きな影響力は持っていない。
SNSに、あるいはそれらを利用する人たちに、そこまでの期待を抱くことは適切だろうか?僕は素直には同意できない。
だけどそれでも、何かしらの「萌芽」を予感する著者にはエールを送りたくなる。
非常に抑制のきいた筆致の裏側に、なんだか世界の変化をワクワクしながら感じている筆者の情熱が仄見えるんだよね。
特に後半。ここで挙げられているような試みがうまく現実化したならば、世界は今よりももうちょっとマシなもの -
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ネタバレ「ソーシャルメディアがリアル(現実の空間・場所)を『拡張』したことで、かつてない勢いで人を『動員』できるようになった」p5
【インターネットはストック型からフロー型へ】p22
Cf. Twitterのタイムライン
「リアルタイム性が高く、社会的な情報交換に使われるメディア」という特徴に焦点を当てれば、最近のツイッターやフェイスブックなどは「狭義のソーシャルメディア」とも捉えられるでしょう。p26
事例:2009年小国モルドバでの抗議活動。
同年イランでの民主化活動。→ツイッターなど
2010年のタイの暴動。→ユーストリーム
中国では一部の富裕層がVPN(Virtual Private N -
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友達と電車の中で気軽に政治の話が出来る世の中にするためにはどうしたらいいのだろうと思って手に取った。
結論から言うと、無理だった。
ウェブで政治に対する敷居は下がるとはいえ、もともと興味が0な人を根本的に変えるものではなく、政治不信であったり制度であったりと、もっと根本的なところに問題はある。
まとめにあったのだが、もともと「ウェブが政治を動かす」というタイトルで書き始めたらしいのだが最終的に「ウェブで政治を動かす!」となった。
ウェブに任せておけば世の中が変わるといったそんなおいしい話はなく、やはり、ひとりひとりが変わっていかなければならない。
東浩紀の「民主主義2.0」という本と佐々木俊尚