あらすじ
われわれはいつから「政治」に興味がなくなってしまったのだろうか
政治は、もはや遠い世界の出来事ではない。きみがウェブを駆使して社会を動かせる時代は、もうそこまで来ている! 本書では動員の革命、政治家のSNS利用、ネット選挙、オープンガバメントなど、近年のめざましい動きを追い、「どうせ何も変わらない」という閉塞感を抱えた現代人へ向け、ネット界の寵児が政治への新しいアプローチを説く。
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Posted by ブクログ
情報技術を利用して政治を日常化し、政策ベースの政治を実現する。というテーマに対して、ネットメディアの第一線で活躍する筆者が豊富な取材に基づいた圧倒的な筆致で迫っている。
これからの政治、もとい社会のあり方を考える上で、必読の書。
軽い気持ちで読み始めたが、実現の可能性に久々に興奮させられた。
Posted by ブクログ
Twitterで有名な津田大介が記述した、文字通り、従来型ではなく、WebのTwitterやSNSなどを活用して、政治を動かしていこうという著書。
実際の自身の体験を交えた具体例などを元に、Twitterなどが発進となって政治を動かしたことが書かれており、非常に勉強になった。
Posted by ブクログ
津田さんの本初めて読んだ。
希望を失いがちな最近の日本の政治状況。
でもこの本を読んで希望を感じた。
トークよりも本のほうが津田さんは絶対いい。
去年発刊されてるのにもうすごい昔に感じた。
津田さんが書いてる今を読みたいと思った。
Posted by ブクログ
前提として、インターネット選挙が解禁される以前に書かれたもの。そして個人的には、著者は「ネット×選挙」について若干オプティミスティックすぎると感じた。
まず現状の法案の決定フローにおける問題点(=誰が決定権をもつのかを選出する時点で法案が通る/通らないがだいたい決まる)を指摘。
次にソーシャルメディアをはじめとしたインターネットの双方向性に着目。「双方向性を持つ=一次情報に触れることができる」ということ。
一旦デモ論へ話がうつり、デモのメタメッセージ(=群衆がメッセージを伝えようとしていること自体がもつメッセージ)について述べる。デモのメタメッセージとは、ある問題に対して反対意思をもっている存在を認知させることである。
このデモのメタメッセージは、Twitterなどによる双方向性をもったソーシャルメディアでも伝えることが可能と指摘。
デモのメタメッセージが伝えられることによって、それがきっかけになって政治家は、その問題を熟議する必要性を感じるかもしれない。政治家というメディアを動かす手段として、ソーシャルメディアを活用できる。
みたいな話。ソーシャルメディアとかデモとかが具体的に誰にどういう影響を与えるのかの概要を知るって意味で勉強になった。でも、ソーシャルメディアにしろデモにしろ、直接的に影響をあたえることは難しそうだと感じ、そういった意味ではソーシャルメディア出現による政治への影響はまだまだ弱いのかなーと思った。
Posted by ブクログ
ウェブで政治が動くというタイトルではなくこちらのタイトルになったそうですが、これだけソーシャルメディアが発達してくればネット選挙とかネット政治とかの流れになっていくことは自然なのではないでしょうか。
古いやり方でななくて、その時代に即したやり方でやってくのがベストだと思うしそんなに不都合だったり悪いことではないのでこれだけ広まっているのではないでしょうか。
いつまでも古いやり方でやっていても変わらないし、それがベストな方法とは限らないしその方法で対処できるとは思わないし、いい方法というのは生まれてくるというのが世の常なのではないでしょうか。
もっと身近に政治を感じ、国民が参加できて、本当に政治はたまた
”国”を動かして行って欲しいものだ。
議員や官僚が主権ではなくて国民主権なのだから。
twitterユーザーとしてはスラスラ読めた一冊でした。
Posted by ブクログ
アラブで、原発で、ネットを通じてリアルに人々が動く。過去、オバマで、日本で選挙でネットがどのように利用されたのか。さすがに詳しい。いつもツイッターやテレビで見ていた津田さんと違い、その生い立ちを語ったりしているところも面白かった。
Posted by ブクログ
流石の津田大介さん、時代の先読みが、ズバリまさに現実化していて、凄いなぁと。ネット選挙化も始動して、津田さんの考える明るい未来を作る政治に期待がかかる。自分も積極的に参加しなければ。他人任せでは理想の生活はできない。
お父様が、政局関連な方とは。ならではの著者に、今後も注目です!
Posted by ブクログ
僕は大学院でソーシャルメディアを利用した企業活動について研究していたのだけど、公なソーシャルメディアの利用法は政治(政治家)のありかたについてもかなり通じるところがあると感じた。
政治家の最初の仕事は選挙に勝つことだ。そのためには信頼される必要がある。ソーシャルメディアは有権者の信頼を勝ち得るために非常に有用だ。ただし、この本にも書かれているがソーシャルメディアだけでどうこうできるという話ではない。
著者の津田大介さんが終わりにで言っているように、Webで政治が動くのではなく、僕たちがWebで政治を動かすんだということを忘れてはいけないと思う。
Posted by ブクログ
人々はメディアの政局報道によって、政治に無関心にさせられてきた。政策にフォーカスを置くともっと関心を持つのでは。そのためにはネットのような新しいメディアが役立つ。
Posted by ブクログ
ウェブで政治が変えられるなら、政局重視から、大転換できるかもしれない。政治家も、我々も、時代の変化を掴んで、「ガバメント2.0」を実現出来たら、世の中は変わるかもしれない、と期待し、興奮させられた一冊です。
Posted by ブクログ
インターネットと政治の関わりについては、
津田さんのライフワークなわけですが、
日本国内、海外での政治とインターネットの関わりについて
さまざまな事例を提示していて面白い。
ネットリテラシーの不足で問題となるケースや、
デジタルデバイドの問題でネットの有効性についての議論が成熟できないなど
政治家も国民もまだこれらのツールを使いきれてはいない。
ただ、個人が一メディアとなれる時代はすでに来ている。
政治家が新たなメディア、言論の場と手に入れてどう政治を動かすのか?
国民がどのように政治を動かすのか。
現状ではこんな政治参加の仕方があるというのがとてもわかる。
2013年夏の参議院選挙ではネットを使った選挙運動が解禁になるだろ。
その時にどんな潮流が生まれるか楽しみです。
Posted by ブクログ
津田さんが綿密に調べ理論的にまとめた、Webと政治の現在と提言。
内容もさることながら、津田さんが政治に関心を持つ原体験が書いてあったのが収穫。
それより、バッジのない政治家としてネットでも現実でも動いていないのを反省。
Posted by ブクログ
内容はタイトル通り。SNSを使った政治活動、電子行政など。
抗議デモに関して、欧米のように半ばお祭り騒ぎでとりあえず盛り上がるだけで十分価値がある、という筆者の認識が自分にとっては新鮮で面白かった。
同じ思想をもった見ず知らずの人間が同じ場所に集結するだけで感動モノという感覚は、Webで誰とでも繋がれる (繋がった感じがする) この時代ではついつい薄らいでしまう。でも結局は生身の人間が繋がって社会を構成しているのだから、あくまでWebはツールであり、コミュニティの本質は昔から何も変わっていないということを忘れないようにしようと思った。
Posted by ブクログ
ウェブ・ジャーナリストである著者が、ツイッターをはじめとするソーシャル・メディアがこの国の政治を動かすためのツールになることを、豊富な事例とともに論じた本です。
思想的なバックボーンとしては、東浩紀の『一般意志2.0』に依拠しているところが多いように感じます。東は、現代社会の民主主義はあまりにも個別的・具体的な利害関係が錯綜しており、話し合いによる「熟議」でコントロールするには限界があるということを示しました。その上で、「熟議だけでは統治をうまく回せない現実に対処するため、熟議を情報技術によって集められた「集合知」で取り巻く」ことで、従来の民主主義を補完しようと主張しています。
オタクの消費行動について、大塚英志の主張した「物語消費」から「データベース消費」へのシフトを語った東が、政治において「熟議」から「集合知」へのシフトを主張したのは興味深いのですが、本書の著者は、そうした東の思想的な文脈に深入りすることはしません。むしろ著者が本書で力を込めて語っているのは、T・オライリーの提唱する「GOV 2.0」という発想です。これは、「政府はユーザーの要求に応じてサービスを提供するプラットフォームであり、IT技術を利用して政府の持つデータをオープンにし、ソーシャルメディアが持つインタラクティブ性を政策決定に生かせる仕組みをつくるべきだ」という考え方だと説明されています。
ソーシャル・メディアを利用することでユーザーの利益を図るという側面から政治を語ることに、風通しのよさを感じることは事実ですが、宮台真司のシステム論的な語り方に感じるのと同じような不満を感じてしまいます。どうしても「システム」ではなく「意味」について語ってほしい、と考えてしまうのですが、私の頭が古いせいなのでしょうか。
Posted by ブクログ
インターネットがこれだけ普及したのだから、間接民主制を廃止し直接民主制にうつったら良いのにと思う。
一方で、日本の教育制度が原因かと思われるが「政治」「経済」の最低限の知識を持っている大人が非常に少なくなっているのも現実であるため、公共の福祉のためには現在の形態が一番適しているのかもしれない。
Posted by ブクログ
カバー見返しにある「政治は,もはや遠い世界の出来事ではない。きみがウェブを駆使しt社会を動かせる時代は,もうそこまで来ている!」ということを説いた本
私にとって新しい知見はあまりなかったし,著者は楽観的すぎるような気がする。
日本の若者(?高齢者以外?)の多くが政治に興味がないのは現在の日本政治が「政策より政局」で動いているからだという前提で書かれている。この問題認識は世間で広く言われるところだが,本当にそうなのだろうか?
一番有益だったのは,デモについての國分功一郎氏の意見を知ることができたこと。
デモの意義は,掲げているテーマだけでなく,大群衆が出現することにより「いつまでも従っていると思うなよ」という為政者に対するメッセージとなることだ,と。
Posted by ブクログ
● 政治家の役割とは、有権者の要求と社会の現状を理解し、適切な政策を行うために党や霞が関、国会で話す−つまり、有権者の声を適度に編集しながら代弁すること。あるいは、最終的には議場で立ったり座ったりして、有権者の代わりに意思を表明することです。
Posted by ブクログ
ネットカルチャーが専門の言論人、津田大輔氏によるネット選挙に関する本(出版は2012年で、2013年7月参院選のネット選挙解禁の前)。
この本の主張の通り、ネット選挙にしたからといって、すぐに政治は変わらない。ネット選挙は、若者の政治参加意識を向上するための手段・道具に過ぎず、その道具をどう使うかが大事なのだ。
今の時代、一つの政党内でもエネルギー政策・TPP参加など、政治家各人で意見が異なり、保守・リベラルという軸だけでは投票先を決められない。
だからこそ、選挙期間だけでなく普段から、政治家は自分の意見を発信し続けて、個人の政策・人となりをアピールする必要があるし、ブログやSNSは今後、そのための必須ツールとなっていくだろう。
Posted by ブクログ
著者のラジオを聴いており興味を持ったので読んでみました。同じ内容を何度も繰り返されているようなくどさと、若干の文章の読みづらさが気になりました。
Posted by ブクログ
2012年に発刊された本書の内容が古く感じるほど、時代の動きは早いと改めて感じた。筆者のジャーナリストという立場上、どちらかというと本書は筆者が政治の新しいあり方を主唱するというものではなく、国内、国外を通した事例紹介に終始している著作であると感じた。
本書の中で事例として取り上げられている「You choose」というウェブサービスは官公庁だけではなく、教育系非営利組織(国立・公立大学法人、学校法人等)にも情報公開と社会的責任の説明責任を果たす上で、利用できるサービスであると感じた。
Posted by ブクログ
楽天的すぎるんじゃないか、と首をかしげるところもある。
いろんな人が証明しているように、あるいは実感として抱いているように、まだまだウェブは世論を形成することについて、大きな影響力は持っていない。
SNSに、あるいはそれらを利用する人たちに、そこまでの期待を抱くことは適切だろうか?僕は素直には同意できない。
だけどそれでも、何かしらの「萌芽」を予感する著者にはエールを送りたくなる。
非常に抑制のきいた筆致の裏側に、なんだか世界の変化をワクワクしながら感じている筆者の情熱が仄見えるんだよね。
特に後半。ここで挙げられているような試みがうまく現実化したならば、世界は今よりももうちょっとマシなものになるだろう。そんな世界を夢見るのは、とても楽しい。
今ではなく、数年後に、その真価がわかるような本のように思う。
Posted by ブクログ
SNSを中心としたウェブと政治の新しい流れを国内外の具体例をベースに解説。ネット選挙解禁となる夏の参院選を前にかなりタイムリーな内容。ツールの変化で政治への間口が広がるのは確実。後は使う人間がどれだけ意識を持つかということ。
Posted by ブクログ
友達と電車の中で気軽に政治の話が出来る世の中にするためにはどうしたらいいのだろうと思って手に取った。
結論から言うと、無理だった。
ウェブで政治に対する敷居は下がるとはいえ、もともと興味が0な人を根本的に変えるものではなく、政治不信であったり制度であったりと、もっと根本的なところに問題はある。
まとめにあったのだが、もともと「ウェブが政治を動かす」というタイトルで書き始めたらしいのだが最終的に「ウェブで政治を動かす!」となった。
ウェブに任せておけば世の中が変わるといったそんなおいしい話はなく、やはり、ひとりひとりが変わっていかなければならない。
東浩紀の「民主主義2.0」という本と佐々木俊尚の「マスコミは、もはや政治を語れない」という本に近いことがたくさん書いてあった。
Posted by ブクログ
最初は面白く読めたけど、だんだん飽きてきて、途中で断念…。
Webと政治に関する様々な事例が紹介されているが、まだまだ小さな事柄やレアケースでイマイチ読んでいても共感できなかった。
Posted by ブクログ
新書らしくこの本には旬というのがあるんじゃないかな。政策に興味を持つのはよい事だと思います。WEBでの情報解禁の先に、ネットでの投票も可能になれば、投票率は劇的にUPし既存政党以外の選択肢がもっとでてくるのかも。 なりすましなんて、現行の制度でも起きてることだろうしね。もっともそのまえに、人が生まれて一定年数たてば自動的に選挙権が付与さ、死ぬまで自動継続されることが、良いのかどうか、議論する必要があるかもしれないが。
Posted by ブクログ
“もし、この本が夢見る未来が実現したら、世代間格差も、地域間格差も消え、市民の声がまんべんなく政治に反映される世界が到来する。インターネットの発達がわれわれに見せてくれたのは、そんな「新しい民主主義」という夢だ。” いきなり冒頭でそんな大風呂敷を広げてくれるので、いったいどんな誇大妄想が展開されるのだろうかと想像したが、まずは冷静な現実認識、現状分析から入る。ウェブが政治を左右するような影響力を持っているとは言えないような現状を突きつけられ、冒頭の大風呂敷ははったりかのようにトーンダウンするが、徐々に政治家の言葉やアメリカでの現状を紐解き、ソーシャル論やウェブで政治が動くことのメリットと共に、ウェブで政治が動くということが既に現実に起きつつあることなのだと示されていく。冷静な現状分析の上に立っていることで説得力もあり、徐々にトーンアップしていく構成にも惹き込まれる。ウェブで政治が動くことはもう既定路線であり、どちらかと言えばウェブで政治が動くというタイトルが相応しいようにも思える。しかし、著者も語るようにウェブで政治が動いたとしても民衆が政治に無関心では意味が無い。動くのではなく動かすんだという意識を持てと強いメッセージも感じた。
Posted by ブクログ
ソーシャルメディアの普及により、一般の方が今までよりも簡単に政治家に意見を述べられるようになった。それに伴い、政治家もそれぞれのソーシャルメディアの特性を生かして情報を発信することが求められる。新しい情報発信の手段を適切に使えるように、法律なども弾力的に運用されることが必要である。そして、ネットでの振る舞い方についても細心の注意がいる。