齋藤孝のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
本書は、慶應義塾を創設した福澤諭吉氏が執筆した『学問のすすめ』を齋藤孝先生がわかりやすく解説されたものである。各項目で、原文、現代語訳、解説(図あり)という構成で読みやすくなっている。
「学問の要は活用にあるのみ。活用なき学問は無学に等し。」というメッセージは心に響いた。本を読んだら、本を書いて、人にも話す、そして学問を人の役に立つように活用せよと述べられている。本を読むだけにならず、実践的に活用することは意識していきたい。
学問だけでなく、どのように社会や他人と関わり、自分自身と向き合って生きていくのかを『学問のすすめ』では述べられているようである。原文を読んだことはなかったが、本書の -
Posted by ブクログ
ネタバレ韓国ドラマを観ていたら、「あっかんべー」をしていた。齋藤孝さんがこの本の中で触れていたから、偶然の一致にビックリした。言語的コミュニケーションの土台は、身体的コミュニケーション。「あっかんべー」や「イーだ」といった昭和の頃の身体表現が衰退していると語っている。
コミュニケーション力。目を見る、微笑む、頷く、相槌を打つ。当たり前のようだけど、これがなかなかできない。
私が面白かったのは、齋藤孝さんがゲーム感覚で弁証法スタイルの対話を行なっていること、ディベートと違って、勝ち負けでなく、二人の攻防から、新しい結論を導き出して、霧の中を抜け出るというのを読んで、やってみたいと思ったし、仕事の中でやれ -
Posted by ブクログ
人生と生活を少しでも楽しく過ごすために、自分が何に興味を持っているのかを知りたい!
書くことによって物事が整理される効果は体感していたので、その精度を上げたくて手に取った。
スラムダンクの桜木花道を題材に、三つの具体例を出す過程、くぅわあぁぁぁぁーとモヤモヤが喉元のもう少し上で渦巻く感覚。
オリジナリティのある文章について、切り口を変える内容を読んでいる時も似たような、くぅわあぁぁぁぁー感が湧いてきた。
この感覚、本当は自分はどうしたかったのか・何を求めていたのかが明確になる前の、何かに対する怒りの根源が分からない時の感覚に近い。
これって、私自身がまだ分かっていないやり方なんだろうな。
■文 -
Posted by ブクログ
ネタバレ本が人生に与えてくれるいい影響を改めて感じた
P56. 「当時の日本は、東西冷戦の時代にあって、西側(資本主義陣営)に属していながら、「最も成功した社会主義国」と言われていました。」
本当の昔のことはわからないけど、私が3丁目の夕日に憧れすぎてる理由、人々が助け合って生きていたあの時代が尊すぎるから。今では考えられない。東京に住んでる大学の後輩が、こっちにいると自分が自分がって性格が悪くなっていくのがわかるって言ってて、自分中心主義になるような社会構造なんだろうね、寂しいね。
あと、遺伝子についての話も書いてあって、私は自他共に認める顔面至上主義だし、自分自身努力してきてるから顔で評価して -
-
Posted by ブクログ
齊藤さんは、これまで多くの本を読まれて、「話す」「書く」など、人に伝える活動の中で、試行錯誤を繰り返してきた。それだからこその、齊藤さんしか語れない経験、話し方の極意…内容としては、学ぶべきものばかりであった。しかし、齊藤先生がおっしゃることの全てを取り入れるだけでの力量はまだ私にはない。話すことには、まだまだ自信が持てない。だからこそ、これからも本をたくさん読んで、齊藤さんがおっしゃるような「ネタが豊富」な人になりたい。ネタが少ない人が、人を惹きつけるような話ができないことがよくわかった。
そして、この本の魅力は、齊藤さんの「おすすめの本120選」が載っていることだ。このリストを得ただけでも -
Posted by ブクログ
齋藤孝さんは同年代だ。だから読んでいた本に重なりがあって嬉しい。
この本を読むと、ますます読書がしたくなる。
特にちょっと難しめの歯応えのある本を。
ただ学生時代とちがうからどうかなあ。
教育における読書の大切さ
読書力を向上させる取り組みの大切さ
が語られる。
確かに受験勉強と読書が並行できない今の受験のあり方には問題がある。
要約力を高め、自分の考えを鍛え、広めていく読書は教育の中枢にあっていい。
教師が普段から読書し、少しでも今読んでいる本について語る時間を設けるというのはいいと思う。
忙しいのは重々承知だが、がんばって、先生たち。
-
Posted by ブクログ
齋藤孝先生による世界史の解説・ならびに入門書です。世界史と言うには本当に大まかなものなのですが、それでも、要所要所はキチンと押さえてあって、一冊の書籍ながら、非常に読み応えがあるものになっております。
この本は先日読み終えたものです。ざっくりとは言いながらも、世界史の要点はしっかりと抑えてあって、入門書としては非常にすばらしいものになっております。
僕は高校時代に世界史を挫折しておりますがここ最近の国際的な事件をきっかけに以前紹介した、山川出版の世界史の教科書も読んでいましたけれど、大まかな流れを知るためにはこっちのほうがいいです。
僕が読んでいて好きだったのは、世界を二分する飲み -
Posted by ブクログ
「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずと言えり」
この書き出しで始まる『学問のすすめ』だが、
福沢諭吉は単純に人は皆平等だと説いているわけではない。
「と言えり」の後は、こう続く。
「されども今広くこの人間世界を見渡すに、かしこき人あり、おろかなる人あり、貧しきもあり、富めるもあり、貴人もあり、下人もありて、その有様、雲と泥との相違あるに似たるは何ぞや」
つまり福沢諭吉は、現実には人と人との間に大きな格差がある、という。
では、この差はどうして生まれるのか? 賢い人と愚かな人は何が違うのか?
その理由を、福沢諭吉はこう述べる。
「学ぶと学ばざるとにより出来るものなり」
つまり「人は平等に