江國香織のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
愛猫家には是非読んで欲しい本です!
涙なしには読めないので、何も予定がない日に読むことをお勧めします。
ダルシーという一匹の猫が、自分の一生を人間と関係という視点から描いた本作。
猫を飼っていると、「猫が病気になったらどうしよう?」とか、「1匹だと寂しいだろうから、もう1匹迎えてあげようかな?でも2匹が仲良くなれなかったらどうしようかな?」とか、悩むことが色々あると思います。
でもこの本を読んで、我が家の猫にも、この本に出てくる「人間」(飼い主のことを、ダルシーは人間と呼んでいます)のように愛情いっぱいに接したら、たとえ猫的にはつらいことがあってもいつか理解してくれる時がくるのかな。。。と前向きになれました!
ダルシー、17年4ヶ月、お疲れ様でした!
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Posted by ブクログ
成人式の後、親友と行ったスナックの名前が "青い鳥" だった。
ザ・タイガースが歌った幸福を運ぶ鳥が "青い鳥" だった。
"青い鳥"ってどんな話か覚えていなかったので、青い鳥文庫で読んでみた。
チルチルとミチルが青い鳥を探しに行く。
幸せとは何かを巡る、大いなる秘密をあばきたてるのが "青い鳥"。
色が青い鳥は沢山いるけど、本物の "青い鳥" は一匹しかいない。
いろんな所を探し回ったが見つけられない。
なぜなら、いつもいるのにさっぱり見えていなかった家の中にいたから。
青い鳥って、物事の本質がわからない人には見つけられない。
多くの人達は「贅沢」が「幸福」だと勘違いしてしまう。
幸福の館で贅沢三昧の人達の描写が出てくる場面では「贅沢」に酔いしれている人達が「不幸」に見えた。
この本を読んで、私も小さな "青い鳥" を見つけました。 -
Posted by ブクログ
久しく恋愛小説から離れていたので肩慣らしのように選んで読んだ一冊。好きだった作家の作品ばかりなので、読後感はいい。恋愛小説を読むと自分の日常すら物語のように言語化されていく感覚を思い出した。でも長いこと離れていたので恋愛小説特有の「におい」に鈍感になっていた。寂しいにおい、切ないにおい…。読みすすめる中で少しは鼻がきく状態に戻っているといいが。
ミーヨンさんの作品は私には少し理解に時間がかかったので、また読み返すと思う。全体的に「次読んだとき、前とは違う感想を抱くだろうな」と思わせられる作品ばかりだった。
ただ最近「百合」の作品も読むようになったせいか、作中の女友達との関係が百合的な関係に思われてならなかった。特に角田光代さんの『そしてふたたび、私たちのこと』とか。 -
Posted by ブクログ
猫のダルシーが「あたし」だけの目線で綴る一生の物語。
もしダルシーが自分で文字を書いたなら、自叙伝と言うことになるのだろうか、などと思ってしまった。
帯についていた謳い文句とは違う印象を受けた。愛がどうのこうのというより、全身全霊をかけて生きた1匹の猫の物語だった。
「寝る前に読むと穏やかな気持ちになれそうだ」と思ったのだけれど、途中で止めることができずに最後まで読んでしまった。
ひとしきり涙を溢れさせた後、当初のねらい通りに暖かな気持ちで眠りにつくことができた。
翻訳物は読むのに少しだけ苦労するものも多いけれど、江國香織さんの訳はとても猫らしく、自然な感じがする。
とくに「My human」を飼い主なんていう野暮な言葉を使わず「私の人間」と直訳してあるところもダルシーらしさを表していて良かった。 -
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森見登美彦訳『竹取物語』
川上弘美訳『伊勢物語』
中島京子訳『堤中納言物語』
堀江敏幸訳『土左日記』
江國香織訳『更級日記』
こんな、宝石の詰め合わせがあって良いのか⁈
発刊を待ちわびていたし、読むのもドキドキ。
それぞれに訳者の持ち味があって、とにかくすごい。
きちんと全文収録されているのも、嬉しい。
中でも、川上弘美の『伊勢物語』は鳥肌モノ。
歌物語の真骨頂というか、とにかく、和歌の訳し方が素敵すぎる。
言葉の数を少なくしながらも、今の感覚を添えてくれて、色っぽいし切なくなりました。
お気に入りは二段。
起きもせず寝もせで夜を明かしては春のものとてながめ暮らしつ
起きるでもなく
ねむるでもなく
夜は明けてゆく
春の長雨がふっている
わたくしはただ見ている
そして三十段。
逢ふことは玉の緒ばかり思ほえてつらき心の長く見ゆらむ
逢うのは
一瞬
恨みは
永遠
更に月報の小川洋子が、この川上弘美訳を上手く伝えてくれているので必見。
そうそう!ですよね!ってなりました。
あとは堀江敏幸の『土左日記』も、すごく考えられていて、参考文献を見ても納得のラインナップで、仕事の仕方に尊敬を覚える。
江國香織の『更級日記』は、とにかく可愛い。そうして、姉や父の描写を通した家族としての作者がよく描かれていて楽しかった。
紀貫之ではないけれど、言葉について、とても考えさせられる一冊だった。
私たちは、その息吹に今尚こんなに鮮やかに触れられる。 -
Posted by ブクログ
米澤穂信さん以外は読んだことがある作者さんだったけど、代表作しか読んだことがなかったのでそれ以外の作品を読めるのがとても楽しみだった。
全作品とても読みやすくて、本をあまり読まない人にも進めやすいなと感じた。
特に宮部みゆきさんと町田そのこさんの作品が良かった。
宮部みゆきさんの「真実のトランク」は少し怪異的な部分があって良かった。ゾクゾクするようなあの感覚はやはり宮部みゆきさんにしか出せないなと感じた。
町田そのこさんの「きっとあの日の光と同じ」は、高校生の淡い恋心の物語であるあるだよねこの感情と思った先のストーリーが胸熱だった。こういうストーリー展開嫌いじゃないよ!と思いながら読んだ。文章の表現も良くてとても素敵で夏に読みたかったな…と思った。
初めてアンソロジーを読んだのがこの本で良かった。