江國香織のレビュー一覧

  • 更級日記

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    有名な古典で名前は知っていましたが、読むのは初めて。物語好きな女の子の旅と好きな物語を存分に読む生活が描かれていると思っていましたが、半分も当たりませんでした。そもそも日記と言いながら老境に入ってからの回想録。だから、当然、最後は作者が老いてからの話。夫を病気で亡くして、こんなことになるのはまだ若かった頃の自分の心掛けがよくなかったから、と後悔する場面など、ちょっと身につまされました。
    途中、都に戻ってからの日々のちょっとした出来事の表現や人とのやりとりが、みんな和歌でなされています。この頃のコミュニケーションが和歌で成り立っていたことが改めて実感できたのも面白かったです。
    最後に、江國香織さ

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    2025年07月27日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    ユーミンデビュー50年を記念して、6人の作家による短編書き下ろし。ユーミンの曲名と歌詞からイメージした短編はそれぞれ作者の個性が出てます

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    2025年07月21日
  • 更級日記

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    ブックカバーのイラストと現代語訳が江国さんだったので、普段あまり読まない本なのに購入しました。
    最初は「無理かも⁉︎」と雲行き怪しかったのですが、読み進めると面白かった。
    すっかり日記の中に入り込めました。
    人の生活は便利さの分は違えど、今も昔もそう変わらないとニヤニヤしながら楽しめました。

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    2025年05月29日
  • ナナイロノコイ

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    なんとなくバレンタインシーズンで久々に恋愛小説が読みたくなって。
    ドラジェと、そしてふたたび、私たちのことが好きだったかな。
    やっぱり好きな作家なんだなぁ、江國香織と角田光代。

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    2025年03月20日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    松任谷由美デビュー50周年を記念して、6人の女性作家さんたちが書き下ろしたユーミン曲がテーマのオリジナル小説集。題名見るだけで惹かれるものがあり、即購入。

    収録されている話は以下、
    ・あの日にかえりたい(小池真理子)
    ・DESTINY(桐野夏生)
    ・夕涼み(江國香織)
    ・青春のリグレット(綿矢りさ)
    ・冬の終り(柚木麻子)
    ・春よこい(川上弘美)

    いずれの曲も知っていたが、あらためて思ったのは、その曲に対する偶像イメージは『人それぞれ』ということ。特にユーミンなどは僕らの年代は誰もが知っていて、その曲に対する絵が脳裏に自然と浮かぶ。
    ただ、それをいざ物語化してみたら、作家が描くストーリーが

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    2025年03月07日
  • 更級日記

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    江國香織さんによる現代語訳

    平安中期、菅原孝標女(すがわらのたかすえのむすめ)が書いた日記文学
    作者13歳から始まり、父の任地であった上総国(現在の千葉県)からの帰京の道中の描写が前半の多くを占める
    それから40年に及ぶ半生を回想して記したとされる自伝的な文章

    大人は源氏物語がいいという話をしてくるけれども、本文に何が書かれてあるかは教えてくれない
    写本が上総国までは広まっていない
    読みたいシリーズがあるのに読めないもどかしさは現代の読書民の思いに通じる
    父の任期が来て帰京の道程の詳細
    京に戻ってから、伯母さんが源氏物語とその他の書物をくれて耽溺することになる
    物語の恋愛への憧れ
    その後、

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    2025年03月03日
  • 竹取物語/伊勢物語/堤中納言物語/土左日記/更級日記

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    「小さな表現の差にこそ大きなぶれがあることを身をもって学んだ。」
    堀江敏幸さんのこの文が表現の芯を食っていて好きだ。

    『堤中納言物語』の「虫めづる姫君」の続きが無いことが本当に悔しい。
    平安時代でルッキズムに苦言を呈してるこの短編が1番好きだったからこそ、悔しい。

    『竹取物語』は1番読みやすかったから、お勧めです。

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    2025年01月29日
  • ナナイロノコイ

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    角田光代と唯川恵の話がよかった。ミーヨンの話は、おしゃれな写真を鑑賞している気分、新感覚の読書だった

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    2025年01月20日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    ネタバレ

    松任谷由実デビュー50周年記念オリジナル小集。全作書き下ろし。ユーミンの名曲タイトルから6人の女性作家が新たに奏でる小説のハーモニー。令和4年7月1日発行。

    小池真理子 「あの日にかえりたい」(1975年)
    桐野夏生 「DESTINY」(1979年)
    江國香織 「夕涼み」(1982年)
    綿矢りさ 「青春のリグレット」(1985年)
    柚木麻子 「冬の終り」(1992年)
    川上弘美 「春よ、来い」(1994年)

    ユーミン世代ではないので、リアルに記憶にあるのは「春よ、来い」くらい。といっても、歌詞なんて気にしてなかった年頃だったので、いまいちよく分かっていない。本当は、曲を聞いて、歌詞を読んで

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    2024年12月11日
  • 100万分の1回のねこ

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    どれも読み応えあり!
    特に気になった作品について
    少しだけメモ↓

    「ある古本屋の妻の話」
    曖昧なままグレーなまま
    それでも日々
    何とか誤魔化しつつ
    前に向かって進んでいく

    「博士とねこ」
    短いながらもぴりりとした作品
    佐野洋子さんのエッセンスが
    1番効いてる気がする

    「虎白カップル譚」
    谷川俊太郎さんの作品
    最後の一文がぐっとくる

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    2024年11月23日
  • 更級日記

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    「更科日記」を江國さんの現訳で読めるなんて!大河から始まった古典への関心が高まって、手に取ったら面白かった。
    平安の人の暮らしが垣間見えるのも面白かったし、悩みも今の私たちと差ほど変らなくて親近感が沸いたり、その時の心境を自然や風景に重ねて詠む和歌は、やはり情緒があって素敵だし、そういう自然や季節を感じる観察眼は平安の方が優れていて、豊かだなと思ったり。こういうものが、何人もの人が書き写して現代まで残っていることに、「積み重ね」ということに弱い私は、ぐっとくるのでした。
    河出文庫の古典シリーズいいなぁ。町田康さんの「古事記」も読んでみたい!

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    2024年10月25日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    6曲のうち頭の中でメロディを再生できるのは1,2曲だけだけど、そこを抜きにしても楽しめた。初読みの作家さんの作品を読めたのもよかったな。第一篇が昭和の時代を回想するストーリーだから、それ以降も脳内で時代設定に混乱してしまった。最後の「春よ、来い」がよかった。これのおかげで読後感は暖かいものになりました。

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    2024年10月20日
  • 100万分の1回のねこ

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    唯野未歩子さんのあにいもうと
    なんかすごく不気味で怖くて不思議な話。
    全部の話にそれぞれの作家さん感がでてて
    すごく楽しめた一冊
    読めば読むほど、絵本をもう一回読みたくなる。
    大人になって読む絵本ってまた違う意味を持つよね。

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    2024年10月03日
  • 更級日記

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    末法思想の流行った時代。物語に耽溺した自分と仏への葛藤はさぞかし苦しかったと思いきや、仏への願いが案外現生的で、成る程バランス感覚を取った生き方で共感した。

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    2024年07月22日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

    匿名

    購入済み

    ほろ苦さが秀悦

    ドラマでこの本の存在を知りました。

    豪華な作家陣と、歌詞そのものから情景が浮かびやすいユーミンの曲がどんなストーリーになるのか気になり、一気読みしました。
    多くのストーリーでのユーミンの歌詞の世界で表現されているほろ苦さが秀悦でした。

    もっとマイナーな曲を元にした第2弾が出ないかとひっそり期待。

    #共感する #エモい

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    2024年04月08日
  • 更級日記

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    読みやすい訳だった。日記というよりは、源氏物語に憧れた箱入り娘が、晩年に生涯を振り返って書いた随筆という感じだ。頻繁に和歌が入るのが平安時代らしい。
    当時はやっぱり父親や夫が出世するか、高貴な人物の後ろ盾を得るのが多くの女性の望みだったのかな。こういう感覚は時代の違いを感じるところ。でも共感できるところもたくさんあった。なにより当時の暮らしが垣間見えて面白い。64ページの和歌のやり取りなんかは、今でいうナンパみたいなもの?

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    2024年03月31日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    ユーミンのこの曲はこんな感じだ!という固定観念のムダさを ページの隅々から感じました。作家さんの想像力は やっぱりすごい。個人的に「春よ、来い」が好き。ライブ会場に足を運ぶ人々は 縁もゆかりもないけれど、誰かを必ず想っているんだなぁ〜と思う。だから ライブ後は しあわせ気分が満ち満ちに!贅沢な短編集で満足。ユーミンバンザイ!!(笑)

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    2024年03月08日
  • 更級日記

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    物語へ憧れて、ぼんやりと生きてしまったと現実の辛さを知る。
    でも物語を捨てきれぬまま仏の夢などを見て、お詣りにハマる。
    「物語なんて意味ない!でも好き」と揺れるなかで日記を連ねて自分の物語への想いを形に残そうとした様に思えた。

    記すことの取捨選択の視点が不思議で素敵でした。

    物語が好きで夢中になるのにも共感したのですが
    ぼんやり生きてきてしまった。
    仕事では若くもないので可愛がられるわけでもなく、ベテランの様に重宝されるわけでもなく都合よく過ごしている。
    と嘆くあたり、何だか自分も思い当たります…

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    2024年02月26日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    ユーミンの曲を題材にして描かれた短編集です。
    ユーミンの曲は、「春よこい」しか知らなかったので、他の曲も聴きたくなってすぐ調べて曲を聴きながら読んでいました!笑


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    2024年02月05日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    江國香織さんの「夕涼み」と綿谷りささんの「青春リグレット」が読みたくて手に取った。夕涼みは、夫の行動にゾッとしたし、私だったらそんなズレた夫とは一緒にいられないと思った。「逃げたかったわけではない、が、逃げられないと思わされることは恐怖だった。竦むような、恐怖だった。」という言葉に共感。誰かに自分の選択肢を奪われたり、縛られたり、自分で自分を決められないことを、人は恐怖と感じるんだなと思った。そして誰にもその出来事は話せないことも、夫を含む周りにはいつまでも愛し合っている夫婦だと思われていることも、自分だけがこのザワザワした気持ちに気づかないふりをしていればいいんだと感じるのもわかる。老女たち

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    2024年01月21日