江國香織のレビュー一覧
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江國香織さんの手による更科日記の現代語訳。
作者である菅原孝標女が、都生まれ地方育ちの生涯を回想録として日記風に綴っている。物語文学に憧れる少女が帰京して源氏物語を読みふけり、宮仕え・結婚を経て、神仏参りに興じていく。
日記文学ということで、身の回りに起こる出来事を坦々と描いており、ドラマチックなストーリーがあるわけではないのですが、それだけに当時の一個人の思考・感性がダイレクトに表れていて興味深いです。
宮廷との縁が薄い作者の生い立ちのためか、彼女の和歌は技巧を凝らさずに感じたことを真っ直ぐに言葉にしたものが多く、いつまでも少女の面影を残しているようで微笑ましく感じました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読みやすくてよかった。
昔の人の自然に対する心の寄せ方、みたいなものへの理解が深まった気がする。
東京というか、現代社会で大人として生活していると、足を止めて心を動かす時間はみたいなのがないよな〜
小さい頃はもっと木とか石ころとかとの距離が近かった気がするんだけどな〜
物語に熱中し、ありがたそうな夢をみては無視する、みたいなのを繰り返していて、後悔していると書いてはいるものの、ネガティブな感情がそこまで伝わってこない。
だって物語に出会わない幼少期は選べないって作者もわかってそうだし。
有名な古典をわかりやすい口語訳で読めるのはありがたい。これからもいろいろ読みたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【あらすじ】
あなたは人生の最後に何を味わいますか?
当代の人気作家7名が究極のテーマに挑んだ、自由でぜいたくで幸福な「食」小説アンソロジー
弥生子は「最後の晩餐」について語り合う若い夫婦の会話を盗み聞きして……江國香織「コインランドリーの夜」
失恋したクズハの家に、女友だち三人は最期に食べたいものを持ち寄って……金原ひとみ「ラストサパーフォーエバー」
最後のごはんは、鰻がいいっておとうさん、言っていたのに、このままだと……角田光代「最後の鰻」
経理の小曾根さんが退職することになり、送別会を開いたが……寺地はるな「小曾根幸子の送別会」
ライターの明日香は、今は亡き遠縁の作家の「最後の晩餐」について執筆することに……原田ひ香「最後に、何を食べたの?」
還暦のゆかり、9つ上のチロルねえちゃんと62歳の笹子の最近の話題は……藤野千夜「もうひとりのねえちゃん」
〝最後の晩餐〟という店が長野にあるという。夫を亡くしたばかりの桜子は娘たちとそのお店を探すが……井上荒野「本当の話」
【個人的な感想】
・江國香織「コインランドリーの夜」
・角田光代「最後の鰻」
・寺地はるな「小曾根幸子の送別会」
の3作が個人的に好きだった。 -
Posted by ブクログ
平安時代の文学を初めて読みました。
遠い昔のことのように感じていたけれど、本を読むことが好きな少女がいたこと、神頼みをすること、恋をすること、富士山が心に残ること、夢占いがあったこと、今と変わらないことがたくさんあるのだと感じました。
一方で、今は東海道新幹線で簡単に往来できてしまう距離を移動することが、この頃はどれだけ難しいことかも伝わってきました。
江國香織さんの訳のおかげで、和歌が理解しやすいことは大変ありがたかったです。
百人一首をある程度覚えているのですが、これまで意味を調べようと思ったことがなかったので、ああ、この言葉はそういう意味なのか、と知ることができ勉強になりました。
元の和歌の言葉の美しさも覚えたいので、これからも読み返したいなと思う本です。