プロフィール

  • 作者名:宮本輝(ミヤモトテル)
  • 性別:男性
  • 生年月日:1947年03月06日
  • 出身地:日本 / 兵庫県
  • 職業:作家

追手門学院大学文学部卒。1997年『泥の河』で第13回太宰治賞を受賞しデビュー。『螢川』で第78回芥川賞を1978年に受賞。『優駿』で吉川英治文学賞(歴代最年少40歳)、初代JRA賞馬事文化賞を受賞。2作共に映画化された。その他作品に『骸骨ビルの庭』、『青が散る』、『ドナウの旅人』などがある。2010年に秋紫綬褒章受章。

作品一覧

  • 流転の海(第一部~第九部)合本版(新潮文庫)

    流転の海(第一部~第九部)合本版(新潮文庫)

    小説・文芸

    5.0
    1巻8,415円 (税込)
    理不尽で我侭で好色な男の周辺に生起する幾多の波瀾。父と子の関係を軸に戦後生活の有為転変を力強く描く、著者畢生の大作。 ※当電子版は新潮文庫版『流転の海』第一部~第九部をまとめた合本版です。
  • 草原の椅子 完結上下巻セット【電子版限定】

    草原の椅子 完結上下巻セット【電子版限定】

    小説・文芸

    5.0
    1巻1,173円 (税込)
    宮本輝の感動大長編『草原の椅子』上下巻が電子版限定で、合本になって登場! ※本書は、『草原の椅子(上)』『草原の椅子(下)』を1冊にまとめた電子書籍限定の合本版です。 『草原の椅子(上)』 2013年2月映画化作品。遠間憲太郎は長年連れ添った妻とも離婚し、五十歳になりさらに満たされぬ人生への思いを募らせていた。富樫重蔵は大不況に悪戦苦闘する経営者だが、愛人に灯油を浴びせられるという事件を発端に、それを助けた憲太郎と親友の契りを結ぶ。真摯に生きてきたつもりのふたりだが……。人間の使命とは? 答えを求めるふたりが始めた鮮やかな大冒険。 『草原の椅子(下)』 憲太郎が恋心を寄せる篠原貴志子。両親に捨てられた五歳の圭輔。行き場のない思いを抱えた人間たちが、不思議な縁で憲太郎と結ばれてゆく。しだいにこの国への怒りと絶望を深める憲太郎は、富樫と壮大な人生再生への旅を企てる。すべてを捨て、やり直すに値する新たな人生はみつかるのか? ひとりひとりの人生に熱く応える感動大長篇。
  • 湾

    湾

    小説・文芸

    4.3
    1巻2,420円 (税込)
    昭和三十四年、五粒の種を託され京都・舞鶴へ向かった少年・光太と、喘息を抱え海辺で育つ姉・皐月。昭和の漁村の営み、高度経済成長に伴う家業や相続の変化、巨大な資産の謎、そして大人になる痛みと喜び――。舞鶴湾に降り注ぐ光は、家族の記憶と人生の航路を時代を超えて照らし続ける。夢と希望を与えてくれる傑作長篇小説。
  • 真夏の犬

    真夏の犬

    小説・文芸

    4.3
    1巻774円 (税込)
    宮本輝が紡ぐ、青春へのメッセージ 野良犬に囲まれた夏の日の恐怖、転校してきた美少女をめぐる争い、アル中の母と住んだ古アパート、奇妙な香具師が売っていた粉薬、同級生の女の子の危険なささやき……。歳月のへだたりを突き抜けてよみがえる記憶を鮮烈に刻みつけ、苦悩と慰めの交錯する人生への深い思いを浮かびあがらせた、9つの短篇。解説・森絵都 【収録作品】 真夏の犬 暑い道 駅 ホット・コーラ 階段 力道山の弟 チョコレートを盗め 赤ん坊はいつ来るか 香炉
  • 三十光年の星たち(上)

    三十光年の星たち

    小説・文芸

    4.3
    1~2巻737円 (税込)
    彼女にも逃げられ、親からも勘当された無職の青年、坪木仁志は謹厳な金貸しの老人、佐伯平蔵の運転手として、丹後・久美浜に向かった。乏しい生活費から毎月数千円を三十二年に渡って佐伯に返済し続けた女性に会うためだった。そこで仁志は本物の森を作るという運動に参加することになるのだが──。若者の再起と生きることの本当の意味を、圧倒的な感動とともに紡ぎ出す傑作長編。
  • 優駿(上)

    優駿

    小説・文芸

    4.3
    1~2巻880~935円 (税込)
    生れる仔馬が牡馬でありますように。風の申し子のように速く、嵐みたいに烈しく、名馬の天命をたずさえて生れますように……。若者の祈りに応(こた)えて、北海道の小さな牧場に、一頭のサラブレッドが誕生した。オラシオン(祈り)と名づけられた仔馬は、緑と光の原野のなかで育ち、順調に競走馬への道を歩みはじめるが、それと共に、登場人物ひとりひとりの宿命的な劇(ドラマ)が、幕を開けた――。
  • 錦繍

    錦繍

    小説・文芸

    4.3
    1巻693円 (税込)
    「前略 蔵王のダリア園から、ドッコ沼へ登るゴンドラ・リフトの中で、まさかあなたと再会するなんて、本当に想像すら出来ないことでした」運命的な事件ゆえ愛しながらも離婚した二人が、紅葉に染まる蔵王で十年の歳月を隔て再会した。そして、女は男に宛てて一通の手紙を書き綴る――。往復書簡が、それぞれの孤独を生きてきた男女の過去を埋め織りなす、愛と再生のロマン。
  • 人生の道しるべ

    人生の道しるべ

    小説・文芸

    4.2
    1巻561円 (税込)
    困難な時代を生き抜く、知恵の対話。創作、家族、人間関係、健康、死生観…。小説が問いかける「幸せ」のかたちとは。20年ぶりに出会った世代も作風も異なるふたりの作家の共通点は、人間の「生」を力強く肯定する作品を書き続けていること。「ぼくは、小説の世界では、心根のきれいな人々を書きたい」(宮本輝)。「読んだ人に『自分と同じだ』と感じてもらえたら、ちょっとした治癒が起きるんじゃないか」(吉本ばなな)。思索が詰まった珠玉の対話集!
  • 流転の海―第一部―(新潮文庫)
    完結

    流転の海

    小説・文芸

    4.2
    825~1,045円 (税込)
    理不尽で我侭で好色な男の周辺に生起する幾多の波瀾。父と子の関係を軸に戦後生活の有為転変を力強く描く、著者畢生の大作。
  • 螢川・泥の河

    螢川・泥の河

    小説・文芸

    4.2
    1巻572円 (税込)
    土佐堀川に浮かんだ船に母、姉と暮らす不思議な少年喜一と小二の信雄の短い交流を描いて感動を呼んだ太宰治賞受賞の傑作「泥の河」。北陸富山の春から夏への季節の移ろいの中に中三の竜夫の、父の死と淡い初恋を螢の大群の美しい輝きの中に描いた芥川賞受賞の名編「螢川」。
  • 五千回の生死

    五千回の生死

    小説・文芸

    4.2
    1巻539円 (税込)
    「一日に五千回ぐらい、死にとうなったり、生きとうなったりする」男との束の間の奇妙な友情(表題作)。トマトを欲しながら死んでいった労務者から預った、一通の手紙の行末(「トマトの話」)。癌と知りながら、毎夜寝る前に眉墨を塗る母親の矜持(「眉墨」)。他に「力」「紫頭巾」「バケツの底」等々、日々の現実の背後から、記憶の深みから、生命(いのち)の糸を紡ぎだす、名手宮本輝の犀利な「九つの物語(ナイン・ストーリーズ)」。
  • 骸骨ビルの庭(上)

    骸骨ビルの庭

    小説・文芸

    4.2
    1~2巻660円 (税込)
    大阪・十三に戦前からある通称「骸骨ビル」。戦後の混乱期に住み着いて、オーナーの阿部轍正と茂木泰造に育てられた孤児たちを立ち退かせるために三人目の担当者として送り込まれた八木沢省三郎は、一筋縄ではいかなそうに見える彼らの話に耳を傾けるうちに、困難だったであろう日々を思い描くようになる。
  • 生きものたちの部屋

    生きものたちの部屋

    小説・文芸

    4.1
    1巻484円 (税込)
    締切の夜、書斎は険しく暗い。しかし一人ではない。開け放った窓に響くトラックのエンジン音や、本棚におさめたドイツ製のクレヨン……。何気ない物事がいのちを帯びて、わたしのペンを鼓舞し、触発する。わたしは今夜も、彼らに囲まれてペンを走らせる。――その書斎は、後に阪神大震災によって壊滅した。追憶の思い新たに、震災時の日記を併録する。
  • 春の夢

    春の夢

    小説・文芸

    4.1
    1巻691円 (税込)
    亡き父の借財を抱えた大学生、井領哲之。大阪にあるホテルでのアルバイトに勤(いそ)しむ彼の部屋には、釘で柱に打ちつけられても生きている蜥蜴(とかげ)の「キン」がいる──。可憐な恋人とともに、人生を真摯に生きようとする哲之の憂鬱や苦悩、そして情熱を1年の移ろいのなかにえがく、青春文学の輝かしい収穫。
  • 彗星物語

    彗星物語

    小説・文芸

    4.1
    1巻691円 (税込)
    城田家にハンガリーから留学生がやってきた。3世帯の家族、総勢13人と犬1匹。ただでさえ騒動続きの大家族に、あらたな波瀾が巻きおこる。異文化へのとまどい、世代のギャップ、肉親ゆえの愛憎。泣き、笑い、時に激しく衝突しながら、家族一人ひとりは、それぞれの生の新しい手がかりを得る。そして別れ──。人と人の絆とは何かを問う、家族の感動物語。
  • 森のなかの海(上)

    森のなかの海

    小説・文芸

    4.1
    1~2巻770円 (税込)
    阪神淡路(はんしんあわじ)地区を大地震が襲った日、36歳の仙田希美子(せんだきみこ)の平穏な人生も崩壊を始めた。夫は地震の直後に愛人のもとへ行き、姑(しゅうとめ)もその存在を認めていたのだった。離婚を決意した希美子は、両親や妹たちに支えられ再出発をはかる。やがて、学生時代に知り合った老婦人、毛利カナ江から奥飛騨の広大な森と山荘を相続し、息子二人と移り住むことに。現代に希望の光を与える大作。
  • 潮音 第一巻

    潮音

    小説・文芸

    4.0
    1~4巻2,400円 (税込)
    宮本文学初の大河歴史小説、堂々の開幕篇! 幕末・維新の激動に立ちむかった「富山の薬売り」たちの知恵と勇気。 人を導く、「大いなる力」とは何か? 人間を描き続けてきた宮本文学の集大成にして初の歴史小説、堂々の開幕篇。 幕末の越中富山に生まれた川上弥一は、藩を挙げての産業・売薬業に身を投じる。 やがて薩摩藩を担当する行商人となった弥一は、じょじょに薩摩藩の内情に通じてゆき、薬売りと薩摩藩をつなぐ「秘密」に気づき始める―― 黒船来航、幕府の危機を背景とした壮大な物語が、今はじまる。 第二の開国(グローバリゼーションや通貨変動)にさらされる現代日本人にとって「羅針盤」となる大長編! ※初回配本限定特典「讀む藥」は、電子書籍版には収録されておりません。ご了承のほど、お願いいたします。
  • 田園発 港行き自転車 上

    田園発 港行き自転車

    小説・文芸

    4.0
    1~2巻759円 (税込)
    滑川駅で父が突然亡くなった。駅前には一台の自転車が取り残されていた。父は、宮崎へ出張に行ったはずなのに、なぜ――。十五年後、絵本作家になった娘・真帆は父の足跡を辿り富山へと向かった。一方、東京で働いていた千春は、都会での生活に疲れ故郷へと戻る。そこで年下の従弟・佑樹と入善の町に広がる田園風景に癒されていく。富山・京都・東京、三都市の家族の運命が静かに交差する物語。
  • 水のかたち 上

    水のかたち

    小説・文芸

    4.0
    1~2巻715~759円 (税込)
    東京下町に暮らす主婦・志乃子、50歳。もうすぐ閉店する「かささぎ堂」という近所の喫茶店で、文机と朝鮮の手文庫、そして薄茶茶碗という骨董品を女主人から貰い受ける。その茶碗は、なんと三千万円は下らない貴重な鼠志野だという。一方、志乃子の姉、美乃も長年勤めていた仕事を辞め、海雛という居酒屋の女将になるという。予想もしなかった出会いから、人生の扉が大きく開きはじめる――。
  • 花の降る午後
    値引きあり

    花の降る午後

    小説・文芸

    4.0
    1巻418円 (税込)
    最愛の夫を癌で亡くし、神戸の老舗レストランを女手一つで切り盛りする典子。仕事は厳しく人の良いシェフ、実直で有能な支配人、懸命に働くウェイターたち――。店を継いでからの四年間を振り返ると、彼女はとても充ち足りる。そんなある日、生前の夫に買ってもらい、今は店に掛けた油絵を貸してくれという青年が現れた。彼の名は高見雅道。その〈白い家〉という絵の作者だった。一方、店を狙う魔の手が伸びてきて――。典子に訪れた恋、そして、今、闘いが始まる。異国情緒溢れる神戸を舞台に描く真摯に生きる人々の幸福物語。
  • 幻の光

    幻の光

    小説・文芸

    4.0
    1巻605円 (税込)
    人は精がのうなると、死にとうなるもんじゃけ――祖母が、そして次に前夫が何故か突然、生への執着を捨てて闇の国へと去っていった悲しい記憶を胸奥に秘めたゆみ子。奥能登の板前の後妻として平穏な日々を過す成熟した女の情念の妖しさと、幸せと不幸せの狭間を生きてゆかねばならぬ人間の危うさとを描いた表題作のほか3編を収録。芥川賞受賞作「螢川」の著者会心の作品集。
  • 青が散る(上)

    青が散る

    小説・文芸

    4.0
    1~2巻600円 (税込)
    燎平は、新設大学の一期生として、テニス部の創立に参加する。炎天下でのコートづくり、部員同士の友情と敵意、勝利への貪婪な欲望と「王道」、そして夏子との運命的な出会い──。青春の光あふれる鮮やかさ、荒々しいほどの野心、そして戸惑いと切なさを、白球を追う若者たちの群像に描いた宮本輝の代表作。
  • 約束の冬(上)

    約束の冬

    小説・文芸

    4.0
    1~2巻662~733円 (税込)
    十年前、留美子は見知らぬ少年から手紙を渡される。「十年後、地図の場所でお待ちしています。ぼくはその時、あなたに結婚を申し込むつもりです」。いったいなぜこんな身勝手なことを? 東京、軽井沢、総社、北海道……。さまざまな出会いと別れ、運命の転変の中で、はたして約束は果たされるのか?
  • にぎやかな天地(上)

    にぎやかな天地

    小説・文芸

    4.0
    1~2巻880~968円 (税込)
    熟鮓、醤油、鰹節といった日本の伝統的な発酵食品を後世に残す豪華限定本を作ってほしい――。謎の老人松葉伊志郎から依頼を受けた船木聖司は、早速祖母の死とともに消えていた糠床を蘇らせる。その後、料理研究家の丸山澄男の協力で日本各地の職人を訪ねるうちに、微生物の精妙な営みに心惹かれていく。(講談社文庫)
  • ここに地終わり 海始まる(上)

    ここに地終わり 海始まる

    小説・文芸

    4.0
    1~2巻748~792円 (税込)
    大西洋に突き出したポルトガルのロカ岬から、18年ものあいだ結核の療養生活を送っていた天野志穂子のもとに一枚の絵葉書が舞い込んだ。一世を風靡したコーラスグループ〈サモワール〉のリーダー梶井克哉の書いた言葉が、諦念に縛られていた志穂子に奇蹟をもたらす。人間の生きる力の源泉を描いた力作長編!
  • 我ら糖尿人、元気なのには理由がある。 現代病を治す糖質制限食

    我ら糖尿人、元気なのには理由がある。

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻770円 (税込)
    ちょっとした食事のコツで人気作家の糖尿病が劇的に改善! 作家・宮本輝氏と医師・江部康二氏の異色の対談本。糖尿病との苦しい闘いのなかで宮本氏は、肉や酒もOKという簡単な食事療法「糖質制限食」と出会い、めざましい回復を果たした。その過程で、従来の健康常識の誤りに気づかされ、糖尿病以外のさまざまな現代病の治療・予防についても新たな可能性を感じるようになった。こうした経緯を中心に、「現代人の糖質の摂りすぎ」「がん、アルツハイマーなどを防ぐ食事」「心の問題と食」「医療制度の問題点」「人の身体にふさわしい食」…などについて江部医師と語りつつ警鐘を鳴らす。 ※本書は2009年8月に東洋経済新報社より刊行された『我ら糖尿人、元気なのには理由がある。』を電子書籍化したものです。
  • よき時を思う

    よき時を思う

    小説・文芸

    3.9
    1巻957円 (税込)
    九十歳の記念に祖母が計画した、一流のフレンチシェフと一流の食材が織りなす、豪華絢爛な晩餐会。子どもたち、孫たちはそれぞれの思いを胸にその日を迎える。徳子おばあちゃんは、なぜ出征が決まった青年と結婚したのか? 夫の戦死後、なぜ数年間も婚家にとどまったのか? そしてなぜ、九十歳の記念に晩餐会を開くことにしたのか? 孫の綾乃は祖母の生涯を辿り、秘められた苦難と情熱を知る――。よき時、それはかつての栄光ではなく、光あふれる未来のこと。一人の命が、今ここに在ることの奇跡が胸に響く感動長編!
  • 灯台からの響き

    灯台からの響き

    小説・文芸

    3.9
    1巻913円 (税込)
    板橋の商店街で、父の代から続く中華そば屋を営む康平は、一緒に店を切り盛りしてきた妻を急病で失って、長い間休業していた。ある日、分厚い本の間から、妻宛ての古いはがきを見つける。30年前の日付が記されたはがきには、海辺の地図らしい線画と数行の文章が添えられていた。差出人は大学生の小坂真砂雄。記憶をたどるうちに、当時30歳だった妻が「見知らぬ人からはがきが届いた」と言っていたことを思い出す。なぜ妻はこれを大事にとっていたのか、そしてなぜ康平の蔵書に挟んでおいたのか。妻の知られざる過去を探して、康平は旅に出る――。市井の人々の姿を通じて、人生の尊さを伝える傑作長編。
  • 草花たちの静かな誓い

    草花たちの静かな誓い

    小説・文芸

    3.9
    1巻880円 (税込)
    ロサンゼルス在住の叔母の、突然の訃報。甥の弦矢が駆けつけると、27年前に死んだはずの叔母の一人娘が、実は死んだのではなく、当時からずっと行方不明なのだと知らされる。なぜ菊枝はそのことを長らく黙っていたのか。娘はいまどこにいるのか。弦矢は謎を追い始める――。生き別れた母子の運命を豊かに描き出す長編小説。
  • 焚火の終わり 上

    焚火の終わり

    小説・文芸

    3.9
    1~2巻495~550円 (税込)
    島根県の岬の町に住む美花は、茂樹の異母妹である。幼い頃、岬の家に行くのが茂樹は好きだった。いつも二人は焚火を楽しんだ。父が死に、母も他界した後、茂樹は母のノートから〈許すという刑罰〉との謎のメモを発見する。一方、美花の家には異様な写真が一枚残されていた。「美花は本当に自分の妹だろうか」出生の秘密を探るうち、さらに強まる二人の絆。それは恐ろしいほどの疼きとなった。
  • 道頓堀川

    道頓堀川

    小説・文芸

    3.9
    1巻737円 (税込)
    両親を亡くした大学生の邦彦は、生活の糧を求めて道頓堀の喫茶店に住み込んだ。邦彦に優しい目を向ける店主の武内は、かつて玉突きに命をかけ、妻に去られた無頼の過去をもっていた。――夜は華やかなネオンの光に染まり、昼は街の汚濁を川面に浮かべて流れる道頓堀川。その歓楽の街に生きる男と女たちの人情の機微、秘めた情熱と屈折した思いを、青年の真率な視線でとらえた秀作。
  • 星々の悲しみ

    星々の悲しみ

    小説・文芸

    3.9
    1巻550円 (税込)
    喫茶店に掛けてあった絵を盗み出す予備校生たち、アルバイトで西瓜を売る高校生、蝶の標本をコレクションする散髪屋──。若さ故の熱気と闇に突き動かされながら、生きることの理由を求め続ける青年たち。永遠に変らぬ青春の美しさ、悲しさ、残酷さを、みごとな物語と透徹したまなざしで描く傑作短篇集。
  • いのちの姿 完全版

    いのちの姿 完全版

    小説・文芸

    3.8
    1巻473円 (税込)
    自分には血のつながった兄がいる。後年その異母兄を訪ね邂逅した瞬間を鮮やかに描く「兄」。十歳の時に住んでいた奇妙なアパートの住人たちの日常が浮かぶ「トンネル長屋」など、まるで物語のような世界が立ち上がる――。自身の病気のこと、訪れた外国でのエピソード。様々な場面で人と出会い、たくさんのいのちの姿を見つめ続けた作家の、原風景となる自伝的随筆集。新たに五篇を収録した完全版。
  • 新装版 命の器

    新装版 命の器

    小説・文芸

    3.8
    1巻693円 (税込)
    私は最近、やっとこの人間世界に存在する数ある法則の中のひとつに気づいた。「出会い」とは、決して偶然ではないのだ。でなければどうして、「出会い」が、ひとりの人間の転機と成り得よう(本文より)。――清澄な抒情を湛える数々の宮本作品。その文学世界の秘密を描き出した、自伝的エッセイ集。
  • 血の騒ぎを聴け

    血の騒ぎを聴け

    小説・文芸

    3.8
    1巻649円 (税込)
    これだけは書いておきたかった、人の情、魂を照らす光景――。芥川賞受賞直後に患った結核。震災に遭った、生れ故郷神戸への思い。中国、東欧への旅。井上靖、中上健次ら同時代の作家たちのこと。そして芥川賞受賞作『螢川』から『地の星』までの創作秘話。デビュー間もない頃から二十年間書き継がれた、宮本文学の過去、現在、未来を一気に俯瞰する、ファン必読の傑作エッセー集。
  • 私たちが好きだったこと

    私たちが好きだったこと

    小説・文芸

    3.8
    1巻880円 (税込)
    工業デザイナーを目ざす私、昆虫に魅入られた写真家のロバ、不安神経症を乗り越え、医者を志す愛子、美容師として活躍する曜子。偶然一つのマンションで暮らすことになった四人は、共に夢を語り、励ましあい、二組の愛が生まれる。しかし、互いの幸せを願う優しい心根が苦しさの種をまき、エゴを捨てて得た究極の愛が貌を変えていく……。無償の青春を描く長編小説。
  • ドナウの旅人(上)

    ドナウの旅人

    小説・文芸

    3.8
    1~2巻935~1,045円 (税込)
    夫を捨てて、突如出奔した母・絹子。「ドナウ河に沿って旅をしたい」という母からの手紙を受け取った麻沙子は、かつて五年の歳月を過ごした西ドイツへと飛ぶ。その思い出の地で、彼女は母が若い男と一緒であることを知った。再会したドイツの青年・シギィと共に、麻沙子は二人を追うのだが……。東西ヨーロッパを横切るドナウの流れに沿って、母と娘それぞれの愛と再生の旅が始まる。
  • 愉楽の園

    愉楽の園

    小説・文芸

    3.8
    1巻691円 (税込)
    「きょう、女占い師が言ったわ。私に恋をしてる人がいるって……私もその人に恋をしてるそうよ。どちらも強い真剣な恋だって」水の都バンコクの運河のほとりで恋におちた男と女。めくるめく陶酔の果てに、ふたりはどこへ連れ去られていくのか。恋愛小説に新しい局面をひらいた、宮本文学の代表作。
  • 星宿海への道

    星宿海への道

    小説・文芸

    3.8
    1巻717円 (税込)
    中国旅行中にタクラマカン砂漠近郊の村から、自転車に乗ったまま忽然と姿を消した瀬戸雅人。彼の帰りを待つ千春と幼子のせつ。血のつながりのない弟・紀代志がその足跡を辿るうちに明らかになる兄の人生──。少年期からの憧れ、黄河源流にある「星宿海」とは? 雅人が抱えていた戦後から現代に至る壮絶な人間模様を、抒情豊かに貫く感動巨編。
  • 避暑地の猫

    避暑地の猫

    小説・文芸

    3.8
    1巻583円 (税込)
    修平の両親が番人として雇われた別荘には秘密の地下室があった。別荘の主、布施金次郎と両親たちとの密約の存在を知った17歳の修平は、軽井沢にたちこめる霧のなかで狂気への傾斜を深めていく。15年の沈黙を破って彼が語り始めたひと夏の出来事とは? 人間の心の奥に潜む「魔」を描ききった傑作長篇小説。
  • 真夜中の手紙

    真夜中の手紙

    小説・文芸

    3.8
    1巻1,232円 (税込)
    著者公式サイトの登録メンバーに宛てて綴られた話を一挙公開! ビル・エヴァンスや志ん生の名演から、阪神大震災の日々、自作について、スズメバチとの奇跡的バトル、そして井上靖のウィスキー秘話、水上勉とイヌを探し廻った夏の話など先輩文士との交流譚まで、とっておきの話題が満載の一冊。
  • オレンジの壺(上)

    オレンジの壺

    小説・文芸

    3.7
    1~2巻605円 (税込)
    佐和子、25歳――とりたてて不幸なことなど何もない、しかし決して幸福ではない。ある日、亡き祖父から残された日記帳を読んだ佐和子は、重大な秘密を知る。パリへ旅立ち、祖父の本当の姿を探し求める彼女は、いつしか大切な何かを追い求めている。平凡な自分に何ができるのか? 佐和子が見つける答えは――。女性のひたむきな成長を描く宮本文学の傑作!
  • 異国の窓から
    値引きあり

    異国の窓から

    小説・文芸

    3.7
    1巻286円 (税込)
    取材先のウィーンのオペラハウスで、著者はいかめしい顔の係員にまくしたてる。「天井桟敷」でも客は客やぞ。天井桟敷の隅で、汚い服を着てるやつのほうが、ボックス席の金持ち連中よりも、はるかに深い心でオペラを観るかもしれんやないか」。大阪弁「必殺日本語突き」に、金ボタンの制服を着た係員もすごすごと退散する……。別れの悲しみは胸に仕舞い、素晴らしい人々との出会い、出会い、出会い。綴られた、ドナウ河の美しき情景に展開する生の歓喜と悲しみ、それはもう、ファンタスティック! ヨーロッパ七カ国、そして中国を巡る笑いと涙に充ちた名紀行文。
  • 新装版 二十歳の火影

    新装版 二十歳の火影

    小説・文芸

    3.7
    1巻660円 (税込)
    宮本輝が描き出す人生の小説的スケッチ。大阪の下町から雪深い富山に移り住んだ幼い日の思い出、テニスに明け暮れた大学生活、父の事業の失敗と死別、広告代理店におけるコピーライターとしての仕事、そして、文学への目覚め……。『泥の河』で第13回太宰治賞、『螢川』で第78回芥川賞を受賞した著者が、自らの青春時代を綴った、珠玉のエッセイ集。(講談社文庫)
  • 夢見通りの人々

    夢見通りの人々

    小説・文芸

    3.7
    1巻605円 (税込)
    その名前とはうらはらに、夢見通りの住人たちは、ひと癖もふた癖もある。ホモと噂されているカメラ屋の若い主人。美男のバーテンしか雇わないスナックのママ。性欲を持て余している肉屋の兄弟……。そんな彼らに詩人志望の春太と彼が思いを寄せる美容師の光子を配し、めいめいの秘められた情熱と、彼らがふと垣間見せる愛と孤独の表情を描いて忘れがたい印象を残すオムニバス長編。
  • 月光の東

    月光の東

    小説・文芸

    3.6
    1巻990円 (税込)
    「月光の東まで追いかけて」。出張先のカラチで自殺を遂げた友人の妻の来訪を機に、男の脳裏に、謎の言葉を残して消えた初恋の女性の記憶が甦る。その名前は塔屋米花。彼女の足跡を辿り始めた男が見たのは、凛冽な一人の女性の半生と、彼女を愛した幾人もの男たちの姿だった。美貌を武器に、極貧と疎外からの脱出を図った女を通し、人間の哀しさ、そして強さを描く傑作長編小説。
  • 葡萄と郷愁

    葡萄と郷愁

    小説・文芸

    3.6
    1巻481円 (税込)
    1985年10月17日、同じ日の同じ時刻の東京とブダペスト。見えない絆で結ばれた二人の大学生、沢木純子とホルヴァート・アーギ。人生の岐路に立つ二人は、せまりくる決断の時に、どのような選択をするのだろう……。愛とは? 本当のしあわせとは? 幸福への願いに揺れる、若い女性の“生と性”をあたたかく見つめる名篇。
  • 胸の香り

    胸の香り

    小説・文芸

    3.6
    1巻468円 (税込)
    ある日、入院先でふとすれ違った人に懐かしい匂いを感じた。あれは亡き夫の体から立ちのぼる、忘れがたい独特な香り。なぜ他人の体から同じ香りが…表題作。夫の不義理から、失望のあまりアルコールにおぼれ醜態を晒す母。そんな母にも譲れないプライドがあったことを、一人息子が知り…「しぐれ屋の歴史」。男と女、母と子、人それぞれの愛憎と喜び、哀しみを陰翳深く描く。長篇作家のイメージが強い著者が20年間に書いた36本の短篇のうち、珠玉の7篇を収録。
  • 骸骨ビルの庭 上

    骸骨ビルの庭

    小説・文芸

    3.5
    1~2巻759円 (税込)
    ここは幸福の庭だ。青年は、通称〈骸骨ビル〉の庭を耕しはじめた。彼はなぜ血のつながりのない孤児たちのために一生を費やそうと決めたのか? 大阪・十三に戦前からある通称「骸骨ビル」。八木沢省三郎は、ビルの住人を立ち退かせる仕事のため、管理人として住み込むことになる。住人たちは、戦後の混乱期にビルのオーナー阿部轍正と、その親友の茂木泰造に育てられた元孤児なのだという。八木沢は一見、風変わりな彼らの話に耳を傾けるうち、骸骨ビルに身を寄せるまでの彼らの苦難の日々と、阿部との間に結ばれた深い絆を知ることになる。
  • 海岸列車(上)

    海岸列車

    小説・文芸

    3.5
    1~2巻691円 (税込)
    幼い日、母に捨てられた兄と妹、夏彦とかおり。心の傷をいだきながら愛を求めてさまよう青春期の二人は、折にふれて海岸列車に乗り、山陰の海沿いの小駅に降り立つのだった。何のために? 生きることの<拠りどころ>を希求する兄と妹に、何が啓示されるのか。男と女の愛のかたちの中に、人生の意味を深く問いかける宮本文学のロマン大作!

ユーザーレビュー

  • 春の夢

    Posted by ブクログ

    何だろう?世界観が好きなのだろうか。。主人公で大学生の哲之が亡き父の抱えた借金返済を迫るヤクザに追われ、安全のために母子別れて暮らすことになる。物語はそんな哲之の引っ越し中のシーンから始まる。

    電力会社へ通電届けを怠った大家のせいで入居初日に部屋は真っ暗闇。哲之は暗い中、彼女からもらった大切な帽子を飾るための帽子掛けを作ろうと柱に釘を打ち付けたところ、生きた蜥蜴(トカゲ)を一緒に打ち抜き壁に貼り付けてしまう。貼り付けられたまま死を待つも何故か死なない蜥蜴を最初は気持ち悪く思い、打ち殺してしまおうと金槌を手にするも実行できない。

    放っておけばそのうち死ぬだろうとそのままお皿を被せてしまうものの、時が経っても死なない蜥蜴に『キン』と名付けて飼育することにする。柱に打ち付けたまま、水を口元へもっていき飲ませたり、買ってきたクリムシを食べさせたり。

    釘を打ち抜いたボロアパートで同じ大学に通う彼女の陽子と初めてのまぐわい。この陽子を想う気持ちの揺れ動きと関係性も本書の重要な位置をしめる。

    初めての体験をした幸せな空間に突然の悲劇。借金取りに居場所をつきとめられ暴行を受けたあと、哲之が見た夢の内容は、蜥蜴になって何百年も生死を繰り返すものだった。哲之は輪廻の世界を夢で体験した。

    キンの背中に刺さった釘の意味。刺さってもなお生き続ける姿を見て、哲之は心の底から湧き起こる生きることへの意味を感じとる。死と隣り合った時の生に対する態度とでもいうのだろうか。

    アパートでのやりとり。蜥蜴の放つ生きる力は哲之のバイト先の磯貝にも影響を与え、又、哲之はその磯貝の人生観からも影響を受ける。これ、仏教の因果から輪廻に想いを巡らせる。

    死があるから人間は幸福を感じる。蜥蜴のキンが勇気、希望、忍耐へと導く神のように見えると思えば、次の瞬間には地獄へ誘う悪の化身にも見える。

    生と死、嘘と真、静と動、夢と現実、観念と実存、原因と結果、そして生きる意味。

    歎異抄を虚無からの逃避だ!と切り捨てる大学生の哲之の常に揺れ動く心模様。
    欲望を断ち切ることができない。迷いを捨てることができない。嘘をついたり、見栄をはったり、死後の不安におびえたり。
    今じゃないと読みきれない部分も多々あったろうし、まだまだ感じ取れなかったこともあると思う。
    思春期の青年で物語るからか、まったく状況が違うにも関わらずその世界観に引き込まれたし、取り巻く登場人物もおのおの魅力的だった。

    『春の夢』は宗慶二の国語チャンネルで知った。素晴らしい一冊との出会いに感謝。

    0
    2026年09月26日
  • 焚火の終わり 下

    Posted by ブクログ

    異母兄妹の茂樹と美花。父、母が亡くなり残された兄妹に一枚の写真から本当に兄妹なのかという疑惑が浮かぶ。顔の切り抜かれた男は誰なのか?それでも禁断の愛に踏み込んでしまう二人。出生の秘密を探る過程はミステリーの犯人探しのようで最後まで飽きさせない。

    0
    2026年09月23日
  • 優駿(下)

    Posted by ブクログ

    静内を訪れてみたくなる
    生産者の名馬を産み出したいという思い、騎手たちのどろどろした執念やつばぜり合いなど競馬に関わる人々の、それぞれの役割、仕事や思い、繋がり、仕組みが描かれており興味深かった

    0
    2026年09月23日
  • 錦繍

    Posted by ブクログ

    ●感想
    登場人物に共感できるかできないかで作品を評価することはない。だらしなくどうしようもない、でもなんかモテる男と、女の芯の強さと素直さがよく描かれているところや、往復書簡形式で読者が彼らの秘密を知っていく、あるいは現在の二人の思いを知っていくという構造が好きだった。

    色鮮やかな織物や季節を表す「錦繍」。さまざまな経験が一本一本の糸となり、一人の人生を織りなす、または複雑に人間関係が絡み合って織りなす人間模様、そういうことをタイトルはあらわしているのかな?と思った。過去の答え合わせをし、それぞれの未来へ進む二人。輝く糸、ものすごく暗い糸、穏やかな糸、切ない糸、熱い糸、冷たい糸…人生にはいろいろな糸があるからこそ全体として深みが出て輝くのだという思いを抱いた。

    人生は、過去と現在と未来が繋がっていて、決して切り離して考えられるものはなく、過去の経験を背負い、今があり、それらを引きずりながらも前へ進むしかない。当たり前のことだが、そういう感覚があれば、いずれ過去になる今を大切にしないといけないという思いにもつながる。

    ●本概要

    私はあなたにまさにひと目惚れでした。

    愛し合いながらも離婚した二人が、紅葉に染まる蔵王で十年を隔て再会した――。往復書簡がそれぞれの過去と思慕を炙り出す。恋愛小説の金字塔。

    会って話したのでは伝えようもない心の傷。14通の手紙が、それを書き尽くした。

    「前略 蔵王のダリア園から、ドッコ沼へ登るゴンドラ・リフトの中で、まさかあなたと再会するなんて、本当に想像すら出来ないことでした」運命的な事件ゆえ愛しながらも離婚した二人が、紅葉に染まる蔵王で十年の歳月を隔て再会した。そして、女は男に宛てて一通の手紙を書き綴る――。往復書簡が、それぞれの孤独を生きてきた男女の過去を埋め織りなす、愛と再生のロマン。

    0
    2026年09月20日
  • 灯台からの響き

    Posted by ブクログ

    ●感想
    出雲ひのみさき灯台、本を読んで行ってみたいなと思い、調べてみたら、とても美しい灯台。
    静かで芯のある物語。ミステリー要素もあり、最後まで惹きつけられた。他人のことは、永遠にわからない部分があること、今ある自分の幸せを噛み締め、足るを知ること、人は偶然に他人と知り合い、影響を与えたり受けたりしながら人生を紡いでいくこと。言葉にしてみれば当たり前のことなのだけど、この作品を通して、だれの人生も偶然の出会いや別れや選択によって織りなしているのだなぁと思うと、なんというか、自分もそうやっね生きてきた、これからも生きていく、ということが前より少し素敵なことに思える、そんな作品だった。

    ●本概要
    牧野康平、62歳。中華そば屋を休業し、ひきこもり中。
    亡き妻の知られざる過去を追い、男は初めての一人旅へ――。
    人生の価値を照らし出す感動長編

    中華そば屋を営む62歳の康平は、妻を急病で失って以来、長い間休業していた。だが、ひきこもりのような生活を送る中で偶然、妻宛ての古い葉書を見つける。30年前「知らない大学生から届いた」と言っていた妻は、なぜその葉書をとっておいたのか。差出人は何者で、描かれた地図は何を意味するのか。妻の知られざる過去を追い、康平は初めての一人旅へ出る――。人生の価値を照らし出す感動作。

    0
    2026年09月19日

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