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島根県の岬の町に住む美花は、茂樹の異母妹である。幼い頃、岬の家に行くのが茂樹は好きだった。いつも二人は焚火を楽しんだ。父が死に、母も他界した後、茂樹は母のノートから〈許すという刑罰〉との謎のメモを発見する。一方、美花の家には異様な写真が一枚残されていた。「美花は本当に自分の妹だろうか」出生の秘密を探るうち、さらに強まる二人の絆。それは恐ろしいほどの疼きとなった。
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Posted by ブクログ
1997年作品。著者の作品が好きで、よく読みます。この作品も好きです。著者の書く関西弁が心地よいです。文章も美しい。作品はサスペンス仕立てで、ページが進みます。真相が、どのように解明されていくのか興味深いです。主人公の二人が魅力的です。特に美花。同性愛や兄妹かもしれないのに惹かれ合う二人。性的な描写...続きを読むもありますが、いやらしさは感じません。美しくさえ思えます。下巻で、どう展開していくのか、どのような終末に至るのか楽しみです。
離れてそだった 兄と妹の恋愛ということで 敬遠してたけど 二人が爽やかで 文章も淡々としていて ある意味勇気をもらった。
2007/02/05 Mon 知人から貸された本w 宮本輝は初めての挑戦です。 茂樹と美花の異母兄弟?が、その真相を追い求めていく。 どうなの??どうなるの??と思いながら読んでたら、あっという間に上巻を読み終えてしまいました。 最初から「やばいなぁ」とは思っていたけど、やっぱりって感じ。 1つ気に...続きを読むなった点。 渡辺淳一を読んだ後なので、こういう疑問が出ると思うのだけど、渡辺淳一の本では「射精そのものの快楽は相手によって違わない」とあったけど、この本では茂樹が「かつて味わったことのない、痺れつつのけぞるような快感」を感じている。 背徳がそう感じさせるのか、本当のところどっち??という感じだった。これは議論の余地アリ。 下巻でどうなるのか、早く読み終えたい!!!
こら面白いってわけじゃないが、読んでいくにつれ 次が気になって、ズルズルと読んでしまった。 両親が誰なのか気になるじゃねーか。 人物描写が巧いよな~。 下巻が楽しみ。
宮本輝さんの美しい日本語。 焚き火の絵が頭から離れない。 異母兄妹の茂樹と美花。 しかし、最後の肉親が亡くなり、謎の写真と謎のノートがそれぞれに見つかり、妹の出生の秘密を探り始める。 二人の話す方言が、とても心地良い。特に、美花の京言葉が官能的で可愛らしい。 上巻の最後は、茂樹の会社の同僚達と...続きを読むのキャンプ。 同僚カップルは同性愛者だ。 そして、テントでこの世で一度だけの交接。 美しく衝撃的!
自分の生まれに疑問があると、非常な葛藤と不安を覚えるのだろうか?真実を求めて、異母兄妹が過去を調べて行く様子は推理小説のよう。
あたしの好きな、「亡くなった人の残した謎を探し求める」お話。 『オレンジの壷』や『森のなかの海』のような感じね。 亡くなってしまった人の人生を穿り返す事って、本当は失礼なことなのかもしれない。 でも宮本輝さんの作品では、謎を追うことが主人公の生きる意味を見つけ出したり、何かの突破口を見つけ出したりす...続きを読むるのよね。 追っているうちに主人公が徐々に成長していく様を見ているのも清々しい。 一見平凡に生きていたような人でも、宮本さんにその人生を書かせると、「人生波乱万丈」って思えてくる。 どんな人でもたくさんの人に影響を与え、いろんな物を残している。 この本は宮本輝さんらしくてすごく好き。 下巻がどんな展開になるのか楽しみ。
今月は読書よりも他のことに気が向いてしまって、余り本に触れない月でした。 こんなに読まなかったのは四年ぶりくらい。 大量にある積ん読の中から久々に宮本作品。 どこがとは上手く言えないけれど、この人の作品はやっぱり好きだなぁ。 出生の真実がはっきりしていない兄妹二人。 上巻の最後のシーンは性的にと言...続きを読むう意味ではなく興奮しました。 二日酔いのシーンが割と多く出てくるのですが、作者も二日酔いに苦しんだ事が数多くあるんだろうなぁと、酒飲みの私は確信しました。 焚火って、大人になってからやった記憶がないな。 やれる場所も余りないですしね。 大きな火を見るのは私も大好き。 下巻へ続きます。
宮本輝の物語なんだろうね。 美花 とても行動力がある女性で、雰囲気がいい。 問題は、出生の秘密をもっていて、父親が不明であった。 茂樹 トンネル堀の技術屋。 西口、岡崎と絡んでいく中で、ホモというものから、 違った方向へ行ってしまう。 川村が、きわめて重要なキーマンとなる。 最終的な目的が、郷里...続きを読むでひっそりとという感じとなる。
名前から女性作家と思って、読んでると 「随分と男の願望がこもった、男性目線の本」だな、と。 上下読み終わっても、「だからなんだ」って 思ってしまう本でした。 渡辺淳一を少し思い出したのは、私だけかな…。
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