宮本輝のレビュー一覧
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宮本輝さんの本を読むと、ちゃんと生きていこう、自分も周りも大切にしよう、と思う
はんなりとした関西弁の会話が心地よく、私の勝手な印象では、経済的にも精神的にも豊かな人物が、その財産を有意義に、そしてあたたかく使うお話 が多い気がします
この小説も90歳のファンキーなおばあちゃんが、350万円を一晩、いや、数時間でサイコーにステキな使い方をするお話
その親族たちもみんな、ちゃんと正しく育ってきた人たちばかりで、それぞれチャーミング!
心根の卑しい人が1人も出てこないところもほんと好ましい
宮本輝さん、時々無性に読みたくなります
そして、“ちゃんとしよう!”と思います -
Posted by ブクログ
後半は、東ヨーロッパへ入っていく。この時代の東ヨーロッパは共産主義の力が強く、裏寂しさを感じた。
なぜ共産主義が生まれたんだろう?人々の貧しさを救うための共産主義だったはずが、権力を持つ人だけを太らせ、人々から自由を奪って貧困の中に閉じ込めているようにしか思えない。
一方で、資本主義の罠によって大きな借金をして一度は死を決意した長瀬が、絹子の存在やシギィやピーターの助けもあって、再起を図っていくところは読み応えがある。特に、オーストリアでの未来の音楽家たちのモルダウの演奏は、長瀬の心に希望の光を灯したに違いない。私の頭の中でも想像の世界で鳴り響き、感動を覚えた。
そして、7ヶ月もかけたド -
Posted by ブクログ
audible☆→本購入して再読♡
Instagramで本の投稿をしているyukariさんがこの本を紹介していて聴いたのがきっかけ〜
正直…ド・ストライク‼︎
1回聴いただけでは感想が書けないくらい…感情が揺さぶられ余韻が残った。
ので、すぐに本を購入しもう一度再読♡
THE昭和の男、松坂熊吾。
戦前戦後の激動な時代の中、大阪で車の部品を輸入し売る。そして房江との間に伸仁が産まれる。
人情に厚くたくさんの名言がでてくる。
ここには書ききれないが、本当に生きている熊吾と房江を見ているような…
その時代の背景が浮かび上がっていて自分も一緒に生きている感覚になる‼︎
たくさんの言葉に考えさせら -
Posted by ブクログ
「耳でも聞きたい」そう思った小説は初めてだった。
往復書簡だからなのか、読んでいる時も頭の中で誰かが読んでいるようなイメージがあった。
読み終えるまでの過程はすごくモヤモヤしたのに、終わってしまったららすぐにまた最初のページを開いてしまった。
本当に不思議な魅力のある本。
モーツァルトの39番シンフォニィを聴いてしまうし、蔵王のダリア園からドッコ沼へ登るゴンドラ・リフトに乗ってみたいと思う。
綺麗なだけのお話では決してない。
だけど、妙に心に残る言葉や景色は何だろう。
手紙の中で綴られる素直な気持ちや、どうしようもなくても生きる生命の美しさによるものだろあか。 -
Posted by ブクログ
宮本輝さんの本は、主人公がよく独り言をいう。語り口は朴訥な農家の人が丁寧に陽気に作物を作るのに似ている。読後爽やかな気分が吹き抜ける。
90歳になった徳子おばあちゃんから、90歳の晩餐会を開きたい、それも本格的にと連絡を受ける。なんでも300万弟に出資したところ350万円返ってきてしまったから、それなら老い先短い身。晩餐会でぱあっと食べちゃえというのだ。しかもローブデコルテにタキシードのドレスコード。当日はカメラマンも思い出のために入る。シェフはエリゼ宮でシェフをしていて、そろそろ帰国しようかなという元教え子が務める。
祖母は戦時中に2週間婚姻した夫に死なれ、懐剣で胸をついて自刃しようとし -
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錦繍以来の宮本輝さんの小説
徳子おばあちゃんが大切な家族を招き90歳を祝う晩餐会を開催する。
元教師の徳子おばあちゃんが本当に素敵だった。いやおばあちゃんを中心とした家族全員素敵でした。それぞれを主役としたお話を読みたいぐらい。
教え子達の協力のもと行われた晩餐会は抜かりなく滞りなく気遣いのなんたるかを教えてくれた。天晴れでした。
自分の人生に関わった人々すべての生命を褒め称える晩餐会。敬意と讃嘆。
徳子おばあちゃんのものへの審美眼も素敵だった。見ていると幸福になり、やがて幸福そのものになる。そうやって探し集めてきた幸福なものを孫たちの特性に合わせて分け与えていた。
ものに宿る幸福とともに受