宮本輝のレビュー一覧
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吉本ばななと宮本輝の対談集。温かい雰囲気で、素敵な時間だったのだろうと思われる。
宮本輝の温かい言葉が並べられたあとの(あとがきで本人は言葉を省略していることを反省しているけれど)、吉本ばななの鋭い一言に何度も考えさせられた。きっかけをもらって、その対談とは全然違うことを考えることも多かった。
吉本ばななが「世界中のひきこもりのような感じの人に『あなたの本を読んで救われた』と言ってもらえるんです」と述べているとおり、生きづらさを抱えながらもがんばって生きている人たち(私を含む)にとって、吉本ばななの職人のようにコツコツと救いを届けるための本を書いてくれる人がいることは、非常にありがたいと思 -
Posted by ブクログ
通信手段が高度に発達した現代では、手紙を書く機会がほとんど失われてしまっているが、手紙を書くという行為ほど、時間をかけて、読み手のことを想ったり、自分自身と真剣に向き合うことができる機会はないと思う。
2人は、手紙をしたためて、読み合うという過程を経て、互いの過去から現在の心情理解が深まり、未来へ向かって少し前向きな気持ちを持てるようになったのだと思う。
客観的に認識することが難しいような人間の心の機微が、2人の言葉によって紡ぎ出されていく様子が美しいと思った。
ただ、冷静な目で見てしまうと、有馬靖明は美しい言葉で飾りながら自身の不倫を美化しているように思えた。
元妻の勝沼亜紀に対しても、 -
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ネタバレ宗教観や、社会体制の違いを超えて、生きるとは、を考えさせられた。
最愛の息子を自らの過失で死なせてしまった宇野。妻とは離婚し、ほかの家族との関係も思わしいものではなかった。社会的にも理解を得られず、成り行きでギリシャに生きる。ギリシャで結ばれた女性、エフィーとの間に生まれた子は、死んだ息子の生まれ変わりであるが、同時に新しく共に歩む女性との間に生まれた新しい命でもある。主人公の中でこの2つの思いは矛盾しない。このことは、一神教の価値観のみでは理解が難しいと思われるが、単純に輪廻思想でもなく、両方を体験し、咀嚼したあとに得る納得なのではないか。生命はマッチをつなぐ薄いロウ(永遠=今)をつなぎ続け -
Posted by ブクログ
ネタバレ「泥の河」… 昭和30年。戦争の影はまだ残り、河は汚く、みんな貧しい。子どもたちも汚いし厳しいことが多いけれど、今の子どもたちとは次元の違う何か大切なものを持っているように思えてしまう。最後、姉妹の舟を追いかけるお化け鯉は、その大切なものが去っていく象徴だったろうか。
「螢川」… ★5。自分のボキャブラリーではこのよさを表現できない。人の生と死、子どもであることからの決別、恋、大人として生活の責任と不安、どうなるかわからない将来への覚悟、等々。短編であってもいろんなことが描かれ胸に残った。よかった。
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久しぶりの再読。内容を忘れたと思っていたが、読みながら思い出してきた。初