宮本輝のレビュー一覧

  • 螢川・泥の河

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     1947年生まれ、宮本輝さん。芥川賞作家で好きな作家さんです。まさに、純文学と言った作品を書かれると思います。作風は変化するでしょうけど、この頃の作品が気に入っています。「蛍川・泥の河」、1994.12発行。「泥の河」は、太宰治賞。小学2年、うどん屋の信夫の「廓舟」の喜一(小2)、姉の銀子(小4)、母親へのそれぞれの思いが伝わってきます。「蛍川」は芥川賞。中学2年、竜夫の同級生、英子への恋心、いたち川のはるか上流に降る蛍の大群が。その情景が瞼に浮かびます!

    0
    2023年05月03日
  • 天の夜曲―流転の海 第四部―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    我が人生のバイブル(笑)
    「流転の海」第四部

    気の遠くなるような長旅を経て富山へと辿り着いた松坂一家を出迎えたのは、想像を絶する豪雪と先行きの不安を暗示する高瀬夫婦の応対だった。

    程なく、
    高瀬勇次の人間を見誤っていた事に愕然とする熊吾の元に、河内善助の急死の知らせが届く。

    河内の告別式の為に帰阪した熊吾は、千代麿から自動車ブローカー・久保敏松と引き合わされ、観音寺のケンとも再会する。
    そして、観音寺のケンから房江と二人で自分の子を身籠った女・百合を預かって欲しいと頼まれる。

    やがて、高瀬との事業に見切りをつけた熊吾は、高瀬にゴム付きの手袋の事業を薦め、自身は単身大阪への帰還を決意する

    0
    2023年04月13日
  • 血脈の火―流転の海 第三部―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    「流転の海」第三部。
    舞台は再び大阪に。
    しばしの休息を経て自らの戦場へと戻った熊吾は、時代の先行きを読む確かな感性で、中華料理屋「平華楼」、雀荘「じやんくま」、きんつばの「ふなつ屋」等次々と事業を起こし軌道に乗せる。

    だが…

    伸仁が死にかけた近江丸事件を皮切りに台風による高潮の被害で大金を失い、電電公社と労組の不毛な争いに巻き込まれた形の理不尽な食中毒事件…
    さらには共同経営者・杉野の脳溢血と熊吾の母親の失踪、房江の精神の乱れと、
    津波のごとく次々に災厄が襲いかかる。

    やがて、
    高瀬勇次の再三にわたる懇請を受け入れ、富山で自動車部品を扱う会社を起こす為、大阪を離れる決意をするのだった。

    0
    2023年04月13日
  • 五千回の生死

    Posted by ブクログ

    情景がありありと目に浮かび、心にグサグサくる素晴らしい文学。「死にたい」と「生きたい」が交互にくる現象を「お前はどうや?」って人に確認したくなるの、すごいわかる。1日に五千回もきてるかはわからないけど、わかる

    0
    2023年03月12日
  • よき時を思う

    Posted by ブクログ

    近江八幡の90歳の徳子ばあちゃんが記念に晩餐会を開きたいと言う。京都の高級レストランでかなり金をかけて。東京で暮らす孫の綾乃から見た家族たちの人生。

    素晴らし過ぎる。徳子ばあちゃんがステキだ。大らかなのに細かい所に目が届く。どういう小説なのか説明しにくいが、宮本輝らしい、人生賛歌だった。輝作品読み返したい。

    0
    2023年03月01日
  • 草花たちの静かな誓い

    Posted by ブクログ

    カリフォルニアの景色を思い浮かべながら読み進められた。宮本輝さんは実際に行ったのかな?

    話は失踪した従姉妹の事が徐々に明らかになっていく事を軸に進められいる。
    最後までドキドキしながら読み進める事ができた。

    宮本輝さんの作品にはシチューだとかスープで商売を始める描写が多いのですが、今回もありました。
    流転の海を読み、宮本輝氏の生い立ちの中で飲食業で成功する為に試行錯誤をしたという描写があったので時々作品に出てくる意味がわかった気がする。

    0
    2023年01月15日
  • 三十光年の星たち(下)

    Posted by ブクログ

    20代のうちに読みたかった。
    人に勧めると説教くさく捉えられるかな。ただ純粋に、これからの人生にあかりを灯してくれるような作品でした。

    0
    2022年12月25日
  • 流転の海(第一部~第九部)合本版(新潮文庫)

    ネタバレ 購入済み

    死ぬ前に完結して良かった!

    さっき調べてみたら、書き始めたのは自分(私)がまだ小学生の頃で、腰が抜けるほどビックリしました!
    それで完結が2018年…。まだ4年ぐらいしか経ってないじゃんよww。

    著者曰く「最初はもっと早く書き上げる予定だったし、巻数ももっと少ない積もりだったんだけど…」と、いつだったかお話ししていましたが、結果的にはこの歳月…。

    (年老いた)実家の母は、当初「早くこの続きが読みたい!」と、新刊が出る度に買ってくる私へ催促していたものでしたがw、途中で認知症を患い、今この本の話をしても「あ~、そんな物語を読んでいた様な気がするねぇ…」等と切ない事を語っておりました。
    だから、その分だけ自分

    #アツい #感動する #笑える

    0
    2022年12月15日
  • 焚火の終わり 上

    Posted by ブクログ

    1997年作品。著者の作品が好きで、よく読みます。この作品も好きです。著者の書く関西弁が心地よいです。文章も美しい。作品はサスペンス仕立てで、ページが進みます。真相が、どのように解明されていくのか興味深いです。主人公の二人が魅力的です。特に美花。同性愛や兄妹かもしれないのに惹かれ合う二人。性的な描写もありますが、いやらしさは感じません。美しくさえ思えます。下巻で、どう展開していくのか、どのような終末に至るのか楽しみです。

    0
    2022年10月25日
  • 野の春―流転の海 第九部―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    読み終わってしまった(涙)
    自分は50うん歳になる令和の4年まで、ずっと流転の海を読まずにおりました。
    なんとこの最終巻の文庫本の発売が令和3年。
    一巻目の発売から出会っていたら読み終えるまで37年かかったかも。もしもその頃から読んでいたら、ずっと心の片隅にあった本だったかもしれない。
    そして大好きな青が散るをまた読もうと思います。伸仁がモデルの青が散るも、流転の海の読後は違った発見があるかもしれない!

    0
    2022年10月19日
  • 星々の悲しみ

    Posted by ブクログ

    哀しい話だった。伝えたくても伝わらない想いや、思い出せない事すら忘れてしまいそうな、刹那的なエピソードの数々が、何億年も前の星の光の様に思えた。

    0
    2022年10月16日
  • 愉楽の園

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    宮本輝先生の作品、28冊目の読破です。

    『書評・宮本輝By 書評ランキング』というサイトを参考(Aランク)に、読んでみましたが良い小説でした。(今まで読んだ小説全てが好きです!)

    タイを舞台に物語が進んでいきますが、タイの風習に初めて触れ全てが新鮮でした。
    内容も刺激的でドキドキしながら読みました。

    0
    2022年10月12日
  • 長流の畔―流転の海 第八部―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    とうとう自分が房江と同じ年齢に!
    房江は生まれ変わり、強く生きる力を得た。
    熊吾と房江が生かされている奇跡に感謝しているのと同様に自分もこのタイミングにこの本に出会えたことに感謝!

    0
    2022年09月27日
  • 満月の道―流転の海 第七部―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    事業の危うさ、身体の危うさ、人間の危うさが入り混じっていて最後までヒヤヒヤしながら読んだ。
    そんな中でも生命の誕生や房江が新たに楽しみを見つけて人生を楽しもうとしていてワクワクする。人生を楽しむのは些細な事で良くて、それはこの第7部の満月があらわすように常にそばにある。それに気がつく事が出来れば幸せなのかなと考えるきっかけになった。

    0
    2022年09月18日
  • 野の春―流転の海 第九部―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    流転の海完結編。全9巻。

    宮本輝は毎回、人生とは、人の宿命とは、幸福とは、などいろいろなことを考えさせられる。

    この作家に出会えたことで、人生が深まったように感じる。

    0
    2022年08月07日
  • 地の星―流転の海 第二部―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    第二部
    舞台は南宇和郡一本松村。
    愛息・伸二の五歳までの成長を軸に熊吾が己の人生の意味を模索する。

    異常な執念で熊吾への恨みをぶつける地元のヤクザ・増田伊佐男との再会。

    伊佐男の画策した闘牛をキッカケに出会った深浦港の網元・和田茂十の、県議選出馬に伴う選挙参謀としての活動。

    茂十の罹患…そしてその死。

    妹・タネとその情夫・政夫の為にお膳立てしたダンスホール。
    政夫の転落死。

    ついに、長きに渡って絡み続けた伊佐男の自死を経て大阪へ戻る決意を固める。

    0
    2022年07月15日
  • 流転の海―第一部―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    とんでもない本に巡り合えた。

    人が幸せに生きていく上で必要な素養の全てかここに在る。



    この作者の「優駿」を読んで、是非他の作品も読みたくなり、この本に辿り着いた。

    1984年の第一刷発行であるが、
    全く古さを感じないどころか、まさに現代(いま)を予言しているかの様な作者の慧眼に舌を巻く。

    宝石の様な言葉が至る所に溢れている。

    いみじくも…
    巻末のあとがきにて、自らをドンキホーテに擬え、「宇宙の闇と秩序を全ての人間の内部から掘り起こそうと目論み始めたのです」と語っている。

    なんと途方も無い決意で書かれた小説なのだろう…。

    作者自らが予測した第五部を大きく越えて、第九部で完結した

    0
    2022年07月15日
  • 慈雨の音―流転の海 第六部―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    過去の行いが今現在に返ってくる。子や孫に戻ってくる。良い事も悪い事も。
    自分も自分や家族、関係する人々に誠実にありたいと思う。
    全編やはり雨の印象が残る回でした。

    0
    2022年05月14日
  • 花の回廊―流転の海 第五部―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    読み終えてやっと、花の回廊は蘭月ビルも表しているのだと気がついた。花の回廊とはいうが華麗な花とは対極にもあるような人間の汚さや妬み脆さや危うさが混ざり合っていて、読んでいる自分にも重くのしかかってくる。
    そのような闇ともいえる場所でさえも伸仁は自分なりに向き合って、人間の部分を成長させているように見えた。次から次へと起こる事柄にひとつひとつ優しさで対応しているところを眩しく感じた。
    この花の回廊では熊吾の活躍があまりなく、やはり息子の伸仁へと重心が移っているのかなと思った。
    メモ 茶:侘茶  倨傲と卑屈

    0
    2023年07月24日
  • 天の夜曲―流転の海 第四部―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    精力的に事業を興しては成功させていた熊吾にも暗雲立ち込めてきて読み進める事が中々つらくなってきた。
    宮本輝氏の作品で描写される「生と死」「明と暗」「幸と不幸」「貧と富」等々、この第4部は暗の部分が強くのし掛かってきたような感じがした。第5部は生の象徴でもある伸仁の活躍に期待している。

    メモ 古今亭志ん生「二階ぞめき」
    提婆達多

    0
    2022年04月19日