宮本輝のレビュー一覧

  • 灯台からの響き

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    良かった。情景が浮かぶし、一緒に旅をして
    行かなければいけないところを見出す力が康平に出てきたところが良いと思った。
    なぜあの本に挟まれていたのか
    なぜ蘭子が知らない人と言っていたのか
    考えさせられる
    読書に没入してしまいました。

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    2026年02月19日
  • よき時を思う

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    宮本輝さんの本は、主人公がよく独り言をいう。語り口は朴訥な農家の人が丁寧に陽気に作物を作るのに似ている。読後爽やかな気分が吹き抜ける。

    90歳になった徳子おばあちゃんから、90歳の晩餐会を開きたい、それも本格的にと連絡を受ける。なんでも300万弟に出資したところ350万円返ってきてしまったから、それなら老い先短い身。晩餐会でぱあっと食べちゃえというのだ。しかもローブデコルテにタキシードのドレスコード。当日はカメラマンも思い出のために入る。シェフはエリゼ宮でシェフをしていて、そろそろ帰国しようかなという元教え子が務める。

    祖母は戦時中に2週間婚姻した夫に死なれ、懐剣で胸をついて自刃しようとし

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    2026年02月14日
  • よき時を思う

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    錦繍以来の宮本輝さんの小説
    徳子おばあちゃんが大切な家族を招き90歳を祝う晩餐会を開催する。
    元教師の徳子おばあちゃんが本当に素敵だった。いやおばあちゃんを中心とした家族全員素敵でした。それぞれを主役としたお話を読みたいぐらい。
    教え子達の協力のもと行われた晩餐会は抜かりなく滞りなく気遣いのなんたるかを教えてくれた。天晴れでした。
    自分の人生に関わった人々すべての生命を褒め称える晩餐会。敬意と讃嘆。

    徳子おばあちゃんのものへの審美眼も素敵だった。見ていると幸福になり、やがて幸福そのものになる。そうやって探し集めてきた幸福なものを孫たちの特性に合わせて分け与えていた。
    ものに宿る幸福とともに受

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    2026年02月13日
  • 道頓堀川

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    傑作やろ。
    これに星4つけるやつって、じゃあ何を望んでるんだ? ってはなしだし、地に足ついた文学でこのレベルなんて、もうそうそう出ないぞ。

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    2026年02月07日
  • 夢見通りの人々

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    夢見通り商店街に住むクセが強い人々の話。

    宮本輝作品そんなに読んでないからあるあるなのかわからないけれど、春太が三十光年の星たち主人公と通じるものがあった。お人好しで頼られがちで気づいたら首突っ込んでるあたり。

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    2026年02月02日
  • 田園発 港行き自転車 下

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    宮本輝氏の小説もほとんど読み終わってしまうのでこの小説はゆっくり読んだ。
    「流転の海」で描かれた富山の生活とは対照的。あちらが影ならばこの作品は光のよう。
    この作品を書くことは、宮本輝氏の富山への罪滅ぼしなのかなと思ったりして。
    (流転の海での富山の描写は、気候と人柄が主人公の家族に合わなかったので鬱気味になったと記憶している)

    読み終えて清々しい気持ちになる小説でした。

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    2026年01月31日
  • 満月の道―流転の海 第七部―(新潮文庫)

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    宮本輝の自伝的小説『流転の海』第七部。
    あと2冊で終わりとなる。
    第一部を読んだ時は、松坂熊吾に対して嫌悪の情が強く、最後まで読み通せるか不安だったが、今は終わるのが惜しいという気になっている。
    それは、歳をとった熊吾が、若い頃のように、すぐに暴力に訴えるということがなくなったからかもしれない。
    人を差別することなく、面倒をみる熊吾の性格に気づいたからかも(人助けをすることが快感なのだろう、と自分でも分析している)。
    または、この物語に慣れてきて、登場人物に親しみを持つようになってきたからかも。

    今回は、前半あまり起伏のない内容が続くが、後半またもや、というストーリー。
    そんななかでも、美食

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    2026年01月26日
  • 草花たちの静かな誓い

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    アメリカ在住の叔母の莫大な遺産を相続することになった弦矢。だが、亡くなったはずの叔母の娘(弦矢の従姉妹)は6歳で失踪していたことが判明。
    物語の半ばからラストにかけて怒涛の展開が…先が気になって一気読み‼️

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    2026年01月20日
  • 人生の道しるべ

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    お恥ずかしながら宮本輝作品を読んだことがなく、きれいな作品というイメージばかりが先行して手に取ってこなかったのだけど、対談を読んだらそんなこと言ってないでさっさと読まねばという気になりました。私はきれいの奥にあるどろどろを感じられるだろうか。
    またおふたりに通ずる繊細かつ豪胆な小説家の業を教えてもらえておもしろかった。

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    2026年01月15日
  • 灯台からの響き

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    ゆっくりゆっくり物語は進むのですが、なぜか「もういいや」と読むのをやめる気にはなりません。登場人物の語る言葉に人生を歩む上で大切な訓示が入っているからでしょうか。さすが、宮本輝さんです。読後は蘭子さんの人柄や想いが温かく心に広がり、惜しい人を亡くしたと寂しくなり、実際にこの世で生きていたかのような感覚になりました。
    ちなみに、影響されやすい私は近場の灯台を見に行ったりしました。

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    2026年01月13日
  • 優駿(下)

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    銀色のステイヤーで、競馬系小説の面白さを知り、テレビドラマ「ロイヤルファミリー」を見てさらに興味が深まり、有馬記念で馬券を買って、この本を読み始めた。
    最初の設定が、ロイヤルファミリーと似てる…と思ったが、もっともっと深かったと思う。
    誰が主人公なのかわからない。章ごとに変わる?なので誰に肩入れすることもなく、公平な気持ちで読み続けられる。
    競馬用語を、ネットで調べながら読み進めた。ロイヤルファミリーを見ている時もそうだったが、レースの実況場面がいちばんグッと来る。
    馬が走るところを見たい。

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    2026年01月12日
  • 三千枚の金貨(下)

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    20台の頃、大好きだった宮本輝さん。ハードオフで上下巻揃っていたので購入。
    読みはじめてすぐに「これ、これ!輝さんの雰囲気!」と、ワクワクしながら読みました。
    シルクロードや日本国内の具体的な地名が出てきて、行ってみたいなぁと想像力を掻き立ててくれるところ、さすが輝さん、と思い出しました。

    調べたら、流転の海シリーズを完結されていたとの事!また、一から読んでみたいと思っています。

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    2026年01月12日
  • 螢川・泥の河

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    泥の河を読んで
    私は同じ時代に大阪の狭い長屋に生まれましたが、そのような船があるとは知りませんでした。幼い頃はまだ皆んなが貧しく洗濯機もない時代。裏口で大きなたらいに水を出し洗濯板でゴシゴシ。お隣のおばさん達も皆んな朝から洗濯していて、そういえば、冬は母が熱湯を持ってきて少しずつたらいに入れました。
    川では、枝を落としただけの幹の太い木を数本縛り、男の人がその上に立ち、長い竿を操りながら船のようにして大木を運んでいました。ポンポン船も大好きで、よく橋の上から眺めました。父が「昔は、よう土左衛門が流されてきたんやで」と言っていたのを思い出しました。それがそんな昔の話ではなかったのだと小説を読んで

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    2026年01月08日
  • 人生の道しるべ

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    私が作家でいちばん大好きなのでは宮本輝さん。
    吉本ばななさんと、作家の世界観を語り合う対談集。二人の高度な作家魂をほんの少しでも理解できて嬉しかったです。

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    2026年01月02日
  • ドナウの旅人(下)

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    高校生の頃に夢中になって読んだ本を再読。

    当時は海外に行ったことがなく、西ドイツからルーマニアにかけての情景は全て想像の中でしかなかった。
    大人になって実際にドイツ・ハンガリーなどの東欧諸国を訪れたことで、ドナウ川の流れやヨーロッパの果てしない平野、駅に降り立った時の寂寞感が私の中で現実のものとなった。 

    母・絹子とその愛人の長瀬、娘の麻沙子とドイツ人の恋人シギィ。
    四人の複雑な関係のまま進んでいく旅路は、一編の叙情詩のように感じられる。

    高校生の頃に憧れた麻沙子に近づけているかはわからないが、それでもこの作品が私の人生に影響を与えたことは間違いない。

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    2026年01月01日
  • 野の春―流転の海 第九部―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    読み終わって数日、反芻するようにこのシリーズを考えては少し涙を流す、ということを繰り返した。
    これほど読み応えのある小説とは。想像をしていた物語の遥か上を行った。
    それぞれの登場人物が、最高に幸福ではなく、かといって絶望的に不幸でもなく、本当に現実的にある範囲で描かれる。
    熊吾と房江にはあとほんの少しだけ、幸せな時間をあげてほしいと願ってしまった。また3人での生活ができるようになるとか、一本松に行けるとか、せめて3人で会話する時間がもう少しあるとか。
    でも最後は3人で過ごせた。最悪のような場所かとも言えるが、「野の春」を感じることのできた場所でもある。
    多くの人の人生に関わった熊吾が、最後見送

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    2025年12月27日
  • 潮音 第四巻

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    戦争と平和、のような壮大なスケール感。時代を意識して走り続けた弥一に「潮音」が聞こえないと言うことが皮肉でもあり、そんなものかもという思いにもなる。いつかまた読み返したい。

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    2025年12月21日
  • 螢川・泥の河

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    マレーシアの首都、クアラルンプールは、川が交わるところという意味の地名なのだそうで、マレーシア旅行の飛行機での楽しみのために読んだ。のちに流転の海シリーズを書き上げるが、その要素が凝縮されている。著者が一貫して描き続けている父と子の関係性の機微や、女性の神秘的でありながら世俗的な二面性を見事に表現している。著者の美しい文章へのこだわりが光っていて、リズムよく、ちょっと小難しい視点で、懐かしくも痛々しい戦後の大阪や石川を描いた2作だった。

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    2025年12月20日
  • 慈雨の音―流転の海 第六部―(新潮文庫)

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    「慈雨の雨」とは、高度経済成長下で、松坂熊吾一家の周りに、慈しみの雨が降っていたという意味らしい。

    城崎温泉に住むヨネや、蘭月ビルの盲目の少女香根、海老原の死。また、北朝鮮に還る人びととの別れ(北朝鮮に帰らせまいとする、大韓民国系の人びととの間で争いが多発していたのは初めて知った)など、幾つもの別離が一家に押し寄せるが、松坂熊吾は、新しい事業に乗り出していく。

    相変わらず、濃いエピソード満載で、飽きさせない。
    熊吾も、時々癇癪を起こすが、年齢を重ねて温厚になっている。
    そして、伸仁が、いよいよ思春期に差し掛かるところまでが描かれる。

    とりあえず第七部に進みます。

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    2025年12月04日
  • 道頓堀川

    購入済み

    中年男性の人生振り返り読本

    宮本輝の川三部作のうち、最も中年男性の心情に迫った作品だ。確実に老いていく焦燥感を抱えつつ、人生を振り返り、取り返しのつかないことをした瞬間に人は何を考えるのか、人はどんな時に大きな谷間を越える瞬間的決断をするのか、思いを馳せることができる。🎱本作は昭和的価値観に基づき、肺と心臓を使わないものはスポーツではなくゲーム・博打とし、ビリヤードのスポーツ性を否定したり、ゲイを病気と決めつける印象的なシーンがある。しかし令和では、eスポーツもトランスジェンダーも肯定的だ。過ごし易い時代になった。🎱

    #深い

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    2025年11月27日