宮本輝のレビュー一覧

  • 優駿(下)

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    物語は、牧場、騎手、馬主、社長、秘書と様々なシーンの主人公が、それぞれの想いを胸に精一杯生きた生き様が交錯する展開にグイグイ惹かれた。
    また話の流れも色々人が死んだり予想外の展開に驚きの連続で一気読みでした。

    余談だけど、若い頃、競馬に没頭して、北海道にわたり馬に乗っていた頃を思い出した。物語の時代は物心ついてないけれど、メチャメチャ勉強したので、色んなワードに心踊りました。単枠指定、阪神3歳S、数え年、ノーザンダンサー系が席巻とか、、、

    牧場に行きたくなってきたなぁー

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    2016年08月05日
  • 彗星物語

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    関西弁が心地よく、敦子お母さんの目線で書かれているけれど、子供たちの気持ちも手に取るようにわかって泣けました。それぞれのキャラクターの設定がしっかりしているからだと思います。

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    2016年07月09日
  • ドナウの旅人(下)

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    前から気になっていたこの本をついに読み終わりました。
    冷戦終結前の時代に、ドナウの源流から終わりまでの長大な旅。現代とは比べものにならないくらい大変な旅だと思います。
    物語の最初のうちは、これはマサコの物語なのかなと思ったけれど、意外とすぐにシギィとの再会と婚約があり、そして長瀬目線の語りが入ってきたときにこの長大なお話が本当に始まったように思いました。
    それぞれの国の様子、そこで出会う人々、それぞれが魅力をもっていて、そして4人の旅に大きな影響を与えます。
    ドナウ好き、そして、宮本さんファンの自分としては本当に読み終わるのが惜しい物語でした。
    またいつか再読したい一冊です。

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    2016年06月25日
  • 私たちが好きだったこと

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    レビュー評価に惑わされてはいけない。今まで読んだ宮本輝作品の中で一番沁みた。あぁ、なんでそうなってしまうんだろう。

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    2017年07月16日
  • 生きものたちの部屋

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    宮本輝さんが、どんな風にして作品を生み出しているのか垣間見ることができました。面白く読めました。特に最後のエッセイ、阪神淡路大震災についてのエッセイは、辛い。当時、尼崎に住んでいた頃を思い出しました。さらに、今自分が直面している熊本の状況、すごく辛く、涙が出ます。無気力感に絶望します。

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    2016年05月15日
  • 水のかたち 上

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    宮本輝の作品には、いかに多くの心根の正しいたちが出てくるのだろうか。
    石椀のお金と手文庫の手紙のこれからが、とても気になる。

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    2016年05月01日
  • 新装版 命の器

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    エッセイの中に出てくるお父さんの記述が気になりました。流転の海を読んでいるから余計かもしれません。宮本輝さんの名作が、何をきっかけに書かれたのかもわかって興味深かったです。

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    2016年04月02日
  • 春の夢

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    私と主人公の哲之を重ね合わせながら読みました。30年以上前に、父の事業が行き詰まり、夜逃げ。一家離散しました。当時、私は26歳、とりあえず友人のアパートに転がり込み、武庫之荘の4畳半一間、共同トイレ共同風呂のアパートに住んでました。日々、債権者が来ることに怯えながら過ごしていました。小説の中に出てくる、梅田、住道、もちろん武庫之荘全てに馴染みがあり、のめり込んで読みました。ただし、当時の私には陽子はいませんでしたが。

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    2016年03月28日
  • 水のかたち 下

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    物語以前に宮本輝の文章が好きである。
    読んでいると、ほっとして気持ちが温かくなる。
    この物語も主人公は恵まれた女性だが、「水のかたち」を柔らかく醸し出すために存在しているようだ。

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    2016年03月04日
  • 慈雨の音―流転の海 第六部―(新潮文庫)

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    昭和34年.伸仁は中学生になった。ヨネの散骨、香根の死、いくつもの別れが熊吾達に飛来する。生の祈りに満ちた感動

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    2016年02月22日
  • 水のかたち 下

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    ネタバレ

    宮本輝は書きたいものをたくさん心に持っていると以前読んだことがあるが 彼は後半の想像を絶する過酷な引揚げの話を後世に伝えたくて この本を企画したのではないか?
    だから あえていつも口元が笑っているように見える 春のような雰囲気のおばさんを主人公に持ってきて 恵まれすぎる暖かいお話で舞台の準備をしたのじゃないか

    始まりはなんともおだやかな 人をなごませる主婦が主人公 家族も次々登場する人物も いい人ばかり 
    近所の古い喫茶店の2階に亡きマスターが集めた骨董品(がらくた?)があり 見亡人にすすめられその中から 気軽に2~3 もらうけることになるが これらが後に大変価値のあるものと分かり 骨董の世

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    2016年02月20日
  • 花の回廊―流転の海 第五部―(新潮文庫)

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    昭和32年。松坂熊吾大阪房江と空きビル。10歳の伸仁は尼崎の欄月ビルの叔母に預けられる。朝鮮人が多く壮絶な人間模様に巻き込まれる。大規模な駐車場経営に乗り出す。3人一緒の生活

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    2016年02月15日
  • 星々の悲しみ

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    シーンのイメージが、ぶあって出てくる。手で触れそうになるくらいの、イメージ。印象的なシーン大好きなシーンが沢山

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    2016年02月04日
  • 天の夜曲―流転の海 第四部―(新潮文庫)

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    昭和31年中華店食中毒大阪から富山へ。共同経営者煮え切らなく単身大阪へ。踊り子西条あけみと関係。中古車販売順調に見えたが部下が資金持ち逃げ。息子伸人仁を富山に残し大阪へ。高度成長期

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    2016年02月04日
  • 私たちが好きだったこと

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    主人公たちに対する作者の優しい目線を感じます。ご自身の患われた病気の描写は経験したこと故の説得力があります。ある作家が、自分の作品の受験問題に取り組んで、点数が低かったという逸話は、宮本さんの経験だったのではないかと記憶しています。面白い作品でした。

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    2016年01月07日
  • 流転の海―第一部―(新潮文庫)

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    ワタシにとっていい作品は世界に没頭できる作品。ここにはちゃんと世界と人生が描かれている。ワタシは熊吾の人生に参加し始めたんだと思う。続きが気になって仕方ない作品に久々に出会えた!2巻を昨日買っておいて良かった~!読みます。

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    2015年12月20日
  • 流転の海―第一部―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    20年前から、何度となく再読している作品。まだ続いているシリーズも楽しみにしている大ファンです。
    久しぶりにはじまりの流転の海を読んでみると、熊吾の粗暴ぶりにちょっとついていけない感じが自分のなかで芽生えていてびっくり。
    こういう親父いるよね・・から、こんな親父駄目だよ。。に気持ちが傾いていました。熊吾の魅力は変わっていないのですが、暴力への圧倒的な否定感が自分の中でうごめく感じです。でも、そういう時代で、熊吾自身も葛藤があり・・そこに焦点をあてた物語ではないですが。
    人間の弱さ、強さ、生き様かな?熊吾をとおして描かれた物語は魅力満載です。
    時代の流れ、自分も年を重ねての読後感。
    シリーズが進

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    2015年09月22日
  • 三十光年の星たち(下)

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    面白かった。

    読み終わった後、すがすがしい風を感じるような小説だった。

    うまくいかないことを、自分には向かないといって逃げ出すことは簡単。ただ、そのあとには、たぶん何も残らない。


    躓いても、ゆっくりでも
    一生懸命に、ひたすらに、楽をせずに働き続けた先に
    本当に人生が始まるのかも。

    60歳までをどう生きるかで、その後の人生も決まってくるのかもしれない。

    もっと楽な道を選ぼうとしている30代の弱い自分に、目の前だけを見て仕事を選ぶなと、言われている気がした。

    失敗してもいいんだ。
    失敗し続けて、最後にどうにかカタチにできるまで続ければいいんだ。

    まだやっと階段の前に立ったばかりなの

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    2015年08月31日
  • 避暑地の猫

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    ネタバレ

    読み始めると、この不思議な世界にすぐにひたってしまう
    軽井沢の霧の中で、坂を転げるように危険な思考に落ちていく
    なんども読んでいて、経過も結果もわかってはいるけど
    それぞれの人たちの気持ちを考えると苦しく悲しくなる
    また、違う夏に読むんだろうなと思います

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    2015年07月12日
  • 三十光年の星たち(下)

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    上巻に続き下巻も良かった。仁志の生き方って羨ましいと思う。実際の親には勘当されたが、平蔵と出会ってどんどん自分の良い面を引き出せていると思う。生きる事につまずいた時に読み返す素晴らしい物語だ。宮本輝、素晴らしい。

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    2015年06月06日