宮本輝のレビュー一覧

  • 夢見通りの人々

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    もはや個性が強すぎるを通り越し、とてもクセのある人が何故か集まっている夢見通り。
    各章ごとに書かれる人々の日常は、それぞれ何らかの問題を抱えているが、夢や希望を持っている。
    しかし、結局思い通りの結果にはならず、とてももどかしい。
    だけど、その上手くいかない感じがやけに人間らしくて、しっくりくる感じもする。
    ある意味、人間クサイお話です^^

    いつも他人の問題に巻き込まれるけど、なんだかんだ言って仲介役を引き受けてしまう里見春太の人柄が好きですね
    彼はそういう運命なんだろう・・・


    宮本輝さんは天才ですね^^

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    2012年05月19日
  • 血脈の火―流転の海 第三部―(新潮文庫)

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    流転の海第三部。松坂親子の物語の折り返し地点にあたる本作では、両親の愛情を一身に受けながら健やかに成長し、自由闊達で多彩な側面を見せ始めている息子・伸仁の姿が印象的です。豪胆で情に厚い父親のもとで心の贅沢を思う存分味わってきた作者ならではの豊かな感性が第三部の壮大な人間ドラマの中にも息づいています。

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    2012年04月30日
  • 青が散る(上)

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    大学生に「おすすめの本は」と聞かれたら私は迷わずこれを勧める。 20代、それより若いうちに必ず読んで欲しい

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    2012年04月09日
  • 睡蓮の長いまどろみ(下)

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    長編上下巻もの。アッシジと北海道に行きたくなった。親子の絆って。。相変わらず心を揺さぶる安定感。ナイス。

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    2012年04月08日
  • 幻の光

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    宮本輝短編Weekだった。この文体、この視点、純文学なんだよな。。すごいな。たぶんこれ書いたとき、俺と同年代か年下、すごいな。。

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    2012年04月08日
  • 五千回の生死

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    もう圧倒的に好き。二十歳の火影以降、宮本輝さんの短編集ははずれなし。こんな短い文章でなんでここまで、揺さぶられるのか。憧れ。

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    2012年04月08日
  • 月光の東

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    ネタバレ

    14年位前の作品で、ひとりの女性をめぐって
    その女性と一緒にいた後、自殺した夫の妻の日記と
    その女性と中学時代に同級生だった男の語りで、物語が進むのです
    米花という女性が、どのように生きてきたのか
    全てのことが明らかになることはないのですが、
    傷ついた妻の再生と、米花の壮絶で固い意思、女としての弱さ
    何故か、この米花が好きで、何度も読んでしまう小説です

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    2012年03月11日
  • 森のなかの海(下)

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    宮本輝さんの作品はいつもそうだと思いますが、すごく流れやリズムが良くて一度読み始めるとやめられず、一気に読んでしまいました。

    下巻に出てくる「森は木を拒まず、海は川を拒まず」という言葉にとても惹かれました。
    他にも素敵な言葉がたくさん詰まっていて、何回も読み返したくなる作品です。

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    2017年02月18日
  • 青が散る(上)

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     読んだのは、二十数年前になります。
     知人が廃品回収に出そうとしていた書物がもったいなく思い、それらを譲り受けた中にこの本がありました。
     私が読んだ本は上下巻に分かれてなく一冊の文庫本で、分厚く字も小さくて「読めるかな」と読み始めましたが、時代背景や大学の雰囲気そして登場人物などが私が在学していた頃にそっくりなのと、学生当時思い焦がれていた女性や友人に対する主人公の考え方が私とほぼ合致していたので、どんどん引き込まれていきあっという間に読んでしまいました。

     それまで読書が苦手だった私を、読書好きにさせてくれた作品です。

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    2012年01月23日
  • 骸骨ビルの庭(上)

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    心に響くお話でした。
    すべての登場人物に奥行があって、引き込まれました。
    戦争によって、孤児とならざるを得なかった子供たち、
    戦地での体験に、心縛られる大人たち、
    誰もが必死で生きねばならなかった終戦直後の暮らし。
    ただ生きるのではなく、人として崇高に生きる事の大切さ。
    魂魄…魂は心だけではなく体にも宿るもの。
    自分を変えようと思ったら、何度も何度も挫折を繰り返しながら、それでもなりたい自分を目指して、続けて行く事。

    色んな事を考えさせられました。

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    2012年01月13日
  • 五千回の生死

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    短編集が、好きだ。
    村上春樹の「象の消滅」「レキシントンの幽霊」にはじまり、
    辻仁成「千年旅人」、堀江敏幸「雪沼とその周辺」・・・どれも素敵で、
    印象に残っている。その作家の作風とユーモアに溢れていて、
    ひとつひとつの文章に「その人らしさ」が感じられるからだ。

    そして、宮本輝。
    彼の本はちゃんと読んだのは初めてである。「蛍河」は買ったものの
    読めていないのだ。
    素敵な、キレイな文章を書く人だと思った。
    そしてどの舞台も関西なんだよね。身近な光景。
    大阪の猥雑な雰囲気とそこに見え隠れする哀愁、人情・・・
    9つのどの作品も「生」「死」「人生」を感じさせる。
    それぞれの人物が背負ってきた過去があり

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    2011年11月05日
  • 焚火の終わり 上

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    離れてそだった
    兄と妹の恋愛ということで
    敬遠してたけど
    二人が爽やかで
    文章も淡々としていて
    ある意味勇気をもらった。

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    2011年10月31日
  • ドナウの旅人(上)

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    ネタバレ

    この長い小説を読み始めて、さっき涙を流しながら読み終わった
    ステラというタクシー運転手の
    「楽天家でなきゃあ、こんな厄介なことばかりの、悪人だらけの世の中を
    生きていけるもんか。人生なんて挫折して当たり前じゃないの。
    うまくいくほうが不思議なんだっていうふうに、あたしはいつのまにか
    考えるようになったのさ。だから、あたしは、いいことがあったら、
    ああ、よかった、よかったって手を叩いて喜ぶんだ。悪いことが起こったら、
    まあ世の中、こんなもんだって口笛吹いて、おかしくもないのに笑ってやるのさ。」
    シギィの「おそらく、人間とは、ひとつの欠点の消滅によって新しい美徳が
    生じるというのではない。欠点は欠

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    2011年09月11日
  • 夢見通りの人々

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    ネタバレ

    大坂の夢見通りという商店街の1軒に下宿する
    里見春太とその商店街の一癖も二癖もある人々のお話
    少しにがくって、生々しくって、おかしくて、悲しい
    読んでいてすごく思ったのは、宮本輝さんの小説って
    ストーリーも長短編かもテーマも時代も色々と違うけど
    芯はずっとぶれていないんだなぁということ
    やはりこの本も読み終わって元気が、勇気がもらえました
    もう20年以上も前の小説、今読んでも輝いています

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    2011年09月09日
  • 森のなかの海(上)

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    ネタバレ

    阪神大震災で被災し、離婚し、不思議な縁から
    奥飛騨の森のなかで住むことになる希美子と
    一緒にすむ人たちの再生の物語
    いつも勇気と涙がわいてくる
    これでもいいんだよと言ってもらえている気がする

    森のなかで象徴的な不思議な樹「大海(ターハイ)」のように
     すべてを受け入れて動じず
     すべてを包み込んで動じず
    わたしもそういう人になりたい

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    2011年09月09日
  • 海岸列車(上)

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    ネタバレ

    もう、読むのは何度目でしょうか
    大好きな宮本輝さんの小説の中で
    数々の物語上の人物の中で一番好きな人
    手塚夏彦と高木澄子が出てくる小説

    読むたびに、かおりや夏彦に会いたくて仕方が無くなる
    ボウ・ザウナの生き様に涙が出そうになる
    出てくる人たち皆が愛おしい

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    2011年09月07日
  • 花の回廊―流転の海 第五部―(新潮文庫)

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    新事業に再起をかける主人公は裏切られ、途方に暮れるが、人の恩というものに助けられる。高度経済成長という時代に起こる様々な出来事に翻弄されながらも、たくましく生きていく登場人物に元気をもらえる。
    続きはいつ発行されるのか、大変待ち遠しいです。

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    2011年08月12日
  • 天の夜曲―流転の海 第四部―(新潮文庫)

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    新しい土地で再出発したのに、次から次へと失敗。離れ離れになった家族はそれぞれに苦労しながらなんとか一年を過ごす。特に主人高の妻の孤独さの表現はなかなかで、今まで激動だった前作より心の深い描写が際立っていたと思う。

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    2011年08月12日
  • 新装版 命の器

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    友達から、勧められた一冊。200ページ足らずの薄ぺらい本ながら、実に素晴らしい本であった。いつも、つねに(死)という恐怖が心のどこかで、私を脅かしている。心にグッと迫りくる言葉が
    どれだけあっただろう。心に迫る部分につけた折り目の数に、驚くばかり。手帳に文章を写し・・~命の器~素晴らしくいい題名だと
    改めて思う。

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    2012年09月28日
  • 幻の光

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    初めて読んだ宮本輝の本。学生の頃。
    これをとてもよい本だと思えたことが、なんだか大人になったような気がしたもんだ。

    確かに暗い。でもそれがよい。
    この暗さに乗っかる関西弁がものすごく響く。

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    2011年04月01日