宮本輝のレビュー一覧

  • にぎやかな天地(下)

    Posted by ブクログ

    きれいな、ゆたかな世界。
    私には聴こえるだろうか。

    ○倦まず弛まず焦らず、ひとつずつ進めて完成させる。それが仕事というものなのだ(135頁)

    ○アクセルを踏みながらブレーキも一緒に踏むような生き方はあきまへんで
    ○勢いのあるときは、がんがん行きなはれ。それは年齢とは関係おまへん。若い人が伸びてくれんと、国は滅びますよってに(141頁)

    ・確信を持ってイメージすること

    ○ぼくは、雨あがりの、薄ぐもりの空の下の、濡れた鉄橋のように生きている(379頁)

    2015.07.17 再読
    ・かっこよくなくても清潔に生きる。
    ・していい、ふり。

    ・冥利が悪いことはない。

    0
    2015年07月18日
  • にぎやかな天地(上)

    Posted by ブクログ

    先日、「テマヒマ」展を観に行って、数日前には、能登でていねいにじっくり作られたいしりを使ったお料理を堪能して、輪島で漆塗りの奥深さに感銘を受けてきたばかりで、偶然手にした本。いろいろなものが私の中で繋がってきて、ドキドキわくわくしてきた。発酵食品のことももっと知りたいけれど、作り手が気になる。そんなことも思いながらページをめくっていた。聖司のような仕事が現実にもあるのだろうか、あるといいなぁ。今、時間をかけることの意味、「待つ」ことの意義をかみしめている。下巻が楽しみ!!

    0
    2012年08月07日
  • 約束の冬(上)

    Posted by ブクログ

    れぞ宮本輝の世界!!
    あくまでも私の中での宮本輝さんのイメージですが。
    久々に大満足。
    特別哀しいできごとがある訳でもなく、ごく普通の日常(多少のゴタゴタはあるけど)が描かれてるだけなのに、なんだか泣けた。
    読み終わって幸せな気持ちになれた。

    もしも10年前に「10年後、地図の場所でお待ちしています。ぼくはその時、あなたに結婚を申し込むつもりです」なんて手紙をくれた高校生が自分の目の前に現れて、しかも今でも想い続けてくれてたら、それってすごいドキドキだよなぁ。
    いい年して私ってばまだ「白馬に乗った王子様」思考があるのかもしれない。。。
    宮本輝さんは「日本という国の民度がひどく低下してい

    0
    2012年08月03日
  • 道頓堀川

    Posted by ブクログ

    道頓堀川の淀んだ泥水から、乞食の絵描きは人間の深緑色を見る。その緑色に惹かれて身を滅ぼしていった女と、その男が喫茶店に飾る美しい翡翠の水差し。


    宮本輝の小説といえばまず一番に「業」だと思う。
    人間の、どうにも自分の力ではあがらえない行動や心情や関係をありありと書く。


    自分の範疇を超えた業は自分以上に自分自身を映し、そしてあるとき些細に思えていた物事の本当の"濃さ"にふと気づかされたなら、それがどんな人生であれ、人としての冥利に尽きる。
    圧巻だなー

    0
    2012年07月18日
  • 夢見通りの人々

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    夢見通りに生きるそれぞれ生き様が切実な重みをもって胸に迫ってくる。深く重い人生観を啓示する宮本先生の技量に心底酔わされる。

    0
    2012年07月13日
  • 天の夜曲―流転の海 第四部―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    シリーズを読破してしまいたくないためだけに先に引き伸ばしているのだけれど、ややもすれば明日にでも本屋に寄りかねない勢いにさせられてしまう中毒性の読み物。第4作は宮本さんが主人公の年齢により近づき、主人公の心理描写にリアリティが増しているように感じる。運命の岐路に立つ波乱万丈の主人公とその家族の行く末がまるで自分のことのように案じられるまでにただただどっぷりと作品に浸かっている自分を発見するのみである。

    0
    2012年07月12日
  • 幻の光

    Posted by ブクログ

    表紙の裸婦絵は高山辰雄でとても印象深い。
    表題作「幻の光」ほか短編3作を所収で、どれもしっとりとした雰囲気の中で人間の情念を丹念に描いた作品になっている。
    「幻の光」は前夫の自殺した理由をわからず空虚にさまよう心を抱えながら再婚し、奥能登曾々木で暮らす主人公が、前夫に語りかけることで自らと対話するというスタイルをとる。兵庫尼崎での貧乏で暗い少女時代から、前夫との生活の中での会話、曾々木での安定した生活という人生の流れの中で、様々なエピソードが繊細な描写で深い余韻を残してくれる。すうっと消えていった祖母の話や大阪駅で見送ってくれた知り合いのおばちゃん、曾々木で蟹を獲りに行って遭難したと思われたお

    0
    2012年07月01日
  • 五千回の生死

    Posted by ブクログ

    この本、確か三読目。9つの話からなる短編集。何れも短編の妙味を玩昧できる。とりわけ「眉墨」。年老いた母親が死の病の影に怯えながら、就寝前にせっせと眉墨をひく手を休めない様子を眺める息子。その描写は、あたかも一幅の淡墨画のような美しさをたたえ、生命の持つ逞しさと儚さが合わせ鏡のように映る。いずれの話も、幼少・青春・社会人、そして大人となりその世代において鮮烈な思い出もあれば、過酷な忘れ難き体験もある。それらを持て余しながらも、人生という歳月が「力」を与えているんだということを教えてくれる珠玉の短編集。

    0
    2012年06月05日
  • 地の星―流転の海 第二部―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    読み終わった本は、貰ってくれる人に上げているが
    このシリーズは残している…。

    次作との間隔が長く待ち遠しいが、時々読み返したり…。

    0
    2012年05月28日
  • 夢見通りの人々

    Posted by ブクログ

    もはや個性が強すぎるを通り越し、とてもクセのある人が何故か集まっている夢見通り。
    各章ごとに書かれる人々の日常は、それぞれ何らかの問題を抱えているが、夢や希望を持っている。
    しかし、結局思い通りの結果にはならず、とてももどかしい。
    だけど、その上手くいかない感じがやけに人間らしくて、しっくりくる感じもする。
    ある意味、人間クサイお話です^^

    いつも他人の問題に巻き込まれるけど、なんだかんだ言って仲介役を引き受けてしまう里見春太の人柄が好きですね
    彼はそういう運命なんだろう・・・


    宮本輝さんは天才ですね^^

    0
    2012年05月19日
  • 血脈の火―流転の海 第三部―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    流転の海第三部。松坂親子の物語の折り返し地点にあたる本作では、両親の愛情を一身に受けながら健やかに成長し、自由闊達で多彩な側面を見せ始めている息子・伸仁の姿が印象的です。豪胆で情に厚い父親のもとで心の贅沢を思う存分味わってきた作者ならではの豊かな感性が第三部の壮大な人間ドラマの中にも息づいています。

    0
    2012年04月30日
  • 青が散る(上)

    Posted by ブクログ

    大学生に「おすすめの本は」と聞かれたら私は迷わずこれを勧める。 20代、それより若いうちに必ず読んで欲しい

    0
    2012年04月09日
  • 睡蓮の長いまどろみ(下)

    Posted by ブクログ

    長編上下巻もの。アッシジと北海道に行きたくなった。親子の絆って。。相変わらず心を揺さぶる安定感。ナイス。

    0
    2012年04月08日
  • 幻の光

    Posted by ブクログ

    宮本輝短編Weekだった。この文体、この視点、純文学なんだよな。。すごいな。たぶんこれ書いたとき、俺と同年代か年下、すごいな。。

    0
    2012年04月08日
  • 五千回の生死

    Posted by ブクログ

    もう圧倒的に好き。二十歳の火影以降、宮本輝さんの短編集ははずれなし。こんな短い文章でなんでここまで、揺さぶられるのか。憧れ。

    0
    2012年04月08日
  • 月光の東

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    14年位前の作品で、ひとりの女性をめぐって
    その女性と一緒にいた後、自殺した夫の妻の日記と
    その女性と中学時代に同級生だった男の語りで、物語が進むのです
    米花という女性が、どのように生きてきたのか
    全てのことが明らかになることはないのですが、
    傷ついた妻の再生と、米花の壮絶で固い意思、女としての弱さ
    何故か、この米花が好きで、何度も読んでしまう小説です

    0
    2012年03月11日
  • 森のなかの海(下)

    Posted by ブクログ

    宮本輝さんの作品はいつもそうだと思いますが、すごく流れやリズムが良くて一度読み始めるとやめられず、一気に読んでしまいました。

    下巻に出てくる「森は木を拒まず、海は川を拒まず」という言葉にとても惹かれました。
    他にも素敵な言葉がたくさん詰まっていて、何回も読み返したくなる作品です。

    0
    2017年02月18日
  • 青が散る(上)

    Posted by ブクログ

     読んだのは、二十数年前になります。
     知人が廃品回収に出そうとしていた書物がもったいなく思い、それらを譲り受けた中にこの本がありました。
     私が読んだ本は上下巻に分かれてなく一冊の文庫本で、分厚く字も小さくて「読めるかな」と読み始めましたが、時代背景や大学の雰囲気そして登場人物などが私が在学していた頃にそっくりなのと、学生当時思い焦がれていた女性や友人に対する主人公の考え方が私とほぼ合致していたので、どんどん引き込まれていきあっという間に読んでしまいました。

     それまで読書が苦手だった私を、読書好きにさせてくれた作品です。

    0
    2012年01月23日
  • 骸骨ビルの庭(上)

    Posted by ブクログ

    心に響くお話でした。
    すべての登場人物に奥行があって、引き込まれました。
    戦争によって、孤児とならざるを得なかった子供たち、
    戦地での体験に、心縛られる大人たち、
    誰もが必死で生きねばならなかった終戦直後の暮らし。
    ただ生きるのではなく、人として崇高に生きる事の大切さ。
    魂魄…魂は心だけではなく体にも宿るもの。
    自分を変えようと思ったら、何度も何度も挫折を繰り返しながら、それでもなりたい自分を目指して、続けて行く事。

    色んな事を考えさせられました。

    0
    2012年01月13日
  • 五千回の生死

    Posted by ブクログ

    短編集が、好きだ。
    村上春樹の「象の消滅」「レキシントンの幽霊」にはじまり、
    辻仁成「千年旅人」、堀江敏幸「雪沼とその周辺」・・・どれも素敵で、
    印象に残っている。その作家の作風とユーモアに溢れていて、
    ひとつひとつの文章に「その人らしさ」が感じられるからだ。

    そして、宮本輝。
    彼の本はちゃんと読んだのは初めてである。「蛍河」は買ったものの
    読めていないのだ。
    素敵な、キレイな文章を書く人だと思った。
    そしてどの舞台も関西なんだよね。身近な光景。
    大阪の猥雑な雰囲気とそこに見え隠れする哀愁、人情・・・
    9つのどの作品も「生」「死」「人生」を感じさせる。
    それぞれの人物が背負ってきた過去があり

    0
    2011年11月05日