天の夜曲―流転の海 第四部―
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天の夜曲―流転の海 第四部―

825円 (税込)

4pt

昭和31年、熊吾は大阪の中華料理店を食中毒事件の濡れ衣で畳むことになり、事業の再起を期して妻房江、息子伸仁を引き連れ富山へ移り住む。が、煮え切らない共同経営者の態度に、妻子を残して再び大阪へ戻った。踊り子西条あけみと再会した夜、彼に生気が蘇る。そして新しい仕事も順調にみえたが……。苦闘する一家のドラマを高度経済成長期に入った日本を背景に描く、ライフワーク第四部。

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流転の海 のシリーズ作品

1巻へ 最新刊へ
1~9件目 / 9件
  • 流転の海―第一部―
    完結
    660円 (税込)
    理不尽で我侭で好色な男の周辺に生起する幾多の波瀾。父と子の関係を軸に戦後生活の有為転変を力強く描く、著者畢生の大作。
  • 地の星―流転の海 第二部―
    完結
    781円 (税込)
    人間の縁の不思議、父祖の地のもたらす血の騒ぎ……。妻子の健康のため、郷里に引きこもった松坂熊吾の雌伏の三年。戦後史を背景に自らの“父と子”を描く連作長編。
  • 血脈の火―流転の海 第三部―
    完結
    825円 (税込)
    昭和27年、大阪へ戻った松坂熊吾一家は、雀荘や中華料理店を始めとして、次々と事業を興していく。しかし義母の失踪に妻房江の心労はつのり、洞爺丸台風の一撃で大損害を被った熊吾も糖尿病の宣告を受ける。そしてたくましく育つ無邪気な小学生伸仁にも、時代の荒波は襲いかかるのだった……。復興期の世情に翻弄される人々の涙と歓びがほとばしる、壮大な人間ドラマ第三部。
  • 天の夜曲―流転の海 第四部―
    完結
    825円 (税込)
    昭和31年、熊吾は大阪の中華料理店を食中毒事件の濡れ衣で畳むことになり、事業の再起を期して妻房江、息子伸仁を引き連れ富山へ移り住む。が、煮え切らない共同経営者の態度に、妻子を残して再び大阪へ戻った。踊り子西条あけみと再会した夜、彼に生気が蘇る。そして新しい仕事も順調にみえたが……。苦闘する一家のドラマを高度経済成長期に入った日本を背景に描く、ライフワーク第四部。
  • 花の回廊―流転の海 第五部―
    完結
    737円 (税込)
    昭和三十ニ年、松坂熊吾は大阪で再起を賭け、妻房江とともに電気も通らぬ空きビルに暮らしていた。十歳になった伸仁は尼崎の集合住宅に住む叔母に預けられた。居住者たちは皆貧しく、朝鮮半島からやってきた人々が世帯の半ばを占め、伸仁は否応なく凄絶な人間模様に巻き込まれていく。一方、熊吾は大規模な駐車場運営に乗り出す。戦後という疾風怒濤の時代を描く著者渾身の雄編第五部。
  • 慈雨の音―流転の海 第六部―
    完結
    825円 (税込)
    昭和34年、中学生になったものの、あいかわらず病弱な伸仁の身を案じていた松坂熊吾だが、駐車場の管理人を続けながら、勝負の機会を窺っていた。ヨネの散骨、香根の死、雛鳩の伝染病、北への帰還事業、そして海老原の死。幾つもの別離が一家に押し寄せる。翌夏、伸仁は変声期に入り、熊吾は中古車販売店の開業をついに果たすが──。「生」への厳粛な祈りに満ちた感動の第六部。
  • 満月の道―流転の海 第七部―
    完結
    825円 (税込)
    昭和三十六年。東京五輪へ向け復興は進み、大阪行きの集団就職列車が満員となった時代。六十五歳を目前にした熊吾は中古車販売業を軌道に乗せ、往時の覇気が甦りつつある。息子・伸仁は絵画を愛する少年に成長し、妻・房江はアルコールから抜け出せずにいたが、確かに一家に未来は拓きかけていた。熊吾が博美と再会するまでは。
  • 長流の畔―流転の海 第八部―(新潮文庫)
    完結
    781円 (税込)
    昭和38年、松坂熊吾は会社の金を横領され金策に奔走していた。大阪中古車センターのオープンにこぎ着けるのだが、別れたはずの女との関係を復活させてしまう。それは房江の知るところとなり、彼女は烈しく憤り、深く傷つく。伸仁は熊吾と距離を置き、老犬ムクは車にはねられて死ぬ。房江はある決意を胸に秘め城崎へと向かった……。宿運の軸は茫洋たる暗闇へと大きく急速に傾斜していく。
  • 野の春―流転の海 第九部―(新潮文庫)
    完結
    935円 (税込)
    昭和41年春、大学生になった伸仁は部活動にアルバイトに青春を謳歌し、房江は兎我野町のホテルで賄い婦の仕事を得て働いている。別居の熊吾は進行する糖尿病に苦しみながらも、木俣の高級菓子の夢、中古車センターの運営、森井博美の活計等、大小様々な難事の解決に奔走していたのだが……。37年の時を経て紡がれた奇跡の大河小説圧倒的な感動のフィナーレ。(解説・堀本裕樹)

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天の夜曲―流転の海 第四部― のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    自尊心より大切なものを見つける。
    自分で実際に見聞きしたものだけを信じる。
    心根の腐るような言動はしない。
    何が起きても、大したことはない。
    主人公から我が子へ送る言葉が、心に響く。
    些事にとらわれず、我が道をひたすらに突き進む主人公の生き方が、かっこいい。
    妻が喘息にかかっている情報を得ても、すぐ

    0
    2024年02月29日

    Posted by ブクログ

    自尊心より大事なものを持たねばならない。

    富山へ移った松坂一家。
    様々な苦難が降り注ぐ。
    その中で、地味溢れる言葉に溢れている。

    徐々に苦しくなる熊吾と家族。追い詰められて来ているが、その中でどう生きていくのか。。

    熊吾のパワーが落ちて来ている感じもある。
    そして、人間の悪意や行動も、善悪では

    0
    2023年09月17日

    Posted by ブクログ

    我が人生のバイブル(笑)
    「流転の海」第四部

    気の遠くなるような長旅を経て富山へと辿り着いた松坂一家を出迎えたのは、想像を絶する豪雪と先行きの不安を暗示する高瀬夫婦の応対だった。

    程なく、
    高瀬勇次の人間を見誤っていた事に愕然とする熊吾の元に、河内善助の急死の知らせが届く。

    河内の告別式の為に

    0
    2023年04月13日

    Posted by ブクログ

    精力的に事業を興しては成功させていた熊吾にも暗雲立ち込めてきて読み進める事が中々つらくなってきた。
    宮本輝氏の作品で描写される「生と死」「明と暗」「幸と不幸」「貧と富」等々、この第4部は暗の部分が強くのし掛かってきたような感じがした。第5部は生の象徴でもある伸仁の活躍に期待している。

    メモ 古今亭

    0
    2022年04月19日

    Posted by ブクログ

    昭和31年中華店食中毒大阪から富山へ。共同経営者煮え切らなく単身大阪へ。踊り子西条あけみと関係。中古車販売順調に見えたが部下が資金持ち逃げ。息子伸人仁を富山に残し大阪へ。高度成長期

    0
    2016年02月04日

    Posted by ブクログ

    主人公の熊悟はとにかくいろんな事にチャレンジしたり、世話を焼いたり、裏切られたり、感謝されたり、心配させたり、次々に事に対峙して行く様は常にアクティブだ。年を重ね若干強引さやパワフルさが影を潜めたが、生命力に溢れている。また、子煩悩であり、なんだかんだやっても妻を愛している。今後の展開が楽しみだ。

    0
    2014年03月08日

    Posted by ブクログ

    シリーズを読破してしまいたくないためだけに先に引き伸ばしているのだけれど、ややもすれば明日にでも本屋に寄りかねない勢いにさせられてしまう中毒性の読み物。第4作は宮本さんが主人公の年齢により近づき、主人公の心理描写にリアリティが増しているように感じる。運命の岐路に立つ波乱万丈の主人公とその家族の行く末

    0
    2012年07月12日

    Posted by ブクログ

    新しい土地で再出発したのに、次から次へと失敗。離れ離れになった家族はそれぞれに苦労しながらなんとか一年を過ごす。特に主人高の妻の孤独さの表現はなかなかで、今まで激動だった前作より心の深い描写が際立っていたと思う。

    0
    2011年08月12日

    Posted by ブクログ

    ※ネタバレ、という程ではないですが、内容に踏み込んだこと書いてます。父としての松坂熊吾の姿がすごく好きです。伸仁とのやりとりや、房江との会話など、愛情に満ちていて読んでいて笑みを浮かべてしまいます。以下、印象に残った言葉と思ったこと「自分の自尊心よりも大切なものを持って生きにゃあいけん」自分の人生に

    0
    2011年07月17日

    Posted by ブクログ

    妻と子を富山に残し、大阪で再起を図る熊吾。
    そんな彼に色々な試練がかかる。
    伸仁と同じように幼い頃に富山で暮らした筆者にとって、富山の風景は心に刻まれているのであろう。
    富山の田園風景の描写は瑞々しい。
    顔面に大火傷を負った、西条あけみの描写が痛々しい。

    0
    2021年06月01日

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