花の回廊―流転の海 第五部―(新潮文庫)
  • 完結

花の回廊―流転の海 第五部―(新潮文庫)

小説・文芸
990円 (税込)

4pt

昭和三十ニ年、松坂熊吾は大阪で再起を賭け、妻房江とともに電気も通らぬ空きビルに暮らしていた。十歳になった伸仁は尼崎の集合住宅に住む叔母に預けられた。居住者たちは皆貧しく、朝鮮半島からやってきた人々が世帯の半ばを占め、伸仁は否応なく凄絶な人間模様に巻き込まれていく。一方、熊吾は大規模な駐車場運営に乗り出す。戦後という疾風怒濤の時代を描く著者渾身の雄編第五部。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    流転の海
  • タイトルID
    :
    174436
  • ページ数
    :
    508ページ
  • 電子版発売日
    :
    2012年07月06日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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流転の海 の一覧

1巻へ 最新刊へ
1~9件目 / 9件
  • 流転の海―第一部―(新潮文庫)
    完結
    880円 (税込)
    理不尽で我侭で好色な男の周辺に生起する幾多の波瀾。父と子の関係を軸に戦後生活の有為転変を力強く描く、著者畢生の大作。
  • 地の星―流転の海 第二部―(新潮文庫)
    完結
    935円 (税込)
    人間の縁の不思議、父祖の地のもたらす血の騒ぎ……。妻子の健康のため、郷里に引きこもった松坂熊吾の雌伏の三年。戦後史を背景に自らの“父と子”を描く連作長編。
  • 血脈の火―流転の海 第三部―(新潮文庫)
    完結
    935円 (税込)
    昭和27年、大阪へ戻った松坂熊吾一家は、雀荘や中華料理店を始めとして、次々と事業を興していく。しかし義母の失踪に妻房江の心労はつのり、洞爺丸台風の一撃で大損害を被った熊吾も糖尿病の宣告を受ける。そしてたくましく育つ無邪気な小学生伸仁にも、時代の荒波は襲いかかるのだった……。復興期の世情に翻弄される人々の涙と歓びがほとばしる、壮大な人間ドラマ第三部。
  • 天の夜曲―流転の海 第四部―(新潮文庫)
    完結
    1,045円 (税込)
    昭和31年、熊吾は大阪の中華料理店を食中毒事件の濡れ衣で畳むことになり、事業の再起を期して妻房江、息子伸仁を引き連れ富山へ移り住む。が、煮え切らない共同経営者の態度に、妻子を残して再び大阪へ戻った。踊り子西条あけみと再会した夜、彼に生気が蘇る。そして新しい仕事も順調にみえたが……。苦闘する一家のドラマを高度経済成長期に入った日本を背景に描く、ライフワーク第四部。
  • 花の回廊―流転の海 第五部―(新潮文庫)
    完結
    990円 (税込)
    昭和三十ニ年、松坂熊吾は大阪で再起を賭け、妻房江とともに電気も通らぬ空きビルに暮らしていた。十歳になった伸仁は尼崎の集合住宅に住む叔母に預けられた。居住者たちは皆貧しく、朝鮮半島からやってきた人々が世帯の半ばを占め、伸仁は否応なく凄絶な人間模様に巻き込まれていく。一方、熊吾は大規模な駐車場運営に乗り出す。戦後という疾風怒濤の時代を描く著者渾身の雄編第五部。
  • 慈雨の音―流転の海 第六部―(新潮文庫)
    完結
    990円 (税込)
    昭和34年、中学生になったものの、あいかわらず病弱な伸仁の身を案じていた松坂熊吾だが、駐車場の管理人を続けながら、勝負の機会を窺っていた。ヨネの散骨、香根の死、雛鳩の伝染病、北への帰還事業、そして海老原の死。幾つもの別離が一家に押し寄せる。翌夏、伸仁は変声期に入り、熊吾は中古車販売店の開業をついに果たすが──。「生」への厳粛な祈りに満ちた感動の第六部。
  • 満月の道―流転の海 第七部―(新潮文庫)
    完結
    880円 (税込)
    昭和三十六年。東京五輪へ向け復興は進み、大阪行きの集団就職列車が満員となった時代。六十五歳を目前にした熊吾は中古車販売業を軌道に乗せ、往時の覇気が甦りつつある。息子・伸仁は絵画を愛する少年に成長し、妻・房江はアルコールから抜け出せずにいたが、確かに一家に未来は拓きかけていた。熊吾が博美と再会するまでは。
  • 長流の畔―流転の海 第八部―(新潮文庫)
    完結
    825円 (税込)
    昭和38年、松坂熊吾は会社の金を横領され金策に奔走していた。大阪中古車センターのオープンにこぎ着けるのだが、別れたはずの女との関係を復活させてしまう。それは房江の知るところとなり、彼女は烈しく憤り、深く傷つく。伸仁は熊吾と距離を置き、老犬ムクは車にはねられて死ぬ。房江はある決意を胸に秘め城崎へと向かった……。宿運の軸は茫洋たる暗闇へと大きく急速に傾斜していく。
  • 野の春―流転の海 第九部―(新潮文庫)
    完結
    935円 (税込)
    昭和41年春、大学生になった伸仁は部活動にアルバイトに青春を謳歌し、房江は兎我野町のホテルで賄い婦の仕事を得て働いている。別居の熊吾は進行する糖尿病に苦しみながらも、木俣の高級菓子の夢、中古車センターの運営、森井博美の活計等、大小様々な難事の解決に奔走していたのだが……。37年の時を経て紡がれた奇跡の大河小説圧倒的な感動のフィナーレ。(解説・堀本裕樹)

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花の回廊―流転の海 第五部―(新潮文庫) のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    『流転の海』全九部中第五部。
    『新潮』2004.6〜2007.4

    昭和32年、松坂熊吾は大阪で再起をかけ、妻と共に電気もガスも通らず、ロウソクだけが灯りという空きビルに暮らす。
    10歳の伸仁(宮本輝がモデル)は尼崎の「蘭月ビル」という、まるで貧民窟のようなアパートに住む叔母に預けられる。
    そこの住民はみな貧しく、半分は朝鮮人であり、伸仁は凄絶な人間模様に巻き込まれて行くのだった。

    相変わらず、濃いエピソード満開で、そこでもしたたかに生きていく伸仁。
    しかし、作者が「どうしても書かなければならなかった一巻」と言っているように、のちの作家生活に大きな影響を与えているだろうことは間違いない。
    これまで読んで来たこのシリーズの中でも、出色の面白さだった。

    そして、松坂熊吾について、乱暴で苦手な人物と感じていたが、中国や朝鮮出身の人、貧乏人にも分け隔てない人物だと知り、好感度が少しあがった。

    とりあえず第六部に進みます。

    0
    2025年10月29日

    Posted by ブクログ

    尼崎・蘭月ビル編(伸仁10歳〜11歳 小4の終わりから小6)
    伸仁は、熊吾の妹・タネの家に預けられます。その蘭月ビルには、様々な事情を抱える人たちが住んでいて、事件が勃発したり、死人が出たり…そんな驚くべき環境の中で、伸仁は成長していきます。
    周りを惹きつける伸仁の人柄も、そこかしこで読み取ることができて、「伸ちゃん、頑張って〜」と心のなかで応援しながら読み進めていきました。
    その後、熊吾が大阪でモータープールの管理人となり、親子が再び一緒に住めるようになり、第6部へと続きます。

    0
    2025年06月07日

    Posted by ブクログ

    在日朝鮮人と言われた人々の暮らし、思想、逞しさが伝わってきた。毎回のように、重厚なテーマが物語の根底に流れていて、読み応えがある。
    人間性を形作るのは環境。まさにその通りだと思う。特に子供の時分はその影響力が計り知れない。良い環境とは何か。考えるきっかけにもなった。

    0
    2024年03月23日

    Posted by ブクログ

    この物語は、
    なぜこんなにも惹きつけて止まないのか…

    一部・二部の頃の、房江に向けたクソのような暴力には、嫌悪感しか覚えなかったけれど…。

    陰と陽。
    正と負。
    相反する両極の性質を内包する、
    人間というもの…

    主人公・熊吾の卓越した洞察力。
    そして、年齢・性別・国籍・身分を問わず自分間違いは素直に認める公平性(feirness)。

    その底に棲む禍々しい暴力性。


    房江の優しさと慈愛、
    次々に襲いかかる災厄に負けない強さと時折のぞくお茶目な一面。
    一方で、彼女の人生に、べったりと張り付て離れない不安(不幸)の陰。


    伸仁の脆弱な身体に宿る、
    しなやかな強さを持つ心。

    そんな、大きな矛盾を抱えた人間の生き様に、感動と共感を得ずにいられない。




    久保敏松の裏切りにより一文無しとなった熊吾は、伸仁を富山に残し房江と共に大阪へ戻るが、結局一人の寂しさに根を上げた伸仁を迎えに行く事に。

    熊吾と房江は電気も水道も通っていない船津橋のビルに住んでおり、二人共深夜まで戻らない事が多い為、伸仁は尼崎の蘭月ビルという長屋に住む妹のタネに預ける事となる。

    中古車のエアー・ブローカーで糊口を凌ぐ熊吾は、旧知の柳田元雄に出資させ、福島西にある女学院の移転に伴う千二百坪の跡地を使って巨大なモータープールを作る計画に邁進する。

    一方房江は、大阪灘波宗右衛門町の小料理屋「お染」で働き、底意地が悪く嫉妬深い店主・田嶋カツ代の嫌がらせに耐えながら得意の料理によって顧客の心を掴んで行くが、偶然来店した、新町の「まち川」時代の売れっ子芸者・千代鶴(島津育代)との再会以後、育代から執拗な嫌がらせに遭う。

    そして…
    貧乏人の巣窟であり、
    社会的規範の外に生きる者や、祖国が南北に分かれ反目し合う朝鮮人達の巣食う蘭月ビルで、逞しくしたたかに育ってゆく伸仁。

    そんな中でも、
    音吉の尽力で熊吾の母の消息(死亡)が判明し、千代麿が愛人に産ませ、浦辺ヨネ(わうどうの伊佐男の子を産んだ愛人)に預けていた娘・美恵を、ヨネの死亡により引きとる事になったり、
    また、かつて井草が持ち逃げした金五十万が海老原太一へと渡っていた証拠の名刺が見つかったりと周りも慌ただしい。

    やがて、
    ついに土地の買収に成功した熊吾は、柳田の下での期限付き運営責任者としてながらモータープールの経営に本腰を入れる。
    そして、房江も「お染」を辞め伸仁も戻り、松坂一家は管理人としてモータープールの一角に住み込む。

    事業の順調な滑り出し、そして、蘭月ビルの住人・ヤカンのホンギの結んだ縁によって再会した亀井周一郎が熊吾の再起への助力を約束し、漸く明るい兆しが…

    だが、
    蘭月ビルで出会った絶世の美少女・津久田咲子の存在は、どの様な禍いをもたらすのか…

    0
    2023年05月06日

    Posted by ブクログ

    読み終えてやっと、花の回廊は蘭月ビルも表しているのだと気がついた。花の回廊とはいうが華麗な花とは対極にもあるような人間の汚さや妬み脆さや危うさが混ざり合っていて、読んでいる自分にも重くのしかかってくる。
    そのような闇ともいえる場所でさえも伸仁は自分なりに向き合って、人間の部分を成長させているように見えた。次から次へと起こる事柄にひとつひとつ優しさで対応しているところを眩しく感じた。
    この花の回廊では熊吾の活躍があまりなく、やはり息子の伸仁へと重心が移っているのかなと思った。
    メモ 茶:侘茶  倨傲と卑屈

    0
    2023年07月24日

    Posted by ブクログ

    蘭月ビルが中心に展開する。伸仁の体験はすごい、としか言いようが無い。同じ年代の娘が私にもいるが、とても伸仁のような人生経験はさせられていない。

    この小説は大河だ。大きな流れの中で、読者はストーリーに迫ったり、離れたり。私自身も読み始めてから、相当な時間がかかってしまっている。

    一つには、何か悪いことがあると、切なくなり、しばらく読み進められなくなってしまうのだ。しかも前触れも無く、いきなり悪いことが起こるのが、この流転の海である。

    今回はモータープールの話が進む。少しずつ前に進み始めている熊吾たちの生活。すでに全10巻が完成している。次はすんなりと読み進められるだろうか。

    このような小説とのつきあい方も、実は楽しみの一つだったりする。つまり時間の流れを味わうという意味で。

    0
    2019年01月15日

    Posted by ブクログ

    昭和32年。松坂熊吾大阪房江と空きビル。10歳の伸仁は尼崎の欄月ビルの叔母に預けられる。朝鮮人が多く壮絶な人間模様に巻き込まれる。大規模な駐車場経営に乗り出す。3人一緒の生活

    0
    2016年02月15日

    Posted by ブクログ

    流転の海第5部。富山から大阪に戻った松坂一家は、一人息子伸仁を熊吾の妹タネに預ける。そこは、尼崎の集合住宅、蘭月ビルという貧乏の巣窟で、様々な人たちが住む。蘭月ビルはじめ様々な人間模様、昭和時代の懐かしさ、そして大阪特有の喧騒を凝縮した物語。13.5.3

    0
    2014年05月07日

    Posted by ブクログ

    伸仁が 小学生高学年になる。
    それにしても、熊吾、房江の生活がすごい。
    電気のないビルで生活する。
    外の水道水でシャワーをする。
    撤退を潔くする熊吾が残ったものはわずかだった。
    60歳をむかえている。
    タネをまいたものが少しづつ返されるのであるが。
    大きな事業をするには、たりない。

    伸仁は、蘭月ビルに住む 妹のタネと寺田が住む家庭に預ける。
    蘭月ビルの住人は 朝鮮人を初めてとして、貧乏な人が多い。
    そして、訳ありの人である。
    ゴーリキーの「どん底」を思い出させる。
    関西の特徴がよくでている。
    戦後の混乱期から、ある意味では 朝鮮人というのが
    独特の意味を持っていた。差別と言う言葉の対象でもあった。
    同和がいないのは、不思議でもあるが。

    伸仁が語るのではなく、熊吾、房江が伸仁を見る。
    父親そして母親からみた 伸仁は 着実に成長している。
    先生からかなりきつい評価を受けながらも、房江は暖かく見る。

    観音寺のケンのような付き合いが 生まれず。
    津久田の爆発が 月夜に変身する というのが、
    何とも言えず、すごいのだ。
    津久田の娘 掃き溜めのツルがどうなっていくのか?
    興味深い。

    伸仁が少し上なので、時代が同調していて、
    いくつかの感慨に耽ることが多い。
    何となく、怪しい、言葉にできない何かが、噴出する。

    伸仁のイタセクスアリスが どうなるのか。
    楽しみでもある。

    0
    2013年11月27日

    Posted by ブクログ

    収入が無くなり、房江までもが働きに出る熊悟一家。相変わらずどたばたは絶えない。この物語はある一家とそれに関わる人々や出来事を淡々と綴って行く人生劇場だ。この先どうなるのか?クライマックスっていうのはあるのか?

    0
    2014年03月08日

花の回廊―流転の海 第五部―(新潮文庫) の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    流転の海
  • タイトルID
    :
    174436
  • ページ数
    :
    508ページ
  • 電子版発売日
    :
    2012年07月06日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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