【感想・ネタバレ】睡蓮の長いまどろみ(下)のレビュー

あらすじ

家族を捨てた生母・美雪が運営する不幸な少年少女のための施設「森末村」とは? 東京に密かに借りたアパートで順哉があやしく交わる「内なる女」とは? 東京、大阪、伊豆、北陸、九州、北海道を舞台に、人間が自らの「宿命」を見据えつつ、なお幸せに生きようとするとはどういうことかを問う純文学巨篇。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

上の続き‥
母親と父親の過去には色んなことがあり
息子の順哉。母親に会いたい気持ちと
知りたい気持ち‥母親は息子だと一目見て
分かった。やっぱり離れてても
分かるのだなぁと思った。蓮と睡蓮の違い‥

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2023年08月02日

Posted by ブクログ

長編上下巻もの。アッシジと北海道に行きたくなった。親子の絆って。。相変わらず心を揺さぶる安定感。ナイス。

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2012年04月08日

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『海岸列車』や『星宿海への道』の方が好きですが…宮本輝作品は、やはり最後まで夢中で読んでしまいます。宿命や運命、という言葉の深みをしみじみ感じました。また、その宿命や運命に立ち向かう、自分の心の奥底の、何があっても変わらない部分のことについて考えさせられました。

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2011年07月18日

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2000年作品。上巻の感想でも触れましたが、著者の作品は、よく読んでいます。芥川書作家、芥川賞審査委員という経歴とは想像できないウィットに富んだ会話や優しい関西弁に親しみを感じております。著者の作品には、いつも「宿命」と言うものが扱われます。その宿命に抗い生きる主人公たちの姿に私はいつも共感します。そして人間が「魔が刺す」という事。この作品も、この2点が出てきます。上巻を読んで、少しサスペンス仕立てのところに珍しいなあと感じたのですが、なるほどなあと唸りました。それから、やっぱり文章が綺麗ですねえ。また、読み返す時があるかもしれません。わたしにとって、著者の作品にはハズレはないです。蛇足ですが、最近の作品には少々説教じみたところが感じられるような気がします、私的な感じですが。

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2021年09月24日

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ストーリー展開が多様性もあっていろんな場所にも訪れるから、旅先で読んでてなんか合ってるなと。ただ、ふわぁっとした後半の展開に、主題である宿命だとか、生まれ持ったものについて、ぼんやりとした感想しか持てなかったなぁ。全体的には小難しい思想が読みやすくまとまってて良かったかなと。

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2012年07月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「どんなに誤魔化しても、人間の相というものは恐ろしいほどにその人の正体を漂わせている」など、話の展開も謎が解けておもしろかったです。最後、もっとじっくりでも良かったかも。

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2011年11月27日

Posted by ブクログ

因果応報、原因と結果みたいな内容がよく出てくる。最後の最後まで喫茶店の千菜の飛び降り自殺の経緯がわからなかったのがちょっと残念。ちょっとミステリーな展開もありやっぱり主な部分は人間愛。美雪を面倒見てた、橘夫妻の言葉が印象に残ってる。”暗いところにいくからつまずく、もっと明るいところにいけ、そうしたら転がってる石ころが良く見えてつまずかない” 純哉の空想癖がちょっとわかるなぁ〜。自分も、暇なときよく空想や妄想している。

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2009年10月04日

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今回は人としてあまり好きでは無い種類の人間がたくさん出てきた。その為か宮本輝の本を読み終わった時にいつも感じる満足感は無かった。男性の性表現が要所要所にでてきて、なんとなく馴染めなかったし、主人公の産みの母も溢れ出すフェロモン的な物が嫌だと感じた。

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2024年09月06日

Posted by ブクログ

私は宮本輝が凄く好きだったんだけど、あぁもぅ物語の背景が共有出来ない時代になってしまったな…と。この作家は戦中戦後に苦労した親を持って、高度経済成長時代に生きているって背景に物語を紡ぐのが本当に秀逸で。沢山の物語をそこへ投下してるんだけど。もちろんその背景が変わっても普遍的に味わえるモノもあるんだけど、宮本輝はそうじゃない。その時代感というか、生活様式、ジェンダーバイアスとかが、もう「今」に適応しなくて、あぁもう賞味期限切れたんだなって思ってしまった。

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2022年12月29日

Posted by ブクログ

久しぶりに読む。宮本輝。

構成の仕方が、宮本輝らしいが、
読みやすいだけで、
何かオカルト的な作品になっている。

蓮と睡蓮 世羅順哉。庄平。

「因果倶時」・・
原因のないところに決して結果もない。

「私が闘おうと決めたからよ。
だから宿命は私はねじ伏せにかかったのね。
宿命ってのは、それぞれの人間の中で
生きている生き物なのよ。
飼い主は他ならぬその人自身。」 森末美雪

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2013年01月29日

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脇役の緒方元常務が気になった。「かみそり」の異名を持つビジネスマンが、亡くなった元部下の女房と一緒になり、小さい時の夢である焼き鳥屋の親父となり、まもなくその女に逃げられ、60超えて有名焼き鳥店に弟子入りし腕を磨くといったことが書かれている。彼の現在の状況の原因と結果は?そして順哉と深雪が離れ離れとなった原因と結果は、何だろう。

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2009年10月04日

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「因果倶時」原因が生じた瞬間には結果もそこに生じているという意味。それがテーマとなっている一冊。人の境遇と言うのは因果倶時の凝縮であり、つまりそのような境遇になる原因は自分自身が作っているのだと言う。宮本作品には宿命だとか運命だとかを背負っている登場人物が多いのだけど、本書の中では苦しみや悲しみを背負って生きてきた主人公の母親が「みずから因を作れば、その果はそのとき瞬時に私の中に宿るのだ」「幸福のために新しい因を作りたい」と言っている。宿命というのは本当にあるのかもしれないけれど、新しい因を作ることはできる。そう思えば希望が持てる気がする。宮本作品の深さを知った一冊。苦戦したけど、最後まで読んでよかった。

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2009年10月04日

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