宮本輝のレビュー一覧
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きれいな、ゆたかな世界。
私には聴こえるだろうか。
○倦まず弛まず焦らず、ひとつずつ進めて完成させる。それが仕事というものなのだ(135頁)
○アクセルを踏みながらブレーキも一緒に踏むような生き方はあきまへんで
○勢いのあるときは、がんがん行きなはれ。それは年齢とは関係おまへん。若い人が伸びてく...続きを読むPosted by ブクログ -
先日、「テマヒマ」展を観に行って、数日前には、能登でていねいにじっくり作られたいしりを使ったお料理を堪能して、輪島で漆塗りの奥深さに感銘を受けてきたばかりで、偶然手にした本。いろいろなものが私の中で繋がってきて、ドキドキわくわくしてきた。発酵食品のことももっと知りたいけれど、作り手が気になる。そんな...続きを読むPosted by ブクログ
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シリーズを読破してしまいたくないためだけに先に引き伸ばしているのだけれど、ややもすれば明日にでも本屋に寄りかねない勢いにさせられてしまう中毒性の読み物。第4作は宮本さんが主人公の年齢により近づき、主人公の心理描写にリアリティが増しているように感じる。運命の岐路に立つ波乱万丈の主人公とその家族の行く末...続きを読むPosted by ブクログ
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《いのち》を主題に、走るために生まれてきたサラブレット『オラシオン』に関わる人々の人間としての業を考えさせられる。馬、犬、人の出産のシーンから始まり、生きていく中で、幾つかの死も訪れる…
それぞれの人生の中で、悩み、苦しみ、決断し夢を生きてゆく。
勇気と夢が湧いてくる。Posted by ブクログ -
流転の海第三部。松坂親子の物語の折り返し地点にあたる本作では、両親の愛情を一身に受けながら健やかに成長し、自由闊達で多彩な側面を見せ始めている息子・伸仁の姿が印象的です。豪胆で情に厚い父親のもとで心の贅沢を思う存分味わってきた作者ならではの豊かな感性が第三部の壮大な人間ドラマの中にも息づいています。Posted by ブクログ
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宮本輝さんの作品はいつもそうだと思いますが、すごく流れやリズムが良くて一度読み始めるとやめられず、一気に読んでしまいました。
下巻に出てくる「森は木を拒まず、海は川を拒まず」という言葉にとても惹かれました。
他にも素敵な言葉がたくさん詰まっていて、何回も読み返したくなる作品です。Posted by ブクログ