宮本輝のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
1982年から執筆を始めた宮本輝の自伝的大河小説の第五部。波乱万丈の一生を送った松坂熊吾やその息子の伸仁の成長がダイナミックな筆致で描かれており、めちゃくちゃ惹きつけられる。昨夜は夜中の3時までかかって一気読みしてしまった。
また、新しく出てくる登場人物のなんと魅力的なことか。ボロアパートの一室を茶室にしてそこで寝起きをする、真の侘び人。子供たちに創作のお話を聞かせる怪人二十面相。盲目の妹を支えながら前科者の父と暮らす秀才の兄と息を呑むほどの美形の妹。それぞれのキャラクターが立ちすぎて、スピンオフがいくつもできそう。また、昭和初期の街並みや社会情勢をそこに抱える問題を捉えながらリアルに表現して -
Posted by ブクログ
《蛍川》
私の好きな場面は、蛍の群れと遭遇するシーン。蛍が、先の見えない母と息子の不安な心を灯してくれているかのようだ。これからも、何度となく思い出される光景であろう。信じてこれからの人生を強く生き抜いてほしいと思った。
《泥の川》
登場人物の葛藤を想像しながら、読みすすめた。考察が必要であり、読者によって受け止め方は様々ではないか。私は感傷的な思いが残った。混沌としている世の中、時代に生きる少年の純粋さも印象的だった。それに向き合う思春期の葛藤、物悲しさがあった。人それぞれ、背景(貧しい家庭に生まれた等)をもっている。その中でも、その人が乗り越えられる試練が与えられ、生き抜いて行けるんだと信 -
Posted by ブクログ
富山の薬売り・川上弥一さんの語りの文章が優しく心に沁みました。黒船来航や天璋院篤姫、西郷隆盛など、お馴染みの歴史事実の中に、富山の薬売りと薩摩との関係など今まで知らなかった事が書かれていて、新しい発見が楽しいです。第2巻も楽しみです。
途中、上縮(うわしまり)、二才(にせ)など、読み方が難しい用語や地名が出てきました。初出でルビをメモしておかないと、次にルビ無しで出てくるたび記憶のキャパが小さい私は「何だったかなぁ」と忘れてしまい、その都度メモを見返しながら読みました。時間がかかってしまいましたが、2巻ではもう少しスラスラ読めるように頑張りたいです。