宮本輝のレビュー一覧

  • 灯台からの響き

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    起伏は少なく淡々とわりと都合良く話はすすむものの、余韻も残り味わい深いなと感じた。

    妻、夫、パートナー…なんでも知っているつもりの、いることが当たり前になっている人の知らない過去。確かに気になる。

    人生の折り返しは過ぎた私にも響く。
    老年期を迎えた主人公の、哀愁と再生を描いた優しく胸を打つ大人のための旅情物語。

    都会の商店街、旅先の灯台に足を運びたくなる。

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    2026年07月25日
  • 錦繍

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    義母が宮本輝さん好きらしく、私も読んでみた。
    往復書簡で綴られる静謐な文章。
    「今」に対する受け止め方が変わっていく場面が印象に残った。自分の不幸を他人のせいにしたりなどしたが、そうではない、これは私の業でもあるという気付き。
    もう少し大人になってから再読したいと感じた。

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    2026年07月24日
  • よき時を思う

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    2026年ナツイチフェアで「宮本輝」という懐かしい名前を見かけて購入。
    宮本輝といえば「ドナウの旅人」を繰り返し読んだ日々を思い出す。

    タイトルの「よき時を思う」にはいろんな意味があるように思う。
    物語の始まりは東小金井にある三沢平馬の四合院造りの家から始まる。平馬の話はそこそこに、すぐにそこに住む綾乃の話になり、小説の大部分は綾乃とその家族、祖母の話となる。
    90歳になる祖母が計画した豪華絢爛な本格的晩餐会。
    そこに至るまでの、家族の話。
    何か大きな事件が起こるわけでもなく、ただ日常が描かれているのだけど、その日常がそれぞれが生きてきた物語なのだと気付かされる。

    小説の最後に、再び三沢平

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    2026年07月15日
  • 錦繍

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    昔の本だから読みにくいかなと思いきやつらつら読めます。読みやすい。読後はなんだか郷愁というか子供時代の事や田舎のこととか色々蘇ってきてめっちゃセンチメンタルになります。でも良かった。

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    2026年07月15日
  • ドナウの旅人(上)

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    西ドイツが存在し、まだ、東欧が共産圏であった頃なので、物言いとかもちょっと違うし、今あるような便利なものがない時代なので、旅の進め方もちょっと懐かしかさを感じながら読み進められました。突然失踪した母親を追って、ドナウ川へ、、そして、それぞれ難しさや思いをかかえた人々が登場し、、下巻が楽しみです。霧が丘

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    2026年07月04日
  • 湾

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    美しい場所から生まれる美しい家族の話。

    大きな事件が起きるわけではない。舞鶴という場所で生まれ育った主に姉弟の物語。
    ここで生まれ育ったわけではないけどそんな幼少期があったような、あるいはそこに憧れを抱くような美しい記憶。
    振って湧いた僥倖はシンプルに羨ましい。
    これほど伸びやかに生きられたら、と思う。

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    2026年06月23日
  • 湾

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    美しい舞鶴湾のお話。最近行ってないな。よくドライブしたな。五老ケ岳よく行ったな。

    かなり近くて風景が目に浮かぶのでつい買ってしまったやん、

    昭和高度成長期、五粒の種を託され舞鶴に向かう少年光太の語りで物語は進む。腹違いの姉皐月と、祖父のタワシじいちゃん。その従兄弟のマジ—、そのお嫁さんであり姉妹のツルカメばあちゃん、レーダーの会社の社長である父と母…

    高度経済成長の真っただ中に美しい田舎の漁村で成長していく光太と皐月。血縁家族の共同生活がまた楽しい。朝鮮特需や高度成長期の昭和時代に長閑な漁村で生活を営む人々のその時代時代の人情味溢れたエピソードの数々は昭和の時代のおおらかさとか、平成の時

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    2026年06月19日
  • 潮音 第四巻

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    時代背景と越中富山の薬売りから話が大きく広がりを見せ楽しませてもらった。つくづく大変な時代だったと感じた。
    太一郎の自死がわからないまま終わったのは何故なんだとしか思えない。私見では、偉大な父親の将来構想を聞いて一瞬の気の迷いが、自分を行き詰まらせてしまったのだろうか?いずれにしても、なにやら腑に落ちない事件だった。著者の考えを聞きたいものだ。

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    2026年06月16日
  • 螢川・泥の河

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    泥の河は1955年頃の大阪を舞台にした小説で、川沿いに住む少年たちの交流を余情感たっぷりに描いている。うどん屋の息子の信雄、対岸の船の家に住む喜一と銀子、そして母親。物語は信雄と喜一の出会いから始まる。二人は川で遊ぶうちに親しくなり、信雄は船の家に通い、喜一の姉の銀子、さらに母親とも知り合いになる。その中で信雄は喜一と銀子の母親は娼婦であること、そのことで近隣住民から疎外されていることを知る。しかし信雄の両親は喜一と銀子を差別せず、愛情を持って接する。その態度は信雄にも伝わったと思う。ところが地域の神社の祭りの日の出来事で信雄と喜一の絆には距離ができてしまう。そして最後は会うこともかなわず、別

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    2026年06月07日
  • 流転の海―第一部―(新潮文庫)

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    次から次へとテンポよく展開していき面白かったです 登場人物も魅力的で引き込まれました 第二章も読みたいです

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    2026年06月06日
  • 錦繍

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    会社の先輩から純文学が読めるなら、これを読んでほしいと半ば強引に読むことになりました。
    正直なところかつての文豪の作品でも、いわゆる純文学と括られる作品はなかなかハードル高めのものが多いイメージがありますよね。
    錦繍は元夫婦と言う関係性の2人が偶然の再会をしたことから始まり、手紙と言う手段で過去を精算していく物語。
    手紙だけのやり取りがここまで奥行きを出し引き込ませるのかと、正直驚きました。
    素直に面白かったです、新しい作品ばかり読もうとしてましたがもっと色々な作品に触れてみたいと思わせられました。

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    2026年06月01日
  • 灯台からの響き

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    ネタバレ

    久々の宮本輝、青が散る、川3部作など若いころからよく読んでいた作家。母も読んでいたような気がする。2020年の作ではあるがやっぱり宮本輝だ、テンポは遅く、60代の私をうならせる文がある。設定がラーメン屋の親父だけど本を山ほど読んでいるというのが昭和らしい、森鴎外の渋谷抽斎も読んでいる、子供3人と心を通じ合い妻蘭子が2年前に死んで締めていたラーメン屋を再開業するまでのお話し。たまにはいい・

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    2026年05月31日
  • 青が散る(下)

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    大学の四年を終えて、燎平や仲間たちはそれぞれの人生を歩きはじめるところで、完。
    「青が散る」とは「青春の終幕」の意であったか。

    でもって非リアな青春を送ってしまった私には、その感傷が今一つピンとこないのだった。
    学生時代の私が読んでいたらどう感じたかはわからない。
    でも、ドラマを見なかったということからも、当時からこういう世界とは距離を置いていたような気がするな。

    親目線でみると、親の金で大学に行っているのに、勉強をするわけでもバイトするわけでもない。
    恋愛はまあいいだろう。
    部活もまあいい。
    でも、勉強はしろよ。
    家業が倒産するのしないのという時ですらバイトもしないで、デートの時は小遣い

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    2026年05月23日
  • よき時を思う

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    よき時を思い、こんなに穏やかに過ごせるよう努力したい。
    いや心乱れることも、穏やかに感じられるよう昇華されているのか。
    10代のころから宮本輝さんの小説を読んでいますが、いつもすこし不思議な読書感を得ます。

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    2026年05月10日
  • 青が散る(上)

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    多分私が学生の頃にドラマ化して、すごく人気があったように思います。
    私はドラマを見てはいなかったけれど、石黒賢が主役で、友達役として清水善三さんが出ていたことだけ覚えています。

    せっかくなのでドラマのキャストを調べたら、親友が佐藤浩市で、主人公が憧れるヒロイン(華やかな美人)が二谷友里恵で、ひそやかな美人が川上麻衣子であることがわかりましたので、脳内イメージはキャスト寄りに。
    善三さんのライバル役が遠藤憲一なのにびっくり。
    そんなイメージ全くなかったので。

    さて、ストーリーとしては、新設大学に進学した主人公が、成り行きでテニス部の創立に関わり、結果としてテニス三昧の大学生活を送るという話。

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    2026年05月09日
  • 潮音 第二巻

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    川上弥一は 京に拠点を移す。
    伏見寺田屋騒動、池田屋事件、禁門の変と 怒涛の幕末情景が 描かれる。
    薩摩仲間組が 斥候役として 伏見から洛中へ 駆けずり回ることに。
    よく誰も命を落とさなかったものだ。

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    2026年05月08日
  • 潮音 第一巻

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    宮本輝氏の初めての“大河歴史小説”4巻。

    今まで読んできた宮本氏の小説とは だいぶ趣きが違う。書き上げるまでに10年掛かったとか。
    書いている時間が3だとしたら 調べている時間が7だったそうだ。

    綿密に調べ上げられた越中富山の売薬行商人のこと、富山や薩摩の土地土地のこと などなど。
    重厚な 深い知識に裏打ちされた物語にだんだん引き込まれていきました。

    父が富山出身だったので 夏休みなどは何度も祖父母の家を訪れ “富山”のこと、“越中富山の薬売り”のことは他の人よりはずっと知っているつもり
    でした。無知でした。初めて知ることばかり。

    誠実で有能な越中富山の売薬人 主人公「川上弥一」のこれ

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    2026年05月03日
  • 約束の冬(下)

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    丁寧な文章で読みやすかった。上巻での経過を踏まえ下巻で回収する。上原圭二郎と氷見留美子の視点で書かれる生活は2人が出会い、さまざまな出来事から関わっていく様子を描く。ストーリーに大きな展開はないがあとがきで作者が述べた大人の幼稚化が進む現代では模範となる大人とはどんなか、という観点に置いて圭二郎は留美子や水瑛、俊国にとっては分別ある大人であった。だが、若い頃の過ちであったり最後多額の現金を申請せずに外国に渡るなど模範的とは言えない部分もある。そういう過ちがあるほうが人間らしい。
    雪迎えや10年後の約束に対して描写はあるものの最終的に本作で描かれることがなかったのが個人的には残念。

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    2026年05月02日
  • 夢見通りの人々

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    面白かった。とある商店街に住む奇人たちが紡ぐ物語。やばい人たちだらけだがどこかほっこりする。今村夏子さんがエッセイで、小説を面白いと思った、と語っていたのがきっかけで読みました。

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    2026年04月29日
  • 避暑地の猫

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    高校生のときドラマを見たときの衝撃が30年以上経ってもずっと忘れられない。大人になってから原作を読み、この度また思い出して読んでみたが、あの逃げ出した猫とそれを捕まえた男が何を意味するのか未だにわからずにいる。

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    2026年04月28日