宮本輝のレビュー一覧

  • 錦繍

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    ラジオ朗読で聴き、興味をもって読書へ。
    状況を解説する本文はなく、手紙で紡ぐ小説。まるで自分が相手の手紙を待っているかのように、次の手紙は!?と読み進んでいった。互いの気持ちを読みながら、時に、それでどうしたの?、どうしてそうした?!、そうだったのか、と思いを巡らし、読後は、じんわりした寂寥感を感じながら、少ししてから本をそっと閉じた作品。

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    2026年04月04日
  • 夢見通りの人々

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    とある商店街の話。タバコ屋、食堂、肉屋、時計屋、カメラ屋、スナック、美容室、その一角に間借りするサラリーマン。個性溢れる面々が織りなす日常が描かれている。
    個性というよりアク(灰汁)と言った方がしっくりくる登場人物達をさりげない文体で描く著者が凄い。
    哀愁漂う「ザ・昭和」の匂いを感じる10編の物語はどれも面白い。

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    2026年04月03日
  • 優駿(上)

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    小さな牧場、トカイファームが夢を託して生産した一頭の競走馬「オラシオン」を巡る物語、なのかな?

    「上」を読み終えた時点ではまだわかりませんが、途中まではオラシオン中心に、生産者であるトカイファームの主と息子(博正)、馬主になる社長(和具平八郎)、馬を譲り受けることになる娘の久美子、秘書、トラックマン、調教師、騎手…

    さまざまな関係者が絡み合って物語が展開されます

    かなりドロドロした思惑でいろんな出来事が展開していき、これが全て事実やったら競馬界もなかなかしんどい世界やなぁと思わされるような内容でした

    生産者の息子(博正)だけは純朴な感じかな、サラブレッドに対する熱い気持ちを持った、トカ

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    2026年03月30日
  • 螢川・泥の河

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    子供からちょっと大人になっていくなんとも言えない感じ。後から考えてみると「思春期」そのものなんだけれど、当事者はそう簡単に理解できるわけではないし、そんなことがあったことももしかしたら忘れてしまうのかも知れない。

    戦後の日本ならではの無力感や切ない感じが物語の雰囲気にマッチしていた。

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    2026年03月25日
  • よき時を思う

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    展開に発展があるのかと思いきや、終わりまで書かない。だからこそ、よき時を思う余韻が残る。そんな作品でした。
    登場人物はみんなどこか不器用なところがあるが、人間だれしもそんなことあるよねと共感できるエピソードが多い。それぞれの登場人物が、それなりに自分と対話しながら生きていく、それが人生を形作り、よい人生になっていくのかもしれないと感じた。
    ところどころ中国の四合院づくりや、東京の郊外の話、仏教用語がちりばめられていたりなど、日本人でなければ感じられない要素もたくさんあり、日本人の感性を刺激する作品でした。

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    2026年03月23日
  • 水のかたち 下

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    善きことの連鎖が更に善きことを生み出す。その人の根元にあるものが、それを可能にしているのだと思う。そういう風になりたい。

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    2026年03月13日
  • 灯台からの響き

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    宮本さんの本を初めて読みました。妻を亡くした中華そば屋の読書好きの男性が、書棚の一冊に挟まれた手紙をきっかけに灯台を回る旅に出ながら、妻の謎を追い求めていく、人情、愛情溢れる作品でした。テリストになりました。

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    2026年03月11日
  • 長流の畔―流転の海 第八部―(新潮文庫)

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    「流転の海」全九部中八部目まで来た。
    あと一巻しか残っていないのを寂しく感じるようになった。

    熊吾は、またもや会社の金を横領されたり、女とずるずると関係を続けたり、妻や息子に愛想をつかされるのも当然という気がする。

    しかし、こんな時にも、他人に仕事を探してやったり、免許を取らせてやるなどのおせっかいを焼くところが、大将、大将と慕われるゆえん。
    また、資金繰りに非常に困っていても、とりたてて節約しているようには見えず、糖尿病であるのに、酒を飲んで美味しいものを食べている。そういう熊吾を見ても、読者である私ももう慣れっこになってしまっている。

    とりあえず第九部に進みます。

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    2026年03月09日
  • 螢川・泥の河

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    ・泥の河
    1977年、太宰治賞受賞作。
    昭和30年、戦後。関西の川沿いのうどん屋の息子、信雄が、船で暮らす喜一と銀子と出会う。
    50年も昔に書かれたのに、文体や表現に古さを感じない。何か大きな感動や衝撃があるわけではないが、わりとずっと世界に惹き込まれていた。


    ・螢川
    1977年、芥川賞受賞作。
    舞台は昭和37年。中学生の竜夫。元敏腕起業家の父、重竜と、母の千代。
    友人の関根は、竜夫が想いを寄せる英子のことが好きだと言う。
    衰える父。友人の事故。思春期の恋心。貧しさ。そういった当時ありふれていたであろう感情の機微が伝わってきて、好きだった。

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    2026年03月06日
  • 灯台からの響き

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    Audibleにて

    いい映画を観たような読後(聴後?)感。
    おいしい中華そばを食べて、スープまで飲み干したような。
    蘭子さんはどうして本に挟んでいたのだろう。

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    2026年03月02日
  • 螢川・泥の河

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    戦後の貧しい時代の、大人の振る舞いを、子供目線で語る。貧しいながらより貧しい友達を心配し、苦労する母親を悲しませない気遣い。子供は見ている。自分の記憶も絡んで感情移入をしてしまう。また少年が、友達の姉や母親、自分の母親や初恋相手の同級生が発する匂いから、何かわからない刺激を感じる。これもあったかもしれない。なんとも甘酸っぱい。そして泥の河はお化け鯉、蛍川は密集した蛍、それぞれ作者が描きたいクライマックスへの自然な盛り上がり方。こういう作品は気持ちよく読める。大切な人が何人も死に、生活は不安だらけだが不思議と暗くないのは、いまとあまりに違いすぎるからか。

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    2026年02月26日
  • 潮音 第四巻

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    久しぶりの宮本輝さんの単行本を楽しみにしていました。
    いつか八尾に行ってみたい。
    富山の薬売りが日本の歴史変革に大きく関わっていたという壮大な話しに引き込まれました。

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    2026年02月25日
  • 潮音 第三巻

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    久しぶりの宮本輝さんの単行本を楽しみにしていました。
    いつか八尾に行ってみたい。
    富山の薬売りが日本の歴史変革に大きく関わっていたという壮大な話しに引き込まれました。

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    2026年02月25日
  • 潮音 第二巻

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    久しぶりの宮本輝さんの単行本を楽しみにしていました。
    いつか八尾に行ってみたい。
    富山の薬売りが日本の歴史変革に大きく関わっていたという壮大な話しに引き込まれました。

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    2026年02月25日
  • 潮音 第一巻

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    久しぶりの宮本輝さんの単行本を楽しみにしていました。
    いつか八尾に行ってみたい。
    富山の薬売りが日本の歴史変革に大きく関わっていたという壮大な話しに引き込まれました。

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    2026年02月25日
  • よき時を思う

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    巨匠の新作。読むたびに、上手に生きるための何かを、必ず幾つか教えてくれます。祖母の90歳の晩餐会。一貫して語られるのは家族への感謝ですが、古臭くなく、現代的な時空の拡がりが大きく夢中になります。

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    2026年02月22日
  • 愉楽の園

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    さっき読み読み終わったが、なんというかタイの湿度が感じられるようなそんなお話だった。人間の欲求、複雑な心理が政治の陰謀や宗教、タイの文化と絡み合って、いい意味でも悪い意味でもモヤモヤさせられた。時間を置いて読み直したらきっともう少し腹落ちするんだろうなと思わせられました。

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    2026年02月22日
  • よき時を思う

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    正直、初めの数十ページはページが進まなかった。

    ただ、読んでいくにつれて物語に出てくる、情景、食べ物、人物、全ての映像が頭に浮かんできた。本を読んでいたが、映画を見ているような不思議な感覚に包まれた。

    徳子おばあちゃんは壮絶な人生を送ってきたが、多くは語らなかった。それでも孫たちがおばあちゃんの言動や与えられた物の意味を自分たちで考え学んでいく。おばあちゃんの孫たちへの深い深い愛情が暖かく、優しかった。

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    2026年02月11日
  • よき時を思う

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    特に劇的な物語ではなく、誰もが日常が繰り広げられているの、穏やかなお話だった。
    ここに出てくる90歳の徳子おばあさんがとても魅力的でこんな風に歳をとっていきたいと思った。

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    2026年02月11日
  • よき時を思う

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    宮本輝さん、初読みです。
    穏やかで良質な小説を読んだなという感じがした一冊でした。家族間で晩餐会を開くということに驚きましたが、他は衝撃的な出来事が特に起きないのが、かえって新鮮でした。

    叔母夫婦が留守の間、中国の四合院作りの家のうちの一棟、倒座房に住むことになった綾乃。彼女の祖母を中心とした物語でした。

    その祖母が90歳の記念に晩餐会を開くことになり、その準備を手伝うことで綾乃が祖母の教え子と出会い、祖母の教師としての一面を知ることになります。そして語られた過去で祖母の生きてきた歴史を知ります。

    この祖母の徳子おばあちゃんが、凛として気遣いもぬかりなく、とてもすてきな人でした。戦争を経

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    2026年02月10日