宮本輝のレビュー一覧

  • 約束の冬(上)
    200607/やっぱり宮本輝はおもしろいなぁ
    201110/わー。5年ぶりか。たいして面白いと思わなかった・・・。読書ってそういうもんか。
  • ドナウの旅人(上)
    ドナウ河に沿って旅をする。
    そんな手紙を送ってきた母親を追ってドイツへ飛んだ主人公の麻紗子。
    そして、西ドイツの地で、母が17歳も年下の33歳の男性と一緒に旅をしている事を知って驚愕する。
    とにかく早く母に追いついて、日本へ連れ戻さなきゃ。
    かつての恋人であるドイツ人の男性と共に母を追い、様々な事情...続きを読む
  • オレンジの壺(下)
    200602/最後にも謎は解けないままなのに、それでもなぜか、頑張
    ろうという気になる。―以上、終わり―にも納得。私はきっと、宮本輝以外の人がこの小説を書いていたら好きにならなかったと思う。
  • 人間の幸福
    初めて長い小説を完読した。ストーリーはありふれた話だった覚えがあるけど、後残りが良い本だった。最高に好きな本の一つになった。
  • 花の降る午後
    幸福物語だというから読み始めた。この頃の私には宮本さんや村上春樹さんの登場人物の動かし方はついていけないことがある。あまりにshockで寝込んでしまったりするのでソフトなのしか読みたくない。夫の残したフランス料理店を切り盛りする美しく若い?未亡人のまわりで起こるもっと若い画家との恋や、おぞましい人間...続きを読む
  • 花の降る午後
    とても好きな作品。作者もあとがきで書いているとおり、この物語の結末としてはハッピーエンドなのだけど、でもなんとなく物悲しさも感じる・・・主人公の今後が平坦な道では決してなさそうなところがそう感じさせるのか?でも必ずこの主人公には幸せになって欲しい・・・思い入れが強すぎるかな??
  • 生きものたちの部屋
    2000年ごろ購入。
    宮本輝のエッセイとのことで。
    マスキングする前の宮本輝の姿を堪能できます。作家というものは随所にこだわりが多く,また,こだわりだすとのめり込む傾向が非常に強いので,読んでいて面白い。
  • 錦繍
    すごく久しぶりに読み返してみた。
    最初に読んだのは中高生の頃だったと思う。
    大人になって、妻になって、母になって読み返してみると感じ方が変わる。

     思い合っていたのに衝撃的な事件をきっかけに離婚した靖明とと亜紀。離婚から10年後に偶然再会する。亜紀から始めた手紙のやり取りによって離婚の原因となった...続きを読む
  • 錦繍
    最初から最後まで手紙の内容しか書かれてないのに色んな人の想いが錯綜する不思議。
    カフェ店主やパパや今カノが良い人なんだわ…
  • 三十光年の星たち(上)
    佐伯の強引さに最初はついて行けず
    つまらないかもと思ったのは杞憂に終わった

    鍼灸の専門家
    焼き物の専門家
    料理の専門家等
    修行が必要な職業が出てくるに伴い
    心に響く文章が飛び込んできた

    読書感想文を書く訳でもないのに
    付箋を貼りながら本を読んだのは初めて

    後で書き抜こうと思う

    下巻に続く
  • 星々の悲しみ
    それほどドラマティックなことが起こるわけでもなく(表題作は割とドラマティックかも)、実際に有り得そうな薄暗い日常が淡々と、容赦なく描かれる。
    しかし不良馬場のラストは世の中そんな上手く行ってたまるかと言わんばかりの容赦なさで唖然としてしまった。
    作者は実際に結核で療養していたそうなので、そこで見たも...続きを読む
  • 螢川・泥の河
    螢川・泥の河どちらもとても良かった。特に泥の河(太宰治賞)は個人的にとても好きだ。
    流れるように読めるけど、心理・情景描写がその流れを邪魔することなく綺麗におさまっているのが凄いと思った。『田園発 港行き自転車』で富山を舞台にしていたのだが螢川も富山であった。出身地を見ると関西なため、富山が好きなの...続きを読む
  • 灯台からの響き
    町のラーメン屋の主人が、亡き妻に送られてきた知らぬ名前からのハガキの謎について、探し妻への思いをより深める話。
    派手さは全くないが、出てくる人物が皆等身大であったかい。
    流石、宮本輝!
    ほっこりしました。
  • 五千回の生死
    文章に濁りがないというか綺麗でこの方の作品をもっと読んでみたいと思った。私の頭が足りなく、オチが理解しにくい話もあった。
  • 満月の道―流転の海 第七部―
    松坂一家のドタバタ劇は続きます。
    60代で立ち会上げた『中古車のハゴロモ』は無事軌道に乗り、むしろ拡大していく彼の商才は大したもんではありますが、またいつものように女絡みで一波乱ありそうでワクテカ状態です。65歳でもギンギンですね、よ!松坂の大将!私も亜鉛摂取して大将に負けないぐらい頑張りマ...続きを読む
  • 血脈の火―流転の海 第三部―
    解説に記載の通り、「人とは単彩一色ではなく、万華鏡のようにさまざまな面を見せる」ことが熊吾や熊吾が関わる人々から感じられる、人間味溢れる物語です。

    3部では、伸仁の成長も感じられ、熊吾も親として成長を喜ぶ親子愛が感じられるシーンが多く、温かい気持ちになりました。
    特に、最後の伸仁が火事に巻き込まれ...続きを読む
  • 錦繍
     究極の恋愛もの、というふれこみをどこかで見たので楽しみに読み始めたら前半は不穏な空気で、ちょっと思ってたのと違う?と思ったけれども…
     亜紀は有馬と別れたくなかったのに。瀬尾由加子との関係はなんだったの?なぜ私の子どもは障害を持つ子なの?私は何も悪いことをしていないのに?ずっと理不尽さを燻らせてい...続きを読む
  • 水のかたち 下
    ごく普通の生活をしていた主婦が人との繋がりによって自分の幸せを広がっていく、ありそうでありえない物語の後編。
    主人公は自分の力で引き寄せたのではない様々な事柄は、その生き方によって、自ずと引き寄せられていく、その生き方は相手に合わせて変化しながらも、結局は変わらない信念のようなものによって繋がってい...続きを読む
  • 錦繍
    古典的な物語は強い。audible に最適な作品。太平洋戦争の指導者について祖母が語る場面は説得力があった。
  • 骸骨ビルの庭(上)
    さすが宮本輝の作品。ユーモアに富んだ登場人物、それらの難しい人間関係の様子をうまく表現してて、どんどんストーリーに引き込まれていく。
    そして相変わらず、美しい日本語(大阪弁)が秀逸すぎる。
    この勢いで下巻も一気に読んでしまいます。