宮本輝のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
読みやすかった。短編だけど各エピソードは読み応えある。「星々の悲しみ」は、有吉の成熟した考え方が印象的だった。成績もいいのに「自分は犬猫以下」と言うこと、ただ妹に渡したメモの内容を知って、余計に好きになる。
「西瓜トラック」は、10代の頃にこんな大人の不可解な行動を経験するとしんどいけど、将来大人になったときに寛容になれるんではないかと思う。
北病棟は、、、
入社直後の入院は本人なら不安、先輩なら励ましてあげたい。同じ病棟にいた女性栗山さん、その旦那さん、自分の穴が塞がっても素直に喜べない状態。
火
すべてが意地悪く陰鬱。火だけが明るい -
Posted by ブクログ
感想
熊吾は人に裏切られすぎやろ。激しやすい割にお人好しなのかな。
熊吾の人生厳しすぎやろ。
あらすじ
中古車ハゴロモが起動にのってきた熊吾は、シンエーモータープールの管理人をそろそろ辞退しようと思っていた。モータープールでは柳田の社員寮で門限を守らない者やエアーブローカーの溜まり場になって房江が疲弊していた。
そんな折、千代麿より麻衣子が女の子を産んだと聞く。伸仁も高校生になった。
熊吾は、元ダンサーの森井博美と再会し、ヤクザ男と別れるのを助けて欲しいとお願いされる。博美はそのうち姿を消したが、モータープールにヤクザが来たので熊吾は手切金を払う。
熊吾は、中古車の販路を広げるため -
Posted by ブクログ
ネタバレ久々に読みかえした。
そういえばこういう内容だったな。
私としては、梶井よりも絶対に尾辻さんのほうが幸せになれると思うのだけれど、それはやはり「恋」という幻覚という名のフィルターがかかってしまうと、痘痕も靨…でも志穂子は幼いころから18年間も長野の結核病棟に入院していたのだから純粋なのだろうな。
それに尾辻と結ばれることになったら、ダテコはどうなる?ってなるからかな。
みんなが幸せになれればいいなと思う。
ーーーーーーーーーーーーー
梶井克也は人気コーラスグループ<サモワール>の主力メンバーだった。虚飾と悪徳の世界を逃れて日本を脱出し、ヨーロッパを放浪したあげくぼろぼろになってリスボンから -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトルから、ほのぼのした作品なのかと思いきや、「夢なんてそうそう叶うわけはない」という現実を突きつける、手厳しい短編集でした。
難波の少し南に位置する「夢見通り」。その名称とは裏腹に、通りの住人たちは、ひと癖もふた癖もある。ホモと噂されているカメラ屋の若い主人・森雅久。美男のバーテンしか雇わないスナックのママ・奈津。性欲を持て余している肉屋の辰巳竜一・竜二兄弟…。そんな彼らに詩人志望の里見春太と彼が思いを寄せる美容師の野口光子を配し、めいめいの秘められた情熱と、彼らがふと垣間見せる愛と孤独の表情を描いて忘れがたい印象を残すオムニバス短編集。
夢見通りの住人たちは、個性派すぎて正直あまり近 -
Posted by ブクログ
感想
熊吾一家のどん底期といったところか?
お金もなく、家族もバラバラで、スラム街のような長屋に住む。ここから上がっていって欲しい。
あらすじ
熊吾一家は大阪にいた。苦労して立ち上げた中古車業も解体し、ラッキーというビリヤード場の一角で中古車ブローカーをしていた。房江は小料理屋で働き、伸仁は妹が住むスラムのような長屋、蘭月ビルに住まわせていた。
長屋には朝鮮人が多く住んでいて、北朝人と韓国人に分かれて揉めているようだった。また、アパートの環境は悪く。人が病死することがしばしばあった。
どん底生活の中、熊吾は柳田を説得して、F女学院の跡地の払い下げに成功し、大型駐車場であるモータープー -
Posted by ブクログ
松坂一家の長い物語が終わった。9巻。文庫本で5000ページくらいか。感想を書き切ることは到底不可能と知り、読み方について少し書いておきます。一冊目は、知人からのオススメで読んだ。もちろん存在は知っていたし、宮本氏の「優駿」や「螢川」「泥の川」などを読んできた。僕が高校生の頃に1番読んだ作家だった。
二冊目を読むまでは少し時間を空けた。他の本も読む。同じようにして、一冊読んでは、海外ミステリーを読んだり、旅行エッセイを読んだりと、インターバルに別の本を挟んで読んだ。なんだかんだで、約2年読み終えるまでかかった。
感慨というか、なんというか、もうこれ以上に読むものがないのだという虚無感というか、
-
Posted by ブクログ
ネタバレ惜しい本を、読み飛ばしていた。
が、単行本が出た2015年は、まだ読書生活を復活させてなかった頃だった。
しかも、2011年の新刊『三十光年の星たち』を読んで、宮本輝ともちょっと距離を置こうとしていた時期にも重なる。その『三十光年の~』のレビューの冒頭には、こう記してある。
「宮本輝も齢をとったな、と思わせる一冊だった。佐伯という老人を通して今の若者世代に説教したいことをちりばめたような何とも後味の悪い印象。」
その少し前の作品あたりから、金持ちな老人が出てきて話を引っ張りまわすような感じがあり、うすうすと感じていた説教臭さ、関西の親戚の叔父貴がいかにも言いそうな、蘊蓄や御宣託が -
Posted by ブクログ
1980年を舞台にした作品のため、登場人物の言葉や作中における表現内容に古さを感じるところがあるが、これも今までの宮本作品と同様に良い味を出している。
主人公を含めた同居人4人全員がどうしようもなくお人好しで、自分よりも他人を優先する性格の持ち主であるがゆえに、自分自身との葛藤、同居人との衝突を繰り返す。しかし、これらの出来事を通して、若かった4人が一回りも二回りも大人として成長する姿は『青が散る』に通じるところがある。
お人好しすぎるのもどうかなと思うが、そういう人間なのだと諦念にも似た感情でもって作品を読んでいた。主人公らに同情したり、共感したりする場面はほとんどなかったと感じる。
最後に -
Posted by ブクログ
感想
熊吾のパワフルでむちゃなところは眉をひそめるところがあるが、なぜか目が離せない。
熊吾や音吉などの人物評や人間こうあるべしみたいなやり取りはそのまま納得するものではないが、その人物のこれまでの体験や人生を通して知ったことを聞いているようで面白い。
あらすじ
流転の海、第二弾。
熊吾は宇和島に帰り、2年が経った。
田舎では幼い頃に喧嘩した増田というヤクザに出会い、因縁をつけられたり、妹の不倫相手のどうしようもないヒモ男の世話や、網元の和田を議員にする相談など、忙しい日々を過ごしていた。
そんな中、辻堂が裏切った井草が金沢で結核を患い、死にかけている。親友の中国人の周の愛人であっ -
Posted by ブクログ
ネタバレ良かった。とても良かった。
板橋で中華麺屋を営んでいた康平は、妻を亡くして2年、店も閉め、本を読んで焼酎を飲むだけの生活をしている。近所には幼馴染みもいて、気楽に生活しているが、ある日『神の歴史』という本に挑んでいると(実に難解な本でなかなか読めなかった)、30年前に妻に届いた葉書が挟んであった。灯台めぐりをしたと書いてある差出人に覚えはなく、「あなたをまったく知りません」と書いた返信をしたはず。なぜ?
康平の日常にちょっとしたミステリーが入ってくる。
これを機に康平は灯台めぐりを始めるのだが、私だけではないと思うが、62歳の康平に、我が夫を重ね合わせてしまうw
私は生きてるけどねw でも