【感想・ネタバレ】草花たちの静かな誓いのレビュー

ユーザーレビュー

Posted by ブクログ 2020年08月05日

ある日突然、莫大な遺産が転がりくむことになった小畑弦矢の心の動き、そして急死した菊枝・オルコットとの関係・人生が簡単に紹介された後、6歳の時スーパーで行方不明となったレイラ・ヨーコ・オルコットのこともその時の事実関係が書かれていた。
 本来、娘であるレイラが相続するべきものであるとの思いから、弦矢の...続きを読む取った行動、心の動きが描かれ、彼と接触する様々な人間の事もうまく描かれていた。
 とにかく読みやすいタッチで、ロサンゼルスの風景・歴史・風土・食べ物のことなど詳細に描かれていた。
 今後長い付き合いとなるニコライ・ベロセルスキーのナイスガイぶりもいい感じでした。日本とアメリカ・カナダを跨ぐ人間模様、人として生まれ、人生浮き沈みがあるのだが、心優しき人々に見守られながら人は生きていくのだの改めて考えさせられました。
 宮本輝さんは私より三学年上で、大阪出身の方です。ひょんなことで追手門学院大学の彼の文学館を訪れ読むようになったのです。
 同年代・関西人でとっても親近感がある作家です。

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Posted by ブクログ 2020年07月28日

ナツイチ2020、の一冊。

小説を読むことの楽しさ喜びを味わえた作品だった。
叔母の莫大な遺産を相続することになった主人公が、実は叔母には行方不明になったままの娘がいることを知る。

なぜ死んだこととしてずっと秘密にされていたのか…謎に迫る物語。

ロサンゼルスの情景と共に緩やかに流れていく時間が...続きを読むまず心地よさを誘い、謎に迫る時間はとにかく興味をそそる。

終盤の語りはまるで自分もその場で耳を傾けているような感覚だった。

誰も傷つけたくない、その登場人物誰もの優しさが読み手の心をふんわり包む。

それが心地よい読後感へといざなう。これが良かった。

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Posted by ブクログ 2020年07月25日

宮本輝の本を久しぶりに読んだ。すんなりと入ってくる文章であっという間に読み終わってしまった。
宮本輝の作品に出会ったのは『約束の冬』
内容もとても面白いけど、そこに出てくる小物遣いにも興味が湧いてくる。
『約束の冬』では葉巻、『草原の椅子』では焼き物、本書では本格スープと庭の花々。まるで自分がそうい...続きを読むった品に詳しいような気になってくる。
派手なストーリー展開はないけど、巧みな情景描写でその世界にどっぷりと浸らせ、穏やかで優しい気持ちにさせてくれる宮本輝の作品が大好きだ。

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Posted by ブクログ 2020年07月19日

中盤から予想はできていた結末でしたが、やはりそのことの不愉快さに胸がカッとなりました。
彼女をそれから守ることはもちろん、自分の醜い感情からも守らなければならなかった気持ちが悲しい。
宮本輝さんの本は自分の日常とはあまりにかけ離れていてもすんなりその世界に入り込める情景描写で大好きです。

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Posted by ブクログ 2020年05月06日

大きな遺産を残して急逝した叔母の遺書を見せられ、弦矢はそこには書かれてはいない叔母の願いを叶えるべく、謎解きを始める。
娘を思う母の強さ、そして、引き受けた子供を本当の子として深い愛情を持って育てたキョウコとケヴィンの強さには感服するしかない。そして、庭の草花もこの物語の中で深い意味を持っていること...続きを読むが最後に明かされる。。

もっと読み続けたくなるお話でした。
宮本輝の作品はやはり心に響きます。

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Posted by ブクログ 2020年02月23日

久々の宮本輝さんの作品でしたが、さすが!読み始めたら止まりませんでした。レイラだけでなく弦矢も菊枝おばさんのお庭で草木と対話できたのは、祖母からの連綿と続く何かだったのかな。
ランチョ・パロス・ヴァーデス、行ってみたくなりました。

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Posted by ブクログ 2021年02月24日

導入部分が長く、どういう主題の物語なのか掴むまではやや冗長だが、物語が動き出してからはテンポがよく、見事に引き込まれた。
話の核となる誘拐の原因は不愉快でしかなかったが、物語自体はきれいにまとまっているし、最後は未来に向かっていくので読後感は悪くない。
宮本輝氏の作品は、どんな展開であろうが最後は納...続きを読む得できるので安心して読める。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年01月04日

この分野には聖地巡礼という概念が無いのか 
モデルとなった豪邸が見つからない。

検索して出てきた豪邸は 私が想像する家とは全く違う物だった。 
これなら ロサンゼルスの郊外 ランチョ·パロス·ヴァーデスの明るい風景と合わないことはない。
しかし重厚なマホガニーと石材でできた豪邸は周りの風景とは不似...続きを読む合いな気がするのだ。

相続問題に関わる面倒ごとと 庭や周辺の街の明るさとが
相容れないように。 


草花たちの静かな誓いとは?

言葉をかけ続けると植物は綺麗に咲くとか 水の結晶が美しくなるとかよく聞くけれど
実行者の心を穏やかにするのだろうと思う。それは作業の丁寧さにつながる。
スープ作りは時間がかかり 自分を見つめることとなる。
そうして 顔が映るほど澄んだスープができるようになるらしい。


読みながら思い出していたのは
グリム著『眠り姫』

オーロラ姫を守るため生い茂った茨のように 弦矢の噂話をしているのか?

辰巳芳子著『あなたのために〜いのちを支えるスープ』

イアンに対する思いが変わったかどうかは判らないが
イアンの命を永らえさせ 

弦矢に新たな生き方を見つけさせ
レイラを…
葬り去られたようなレイラを蘇らせる。

終盤に近づくにつれ 夜明けに沸き立つ金色の雲のように レイラが燦然とかがやきを増してくる。

聡明そうな彼女は総てを察知しているような気がする。


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Posted by ブクログ 2020年08月05日

長いです。 登場人物の過去や設定などがずっと語られます。 話のメインは誘拐事件なのですが、 そこに至るまでの展開がちょっと冗長です。 事件の真相に迫っていく過程はスリリングでとってもドキドキします。 原因はある程度途中で予想がつきますが、 実際読んでみるとやはりショッキングです。 ラストやその後の展...続きを読む開は読者の想像に任せるタイプ。

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Posted by ブクログ 2020年04月20日

日本での旅行途中で、突然逝った富豪の叔母の整理に訪れたアメリカで、莫大な遺産と秘められた謎を解き明かしていく物語。
そこには驚くべき真実が・・・
小畑弦矢は、その真実をたどりながら、出会いを経て、自分の生きていく道を見つけていく。

ロサンゼルスの富豪宅のお庭の花たちを見てみたい~

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Posted by ブクログ 2020年04月06日

久しぶりの宮本輝。
学生時代に書店に宮本輝の本を買いに行ったら「宮田輝」のコーナーに連れていかれたことを思い出したり。

叔母さんの遺産を受け取っても仕事はするのね、とか、レイラは最後まで出てこないのね、とか、そういう夫と最後まで添い遂げるのね的な感想。

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Posted by ブクログ 2020年03月18日

情景描写が多め。
アメリカの風景を想像しながら読めた。
読み進めていると旅に出ているような気分になれた。

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Posted by ブクログ 2020年03月10日

とても久しぶりに手に取った著者の作品。
20代の頃に夢中で著者の本を片っ端から読み尽くした時の、あぁこの感じ、という感覚を思い出した。

あまりにも日常とかけ離れた舞台設定で、感情移入は難しいが、それでも最後には、人生を賭して守り抜きたい存在を持つことの幸福と苦悩について思うところがあった。

続編...続きを読むは、本作の主人公の従姉妹が、最近話題のスープ屋で、その香りや味わいに既知感を覚える場面から、でいかがかと。

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Posted by ブクログ 2020年02月29日

著者には、旅行とかで外国を舞台にした作品が多々あるが、この小説は全編ランチョ・バロス・ヴァーデスというロス郊外の高級住宅地が舞台。
アメリカに住んでいた叔母から莫大な遺産を相続した主人公が、行方不明と知らされた叔母の娘を探すというミステリー仕立ての物語。
といっても、大半を占めるのは、主人公が高級住...続きを読む宅地を行き来する様子と、豪邸とその庭園の描写。
「良い小説は自然に非日常へ誘ってくれる」と、解説で中江有里さんが書いている。この小説も、草花が咲き誇る庭園に、読者を誘い込んでくれる。
庭園で主人公が草花たちに話しかける。
「きれいだなあ。君たちは命の塊だよ。宇宙の一員でもないし、宇宙から生まれたんでもないよ。宇宙そのものだ。君たちが宇宙なんだ。そうでなきゃあ、こんなにうつくしいはずがないよ」
「花を見ていると、心を見ているような気持になっていくの」
庭園あるいは花の文章だけでも、この本を読む価値があるのではないか。

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Posted by ブクログ 2020年02月16日

莫大な叔母の遺産を相続した弦矢が、第二遺書の真相に迫ります。というと、ミステリー色が前面に出てしまいますが、実際はもっとソフトな印象です。事実よりも、その時々の人々の心象が自然を通して美しく描かれています。叔母キクエの強さと、人生の悲しさが胸に迫ります。

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Posted by ブクログ 2020年01月28日

突然、アメリカ人と結婚した叔母から莫大な遺産を相続した弦矢。
しかし、遺言には失踪した娘レイラに遺産の70%を相続させたいという文言が消されていた。
弦矢はレイラの行方を探すことになり…
カリフォルニアの高級住宅街を舞台に、隠された過去が明らかになっていく。
どういう月末になっていくのか、気になって...続きを読む一気に読んでしまった。
とにかく宮本輝の作品には心根の美しい人が多い。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年01月05日

ロスという土地自体の描写、ロスで知り合う人々の描写が多い。伏線か!?と思って読み進めても伏線じゃないことが多かった。話自体はシンプルだと思った。

キクエおばさんは自己犠牲という言葉がよく合う。自分に関わった人にいろんな形の幸せを与える人だと思った。(レイラ然り、キョウコ然り、イアン然り) 自己犠牲...続きを読むの上に張り巡らせた、レイラを取り巻く糸が一瞬も緩むことがないことがおばさんにとっての幸せだったのだろう。
もし弦弥が自分の子供だったら、自分の子供が男だったならと思ったこともあったのではないかなあ…


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Posted by ブクログ 2020年03月23日

以前住んでいた街が舞台で懐かしく読みました。物語りは謎解き風になってますが、こんなことってあるんでしょうか?

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Posted by ブクログ 2020年02月25日

おお、新刊と購入。
読み終わってステーキが食べたくなりました。でもTボーンステーキは手に入らなかった(笑)あと、フムスってピーナッツバターも入れるのか。今度やってみよう。

裕福な叔母と遺産と行方不明になった従妹のお話。
確かにアメリカは児童誘拐多いって聞くものなぁ。でもアレは親権を持ってない片方の...続きを読む親が子供を連れて行ってしまうことが多いと聞いた事もあるんですが真相はどうなんだろう。

お金もちって良いなぁとも思うけど自分一人で住むなら豪邸はいらないし、庭木の世話も部屋の掃除も人を雇わなくては維持できない家なんか相続しても普通の人は困るだろうなぁ~ 叔母さんの謎は面白かったですが、それで日本に居る親族と縁が切れたのはなんとなくソウナンダーと言う感じではありました。

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Posted by ブクログ 2020年02月05日

庭園には秘密がある。そして草花には声がある。
思いもよらず莫大な遺産を相続した青年が、カリフォルニアのスーパー富裕な半島にある屋敷に渡り、叔母が隠していた、そして見つけてほしいと願っていた真実にたどり着く物語。
服装や食べ物でキャラクターとか心情を表すのが、なんて達者でいらっしゃるのでしょう。菊枝お...続きを読むばさんの遺したスープのおいしそうなこと。
私にも、小さな公園に桜の若木の友人がいるんだけど、今度からもっと真剣に耳を傾けてみよう。宮本輝先生が「草花は話す」とおっしゃるのだもの。

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