宮本輝のレビュー一覧

  • ドナウの旅人(上)

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    母が突然ドイツに旅立った。
    追いかけてみると17歳も年下の男と一緒。
    娘としては衝撃の事実。
    別れたドイツ人の青年とよりを戻し、母を追いかける。

    お話のプロットは秀逸。
    死を望む人間を救えるのか。
    人間の生とは。
    悠久の大河ドナウを舞台に物語は進む。
    下巻での決着ご楽しみ。

    随分以前に読んだ本書。
    おぼろげな記憶とは違う内容だった。

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    2020年02月06日
  • ドナウの旅人(上)

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    宮本輝は、中学生の頃に「錦繍」を読んでものすごく泣けて、以来の読書。
    本編は上・下巻に分かれる長編。
    ドナウ川に沿って旅をしていく物語。
    愛とは、生きるとは、人間とは、とつくづく考えさせられる。
    情景描写はとにかく美しくて、ドナウ川や流れている各国に旅してみたくなる。
    上巻でかなり話が進んだ感じがするが、下巻ではどんな進展と結末が待っているんだろう?!ワクワク。

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    2020年01月22日
  • 田園発 港行き自転車 下

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    ネタバレ

    出てくる人物たちが気持ちのいい人たちばかりで、でも聖人君子のように良い人というわけではなく、それぞれの事情に誠実に向き合っていることが描かれていて、そこが魅力なのだと思う。上から目線で言うことではないけど、この筆力が宮本さんのすごいところなのでしょう。

    ラスト付近、オムニバス風に紡がれてきた人たちの人生が交わりそうな予感を徐々に高めつつも、最終的には読者にいろいろな想像の余地を残して終わるのもとてもよかった。

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    2020年01月19日
  • 田園発 港行き自転車 下

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    下巻で滑川駅で死んだ男の謎が判明する。物語の中心はそれではない。美しい富山湾周辺の情景、京都花街の情緒と独特な世界に引き込まれていきながら繋がっていく人たちに思いを寄せたり共感したり。
    大自然の中から、また人が作り出したしきたりのある町屋からそれぞれに与えられた人生を歩んでいく人たち。

    富山の田園地帯も京都の街中もゆっくり訪れたいと確かに思わせてくれた。

    #赤毛のアン
    #富山言葉
    )エミリディキンスン

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    2019年12月03日
  • 道頓堀川

    匿名

    購入済み

     純文学ですね。いいですね。戦後の雰囲気を残す大阪の道頓堀川沿いでのいろいろな事情を持った人々の日常を描き出している。抒情と哀愁を含んだ描写。人はとても哀しい運命を持って生まれ、暮らしていることを切実に思い知らされる。その文章に魅了される。省みて自分の幸せを再確認する。

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    2019年11月27日
  • 幻の光

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    「人間は、精が抜けると、死にとうなるんじゃけ」前夫の死をずっと忘れられず、たびたびの生死の間を見聞きし経験したことも思い出しつつ、奥能登に生きる女の独白。細密な文章が心のひだに絡んでくる。他3編。2019.11.8

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    2019年11月08日
  • 水のかたち 下

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    ネタバレ

    初の宮本輝

    ゆったり、まったり時が流れていく感じ。
    最初はこんなテンションで上下巻なんて最後まで読めるかなぁと思っていた。
    ハラハラドキドキというのがほとんどなく、よくある日常というのでもなく、かと言って奇抜でもない。
    それでいて、最後まで読ませてしまうのがすごい。

    主人公は確かに運が良くて羨ましい。
    そうそうガラクタのようなものの中から一攫千金の品に巡り合えるかな。
    しまいにはハイセンスな喫茶店まで破格の賃料で貸してもらえて羨ましいけど、自分がその立場になっても、手に余すぎる。
    その度量があるからこそ、それだけの幸運が舞い込むのかも。

    主人公が人生を達観していく様を見ているようだった。

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    2019年10月25日
  • 優駿(上)

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    ネタバレ

    昔映画で観たことのある作品。
    競馬のことをよく知らなかったり、主要人物の久美子に共感できなかったりと、読み始めはあまり進まなかった。
    しかし、後半からの秘書の多田の内面の描写や、騎手の奈良に起こった出来事のあたりからぐいぐい引き込まれた。
    一度は自分の犯したことから堕ちかけた奈良の今後の成長に期待。

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    2019年10月17日
  • 長流の畔―流転の海 第八部―(新潮文庫)

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    後半になると、熊吾の妻房江の動きが物語の進展に大きなファクターとなってくる。
    この期に及んでこの展開には、随分驚いた。
    極めて哀しい状況下だったけれど吹っ切れた様な房江の姿に、最終巻が待ち遠しい。

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    2019年10月06日
  • 慈雨の音―流転の海 第六部―(新潮文庫)

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    漸く私の幼少期から、自我が芽生えてきた時代の描写が多く語られる様になってきた。熊吾、伸仁の表情は闊達だけれど、房江の気持ちは落ち込んでいる様に感じる。
    1~6巻迄、わき目も振らず読んできた、次にどういう展開があるのか楽しみ半分怖さ半分。

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    2019年08月12日
  • 花の回廊―流転の海 第五部―(新潮文庫)

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    熊吾が折に触れ「自分の自尊心よりも大切なものを持って生きにゃあいけん」と自戒し、また伸仁にも説く言葉、自分も覚えていたい。

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    2019年07月20日
  • 天の夜曲―流転の海 第四部―(新潮文庫)

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    第4部のあとがきを読んで、第1部からこの4部迄執筆に20年を要した事が分った。
    今既刊になっているシリーズを読んでいて良かったと思う。
    多分4巻までに20年は自分にとっては耐えられないかも知れない、これは自分が置かれていた環境、人生観の辺か迄含めて考えると、同じイメージを持ち続けれる事が出来なかったんじゃないかと思う。

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    2019年07月01日
  • 私たちが好きだったこと

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    父の本棚に置いてあったので手に取りました。
    読後一年ほど時間が経ってからの感想ですが、未だにこの作品の印象が強く頭の中に残っています。
    好き嫌いの否応無く記憶に残ってしまう作品だと感じました。
    正直、話の繋がり方と登場人物の人間性が気にくわない部分があります。(物語の起承転結、スピード感、文章の構成はとてもスッキリしていて読みやすいです。)
    しかし、それを押しのけてでも読ませて、記憶に残す力のある作品だと感じました。
    人と人の間で愛がどのように生まれ作用するか。
    また、そもそも愛とはどういったものなのか、という事について考えさせられました。

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    2019年06月11日
  • 田園発 港行き自転車 下

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    もし私が一人の生命の苦しみをやわらげ
    一人の苦痛をさますことができるなら
    気を失った駒鳥を
    巣にもどすことができるなら
    私の生きるのは無駄ではない


    後半に書かれているアメリカの詩人、エミリ・ディキンスンの詩の一節。
    心に残った。

    登場人物たちの関係が複雑で、結構読むのに時間を要した
    もう一度ゆっくりと再読したい!

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    2019年05月05日
  • 彗星物語

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    色々な境遇にありながらも、真面目に人生を生きている城田家の人々。
    そこにハンガリーからの留学生が一緒に暮らすことになって、様々な出来事が動き出す。
    登場人物一人一人が愛おしい物語。
    別れのシーンには感動した。

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    2019年04月15日
  • 骸骨ビルの庭(下)

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    宮本輝の作品に共通しているように思うが、この作品にも「光」が登場する。人間の存在を超えた何かが、人の運命を決定しているかのような感覚。苛酷で残酷な世の中に、稀に存在する点のような光と、存在としての人間が生死を超えていく様を現代的な言葉で、日常的な風景の中に、よくもまあ上手く織り込めたものだと思う。
    多くの人の人生が、不思議に結び付けられていく縁を信じてみたくなる作品。

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    2019年04月03日
  • 骸骨ビルの庭(上)

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    戦災孤児たちの半生とそれを支えた復員兵の不思議な関係性。
    主人公は元メーカーの営業マンで、彼の日記の書き方や行動、考え方は私が見習いたいと思う部分が多々あった。
    大阪弁が人間らしさというか、登場人物の性格をよく表現していると思う。
    不思議な筋書きなのに、あまり違和感なくどんどん読み進めてしまうのは、文体のなせる技か。

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    2019年04月03日
  • 田園発 港行き自転車 下

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    たくさんの人の想いが、一点に集約されていく感じ。誰を主軸として読むかは、読み手が勝手に決めて良さそう。日々を大切に過ごす人たちの、成長の物語だと思った。

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    2019年03月24日
  • 田園発 港行き自転車 上

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    人の結びつきの不思議さが淡々と描かれている感じ。まだまだ明かされていない関係性が隠されていそう。出てくる人はみんな前向きで、前に踏み出す勇気をくれる。

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    2019年03月24日
  • 星々の悲しみ

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    ずっと昔に読んで印象が良かったので再読。やはり独特の余韻があり、私の感性にフィットする感じがする。
    作者の死生観と、それを情景に描き出す巧みさが光っていると思う。

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    2019年03月14日