宮本輝のレビュー一覧

  • 骸骨ビルの庭(上)

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    余計な言葉はひとつもない うつくしくないものはたくさんある それでもうつくしい それから ごはんがとてもおいしそう

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    2012年09月07日
  • 骸骨ビルの庭(下)

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    骸骨ビルを中心に各人の思い出が淡々と語られていた。話としては起伏に乏しかったが、語られるエピソードは心暖まるものだった。クライマックスの茂木のシーンはもう少し詳しく知りたかった。

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    2012年09月05日
  • 骸骨ビルの庭(上)

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    ネタバレ

    母からの課題図書。
    私にとっては、初「宮本輝」である。文章や組み立て、とてもうまくて引き込まれ読んだ。
    舞台は阪急十三界隈で、たぶん今は無き北予備の付近と、阪急沿線出身者にとっては馴染みのある雰囲気が懐かしい。北予備には夏期講習とかでお世話になったなぁ…
    話は、骸骨ビルを買った会社からそこに住み着く住人/孤児たちを退去させる役目をおった主人公がなぜ彼らがそこにいつづけるのかを調べる過程で、戦争で孤児となった子供を引き取り育てたパパちゃんこと阿部と茂木と孤児達の関わりを知っていくことになり…
    パパちゃんの戦場での不思議な体験と「光」には、宗教的なというより、すべての人の心の奥底にある「善なるもの

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    2012年09月04日
  • ドナウの旅人(上)

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    上下巻。 宮本文学は、人生の節目で、さて行くか!と気合入れたい時に読み返します。コレは二度目かな。人生の指針になる言葉がたくさん入ってるので…。七ヶ国に渡るドナウ川に沿った四人組の旅の話、ラストは少し悲しいけど良い

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    2012年08月31日
  • 幻の光

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    生きていることと死ぬこと、幸せと不幸せ。現在と過去。
    相反するものを、巧く微妙に織り込みながら書かれていて、全体的には何かすごく哀しげやのに、その中にもほのかな明るさを感じる。

    一緒に収録されている夜桜もオススメ。
    最初から真ん中くらいまでは、何てことないけど最後の数文の巧さは、さすが宮本輝。
    満開の桜を上から見下ろす若い男女と、下からポロポロ散って行く様を眺める主人公の対比がまさに人生を描写しているよう。
    女に生まれてよかったとしみじみします。

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    2012年08月29日
  • 天の夜曲―流転の海 第四部―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ついに4部まで読んでしまいました・・・あ~もったいない。
    4部までに20年の月日がかかってるので、一気に読むのが申し訳ない気持ちです。

    自尊心より大切なものを持って生きないといけない、と言う熊吾。
    4部では転落の予感を感じつつも、またひとまわり器が大きくなった感じでかっこいいです。
    心根をしっかり持って乗り切って欲しい!

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    2012年12月11日
  • 血脈の火―流転の海 第三部―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    相変わらず力強い作品。
    流転の海シリーズの3巻です。

    伸仁が小学生になり、熊吾には今までと違う感じの優しさを感じました。
    子供を持つと親が成長するんだなあ、と丸くなった熊吾に感慨を覚えました。。

    観音寺のケンが気になります。
    また絡んでくるのかなあ。心配なような心強いような・・・

    あ!そうそう。
    心配していた麻衣子。
    田舎の大家族暮らし?が思いがけず彼女に安らぎを与え、幸せに生きていけそうな感じがうれしかったです!

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    2013年03月05日
  • 道頓堀川

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    短大生の時、好きな作家は?と聞かれると「宮本輝」と答えていました。
    それくらい好きだったのに最近は何故かご無沙汰。
    最近文学小説熱が再熱ぎみなので久しぶりに再読しました。。

    宮本輝の作品は、いつも重く暗いものを背負った人々の人間模様が描かれていますが、最後は前向きな、希望を感じさせながら終わらせてくれるところが好きです。(なーんて最近の作品は全く読んでいませんけど。)

    この作品も、人間がそれぞれ精一杯生きている感じがよいです。
    それと、昭和40年代を舞台にした作品だからこういう大阪って今はもう無いのでしょうけど、東京にはない泥臭さや力強さが迫ってくる感じなのに、儚くて物寂しい感じ

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    2014年01月22日
  • 幻の光

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    表題作は、自殺した夫に対して淡々と話しつづける女の話し。幼いころに突然姿を消した祖母。線路の上で自殺をした夫。人間の心の奥底にあるものを蝕むものとはいったい何なのだろうか。

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    2012年08月19日
  • 私たちが好きだったこと

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     多分勧められない限り読むことはなかっただろう作者
    なんと言うか、やるせなくなる
    トレンディードラマかよ

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    2012年08月17日
  • にぎやかな天地(上)

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    下巻を借りる。なので買う。
    目に見えない、ちいさなゆたかな世界について。
    時間とやさしさについて。

    ・記憶がないこと、話さないこと。

    ○仕事をするかぎりは、いっさい手抜きをせず、仕事とはかくあるべきだというものをなさなければならない(233頁)

    ・勇気は必死で自分の中から引きずり出すもの
    ・勇気は知恵と世界を思いやる心を連れてくる

    ○この世の中のいろんなことに思いやりを持って、右往左往せず大きく包み込む心(254頁)

    ○死ぬ前の五年間が幸福やったら、人生は勝ちや(399頁)

    ・(ええ仕事をする人に共通してるもの)
    ○自分の仕事に、うしろめたさがないんや。そやから、仕事に関しては、い

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    2015年07月18日
  • にぎやかな天地(下)

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    「いいものを造るためには時間がかかる」
    今、いちばん心にとめておきたい一言。
    手技を持つ職人さんを尊敬するとともに、これ以上、職人といわれる人たちがいなくならないといいなと思う。私も無添加粉末ではなくて、鰹節をちゃんと使おうかな。

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    2012年08月08日
  • 青が散る(上)

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    TV版を重ねながら読んだ。りょうへい、夏子、金子、祐子、ガリバー。
    みな懐かしかった。TV版の配役は小説に沿っていたと思う。

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    2012年08月06日
  • 天の夜曲―流転の海 第四部―(新潮文庫)

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    流転の海シリーズ 第四部。毎回熊吾の言葉、特に伸仁に対して語られる言葉に胸を打たれます。読むべき本。

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    2012年08月04日
  • 優駿(下)

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    ネタバレ

    最後のダービー戦は燃えました!!!
    オラシオンがスタートボックスに入った時、奈良はいつもとようすが違うことを察知しましたが、読んでいる私まで、大丈夫か?ここでダメになってしまうのか?とハラハラしました。
    オラシオンの内側に入る癖がこんな重要な場面で出てくるなんてと思いましたが、最後は運よく優勝を勝ち取れてほっとしています。
    輝さん、こんなところに種をまきよって・・・!笑

    博正、久美子、平八郎、多田、奈良、そして読者の誰もが、このダービー戦ではオラシオンの勝利を心から<祈った>のではないでしょうか。
    奇跡としか言えないこのサラブレットが、千造という小さな産馬者の夢から生まれ、様々な人の手によっ

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    2012年07月28日
  • 海岸列車(下)

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    過去の清算。原点。リセットそして決意
    運命と闘う事が生きるという事
    人間の拠り所。
    人間のリアリティを追究する宮本文学の真髄だな。

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    2012年07月25日
  • 花の回廊―流転の海 第五部―(新潮文庫)

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    「流転の海」第5部。こうなったらもう一気呵成に読み切るしかない。第5部ではバイタリティ溢れる還暦過ぎ、持病持ちの主人公が浮き沈みを繰り返しながらもどうにか事業を軌道に乗せていく様が描かれている。女房の房枝は伸仁とともに富山を離れ大阪へと舞い戻り、逼迫する家計を支えるため飲み屋で働く。息子の伸仁は家庭の事情で、「貧乏の巣窟」であり、またそれぞれに凄絶なドラマを抱えたアクの強い住人のすみかである蘭月ビルで、世間の塵芥に揉まれながらもしたたかに成長していく。第5部では作者の原点とも言うべき少年時代の一風景を見ることができます。

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    2012年07月23日
  • にぎやかな天地(下)

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    説法のようで説法でなく、宗教的なようで宗教的でない。ある老紳士から依頼された発酵食品に関する限定本作りをきっかけに、主人公船木が生と死の意味を見つめていくと言う話。
    発酵食品中心の話かと思ったが、微生物の営みの恩恵を、人生の様々な巡り合わせ・生死がもたらす作用に投影させる役割の発酵食品だった。
    人生に対する前向きさ、希望が淡々と書かれていていい話。

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    2012年07月18日
  • 睡蓮の長いまどろみ(下)

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    ストーリー展開が多様性もあっていろんな場所にも訪れるから、旅先で読んでてなんか合ってるなと。ただ、ふわぁっとした後半の展開に、主題である宿命だとか、生まれ持ったものについて、ぼんやりとした感想しか持てなかったなぁ。全体的には小難しい思想が読みやすくまとまってて良かったかなと。

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    2012年07月04日
  • 睡蓮の長いまどろみ(上)

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    年上の方におすすめされた純文学。
    目の前で自殺した女性から手紙が届いて…とミステリー要素が強いから東野圭吾好きな人はおもしろいんじゃないかな?

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    2012年07月04日