宮本輝のレビュー一覧

  • 新装版 二十歳の火影

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    「途中下車」が一番好き。
    電車で出会った彼女と、友人との間で揺れ動く、恋心や嫉妬心など…。電話を待つシーンなどはメールや携帯が発達している現代では考えられない場面だが、それがまた心情を表していてジーンとくる。
    スマホ世代の若い人にもおすすめのエッセイ集。

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    2017年03月21日
  • 青が散る(下)

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    ネタバレ

    「きょ年の十一月に、六甲の駅で、燎平私に訊いたでしょう? 夏子は男の人を知ってるのかって。私、正真正銘の処女よって答えたの覚えてる?」
     燎平は桟橋に坐って、海に足をひたしたまま、傍らに立っている夏子を見あげた。
    「でも、いまは違う。もう何遍も何遍も、田岡さんに抱かれたわ。真っ裸にされて、何遍も何遍も田岡さんに」
     燎平は、自分の顔が紅潮しているのか青ざめているのかわからなかった。白くふやけたように見える海水の中の足を見つめて黙っていたが、それきり夏子が口を閉ざしてしまったので、そっと顔をあげた。夏子は瞬きひとつもせず燎平を見下ろしていた。

    「夏子が泣くとは思えへんかったな。なんで泣くんや。

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    2017年02月19日
  • 青が散る(上)

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    ネタバレ

    「一流になるには、変則的なテニスでは限界があるけど、オーソドックスな素直なテニスでは逆に三流の壁がなかなか越えられへん。見てくれはええけど、そんなテニスは怖いことも何ともない。筋金の入った、年季の入ったテニスにかかったら、勝負になれへんのや」

    「俺は、実に真剣に、祐子に惚れとったな」
     顔が赤かった。ビールのせいだけではなさそうな目元の紅潮だった。
    「こないだ、学生食堂の窓から何気なく坂道を見ていたら、祐子がおんなじクラスの女の子四、五人とのぼって来た。なかなか美人揃いの一団で、他の連中と比べると、祐子が一番と目立てへんかった。祐子よりも美人で華やかな女の子に挟まれてたんや。祐子は、そやけど

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    2017年02月19日
  • 骸骨ビルの庭(下)

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    ものすごく余韻のある物語。
    ラスト近くの静かなシーンは、祈りたくなるくらいの厳かな気持ちになった。
    もう亡くなった人を、こんなに立体的に思い浮かべられるだろうか。

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    2017年02月18日
  • 骸骨ビルの庭(上)

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    なんだか哲学的な内容やら、ひやひやする内容やらありつつも、魅力的な人達ばっかり出てくる。
    それと美味しそうな食べ物が沢山出てきてお腹空く。

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    2017年02月18日
  • 星々の悲しみ

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    宮本輝さんの小説を、今までちゃんと読んでこなかった。勿体なかった。
    成熟した大人の世界だったが、若々しく苦々しく湿って美しいものを感じた。
    表題作ほか、「蝶」も良かった。

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    2017年01月09日
  • 水のかたち 下

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    題名の「水のかたち」を見たときの印象は、水に形があるの?っていう小さな違和感であった。が、読み進めてゆくと作者がその題名に込めた前向きで、その環境に適応する柔軟な生き方が見えてくる。ジャズやコーヒーなどの小物も年代相応のスパイスとなっている。

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    2016年12月07日
  • 血脈の火―流転の海 第三部―(新潮文庫)

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    はたして人の運命というのは生まれ持った天命なのか、はたまた人が手繰り寄せる人命なのか。破天荒ながら義理人情に厚い松坂熊吾を中心に、様々な人間臭いドラマが次々に巻き起こる。重厚な人間ドラマを描いた超大作。いや、何が大作って、1990年に第一部が出版されて以来、いまだに完結されてないっていうね。ちゃんと完結される日が来るのだろうか。

    とりあえず4卷まで読み終えて印象に残ったフレーズ。はちゃめちゃな熊吾さんだが、こう生きて行く上でとても重要な「核」になるような発言が散りばめられてて、ハッとすることが多いのがまたこのシリーズの魅力。
    ・子供ってのは、血がつながったかけがえのない存在だが、それでもやは

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    2016年12月04日
  • 地の星―流転の海 第二部―(新潮文庫)

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    はたして人の運命というのは生まれ持った天命なのか、はたまた人が手繰り寄せる人命なのか。破天荒ながら義理人情に厚い松坂熊吾を中心に、様々な人間臭いドラマが次々に巻き起こる。重厚な人間ドラマを描いた超大作。いや、何が大作って、1990年に第一部が出版されて以来、いまだに完結されてないっていうね。ちゃんと完結される日が来るのだろうか。

    とりあえず4卷まで読み終えて印象に残ったフレーズ。はちゃめちゃな熊吾さんだが、こう生きて行く上でとても重要な「核」になるような発言が散りばめられてて、ハッとすることが多いのがまたこのシリーズの魅力。
    ・子供ってのは、血がつながったかけがえのない存在だが、それでもやは

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    2016年12月04日
  • 天の夜曲―流転の海 第四部―(新潮文庫)

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    はたして人の運命というのは生まれ持った天命なのか、はたまた人が手繰り寄せる人命なのか。破天荒ながら義理人情に厚い松坂熊吾を中心に、様々な人間臭いドラマが次々に巻き起こる。重厚な人間ドラマを描いた超大作。いや、何が大作って、1990年に第一部が出版されて以来、いまだに完結されてないっていうね。ちゃんと完結される日が来るのだろうか。

    とりあえず4卷まで読み終えて印象に残ったフレーズ。はちゃめちゃな熊吾さんだが、こう生きて行く上でとても重要な「核」になるような発言が散りばめられてて、ハッとすることが多いのがまたこのシリーズの魅力。
    ・子供ってのは、血がつながったかけがえのない存在だが、それでもやは

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    2016年12月04日
  • 流転の海―第一部―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    はたして人の運命というのは生まれ持った天命なのか、はたまた人が手繰り寄せる人命なのか。破天荒ながら義理人情に厚い松坂熊吾を中心に、様々な人間臭いドラマが次々に巻き起こる。重厚な人間ドラマを描いた超大作。いや、何が大作って、1990年に第一部が出版されて以来、いまだに完結されてないっていうね。ちゃんと完結される日が来るのだろうか。

    とりあえず4卷まで読み終えて印象に残ったフレーズ。はちゃめちゃな熊吾さんだが、こう生きて行く上でとても重要な「核」になるような発言が散りばめられてて、ハッとすることが多いのがまたこのシリーズの魅力。
    ・子供ってのは、血がつながったかけがえのない存在だが、それでもやは

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    2016年12月04日
  • 満月の道―流転の海 第七部―(新潮文庫)

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    発表、発売が緩やかで、これまでの話を忘れてしまうのが惜しい。主人公熊吾は66歳である。まだ懸命に働いている。様々な事件が襲い、人間模様に翻弄される。2016.11.19

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    2016年11月19日
  • 満月の道―流転の海 第七部―(新潮文庫)

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    伸仁の成長!良かったなあ…熊吾さん頑張れ。でも、ここからどんどん辛くなるんだよなあ…。最終章の執筆が始まったそうですごく楽しみ。最後どんな文章で終わるんだろうか。

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    2016年10月30日
  • 優駿(下)

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    幾つかの死が存在し、それと対比して生が語られる
    人は苦悩の中で生きて死ぬ。 だがオラシオンに挫折は無く
    全てがハッピーエンド、そこは拍子抜け。余生も種牡馬入りが保証され 大金持ち万歳
    ダービーでの敗北を予想していた。ハズレ

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    2016年10月19日
  • 焚火の終わり 下

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    平成28年10月

    宮本輝さんがよく書く「人生の目的」とは。を考えさせられる内容。

    そこには、常識、規則、当たり前を振り払い、自分が幸せと感じることをする大切さを教えてもらえる。
    人生は一度きりなんだからね。
    会社のため、仕事のため、お金のために生きるってね。
    それよりも自分の気持ちを大切にして、幸せを感じることをします!!

    そして、宮本さんには珍しくちょっとエッチネタが入っているから、ドキドキしちゃいました。
    このエッチなネタがないとこの話はやっぱりこの話にならない。

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    2016年10月13日
  • 星々の悲しみ

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    タイトルからしてセンスを感じる。読んだ時の言葉にできない感覚、それは普段の生活でときどき感じているもの、おそらくネガティブなものだが、そんなものを感じた。だからいい作品だと思う。

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    2016年10月04日
  • 海辺の扉(下)

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    ギリシャは、行ったことはないけれど、なんだか状況が浮かぶようです。挫折して、ギリシャに渡った主人公の再生のお話。

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    2016年09月14日
  • ここに地終わり 海始まる(上)

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    結核で18年もの闘病の末、ある絵葉書により病を回復した女性が初めて病院以外の普通社会で新たな人間関係を築いていく物語です。
    「結核」に限らず病気で社会と断絶した人間がぽんと社会に放り出された時の戸惑いと自分の無力感を表現した文章には大変共感を覚えました。
    登場人物もそれぞれ魅力があってストーリーのラストも不満なしです。
    主人公の志穂子のモテぶりには少々羨ましさを感じます。

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    2016年09月11日
  • 海岸列車(上)

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    相変わらず、作者の作品は読みやすいです。後半部分での主人公二人が、じれったいような気がします。下巻で、二人がどうなるのか、夏彦がどうなるのか興味津々です。

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    2016年08月30日
  • 青が散る(下)

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    人物一人一人に魂が宿っているよう。今も人物がどこかで生きているんじゃないかと思える。宮本輝の作品には、そういうのが多い。

    練習後いつもたまる喫茶店。
    「棄権や棄権。たかがテニスや。」金子の優しさ。
    安斎の死の悲しさ。
    あとから知った、祐子の思い。
    夏子と諒平の、恋のゆくえ。

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    2016年08月23日