宮本輝のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
短編集は、あまり読まないが、
気楽に読んで、また新しい発見をしたようにも思える。
あんたが突然線路のうえを歩いているうちに、
列車にひかれてしまった。
自殺だった。
あんたがなぜ死んだのかよくわからない。
まだ子供も小さいのに。
そのことを引きずって生きてきた。
奥能登の曽々木というところに再婚にいった。
海の描写がうまくできている。
(再読)
幻の光
奥能登の海で 海を見ながら
自殺した 前夫のことを思い出している。
25歳という 若さで 自死を選んだ夫。
なぜ 死んだのだろう という問いかけが 巻き起こってくる。
海は きらきらと輝いているときもあり、
うねりのある くらい海にも変身する。
独り言のような物語。
自分の中の心象風景が 宮本輝のタッチで
うまく描き出される。
夜桜
高級住宅街の一つの家には 大きな桜がさいている。
そこから、神戸の海も見ることが出来る。
別れて住んでいる 綾子は 子供がいたが
交通事故でなくしてしまった。
そんな彼女のもとに 青年が来て。
こうもり
高校時代の ランドウという男の思い出。
洋子と京都の詩仙堂にいく。
脈絡のない物語。
寝台車
一緒に乗った老人が すすり泣いていた。
そこから ぷかりと浮かぶ カツノリ君と
おじいさんの医者を思い出した。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ母からの課題図書。
私にとっては、初「宮本輝」である。文章や組み立て、とてもうまくて引き込まれ読んだ。
舞台は阪急十三界隈で、たぶん今は無き北予備の付近と、阪急沿線出身者にとっては馴染みのある雰囲気が懐かしい。北予備には夏期講習とかでお世話になったなぁ…
話は、骸骨ビルを買った会社からそこに住み着く住人/孤児たちを退去させる役目をおった主人公がなぜ彼らがそこにいつづけるのかを調べる過程で、戦争で孤児となった子供を引き取り育てたパパちゃんこと阿部と茂木と孤児達の関わりを知っていくことになり…
パパちゃんの戦場での不思議な体験と「光」には、宗教的なというより、すべての人の心の奥底にある「善なるもの」というような、もっと単純ででも暖かいもののように感じる。不思議と唐突な感じを受けないのも話に引き込まれているからだろう。
損得ではなく、しなくてはいけないと思ってしまったこと、をやり抜く、それを達成した時のある種の高揚感が胸に残った。やらないとダメなんだなぁ、と思いつつ。 -
Posted by ブクログ
短大生の時、好きな作家は?と聞かれると「宮本輝」と答えていました。
それくらい好きだったのに最近は何故かご無沙汰。
最近文学小説熱が再熱ぎみなので久しぶりに再読しました。。
宮本輝の作品は、いつも重く暗いものを背負った人々の人間模様が描かれていますが、最後は前向きな、希望を感じさせながら終わらせてくれるところが好きです。(なーんて最近の作品は全く読んでいませんけど。)
この作品も、人間がそれぞれ精一杯生きている感じがよいです。
それと、昭和40年代を舞台にした作品だからこういう大阪って今はもう無いのでしょうけど、東京にはない泥臭さや力強さが迫ってくる感じなのに、儚くて物寂しい感じ雰囲気もあって、これが大阪か、と納得するかんじでした。。 -
Posted by ブクログ
下巻を借りる。なので買う。
目に見えない、ちいさなゆたかな世界について。
時間とやさしさについて。
・記憶がないこと、話さないこと。
○仕事をするかぎりは、いっさい手抜きをせず、仕事とはかくあるべきだというものをなさなければならない(233頁)
・勇気は必死で自分の中から引きずり出すもの
・勇気は知恵と世界を思いやる心を連れてくる
○この世の中のいろんなことに思いやりを持って、右往左往せず大きく包み込む心(254頁)
○死ぬ前の五年間が幸福やったら、人生は勝ちや(399頁)
・(ええ仕事をする人に共通してるもの)
○自分の仕事に、うしろめたさがないんや。そやから、仕事に関しては、いつでも堂々としてられる(402頁)
○祖母の姿からも、伝統的製法で発酵食品を造る人々からも、自分は「時間」というものによってのみ与えられる宝物が存在することを知ったのだ(414頁)
2015.07.14 再読
・おいしそうな食べものと時間。