宮本輝のレビュー一覧

  • 胸の香り

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    新しい短編集です。月に浮かぶ 舟を焼く さざなみ 胸の香り しぐれ屋の歴史 深海魚を釣る 道に舞う編の7短編が収められています。それぞれの作品の言葉に深い意味が込められてます。道理とか理由で物事を片付けようとしますが、人生はそれだけで割りきれないのだというメッセージがあるように思えました。

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    2009年10月04日
  • よき時を思う

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    読み終えるのに本当〜〜〜に時間がかかった!
    つまらないとかではまったくない。
    (マイナスな感情はひとつもなかった)
    でも、とにかく読むのに時間がかかった。

    晩餐会のシーンはどこを切り取ってもウキウキして、普通の家庭(普通ではないけど)の非日常を切り取っているような高揚感を感じられてとても楽しかった。
    ごはんもワインもおいしそうで、楽しそうで。

    視点が変わって場面が変わって、ところどころこれなんだっけ?ってなるようなシーンはあったけど、粛々とお話が進んでいく、でも手が止まらない!って感じではない、なんだか不思議な感覚で読み進められた1冊。

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    2026年10月04日
  • 五千回の生死

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    9つの短編集。
    五千回の生死。なんとも宮本輝さんらしいタイトル。
    「おい、お前、今は死にたいのか? 生きたいのか?」

    宮本さんご自身の父熊吾の半生を描いた超大作『流転の海』の登場人物とつながるつながる。「力」や「紫頭巾」は、大作の一部が切り取られているような感じがしました。
    ただ、「復讐」はちょっと異質な着地点になっていて、何とも言えない苦笑いが出てしまいました。

    まだ読んでないシリーズを続けよう。いや、読んだやつも再読しよう。

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    2026年10月03日
  • よき時を思う

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    ネタバレ

    思ってた展開とはまったく違いました(笑)
    読み始めからしばらく、ちょっと読むのをやめようかと思うくらい
    何を読まされてるのか、この話に意味があるのか等々、疑問に思いましたが
    もうちょっとと読んでるうちに
    話に夢中になりました。
    晩餐会の設定は突飛でしたが、その謎も解けていき、
    いろんなエピソードは最後まで回収されないままではありますが
    全体的に心があったかくなる話です。
    そして最後までやっぱり読んでよかった。
    冒頭と最後がこうつながるのか、
    そして「もう心配しないことですよ。…」のことば。
    この一節に今、私が出会うためにこの本は必然だったんだと
    (大げさですが)思うしだいです。
    また再読しようと思います。
    その時々で、感じ方が違うんだろうなあと思います。

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    2026年10月02日
  • 錦繍

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    ネタバレ

    手紙のやり取りだけの構成は斬新だった。そしてその文体の美しさに引き込まれた。

    がしかし!いろいろ言いたいことがある。
    いやそもそも、不倫相手と心中という運命的な事件のゆえに愛し合いながらも離婚した夫婦…だとぉ?!
    亜紀よ!目を覚ますのよ!ってところからツッコミを入れなければならない。
    夫が不倫相手と心中事件を起こしたのよ?
    それでも愛する?はぁ?
    なわけあるかい!ドン引きで秒で追い出すわよ!
    世の男性の頭の中って、こんなにご都合良いのかしら?

    そして有馬に物申す!!あなたの伝えたいことは、相手が聞きたいこととズレているのだわよ!さらに傷を抉ってきてんじゃないわよ!
    という具合に、全くデリカシーのない有馬に途中からうんざりしつつ、でもそこがこの物語の面白みでもあるのだけれど。聞こえのよいことばかりなら、面白みが薄々になってしまうから。

    そこで忘れてはならない、事件の張本人である不倫相手の由加子。
    有馬にとっての由加子という存在は、有馬が唯一カッコイイ男を演じていられる相手だったんじゃないだろうか、、
    家に帰れば婿養子として、亜紀の夫としての価値がどうしても引っ付いてくる。
    由加子と共にしている時間だけが、有馬が有馬靖明として存在できる瞬間だった、、
    帰れば、また亜紀の付属品となるのだから。
    対して由加子の有馬に対する想いとは、、
    有馬へ言った「あなたは家に帰っていくじゃない」このひと言に全てが詰まってる。

    由加子は「有馬の全部が欲しい」
    有馬は「由加子といる自分が好き」

    愛の矢印が違う方をむいているのよ。残酷だわね。けれども世の不倫の男女とは大体がこのようなもの。報われない。不倫なんて結局はエゴイズムでしかないと私は思う。

    というわけで、どっぷり余韻に浸れる作品であることは間違いない!

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    2026年09月20日
  • 錦繍

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    何年も積読していたこちらをやっと
    読み終えました。
    久しぶりに純文学に触れましたが
    意外にも一気読みでした。
    とある事件をきっかけに、別れた元夫婦が
    偶然再開し、別れた理由や当時の気持ちを
    互いに書簡としてやり取りした記録。

    美しい文章のやり取りは一部あるものの
    この2人の気持ちに全く入りきれず
    結局のところ何がしたかったのか。。
    没入出来ないまま終わってしまった。
    純粋にハッピーエンドでもなくかと言って
    イアミスでもなく、終始ぼんやりとした印象。

    単に自分が共感できなかったと言えば
    そうかもしれないけれど、やり取りに
    身も蓋もないと言うか。

    読み返すことはないかな。

    有名作品ではあるけれど、万人ウケするわけ
    ではないのですね。純文学は難しい。

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    2026年09月17日
  • 春の夢

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    主人公と同じ大学生ぐらいでこの本を読んでいたら共感性羞恥で途中下車してしまった気がします。若さゆえに、希望やら失望やら、まだまだ先が長いぞと人生を持て余しているのか、シンプルに決断をくだせない、目も当てられない拗らせ方がいいですねぇ〜。笑
    関西人の私にとっては、当時の関西の電車や街並みのリアルな描写が、宮本輝作品の一つの醍醐味だったりします。

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    2026年09月10日
  • よき時を思う

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    初めて宮本輝先生の本を読みました。
    読み終えた時に表紙のタイトルを見て「…そう言う事か」と
    自分の中にある不運に思う事すらもスッと落とし込める
    実に考えさせてもらえました。

    結論は読みながら読者が感じると言うのは初めてだったので
    新鮮で面白かったです

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    2026年09月09日
  • 草花たちの静かな誓い

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    なに不自由のない暮らしで
    悠々自適だと思っていた叔母にも
    人知れず隠してきた秘密があった。
    その真相を知った時、弦矢は自分に託された
    事の大きさに悩むこととなる。
    結局、弦矢の判断は正しかったのか?
    現実に生きていく残された者たちが
    その真相を、これからの糧として
    それぞれの胸に秘めて前向きに進む
    原動力になれば何よりである。
    結局、死ぬまで打ち明けられず
    怯えながら日々を過ごした叔母菊枝の
    広すぎる庭での草花との生活が
    切ない。

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    2026年09月06日
  • 骸骨ビルの庭 上

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    抜書きしておくべき箇所。
    人間はなんのために生まれてきたのかと問われたパパちゃんの即答。

    「自分と縁する人たちに歓びや幸福をもたらすために生まれてきたのだ、と」

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    2026年09月06日
  • 錦繍

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    一度壊れた関係は修復するのは難しい。それでも人の心は時々刻々と変化し続けるもの。
    時間の経過と人の心情変化を文通形式でうまく描いた作品でした。

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    2026年08月30日
  • 青が散る(下)

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    「僕らは何を成せるだろう、ただ汗拭いて雨を待つだけ」
    だらだら読んでいた上巻に比べ、下巻は一気読みしたくなる面白さだった。どのキャラクターも愛らしいなと思った。教授から届いた「王道」の色紙、安斎のさようならが印象的。
    燎平からすると周りの皆は何かに挑戦し、当たって砕け、何かを喪っていることが眩しく見えた。でもそんな燎平だって、友達想いでまっすぐで、青春を謳歌していて私からしたら羨ましい。誰だって隣の芝生は青く見えるものだなと。

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    2026年08月21日
  • よき時を思う

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    どう読んでいいか、どう楽しむかがかなり読み手に託されている。こういうのは嬉しいけれど、いわゆる起承転結を求めて登場人物を覚えていた貧乏性としては、ちょっと「なんだったんだろ」感がある。

    登場人物みなから漂うスノッブ感も、少し眩しかった。(総じて私のレベルが追いついてない)解説に救われました。

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    2026年08月21日
  • 道頓堀川

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    日本人のみんなが貧しい中でもたくましく生きようとしていた昭和の世情を描いた小説。
    その当時の道頓堀は明るいネオンが寂しく川面に映っていたのを思い出す。
    そんな余韻をめぐらせる時間がある。
    この頃に比べると、今は豊かになったとも言えるが、なんとなく澄ました世の中になったようにも思える。

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    2026年08月20日
  • 灯台からの響き

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    昔あんなに心動かされた宮本輝だけど、やはり歳を取ったのか少し退屈に感じてしまった。
    それぞれの登場人物が綺麗事のようで入り込めなかった。
    やはり初期の作品が秀逸だった

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    2026年08月11日
  • 野の春―流転の海 第九部―(新潮文庫)

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    ついに全巻を読み終えた。長かった〜。最後まで主人公の熊吾のことが好きになれなかったのに、なぜだかこの長い話しを最後まで読んでしまう自分が不思議。

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    2026年08月06日
  • 人生の道しるべ

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    好きな作家達の、素敵な題名な対談本に惹かれて読んでみた。
    2人の人柄の良さが改めてよく分かった。
    ささっと読めるので、もう一度日をあけて読もうかな。

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    2026年08月02日
  • 水のかたち 上

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    読み進めるうちに、物語を追っているというより、誰かの人生のそばに静かに腰を下ろしている感覚になりました。
    骨董や器の話が出てくるのに、知識を誇る感じがなく、むしろ「手に取ってしまったものが、あとから人生に意味を持つ」その流れが心地いいです。
    家族の記憶や戦争体験が少しずつ浮かび上がってくる展開は重たいはずなのに、語り口が柔らかく、無理に泣かせにこない分、逆に胸に残りました。
    一方で、後半は救いの方向に整いすぎていて、現実のざらつきが薄まったようにも感じます。
    偶然が重なりすぎる場面が多く、「そんなにうまくいくか?」と一歩引いた自分もいました。
    それでも読み終えたあと、過去を抱えたままでも人は前に進めるのだと、静かに背中を撫でられたような余韻が残る一冊でした。

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    2026年07月28日
  • 錦繍

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    手紙形式の本って読みにくいなーって思ってたけど、この作品はかなり昔に出版されたのにも関わらず読みやすかった!

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    2026年07月26日
  • 愉楽の園

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    恋愛なの?ミステリーなの?と筋を追おうとしてしまう
    ストーリーは引き込まれなかったけど
    情景の描写がとても上手くて、タイの湿っぽい暑さが伝わってくる
    またタイに行きたいな~

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    2026年08月11日