宮本輝のレビュー一覧

  • 我ら糖尿人、元気なのには理由がある。 現代病を治す糖質制限食

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    自らも糖尿病患者の江部先生と作家の宮本輝氏との対談形式で構成されている。
    宮本氏の物言いはちょっとこれでもか!的な部分も多々あるが、実際お二人ともDM患者でもあり、
    自分たちの身をもって体験していることなのであるから、こうなるのだろう。
    もともとは昔からずっと読んでいるグルメ雑誌『Dancyu』の編集長が、江部先生の実践される『低インスリンダイエット』にチャレンジしたところ、劇的な効果があったということだった。なんせ、酒はいくらでも飲める、というのがいい。そんなわけで、ビールを減らして焼酎ばかりあおっている昨今なのだ。ご飯もゼロにはできないのが意志の弱いところだが・・。2KGくらいやせました。

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    2010年03月12日
  • 愉楽の園

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    意外と入り組んだミステリーでした。
    でも黒幕がいるように見えながら、実は全てのことが自然発生して
    また元に戻っただけのようなオーガニックな解決をした。

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    2010年02月25日
  • 焚火の終わり 下

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    p106 『心が好きだと答えるのは、どこかに欺瞞があるし、体が好きだと答えたら、自分たちの関係は体だけなのかと傷つけるような気がした。しかも、きみは、心と体のどっちもが好きだという答えを求めてはいなかったから』

    p128

    p132 潔さがあるかぎり、世間の規範から外れた秘密の悦楽を薪にして、思いもよらなかった聖なる火を創造できる……。(中略)他人のためになり、他人を歓ばせ、他人の幸福に寄与できるもの……

    20100212

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    2010年02月14日
  • 夢見通りの人々

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    面白い!いかにも若い頃の作品。エネルギーと勢いにあふれている。全ての作品を、あえてハッピーエンドにはしないところとか、若さゆえ、という感じがしました。でも、「骸骨ビル…」のような穏やかな作品もいいですが、若いころの作品も好きです。今の自分に合っているのかも、と思います。本は、時を違えて読むと、感じ方が違ったりするし。本はその時々の自分を映す鏡でもあるのだな。

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    2011年07月18日
  • 約束の冬(下)

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    読み終えたとき、自分の持てる力を出し惜しみせず、一生懸命生きろ、と言われているような気がしました。宮本作品を読むと、随所随所にハッとさせられるセリフが出てきて、自分が悩んでいたり困っていることを見透かされているような気持ちになります。

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    2011年07月18日
  • 海岸列車(上)

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    宮本さんの描く人間は、みな人間くさく、懐がふかく多様で、リアリティがある。登場人物の絡め方もとても上手だなと思う。陸離とかおりの冒頭の接触と、その後の出会い方など「へーっ」と唸ってしまった。他作品と同様、心にのこる言葉にあふれているし、モスクラブの中の権力闘争の描写なども興味深く読める。単行本で読んだとき(二十年前!刊行)はどのような感想を抱いたかは忘却しているが、この小説好きな上位に入るなあ。下巻も楽しみ。

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    2009年12月21日
  • 睡蓮の長いまどろみ(下)

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    『海岸列車』や『星宿海への道』の方が好きですが…宮本輝作品は、やはり最後まで夢中で読んでしまいます。宿命や運命、という言葉の深みをしみじみ感じました。また、その宿命や運命に立ち向かう、自分の心の奥底の、何があっても変わらない部分のことについて考えさせられました。

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    2011年07月18日
  • 五千回の生死

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    今から20年以上前に書かれた、昭和時代の宮本輝さんの短編集。

    1日に五千回も死にたくなるって 一体 どーした?
    なんか面白そうと思って買ったこの本が宮本輝さんとの出会い。

    長編作家のイメージがあったのは気のせいか?
    短編の名手かもしれない。
    短編なのに1つ1つ中身が濃く、心にずっしり残る作品でした。

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    内容(「BOOK」データベースより)
    「一日に五千回ぐらい、死にとうなったり、生きとうなったりする」男との束の間の奇妙な友情(表題作)
    トマトを欲しながら死んでいった労務者

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    2011年01月09日
  • 愉楽の園

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    「きょう、女占い師が言ったわ。私に恋をしている人がいるって……私もその人に恋をしているそうよ。どちらも強い真剣な恋だって」
    水の都バンコクの運河のほとりで恋に落ちた男と女。めくるめく陶酔の果てに、ふたりはどこへ連れ去られていくのか。恋愛小説に新しい局面をひらいた、宮本文学円熟の成果。(裏表紙より)

    裏表紙の説明は上手く内容を現していないなぁ~と思った。
    タイの王朝の血を引く高級官僚に愛される日本人の女性と、1年ぶりに見た日本女性に心惹かれる日本人男性、その友人、友人が結婚しようとしている女性、女性の兄、ホテルで働くボーイ…。バラバラのパズルがどんどん当てはまって分からなかった絵が完成されてい

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    2009年10月14日
  • 森のなかの海(上)

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    阪神淡路地区を大地震が襲った日、36歳の仙田希美子の平穏な人生も崩壊を始めた。夫は地震の直後に愛人のもとへ行き、姑もその存在を認めていたのだった。離婚を決意した希美子は、両親や妹たちに支えられ再出発をはかる。やがて、学生時代に知り合った老婦人、毛利カナ江から奥飛騨の広大な森と山荘を相続し、息子二人と移り住むことに。現代に希望の光を与える大作。
    (裏表紙紹介文より)

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    2009年10月19日
  • 約束の冬(上)

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    「十年後、地図の場所でお待ちしています。ぼくはその時、あなたに結婚を申し込むつもりです。」

    約束をテーマにした作品。

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    2009年10月12日
  • 愉楽の園

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    タイの空気感と、人間の醸し出す色気や毒気、嫉妬や悲しみ、情熱などの濃い感情がとてもあっていた。ムシムシしてダラっとした雰囲気の中に書かれた、人の力強さや純粋さが、より透明で美しく感じました。

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    2011年07月18日
  • 五千回の生死

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    9つの話からなる短編集である。
    どれも、小説という枠にとどまらず、今を生きる登場人物が遠い過去の中に甘酸っぱくも苦くもあり、そして切なくなるような思いを馳せて、そこからの思いをこの作品を読む自分に深く共鳴させてくるのである。
    誰かの過去の思いによって、これほどにも切なさを感じるなんて、実際、そこに自分がいたのではなかったのかと錯覚しそうになる。

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    2009年10月07日
  • 海岸列車(下)

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    これまた何度目の再読か分かりませんが。
    本当は上海に旅行する前に読もうと思っていました。
    でもかおりと戸倉先生の微妙なシーンは上海じゃなくて北京だったね、勘違い。
    読むたび、働く姿勢について考えちゃうんですが、もう年齢的にはとっくに高木澄子さんとか戸倉先生寄りなのに、
    いつまでもかおりの位置から考えてしまう私は甘ちゃんです・・・
    (本の刷られた年を見ると)最初に読んだときは、多分かおりのひとつ下だったんだよなー。感慨深いです。(2009.10.1.)

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    2009年10月04日
  • 海岸列車(上)

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    ネタバレ

     母親に捨てられた兄妹が、それぞれの道を歩む話・・・といったら簡単すぎますね(笑)。
     兄は未亡人のヒモだったのですが香港で生死の境をいくような事件が起こり、以来、真面目に働くように。やがて、知り合いの弁護士にアフリカの砂漠に緑を植えるという事業に誘われ、アフリカへ旅立つことになります。
     一方妹は、亡くなった育ての父(伯父さん)が興した事業の跡を継ぎ、会長となる。就任したとたんに見える数々の陰謀。ひょんなことから知り合った弁護士にいろいろ相談していく内に恋する気持ちが芽生えてきます。ですが、相手は妻子持ち・・・。
     妹は過去に不倫を経験しているのですがそれを恥じることと思っています。なの

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    2014年02月16日
  • 約束の冬(上)

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    「10年後の12月5日、蜘蛛が空を飛ぶ場所であなたにプロポーズします」

    桂二郎の息子・俊国は10年前、15歳の時に22歳の留美子にちょっとかわったラブレターを手渡していた。
    10年後に2人は再会するが、最初のうちは留美子は上原俊国があの俊国だとは分からないが、だんだんと分かっていく

    留美子、桂二郎の二人の生活を中心に話が進んでいく.
    人間描写がすばらしい.

    宮本輝作品の中で自分の中では 海岸列車についで2位の作品.

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    2009年10月04日
  • 海岸列車(下)

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    私利私欲を憎め。
    私利私欲のための権力と、それを為そうとする者たちと戦え。

    自分は俗物だなぁ、と思いました。

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    2009年10月07日
  • 森のなかの海(下)

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    奥飛騨の山荘へ、震災で家族を失った、かつての隣人の三姉妹を引き取った希美子。さらに姉妹を頼って来た七人の少女も受け入れることに。ある日、カナ江にまつわる衝撃的な噂を聞いた希美子は、山荘の森にある巨木“大海”の根元から不思議な水差しを見つけた。なかには、一通の封書と、小さな骨が…。希美子はカナ江の謎に満ちた生涯を追う。喪失した魂の復活をうたう大作。

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    2009年10月04日
  • 森のなかの海(上)

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    阪神淡路地区を大地震が襲った日、36歳の仙田希美子の平穏な人生も崩壊を始めた。夫は地震の直後に愛人のもとへ行き、姑もその存在を認めていたのだった。離婚を決意した希美子は、両親や妹たちに支えられ再出発をはかる。やがて、学生時代に知り合った老婦人、毛利カナ江から奥飛騨の広大な森と山荘を相続し、息子二人と移り住むことに。現代に希望の光を与える大作。

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    2009年10月04日
  • 花の降る午後

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    色々事件らしきことが起こっているのに、主人公には、その火の粉が直接降りかかってこない。
    なかなか新鮮な創りになっている。

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    2009年10月04日