宮本輝のレビュー一覧
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様々な伏線の回収の仕方、納得する部分ともう少し描いて欲しかった部分はあるけれど。
下巻では乗り越えた先の「生」にスポットが当てられていて、活力が湧いてくる。
「著者解説」にあるように、私たちは、遭遇する大いなる災厄がいつどこでやってくるかを知りえない。
その時はその先に何があるか、希望なんて持てないかもしれない。
でも五年、十年と経って……その時間の経過は無意味ではないのだということ。
むしろ時間の経過と共に形作られる何かがあるのだと。
その変化を、生きることと結び付けて捉えていくことを考えさせられた。
話の規模がどんどんと大きくなっていくのではなく、より微細になっていくのに、そこに広 -
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ネタバレ半年にわたる長旅が、ついに終わってしまいました。
麻沙子が母を追いかけドイツまでやってきてから、もうこんなに長い時間が経っていたのですね。
本を読みながら私も一緒にドナウ河を旅した気分になりましたが、その土地その土地で出会った人々の人柄にとても心温まりました。
旅先の素敵な出会いに乾杯!
東欧の共産主義事情も初めて知りました。
ちょいと怖いなぁと思いましたが、ブダペストに行ってみたくなりました。
どの街も素敵なんですけどね!
最後は、ただただスリナの朝日を見ていたい…。そんな思いに駆られました。
半年間、本当に色々なことがありましたが、この朝日をみるべく旅をしていたような気がします。
絹子の -
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冒頭が素晴らしい!
「蛇行する無数の川は銀色に光っていたが、どうかしたひょうしに、もつれた赤い糸みたいに染まって、麻沙子は、川が地球という生き物の血管であることを、朦朧とした精神のどこかで妙にはっきりと感じた。」
ドナウの旅人は、4人の男女がドナウ川に沿って旅をする物語ですが、この冒頭を読んだ瞬間に、この旅はとんでもない旅行になるんだろうと思いました。
後半あたりから、その「とんでもない」旅であることが徐々に分かってくるのだけど、読み進めるにしたがって、自分の血液がドクッ、ドクッと身体全体に流れるのを感じました。
恋愛物語でありながらサスペンス的でもあり、人物描写に非常に優れた -
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タイを舞台した宮本輝の作品。人間のありとあらゆる感情や営みをタイという得体の知れない坩堝の中に注ぎ込んだかのようなストーリーとその文体や行間からあふれ出る混沌は、やはりタイの空気を肌で感じたことのある人間のみが創造しうるものであり、そこに宮本輝氏独自の感性が加わり、妖しく訴えかけてくるものがある。「とめどない夢精の感覚」という言葉にまとわりついて、あのむせ返るような熱気やらパクチーの匂いやら柔らかなタイ語の響きやらその他いろいろのものが渾然一体となり一瞬で私の眼前に鮮やかに蘇る。複雑怪奇なのかごくありふれたものなのかさえもはや判然としない人間模様を描いたこの不思議な物語はタイという坩堝の中で不
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宮本輝の文章が好き。日本語の美しさを感じる。
大袈裟でなく、遜ってもいない。自然な日本語。
子供が出来たら、ぜひ宮本輝を読ませたいと思う。
この作品の舞台は大阪の十三。
登場人物の身の上話が、すべて語り口調なので、文章の中にも大阪弁が多く出てくる。
中にはズルイ奴、人の顔色ばかり伺ってる奴、オネエなどなど、色んな個性が集まっているけれど、主人公のヤギショウさんの語り口が、それを緩和して、まとめている感じ。
ラストまで、「どうなるんだろう・・・」というドキドキを引っ張りながら、登場人物たちの個性を浮き彫りにし、最後には親代わりとなったパパちゃんと茂木のおじちゃんの人となりを集大成として描く。 -
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ネタバレうむむーーー!
そうなのか。
きっかけが必要だっただけなのかな。
骸骨ビルを巣立った孤児たちと、ご近所さんや主人公や、それぞれの戦後〜現在に繋がる人生が、それぞれに際立ってて、うーんなんだろう‥
その時その時を必死で生きていた連続が、現在につながってるんだなって。
じゃぁ、「現在」を生きてる私はどうなのかなってちょっと自分を顧みた。
「未来」になって私が年をとった時に、あの頃(つまり今)のことを悔いなく思い返すことができるかなぁと。
パパちゃんの内面は、難しかった。
戦地での語り(聞いた話だけど)の場面は、あれは、私が想像してどうこう言える話じゃないんだろうな。
結局、夏美が自ら嘘だっ -
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ネタバレ今週おすすめする一冊は、作家の宮本輝氏と医師の江部康二氏によ
る対談本『我ら糖尿人、元気なのには理由がある』です。意外な組
み合わせですが、この二人は、糖尿病で、かつ、糖尿病克服のため
にある食事療法を実践しているという点で共通しています。
この食事療法とは、糖質制限食。糖質(糖分や炭水化物)を摂らな
い食事のことで、江部氏が確立してきたものです。糖質は砂糖のみ
ならずお米やパンや麺類やイモ類に幅広く含まれますから、糖質を
制限するというのは意外と簡単ではありません。甘いものや醸造酒
は勿論、和食で言うところの主食はほぼ断念せざるを得ません。
それでも糖質制限はほとんど全ての病気に効果があ