あらすじ
蠱惑の極みの陶酔…異母妹!? 美花はもう、茂樹のすべてだった。罪悪感が、二人の果てなき愉悦の火種となった。フランクフルトへの転勤を前に、茂樹は辞職を決意する。生活の糧とすべく、二人は岬の家の近くに廃屋同然のかやぶき農家を移築して改装し、旅館業を営む決意を固めた。準備をすすめる中、美花は自分の出生の謎を記した茶封筒を手にする…。
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Posted by ブクログ
人に秘められた謎を快楽の燃料とし、聖なる何かを生み出す。主人公の2人にとってはそれは出生の謎であり、自分たちは血のつながった兄妹なのか、ということで、ふくよかに支配され、残忍な愛撫を返す、深い快楽の関係につながるわけだが、謎が謎のままにしたい、でも知りたい、という葛藤と揺らぎを辿り、結局そこを明らかにしないことに決別した、そこからの2人の人生は本当に何もかもを楽しめる、前向きで明るい関係になっていくんだろうなと感じられた
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1997年初版。サスペンス仕立て。上巻での疑問が下巻で、どのように展開していくのか興味津々で読み進めました。最後まで読み終わり、なんだか消化不良は残りましたが、面白かったです。タブーに切り込んでいくのが、いいなあと思いました。性的な描写もあるのですが、通俗的で下品な感じは受けません。食べ物の描写も多いです。著者の文章の力を感じます。
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平成28年10月
宮本輝さんがよく書く「人生の目的」とは。を考えさせられる内容。
そこには、常識、規則、当たり前を振り払い、自分が幸せと感じることをする大切さを教えてもらえる。
人生は一度きりなんだからね。
会社のため、仕事のため、お金のために生きるってね。
それよりも自分の気持ちを大切にして、幸せを感じることをします!!
そして、宮本さんには珍しくちょっとエッチネタが入っているから、ドキドキしちゃいました。
このエッチなネタがないとこの話はやっぱりこの話にならない。
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何年振り、いや何十年ぶりかも。
それぐらい久しぶりに2大関西弁作家の宮本作品(もう一人は当然、田辺 聖子さん)
人間の業とか性(サガ)を軸にした、いい作品は沢山あるけど、やっぱり関西弁で書かれてると説得力あるし感情移入しやすいから読んでない時も何となく切ない気持ちで過ごしてました。
美味しそうな料理とお酒が色んな場面で登場して、それもまた関西の食べ物やったりするから情景が浮かぶし今回は読みながら、よぉ呑みました。
結末は…まぁいいんやけど、それにしても男の人って嫁も子供も(孫も)いて女に疲れたから男に走る…って人、そんなに居てるもんなんかなー。
まぁ作品の中では元々そっちの素質があるかどうかの問題やと書いてましたが。
今度 私の周りにもいるか、こっそりリサーチしてみようかなぁ〜。
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美花は本当の妹なのか。
鍵を握る最後の一人の死。
そして、届いた茶封筒。
しかし、謎は解けないまま。
最終的な二人の決断には、謎解きはもう必要ない。
茂樹は会社を辞め、美花と二人で旅館業を営み生きていく。
揺るぎない二人の強い心がハッピーエンドなんだと思わせる。
本当に綺麗な愛の物語♪
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物語の根幹である設定自体には全く共感ができなかったけれど、そこはやっぱり宮本輝さんの書く小説だけあって、すっと身体に入ってくるように読めるから不思議。
そして、宮本輝さんの描く女性って皆気持ち良い素敵女性。
それもまたすっと読み進めていくことができる一つの要因なのかも。
でも間違っても伏線の回収を事細かに読み追うようなミステリーファンにはお勧め出来ない。ミステリーとして読んでしまうと不完全燃焼で終わることは間違いなし。
気持ち悪い読後感を好む人にならお勧め。
なので私はこの不完全燃焼感を楽しんでいます。
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出生の秘密を探るうちに、二人は愛しあうようになる。「近親相姦」この罪悪感がますます二人を燃え上がらせる。
やがて2人は両親たちの謎の残る岬の家の近くに茅葺き農家を移築して改築し、旅館業を営むことを決める。そしてラストで謎が・・・・。
のはずなんだが・・・結局完全に謎は解けないまま終わってしまいます。おいおい。
なんとなーく「こういうことかな?」と予想はできるのだけれど。当事者たちが納得しているのなら、ま、いいか、で納得せざるを得ない終わり方。白黒はっきりしたい人にとっては、ちょっと消化不良ぎみのラストかも。
とはいえ、いろんな意味で、愛情を感じるラストだったようには思います。近親相姦の話は、私自身兄弟がいないので、人ごととして読める上、妖しい香りがするのでゾクゾクしますね。
って何考えてんだ私。
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p106 『心が好きだと答えるのは、どこかに欺瞞があるし、体が好きだと答えたら、自分たちの関係は体だけなのかと傷つけるような気がした。しかも、きみは、心と体のどっちもが好きだという答えを求めてはいなかったから』
p128
p132 潔さがあるかぎり、世間の規範から外れた秘密の悦楽を薪にして、思いもよらなかった聖なる火を創造できる……。(中略)他人のためになり、他人を歓ばせ、他人の幸福に寄与できるもの……
20100212
Posted by ブクログ
宮本輝が好きな読者はこの著書にどんな評価なのだろうか?
たしかに禁忌の異母兄妹恋愛を興味本位でなく、愛の根源として描き、なおかつミステリアスな魅力も醸している。惹き付けられ、読み終えるまで本を手放せない盛りだくさんのおもしろさはさすが。
でも、ミステリー、ゴシックロマンとして読んでしまう平凡なわたしには、はぐらかされた感じが残る。つまり、本当に異母兄妹かどうかがこの物語に絶大な雰囲気を与えているので、どうしてもその謎解きのつじつまを求めてしまうのだ。結末や解説を求めては雰囲気が壊れるのだけれど。ついね。
そして、背景は島根県、強い風がふく岬の上の茶室風古屋。兄妹はそこでの焚火が大好き。これもなんともあぶない!
そんな、こんなでタブー満載の小説を落ち着かない気分で読み終えた。
この本は最近はほとんど時代物しか読まない夫が、めずらしく買ってきて読み、なんだか妙に勧めたので「どれ」と手に取ってみたのだ。へえーこういうのが好きなんだ~と認識新た(このごろこんな事が多いんだけれども)。まあ、多少エロティックではあるしするけど(笑)
しかし、「あれ、あれれ?」と思いながらもあっという間に読んでしまって、熟練作家の力作ではあると思う。これは好きなひとは魅力なんだろうなー。
Posted by ブクログ
何とも微妙な題材を綺麗で上品に仕上げたなぁと言う印象。
近親相姦と言う文字を見るといやらしいイメージしかわかないけれど、この作品はいやらしさが全くと言っていい程ない。
出生の謎は最後まであやふやでわからずじまいだったけれど、そこに関してはこの作品だから、まぁアリだなと思う。
解説に書いてあった通り、作中に出てくる食べ物が美味しそう。
Posted by ブクログ
謎が謎のまま終わるのは余韻を残す意味でもアリだと思うのですが、宮本輝さんの作品にしては入り込めなかったなあ。
作者さんの言いたいことや、書きたいテーマは何となく判るのですが、先がどうなるのかというドキドキ感がなく、あまり山も谷もなくあっさりと終わった感じ。
二人の恋愛に障害がないからなのかな?
兄妹かもしれないという点が最大の障害といえばそれまでですが……。
周囲がみんな茂樹と美花に理解があり過ぎのように感じた。
少年の頃から美花に恋していたとか、茂樹さんの亡くなった奥様が気の毒。
この作品が書かれた頃、まだDNA検査は一般的な時代ではなかったのかな?
DNAを調べれば兄妹かどうかなんて一発で判るのにと、情緒のないことを考えてしまいました。
Posted by ブクログ
エロいと聞いていたので、フランス書院的なのを想像していたが、
全くそんなことがなくて(当たり前か)高尚な文学作品でございました。
出生の謎を解くという前半の意気込みがグデグデになり
なんだかよくわからないままに話は収束していって
個人的には消化不良。
読みやすいので、一気読みできるのがイチオシな点かな。
Posted by ブクログ
単行本で出た当初、「禁断の恋」とうたってたPOPをみて、
なんとなく敬遠していた作品。
…で結局ふたりの関係って何???
という謎を残したままの結末。
人生がすべてクリアになるはずはないんだけど、
小説の中ではちょっとはっきりさせてほしかったような…。
宮本輝の中に出てくる人物、特に女性はそんじゃそこらにはいなそうな、「高嶺の花」みたいな存在が多い。
それがすごくいい!と思えるときと、
そんなのありえないし…と冷めちゃうときと...。
今回はちょっと冷め気味。
Posted by ブクログ
完っ全に謎のまま終わっちゃうのね。もうちょっとちゃんと教えて欲しかったです…orz
後ねー、名前が多すぎて全然わかんなかったww
「共同体」の5人って…アレ?誰だっけっていうwww
Posted by ブクログ
2007/02/06 Tue
早く最後が読みたくて、あっという間に読み終えたのはいいけれど、
何?この不完全燃焼は…!?
結局、謎は解明されないまま。
それぞれ推理しろってことかしら…。
面白いのに凄く残念です。
2人はますます深い快楽に身を落とすわけだけど、
やっぱり背徳とか、異常?な世界に身を置けば置くほど、
痺れるような快楽を得るのかな。
ある意味、ポン中のようなものかも知れない。
この本を読んで気付いたのは、
人間という動物だけが、背徳によって性的快楽が増すということ。
これは、精神(気持ち)を持っている人間だからこそ成せる業?なのかも知れない。