宮本輝のレビュー一覧
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早い人なら1日で読んじゃうかもしれないような量だったかな。
毎度芸がない感想だけどとても面白かった。(^_^;)
18年間結核で療養生活をしていた志穂子。治らないと思っていた病魔に奇跡が起こったのはたった一枚の絵葉書だった。
退院した24歳の志穂子が、真っ先にしたかった事は絵葉書を出した主に会うこと・・・
志穂子という主人公の心がとても綺麗で、実生活という中では子供と同じなのに、病院という小さな世界で生きてきた彼女は実はとても大人で・・・
何だか、自分に正直でいるという事に私はすごく気持ちを惹かれました。
志穂子の父親がまた素敵な人でねえ(〃∇〃)
コレは若い男女のお話なんだけれど、
行き -
Posted by ブクログ
主人公世良順哉は身分を隠し社会的成功を収めた産みの母である森末美雪と再会します。
なぜ自分を捨てたのかこだわり続ける順哉の前に、19歳の少女の飛び降り自殺から物語は始まり、その後、死んだはずの少女から自分宛に手紙が届きます。ホラー小説的です。
「因果具時」・・・・睡蓮は、水に浮かぶ植物ですが、その根は水中のどろの中につかってます。
蓮に込められた、そして人間の宿命にまつわる、諦めとも高潔さとも神秘性とも言い換えられる崇高さをもって、泥の中から汚れに染まらず生き抜き、花を咲かせる清々しさを、この小説によって訴えたかったのでしょうか。
終盤近くでタイトルに睡蓮を選んだ意味に気が付き、いつもながらの -
Posted by ブクログ
人生の分岐点であった過去の出来事を洗いざらい清算しているような鉄男と今まさに鉄男が清算しているような分岐点に立たされている邦彦を対照的に描いていた様子が印象的であった。
鉄男は冒頭は喫茶店を営む穏やかな老人といった印象であったが過去の出来事を知っていくと同時に鉄男の心の内に潜む人間的な部分も知ることになる。
作中に登場する女性は皆、自分の芯のようなものを持っており格好良かった。中でも自分は自らの手腕で複数の店を手がけるユキに惹かれた。
杉山の本心が掴めない感じもどこか魅惑的で気づくと彼のことが知りたくなっていた。
鈴子も同じような気持ちで杉山に惹かれたのだろうか。
純文学的な作品は伏線 -
Posted by ブクログ
泥の河の信雄は今まで呼んだ作品の中で最年少の主人公であったような気がする。
幼い信雄が感じるよく分からないけどなんかモヤモヤするなという気持ちを描くシーンが多かったが、読み手側としても幼い頃の経験を元に信雄の気持ちを推測することができた。
ラストの喜一に向かって「お化け鯉がいる」と叫んだのは別れの挨拶や新潟に行くことへの報告よりもお化け鯉がいることを伝えた方が喜一は顔を出すだろうと考えた末の行動だろう。
心理描写が魅力的な泥の河と比べて蛍川では雪の降りしきる様子や蛍の群れに出会った場面など美しい風景描写が多かった。
描写自体は少なかったが個人的には越前海岸の崖で竜重と千代が寒さに凍えながら佇