宮本輝のレビュー一覧
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明治の時代が本格化。版籍奉還、廃藩置県、岩倉具視を代表とする使節団派遣、征韓論の勃発・・・
不平士族が溢れ、新貨幣への交換、太陽暦への移行、郵便制度、鉄道敷設、駕籠から人力車へ、庶民の生活も大きく変化する。
北前船が寿命を迎え、主人公・川上弥一を取り巻く環境も変わる。
弥一は新しい時代に対応しようと、売薬仲間組から「カンパニー」創設を目指す。
東京、大阪に支社を作り、琉球経由での清国貿易を止めた薩摩藩の動向を見極め、「松場屋」という廻船問屋を使い、独自に清国との交易に乗り出す。
干し昆布を積んだ船・昇光丸に、清国語をた才児が乗り込み、危険承知で、中国・福州の現地商人・朱祖善との交渉に向かう。
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Posted by ブクログ
「幻の光」は1979年に単行本、1983年に文庫化された短篇集で、表題作ほか3編収録
久しぶりの宮本輝さん
未読タイトルとの出会いという新潮文庫のフェアに見事にハマった一作
「幻の光」
能登の漁村を舞台に、夫を突然の自殺で喪い、
悲しみと息子を連れて再婚した女性が過去と向き合いながら新しい生活に向き合っていく姿
“愛する男を失った女の美しすぎるため息”
(こんなコピーがついていたらしい)
秘めていた本心を打ち明け 次の幸せへと向かう
「夜桜」
一度の浮気を許せず、離婚した女
若くして息子を失い、新婚夫婦と知り合ったことで、人生の選択の是非を問う
「こうもり」
泥の河と似た色合い
「寝 -
Posted by ブクログ
しおり欲しさに、新潮文庫の100冊に選ばれている「幻の光」を読んでみました。
「錦繍」とはまた違った切なさが心に残る一冊です。
ある日突然、自ら命を絶った夫。
原因もわからず、残されたのは妻と子どもだけ。
夫の死から三年が経っても、妻はその理由を模索し続けます。
あれこれと思い返してみても、はっきりとした答えは見つかりません。
なぜなら、答えを知っているのは、もうこの世にいない本人だけだからです。
人は、中途半端で終わったことが、ずっと心に残る生き物だと思うのです。
たとえば、仕事でも何でも、完結していないことって、頭の片隅に残って、ふとした時に思い出してしまうじゃないですか。
人の死もそ