宮本輝のレビュー一覧
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今回のタイトル『慈雨の音』、筆者あとがきによりますと、”この時代の松坂熊吾一家を取り巻く物語の周辺と細部に、人間への慈しみと言うしかないものが、横溢していたと感じるからである”と、納得。
いくつもの別離をこの優しい雨が洗い流してくれる、そんな、しっとりとした第6部。
熊吾一家も何とか再スタートするわけで、ついつい応援してしまうのですよ、脳内で。偶にやらかすと(ノ∀`)アチャーと脳内でAAが浮き出てくるのですよ、ホンマに。こう毎日この世界に入っていますと、俺が松坂熊吾で松坂熊吾が俺で状態で、生き方に影響が出てきそうで怖いです。妻を殴ってはいけませんよ(熊吾さんDV野郎なんで)
さあ、今夜から -
Posted by ブクログ
下町に暮らす主婦が骨董品屋さんから茶碗をもらう、それが数千万円の価値があるものらしい。小説ならたちまち怪しげな詐欺師とか曰く付きの学者とか出てきて、殺人事件でも起こるかという劇的な状況であるのに、何も起きずに主婦の周りでいろいろな人たちがゆっくりと下町の生活を過ごしている。小説の時代は平成だが雰囲気は全く昭和の白黒映画、主人公は八千草薫か倍賞千恵子か、なんて事を考えたくなるような、昔はよくあっただろう雰囲気が描かれている。
さてこの先どうなるのやら。急ぎ後半に行きたいという気分でもないが、とりあえずタイトルの意味は知りたい。ここまでなら、水のかたち?というより、土のかけら、牛の形、すき焼きの味 -
Posted by ブクログ
第一章の導入部分がだらっとしていて読み進めるのに時間が掛かった。
叔母さんの死や従姉妹の失踪の真相を探るドキドキの展開かと思いきや、淡々と淡々と最後まで描かれていて、主人公の喜びや驚き、感情が伝わらず、可もなく不可もなくという読後感だった。
また、地図が苦手な私にとっては、通りの左向かいとか、この北側を行くとこの道に出る、とか行った描写が多用されていて位置関係が想像し辛かった。
アメリカに馴染みのある人には面白いかもしれない。
巨万の富を得るという体験を少し味わえた。
叔母の菊枝はレイラがいなくなった後どう夫のイアンと最後まで過ごしたのだろう。
菊枝と菊枝の兄(弦矢の父)はどうしてそこまで関 -
Posted by ブクログ
母から借りた本
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今で言うモラハラ的な夫を捨て突如家出した母、絹子
ドナウ川に沿って旅をしたいという手紙を受け取った娘の麻沙子は母を引き止めるため、かつて自身が過ごした西ドイツへ飛ぶ
かつてのドイツ人の恋人シギィと再会し、共に母を追う中、絹子が17歳年下の愛人、長瀬と共にいることを知る
やがて、二人を見つけた麻沙子とシギィの4人はドナウ川を下る旅に出る
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まず、もう古い!
1988年刊行…ってことは35年も前!!
言い回しも古臭い
『〜ですわ』とか『〜しましたの』とか
それがいい味出してるっちゃ出してるのかもしれない…といい方向に考えてみる
とっても分厚い上にやや冗長的なので時間かかった